管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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ライアー (1997/米) 102分






 ティム・ロス、クリス・ペン、マイケル・ルーカー、レニー・ゼルウィガー
共演で贈る低予算ながら役者の演技が光る隠れた傑作サスペンス。
何者かに惨殺され、遺体を切断され見つかった娼婦。
容疑者にされたのは彼女と顔見知りだったという一人の男。
ウェイランド。良家の一人息子でエリート大学主席卒業の29歳独身。現在無職。
取調べを担当することになった二人の刑事。
ブラクストン。勤続2年33歳。賭博好き。離婚した妻との間には2人の子供がいる。
ケネソウ。勤続20年のベテラン刑事。44歳。妻と3人の子供がいる。
通称“ホログラフ”と呼ばれる嘘発見器にかけられながら
ウェイランドの真偽を追求していくうちに、話は意外な展開へ…

 ウェイランド視点になったりカメラアングルが面白かった。
“嘘を付くことに免疫が付くと天性の嘘つきになっていく”
誰がどんな嘘を付いているのか?犯人は誰なのか?
ティム・ロス演じるウェイランドの持病発作が真に迫ってて凄かった。
アクションも派手な演出もないのにここまで夢中になって
画面に釘付けになったのは久しぶり。
サスペンスは頭を使うから、なかなか観ない人もいるけどもったいない。
この映画も一度観ただけじゃ理解できない類かもしれないけど
私はたまんなく気に入ってしまった。
ウェイランドの奇行や二人の刑事の裏まで明かされていき
次第に誰が犯人か、ってよりも誰が勝つのかが気になった。

 『レザボア・ドッグス』でも共演したティム・ロスとクリス・ペン
クリス・ペンがショーン・ペンの弟だってこれで初めて知った。全然似てないね。
嘘発見器には何回もかけて、プロには神経質なのか嘘つきなのか判るとか
冤罪でも服役して何回かけてもクロになる奴とか…ホントにいるのかな。
強い酒ってことで漠然と名前だけ知ってたアブサンの話…
画家ゴッホもかかっていたという精神病TLEの話…興味深かった。
娼婦役を務めたレニーは終わるまでレニーだと思わなかったよ。

 三人を中心に展開していく心理ゲームにハラハラドキドキした。
ラストの1年後…のシーンで見事に騙されていたと知った。
薬持っていくシーンで何かあると思い、救急車の黒人も見た顔だなとは思ったが。
あれはブラクストンも買収済みだったから彼は命がけで庇ったんだな。
そして空っぽの棺おけを燃やす父。放蕩息子を処分できて
ウェイランドは堅苦しい立場から開放されて一石二鳥ってわけだ。
殺人は衝動的だったかもしれないが、彼は頭がきれる。
番号のメモを残してしまったのも、すべてはこの為の計算??
ケネソウが土壇場で反則技を使ったので、ラストは爽快でしたね。
結構今では在り来たりな展開と思われるかもだけど、良い。


 ストレスが原因で発作が起きて、発作が起きれば彼は別人になる。
事件の容疑者が精神病を患っていた場合、対処に困るだろうな。
精神鑑定まで行かない微妙な位置の病気だと思うし。
そして刑事二人はどちらも後ろめたい事を抱えてる。
白目ひん剥いたり、大笑いしたりするティムがいやに魅力的に映った。
私が今まで観たサスペンス系では3本に入るくらい好み。
観終わったあと、また始めから見返してしまった。
なかなか良い掘り出し物を見つけた気分。役者好きならオススメですよ☆☆☆


ライフ・イズ・ビューティフル (1998/伊) 117分






 カンヌ映画祭で審査員グランプリに輝いた、
ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演の感動作。
ロベルトはこの作品で米・英のアカデミー主演男優賞を受賞。
“イタリアのチャップリン”と称される、ベニーニのユーモアの効いた演出が秀逸。
1939年、ユダヤ系イタリア人のグイドは、小学校の教師ドーラに恋をする。
彼の純粋さに惹かれた彼女は婚約者を捨てて彼を選ぶ。
やがて可愛い息子も生まれ、3人は幸せな日々を送っていた。
そんなある日、彼らは突然、強制収容所へ追いやられてしまう…。

 随分前に一度観たことがあったんだけど、ラストまでは観なかった。
グイドがとにかくユーモラスで、何で面白いだけでこんなに魅力的に見えるんだろ。
人類が発明したもののなかでも、“笑い”は本当に偉大です。
「こんにちは、お姫様!」二人のロマンスが幸せいっぱい。
ある映画レビューに書いてあったけど、
「ライ・イズ・ビューティフル」でも良かったと思う!!
彼女の為にあそこまでして、なおかつ平気に振舞う。
前半のロマンチックな二人にメロメロになった。

 後半からは、毛色が変わって収容所での暮らし。
彼は息子に嘘を付いて収容所での暮らしを楽しくする。
ドイツ語の翻訳を滅茶苦茶に訳したシーンはおかしかった。うまい。
周りの大人たちもグイドの嘘にあえて付き合ってやってるのが泣けた。
どんな目に遭っても息子の前では明るく振舞う。強いなぁ…
夫と息子を追って見逃された妻も自ら収容所生きを望む。
…凄いと思ったね。後の世で生きてる私たちは行けばどうなるか知ってるし、
彼女も予測できただろうけど、それでも僅かな希望を託したんだと思う。
戦争が終わるまで何処かで待つなんて出来ない!って。
二人が殺されるかもしれない、自分も勿論危ない。でも行く。
厳しい環境での過酷な労働で心が挫けそうな時もグイドは彼女を励ます。

 観ているこっちも、あの医者に期待したのだが、ガッカリ!!
何だそりゃ?!助けて欲しいのはこっちだよ!命かかってるんだよ!って。
物語も佳境に入ってきて、必死になって妻を捜すグイド。
最後まで息子に嘘を付き通して…あの兵士も、あんな混乱の中
黙って見逃してやることも出来ただろうに!戦争はつくづく酷い。
叔父さんは最初に恐らく殺されてしまったのだろう…。
戦車が出てきて、アメリカ兵が出てきた時はジョズエと一緒に顔が綻ぶ。
母親とも再会を果たして語りが始まった瞬間、いきなり涙が流れた。

自分でも泣いてる自分に驚いた。

 コメディ風味で重いテーマを描いてそれを貫く。
どんな状況にあっても、家族に希望を与え続ける。
一緒になって嘆き悲しむのは簡単だけど、彼は笑った。
彼は息子の命だけでなく、純粋な心まで守り通したんですね。
映画のジャケット観るだけでも、あのシーンを鮮明に思い出す。
感動映画の代表作のひとつなのも、納得。…愛です。愛。
ジョズエがとにかく可愛かった。嘘と奇跡は偉大だ。


LOVERS (2004/中) 120分


 「HERO」のチャン・イーモウ監督
主演に金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウ。
「今度の武器は飛刀。。。それとも愛」またまたとんでもアクションな予感。

 唐王朝末期の9世紀中頃の中国。「飛刀門」なる反乱軍が
民衆の支持を受け徐々に勢力を拡大していた。
遊郭で評判高い盲目の踊り子、シャオメイが飛刀門の一味だと睨んだ
捕吏のリウとジンは、彼女を捕えて意図的に逃がし
一派のアジトを突き止め飛刀門の壊滅を狙う作戦に出る…

 もう、ある意味カンフーハッスルよりありえねー展開が…
真面目な映画だけあって笑ってしまうね。
チャン・ツィイーが踊って太鼓叩くシーンが面白かった。
金城は、何故初対面であんな態度をとったのかわからん。する意味あるの?
主要キャラが少ないし、ほとんど外世界が自然の大森林だらけだったから
国家間の争いとかイマイチ実感が沸かない。

 戦闘シーンで思ったのは、飛び道具ってやっぱり便利だな〜
消耗品だから困るけど…うん。飛刀投げるシーン格好いい。
途中で落としてきちゃった飛刀拾いに戻る必要あったのかなぁ?
結果的に武器として使えたけど、てっきり形見の品かと思ってたよ。

 結果的にありゃりゃだったけど、あんな堂々と密談すんなと突っ込んだ。
竹林に現れた部隊はかなり強かったよ。だって竹に登ったままで
近くの竹を切ってとがらせてヤリとして使用しちゃうんだもんな。しかも短時間で
うぉ〜ダメだこりゃぁ〜と逃げる二人の立場になって集中してた。

 終盤から恋愛の要素が激しく出てきて
ラスト近くの決闘では凄い…季節が変わっても戦い続ける!!
でも感動的なシーンでした。飛刀を抜くシーン…
ストーリーやキャラの思想が支離滅裂でもいい
これは映像美を楽しむ映画なのだ!
「HERO」には勿論劣るけど、これはこれで結構好きだ。



ラスト サムライ (2003/米) 154分


 トム・クルーズ主演。渡辺謙、真田広之、小雪と日本の有名俳優が脇を固め、
時代の変革と共に滅び行くサムライたちの最後の戦い、その生き様を描く。
 
 南北戦争の英雄ネイサン・オールグレン大尉は
インディアン虐殺の過去を苦悩し酒に溺れていた。
そんな中、日本が明治維新を向かえ軍隊を近代的に強化しようとアメリカの
指導者を求めていることを知る。ほぼ金目当てで日本に赴いたネイサンだったが
現地の侍たちの強さに圧倒され捕まり捕虜として彼らの村に連れてこられる。
そこでの人々の暮らし、精神に心惹かれ次第に影響されていく…

 渡辺謙、英語が思ったよりうまくてビックリ。
壮絶な演技でした。確かにある意味トムを喰っちゃってましたな。
でも私的に一番好きだったのは真田広之の演じた氏尾さんだったりする。
無口で無骨な方が侍のイメージに合っていると思う。
小雪もこの映画の紅一点的存在で日本流の美で勝負してくれてた。
アメリカではいまいちだったけど、ハリウッドのトップスターのトムが
大いに張り切り、稽古もちゃんとしてこの映画に出たのが嬉しい。

 物語的には賛否両論、色んな意見が出るだろうけど
ちょっと変だったりしても少しくらいは目をつぶろうよ。
劇場で見た時は素直に感動したもの。
勝元の息子もよかった。
ネイサンの後ろを歩く老侍もいい味出してたな。
天皇役の中村七之助も天皇らしくていい。やはり細目だね。
あの天皇の〆で色んな思いがよぎった。
ラストはどうよ?って少し思うけど…う〜ん。

 真田広之はイギリスでハムレットを演じられる程、英語がペラペラらしい。
それで現地では出番の無い日でも現場に赴いて
色々日本文化の描き方をレクチャーしたとか…
偉い…偉いですな。「最低限、日本人が観て笑われないように」
確かに外国が日本の文化や歴史を勘違いしたり、
描写が明らかにおかしくなっちゃったりすることって多いもんな。
「パールハーバー」なんて糞みたいでした。原っぱで軍事会議とか…
ハリウッドが金かけて作ればあそこまで立派な時代劇ができるんだ…と思った。



ラッキー・ガール (2006/米) 103分




 人気アイドル、リンジー・ローハン主演のファンタジック・ラブコメディ。
共演は「プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング」のクリス・パイン。
2004年にイギリスでデビューしたバンド・マクフライも出演。ライブシーンもあり。
監督は「10日間で男を上手にフル方法」のドナルド・ペトリ。

 彼女が外出する時に急に雨が止んだり、お金を拾ったり宝クジが当たったり。
仕事も恋も驚く程上手くいくラッキー・ガールだったアシュレーが、
仮面パーティーで知り合った男性とキスした直後から一気に幸運が逃げ去った。
彼女がキスした相手とは、仕事も日常生活すら順調にいかなかった
最悪の不運を背負ったアンラッキー・ボーイのジェイクだった。
不幸のドン底に落ちたアシュレーは必死になってキスした相手を捜すのだが…

 可愛いラブコメ、プリティ・ピンクシリーズ。
いつものリンジー、いつもの朝…おや?学園じゃなくて会社に行くのか。
ちょっとだけ大人な雰囲気になったリンジー。でもまだ20歳。
まずこの映画で驚いたのが犬のフンをアレで取る成金オッサン。何てことを〜
最初はみずぼらしい格好だったジェイクがキスで逆転、
何か普通の青年になってて驚いた。
互いが互いを意識し出してから、キスで運が変わることを知って、
どちらが幸運を手に出来るかで醜い争いとか葛藤とか起こるのかと思ってたら
案外、スルスルといきましたね。でも実際問題、
アシュレーはドジっ子してても可愛いから許されちゃう面あるけど
男のジェイクは失敗続きしてると悲惨な最期を迎えそうだからなぁ。
二人で一緒に暮らして、必要な時に運を入れ替えて立ち回るのかしら。

あくまでも呑気なラブコメだから、そんな深く考える必要ないんだけど
本当に世の中、運があんな風に作用するなんて怖いよね。
マクフライってバンド、CD屋で働いてた時にCD見た覚えあったけど
本物のバンドを起用しているんですね。効き易い若者ロック。
今までよりも身体を張ってるリンジーに注目…ってとこですかね。
やたらと日本を意識したものが出てくるのもちょっと驚き。
日本料理屋で食事してるし、「ゴチソウサマデシタ」って言ってるし
寿司ネタとか、ロックマンらしき人形も登場するし…
映画を観終わって、強烈に不運なのは勿論嫌だけど、
幸運過ぎるのも何だか嫌なものなのかもしれない…なんて思いました。


ラッキー・ガイ (1998/香港) 100分




 『少林サッカー』『カンフー・ハッスル』等で知られる
チャウ・シンチーが主演を務めたドタバタ・ラブコメディ作品。
監督・脚本は『食神』や『少林サッカー』でも知られるリー・リクチー。
シンチー作品には常連のン・マンタや知ってる顔がチラホラ。

 40年も続くエッグタルトが自慢の店で働く店長の息子と、
借金取りに追われていると家に駆け込んできた娘。
料理が得意だけれど奥手な男と、その男に一目惚れされた彼女。
そしてエッグタルトの王子様と呼ばれるプレイボーイのソイ。
ソイは偶然にも、昔の初恋相手と再会を果たす…
3組のカップルがそれぞれ織り成す恋の駆け引き。すったもんだ。
更に老舗の店にも危機が訪れる…

 チャウ・シンチーはタルトの王子様として颯爽と登場。
冒頭の料理作るシーンから、最後まで観るとエッグタルト食べたくなってくる。
「何でそーなるの!」とか、「オイオイやり過ぎだろ!」って展開が醍醐味。
基本的には恋愛モノの王道パターンがちょこちょこ出てきてニヤリとする。
店長の息子がちびまるこオタクなのが不思議で不思議でしょーがない。
何でちびまるこなの??あのコスプレ登場させたいから??日本好き?
ちょっとエロが過ぎたり暴力描写が激しい他のシンチー作品に比べれば
これは割と軽めで家族鑑賞もOKで安心して観て笑える作品でした。
店から立ち退けコルァー!という展開に何故か吉本新喜劇を思い出してしまう。

 回想シーンで見せるキャラの心理描写が上手い。
クラブで座るメガネ集団とか、演出が上手くて感心してしまった。
相変わらず変な顔や挙動不審な脇キャラが出てきて笑わせてもらった。
場面場面でちょろっと落差の激しい安っぽさを感じるのがB級らしくて好き。
エンディングのスタッフロール中にNG集が流れるので、それも楽しめる。
ちょっと過激だけど、香港映画は普通のラブコメもいけるんだなーと思った。
今回もシンチーの相手役の女優さんは綺麗です。短髪にピアス格好いいな〜


ラッキー・ナンバー (2000/米) 106分


 「ユー・ガット・メール」のノーラ・エフロン監督が、
ナ一攫千金を狙いナンバーくじでサギ計画を実行する連中を描くコメディ。
実際に起こった事件をデフォルメしての映画化。
主演はジョン・トラヴォルタとリサ・クドロー。
共演にティム・ロス、ビル・プルマン、監督のマイケル・ムーアも出演。

 1988年アメリカの小さな町ペンシルバニア州ハリスバーグ。
地元テレビの人気お天気キャスター、ラス・リチャーズは
当たると思って投資していた副業のスノーモービル店の経営が悪化、
借金で首が回らなくなる。相談した友人ギグのアドバイスは、
同局のナンバーくじ番組のロット・ガールを務めるクリスタルと一緒に組み、
ナンバーギャンブルで640万ドルをゲットする一獲千金計画。
計画は意外にも順調に進み、大金を手にできるハズだったが…

 前々から見たくて見たくてしょうがなかった映画。
トラヴォルタとティム・ロスの「パルプフィクション」以来の共演だよ?
まぁパルプではお互い絡んだ演技は無かったけどね。
しかも犯罪コメディーって言うじゃない。
一般的にこの映画はそんなに評価高くないけど、私はアリかな。
結構上手い役者が揃ってて、演技合戦してるような雰囲気がたまらない。
ファミレスで喋ったり、バーカウンターで計画練ったり、キッチンでの空気…。

 始まってトラヴォルタの短め坊主頭が印象的。毎度顔でかい。
良い人な笑顔なんだけど、あまりに笑い顔過ぎて裏があるのかと勘繰った。
ティムの役柄が結構面白かった。こうなるぞ〜って期待を裏切ってくれて。
出ましたあの眼光。裏仕事のコネ持ちって本当に便利だね。
そしてビルが演じる、やる気の無い警官もいい味出してた。
こういう人が警察にチョロチョロいたら治安はどんどん悪くなってくんだろな。
思いもよらない不運な状況に陥ったり、とんだ肩透かしを食らったり、
主人公が巡り巡って周りに振り回されてるのが面白かったね。

 リサ・クドローはドラマ「フレンズ」で有名らしいけど、私は初見。
性格悪いんだけど、判り易い性格でユーモアがあって凄い役だった。
監督のマイケル・ムーアはエンドロールに出るまで気づかなかった!
太ってるんだけどね。いつも帽子とメガネの印象だったもんで。
普通にスーツ着てるとああいう風に見えるんだね。
監督としてじゃなく俳優として出演するのは初めてらしい。

 兎に角ヘンテコな話の展開が嫌いじゃなかった。
クイーンの「We Are The Champions」が流れて不意を突かれた。
何だその展開…
終わり方も勧善懲悪じゃなくて逆にスッキリかも。
一部死人が出たけど、皆ハッピーになりました〜♪
ってか。
話題の大作じゃないし、内容もそこまでじゃないんだけど脚本面白いから
特典映像のインタビューやコメンタリーまでバッチリ見てしまった。
軽い気持ちで見る分には単純にクスッと出来る映画だと思う。


ラブ・アクチュアリー (2003/英・米) 135分


 「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」の製作スタッフ。
ホントにクリスマスシーズンにピッタリな内容で。
これを恋人同士で見れる人達は幸せものさ…笑

 いろんな恋模様がランダムに登場してくるから(何と総勢19人!)
きちんとキャラと状況を把握する必要があるんだけど
色んなタイプの感動話が盛り込んであってもう、やばいの(ノД`)シクシク 

 親友の恋人に恋した男、国の違う女性に思いを寄せる小説家
気になる女の子のためにドラムを練習して空港で走る男の子や
弟の世話でなかなか自分の恋愛をエンジョイできない女の人、
浮気しちゃう熟年夫婦の心の行方とか…
女の子目当てでアメリカ行った人はちょっと意外な展開だったけど
あと首相と秘書の恋愛やAV(?)撮ってる男女とか

 色んな恋愛の名曲が流れる。映画としても音楽としても恋愛オムニバス状態
映画の冒頭の部分も大好きです。あそこだけで涙腺緩んでしまった。
どんなエピソードが一番気に入るかは人それぞれだと思うし、
映画を観たあとに話し合ってみるのも楽しそう。
ただ家族で見ると気まずいようなシチュエーションもある。
マライアの曲が歌われたとき、鳥肌が立ちました!あの子うまい…
もうあれからDVD欲しい病になって困ったもん…
泣ける。涙我慢して観てたもん。はぁ〜いいなぁ。たまにまた観たくなる。



ランド・オブ・ザ・デッド (2005/米・加・仏) 93分


 “ゾンビ”の生みの親ジョージ・A・ロメロ監督が、
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」「ゾンビ」「死霊のえじき」の
三部作に続く新たなるゾンビ映画として放つ衝撃のサバイバル・ホラー。
ゾンビで溢れた近未来の地球を舞台に、高層ビルの中で安全に暮らす
裕福な支配者層と常に死の恐怖に怯えて生きる貧困層、
そしてより“進化”したゾンビの三者による三つ巴の戦いが
妥協のない演出で描かれてゆく。

 ある日突然、謎の原因で死者が甦り、人間を襲って新鮮な肉に喰らいつく。
襲われた人間もまた生ける屍=ゾンビとなり果てしのない増殖を繰り返し、
もはや生き残った人間はごく少数にまで減っていた。
人間たちは二つの川に挟まれた土地に要塞都市を築き
ゾンビの侵入に怯えながら生活していた。
そんな中にあって都市の中心にそびえる高層ビルでは
一部の金持ちと権力者が贅の限りを尽くした優雅な暮らしを満喫していた。
彼らは高級な生活を維持するために傭兵軍を組織し、都市の警備と、
外の世界から物資を調達してくる任務に当たらせていた。
ところが、こうした生活に不満を抱く人間が一部に出始める一方、
ゾンビの中にもある驚くべき変化が起こっていた。

 友達に誘われて公開初日に映画館へ観に行きました。
ゾンビの神、ロメロ監督の映画を観るのはこれが初。(ドーンはリメイクだし)
冒頭から、既にゾンビに脅かされている世界から始まったのは新鮮だった。
花火に見とれてゾンビ集団の動きが止まったり、
走れないから、騒いでる人間たちの車に普通に追いつけなかったり
楽器演奏してるゾンビとか、ちょっとギャグが入ってたな。
リーダー核の黒人ゾンビなど、ゾンビがただの集団の怪物とは思えなかった。
仲間の死に悲しんだり、道具の使い方覚えたり、
要塞都市のタワーを目指すので、ゾンビ視点でも見れる…ような。

 出演者は、デニス・ホッパー以外ほとんど知らない人ばっかりだったな。
ゾンビ・コメディの『ショーン・オブ・ザ・デッド』脚本、主演の
サイモン・ペッグも一般のゾンビ役として出演しているらしい。
要塞都市のタワーに住む金持ち階級が何故あの生活を維持できるのか…
あんな世界になったら、金なんて大した意味なさそうだけど。
一部、ゾンビを捕まえて射的の的にしたり、見世物にしてるのは驚き。
街の支配者が悪党だったから、ゾンビを応援したくもなる。
主人公の同僚のアイツが、意外にいい奴だった。

 バイオハザードとかと違ってゾンビが人間を襲って
つまみ食いで次行かないで、ムシャムシャ食べるもんだから
グロかった…バリバリに身体を引き千切ったり、
口に手を突っ込んで中身取り出して貪り食ったり…
悲鳴を上げてる人間の腸を引きずり出したり…
首根っこ噛まれたり…でも、耐えられる範囲だったかな。
ずっと夜で暗かったし、やっぱ気持ち悪い映画なので、もう観ないだろうな。
〆が
ゾンビ人権を尊重し、人間側にも希望を持たせた終わり方だった。
ゾンビ映画って固定ファン層が居るんだよなぁ。
まぁ、ホラー映画だけど、現実離れしてて後は引かない。


Laundry ランドリー (2001/日) 126分


 窪塚洋介、小雪が贈る心暖まる映画。
観終わったあと、この題名の意味する所はコインランドリーのみならず、
観る人の心を洗濯してくれるという意味もあるんじゃないかと思った。
幼い頃の事故で脳に障害を持つテルはばあさんと二人暮らし。
毎日ばあさんが経営するコインランドリーで店番を務めていた。
そんなある日、ひとりの寡黙な女性がランドリーに洗濯物を忘れていき…

 邦画ならではのゆったりテンポで流れていくドラマ。
最初の方はあまり手ごたえを感じなかったんですが
テルが旅に出たぐらいから世界に引き込まれていきました。
窪塚洋介としてはこういう役柄を演じるのは初めてではないでしょうか。
演技の癖を残しつつも、テルというひとりの純真な青年になっていました。
小雪は影のある女性を演じるのがキマっていますね。

 彼女の妹とのエピソードが地味ながらも面白かったです。
テルの話す不思議な話はもう少し御伽話的な要素が欲しかったかも。
鳩を飛ばして誘導したり、世の中色んな仕事があるもんですね。
雨の中の号泣ではもらい泣きしてしまった。改めて窪塚を見直しました。
この映画を観て以来、ガスタンクを見かけると思い出します。
心が枯れたり、疲れた時に見るといいかも。


乱歩地獄 (2005/日) 135分






 映像化不可能と言われた江戸川乱歩の異色短編小説4つを映画化!
新旧多彩な監督が各エピソードを担当。オムニバス形式。
4つのエピソードすべてに浅野忠信が出演し、2つのエピで明智小五郎を演じる。
他、成宮寛貴、松田龍平、大森南朋、緒川たまき、寺島進、等が出演。

「火星の運河」 監督:竹内スグル
無音で幻想的な荒野の世界、すっぽんぽんの浅野と女優の絡み…
 イメージ映像作品って感じで、どこをどう評価していいのか判らない。
原作も未読なので、ひらすら謎?の作品。どう感じればいいの?短い。
ミステリーの冒頭としては、まぁ許せるが。
この監督がやった、濱マイクのエピソード10の話は好きだったんだけどな。

「鏡地獄」 
監督:実相寺昭雄
茶会に出席した女性が謎の変死を遂げ、共通して和鏡が現場に在った為、
探偵・明智小五郎が和鏡を製作した美青年・齋透に会いに行く…
 これは読んだことあったけど、原作の設定から多少脚色してある。
何よりも私は鏡で全視界を覆う球体の設定からして映像化にはとても
ゾクゾクワクワクしていたのだが、その点は対して追及されてなかった。
終わり方も何だか消化不良気味。成宮の体当たり演技には圧倒されたけど。
激しいセックス描写やSMシーンと、なかなかファンも注目することだろう。
えぇ?!そこまでやっちゃうの?って別の意味で興奮しましたとも。
この監督はベテランで最近では「日本以外全部沈没」を撮っている。

「芋虫」 
監督:佐藤寿保
戦争で両手両足を失い、声も出せなくなった夫が軍神となって帰国。
献身的に介護を続ける妻だったが、その心の内に欲望が芽生え始める…。
 これも原作は読んだ。何だかPVのような映像表現で、
まぁこれ以上どう描けばわからない非常に異色作なんだけれど。
原作のイメージでは屋敷だったんだけど、ここでは妙な廃墟。
松田龍平の怪しげなオーラが一役買っていた。グロあり。
ここにも変な形で明智小五郎が登場するのだが、助手の女性、
在り得ない程、棒読み学芸会レベルで吃驚した。何だよアンタ!雰囲気台無し。
この作品の監督も脚本家も、普段はAV系専門みたいだね。

「蟲」
 監督:カネコアツシ
タクシー運転手がいつも乗せる女優に密かな想いを寄せ、
そのうちストーキングを始め、彼の想いはどんどん危なく加速する…。
 浅野忠信がパンツ一丁になって人ゴミの中、〇ったりするシーンとか
変な美的感覚とか異常行動とか…これが一番クレイジーな作品かも。
原作未読。ジャケットのカラフルな世界はこれだったのか。
これの監督は漫画家のカネコアツシ。私は知らないけど。

 好きな役者も出てて、原作も面白かったし、結構期待していたんだけれど
何だか想像していたのとは全然違っていて、何だか非常に残念。
不快感を煽るような奇怪音が五月蝿くて、奇妙さを演出し過ぎなのが癇に障る。
「双生児」みたいな凄みが欲しかった。見所はあるんですけどねぇ。
ミステリーのオムニバスものって総合評価が難しいかもしれない。
劇場で鑑賞していたら、何か後味悪くて観たの後悔したかもしれんし。
浅野忠信は流石にふけましたな…この時32歳か…あれ?そーでもないか。
色んな映画に鬼のように出まくってますが、やっぱり変人・奇人な印象。




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