管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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キンキーブーツ (2005/米・英) 107分




 監督は英国TV界から進出したジュリアン・ジャロルド
主演のチャーリー・プライス役に「キング・アーサー」のジョエル・エドガートン、
ドラッグクイーン・ローラ役に「堕天使のパスポート」のキウェテル・イジョフォー。
(彼は「ラブ・アクチュアリー」でキーラと結婚する黒人男性役でもある)
他、工場夫ドン役に「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエド役ニック・フロストがいたり。

 とある田舎町にある、昔からの伝統を引き継いできた靴工場。
その跡取りであった一人息子のチャーリー・プライスは
新婚旅行に出かけようとした途端、、社長である父親が急死。
赤字だらけの工場と残された従業員を任されることになった。
靴、経営術、流行、すべてにおいて未熟なチャーリーは空回りばかり。
そんな時、偶然が重なりドラッグクイーンのローラと知り合ったチャーリーは、
彼ら(彼女ら)が履けるセクシーブーツを作ろうと奮起する。

 イギリス産のハートフルなコメディ・サクセスストーリー。
「フルモンティ」系が好きな人にオススメかな?
街角の靴屋。足の木型に丁寧に皮を貼り、コツコツ靴作り。
そういう古きよきヨーロッパっぽさが素敵。でもそういう雰囲気は冒頭だけ。
ローラが結構、ホントに女性っぽく見えたりするから不思議ね。
主人公のチャーリー・プライスにはあんまり好感持てませんでした。
チャーリーは他力本願な所があって、でもかなり偉そうでイラつくし、
ローラは強そうに観えるけど、かなり打たれ弱い。ハラハラしちゃう。
最初のブーツが出来た時、ローラの自論が判り辛かった。
パリの新作発表会を無駄に盛り上げん為の二人のイザコザは
やっつけ感がぬぐえなかったけれど、ステージでスペシャルショーが
始まった瞬間は、この映画の中で最高に輝く時間になりました。

これがやりたかったからこの映画作ったのかな?と。
履いてる靴で人間性が測れる…確かにそうかもしれない。
いつまでもくたびれた靴履いてたら幸せ逃げてくかも!
オッシャレ〜な雰囲気はないけど、洗礼されてない半端な場末さが。
あんまりカタルシスは感じないけど、ちょっといい話、ってとこですね。


県庁の星 (2006/日) 131分






 「官」と「民」の意識の違いを分かりやすくユーモラスに描き出した
桂望実の同名ベストセラーを織田裕二主演で映画化したサクセスストーリー。
共演は柴咲コウ、佐々木蔵之介、増岡徹、奥貫薫、ベンガル、石坂浩二。

 県庁のキャリア公務員、野村聡は生真面目なマニュアル人間。
彼は民間企業との人事交流研修に選ばれ、巨大プロジェクトに参加する為、
派遣された三流スーパー“満点堂”の店員として半年間働くことになった。
彼の監督役になったのは彼よりも年下のパートの女性・二宮あき。
つんけんしているが接客には熱心で仕事仲間との信頼も厚い彼女は
お堅い野村と何度も衝突しながらもスーパーの改革へと乗り出してゆく。

 邦画はテレビ放送する時期が早いね。テレビで鑑賞。
率直な感想は…思ったより大分、面白かった。うん。
スーパー改革という点では伊丹十三「スーパーの女」の方が楽しいけど、
多少リアリティに欠けても前半のスーパーの落ちぶれ具合と
終わりの頃の変化が心地よくてね。やっぱ魅力的だなサクセスストーリーは。
県庁キャリア組の野村とパート女性二宮のほのかな恋愛も好みだったかな。
織田裕二はあまり好きな役者じゃないけど、いい演技してたし
柴咲コウも気だるい女店員のイメージバッチリで見ていて応援したくなった。

 
何か映画のあらすじでは“使い物にならない県庁の男”みたいな
ことを綴ってあったけど、最初から使う云々じゃなくて
“面倒臭いから適当にお仕事しといて〜”とスーパー側にやる気なしじゃん!
勿論はぶいてあるんだと思いたいが、あんな風に寝具売り場に置き去りにされ
何の指示もなかったらそりゃ、色々工夫したくもなるさ。
優しいんだろうけど、寂しいお年寄りの相手をあんな気長に構ってて
パートのくせにいいのかそれで?!と思ってしまった。仕事しなさいよ。
レジでのカード読み取りの件ではレジ業務をやったことある私だけど
そこまで気を使うことはなかったなぁ。上司からも言われなかったし。
「すみません、このカードは使用できません」て普通に申告してましたけど…
なので、至って真面目に務めようとする野村に対し、
説明不足な自分にも充分責任あるのにすっ飛んできて注意しまくる二宮は
ちょっとイラっとくる構図でしたな。人望厚いんだろうけど、
やはり教育係には向かないんだよね、ああいうタイプは。

 花嫁ドレス選ぶのに上の空だったからって婚約解消する女も酷い。
彼は仕事があるんだよ!それに伴うストレスや悩みも尽きないんだよ!
あんなお嬢様には判らないのかね。言葉ではフォローしてたけどさ。
野村が自棄酒して二宮の自宅に来るシーンは不自然だし
建設予定地にわざわざ来る二ノ宮もすっごく不自然。近所なの?
スーパーの改革は成功し、県庁に戻って改革を試みる野村。
あの女知事はあの後、石坂浩二に何か囁かれたんだろーね。
そう簡単にコッチは変わらん、て所が娯楽作としては腑に落ちないが
主人公の「でも諦めない」という言葉でいい〆になってると思う。
デートでの教訓や「女は形のないものにお金を払う」なども面白かった。
最後の方、店長隠れてたのまず謝れって!と思った。
県庁では小さな改革だけ通ったけど、働く人間の意識にも多少なりとも
影響があって嬉しかった。(会議で賛同しかけた人、企画書捨てられた人)

劇場で観てたら、「これはいいけどテレビで充分」て思ってたかも。
主人公たちのその後を想像するのもいいもんだ。
期待しないで見たせいもあるけど、なかなかいい映画でした。


幸せのちから (2006/米) 117分




 幼い息子と二人でどん底の生活からのし上がり、
成功を収めたアメリカ人男性クリス・ガードナーの実話を映画化。
主演は「アイ,ロボット」、「最後の恋のはじめ方」のウィル・スミス。
その子供役にはウィルの実子のジェイデン・クリストファー・サイア・スミスが初出演。
親子共演が話題を呼んだ。監督はイタリア人のガブリエレ・ムッチーノ。

 1981年のサンフランシスコ。クリス・ガードナーは医療機器のセールスマン。
骨密度を測る機械を宣伝して回っている。月に2個売れれば生活が成り立つ。
5歳の息子クリストファーは彼にとって最も大切な心の支えだった。
しかし折からの不況で仕事は思うようにいかず、家賃の支払いもままならない。
ついには愛想を尽かした妻に去られ、家賃滞納で自宅からも立ち退くことに。
息子と安モーテルに引っ越したクリスは、一流証券会社の研修生となり、
半年後にたった一人だけ採用となる正社員への道に最後の望みを託す。
だが、その半年間は無給。やがてモーテルにも泊まれなくなった父子は、
ついに過酷なホームレス生活を余儀なくされる…

 親が見たいって言ってたんですが結局劇場に観に行かず…
でもそれで正解だったかな。家族鑑賞後、終わり方に一同「何じゃこりゃ」です。
宣伝観ただけであらかた話の筋は判ります。最後どうなるかもね。
でも、苦しい生活、貧しさに耐えている親子の描写は上手だったと思う。
しかし、その辛い辛い日々の後に、もう少し幸せになった余韻を欲しかった。
あまりにアッサリ過ぎてて、「終わり方で台無しになる映画だな」と思った。
実話だけど、見習いはホントは無給じゃなかったみたいです。
そりゃそうだ。無給で20人に仕事させるなんて労働基準法にひっかかりそう。
証券マンって無茶苦茶忙しいんだな。毎日あんなことしてたら気狂いそう。
それで、受かれるのは1人だけ…そんな危ない橋、普通なら渡りません。
息子と共に暮らしていくつもりなら尚更。だけど渡っちゃう。

 
数字に強いのと、セールスで培った接客、人付き合い。
生活の糧の機械が盗まれたり、家追い出されたり、税金で引かれたり、
幼い息子が心細そうに父に寄り添う姿と悔し泣きする父の姿には心動かされます。
教会が寝る場所を提供してくれるんですね。後ろの列の人達はどうするんだろう。
並んでるホームレスさん達は実際に金で雇ったホームレスらしいです。
嫌なことが続けて起こるとホントにまいるよね…貧しいって恐いな、とか
過程は上手だったと思う。景色の撮り方も綺麗だったし。
ビルの屋上でバスケしてる時、父親が息子に「遺伝的に無理」って言うシーン、
あの後すぐに「誰にも無理だなんて言わせるな」と説教モードに入ってて意味不。
仕事に受かって、初給料が入って、家を借りて、息子に新しい玩具を買ってあげて、
妻にもそのことを知らせて…とこういうシーンまで見ていたかったのに、
ピシャンと「ハイお終い!」
にされて観ている方はポカ〜ンでした。
実際のクリス・ガードナーはもっと色々あったみたい。詳しくは本をどうぞ。
実話のサクセスストーリーだから云々の言い訳は聞きたくないね!31点。


プラダを着た悪魔 (2006/米) 110分






 ローレン・ワイズバーガーの同名ベストセラー小説を
アン・ハサウェイとメリル・ストリープの共演で映画化したお洒落なコメディ・ドラマ。
メリル・ストリープが演じた役は実在のヴォーグの鬼編集長がモデルとか。
共演には「ターミナル」や「シャル・ウィ・ダンス?」でも活躍目まぐるしい
スタンリー・トゥッチ、エミリー・ブラント、サイモン・ベイカーなど。

 大学を卒業し、ジャーナリストを目指してN.Y.に来たアンディが就いた職業は、
一流ファッション誌“RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。
オシャレにとことん疎い彼女は、ミランダがどういう人物なのか知らなかった。
彼女は、ファッション界に多大な影響力を持つその世界のカリスマだった。
仕事が終わっても休日でも呼び出され、ミランダの理不尽な命令につき合わされ
アンディの私生活は壊れ、恋人ネイトともすれ違いが続いてしまう。
もうついていけない!仕事を辞めようと思ったアンディだったが…

 テレビでも結構宣伝が盛んでしたね。この映画。
軽めの女の子向けムービーって聞いてたけど、結構よく出来てたと思う。
特にアンディが仕事を辞めようかと上司の男性に相談に行ったあたり。
でもファッション誌で働きたい人が参考にすべき点はあまりないような。
ミランダの使いっぱしりで、ファッション誌の仕事とはあんまり関係ない。
あんなビルの上に持ってくるの毎回大変だから、スタバをビル内にも
作っちゃえばいいじゃんか、なんて思ったり。
最初の主人公の目的(ジャーナリスト志望)があまり描写がないから
最後の方で「先輩まで押しのけて来た癖に簡単に挫折?」と思っちゃった。
彼氏がアンディを責めるのも、単に僻みだと思えてしまう。
アンディの女友達がアンディがくれたブランドバッグに夢中になってたけど、
一方ではアンディの仕事の熱心さを笑い、変な目で見るようになる。
アンディがあの業界でやっていくにはどうしても、彼氏と友達たちを
捨てなきゃいけなくなっちゃうなんて、ちょっと悲しいな。
…だからこそ、彼女は徹することが出来ずに辞めるんだけども。

 でも一番悲惨な人物はエミリーだったりする。
第一アシスタントで、アンディよりも長く仕えてきたのに、
この業界に心底憧れ、心血注いでパリに行く日を夢見てきたのに…
でも、これがビジネスの世界なんだなぁ…自己健康管理を怠り、
パーティーで出席者の顔と名前を全部覚え切れていなかった。う〜む
しかしミランダみたいな人はいくら偉くても公私混同した用事与えすぎだろ。
あの双子の娘たちも、将来ロクな人間にならんと思うぞ。
ハリポタの発売前の原稿なんて…んなバカな。
あと、自分たちがファッションを、流行の最先端を作ってきたみたいな豪語。
アレもちょっと賛同しかねる。世界で売れてるファッション誌だからって、
世界に出回る服に自分たちの恩恵があるだなんて甚だしい。
ファッション誌を読む側だって、「これが今の流行です」て書かれてても
それをバカみたいに鵜呑みにしてソックリの服ばかり着るのは本物じゃない。
あくまで、それを参考にして自分に似合う組み合わせを考えて
楽しんで着こなすのが本物のオシャレさんだと、私は思う。
センスだって人それぞれ。ミランダが悪いと言った服が必ずしも100%
ダサいわけじゃない。着る人と着方によって服はイメージを変化させると思う。


 天才は精神的に子供じみたい人が多いらしいが、ミランダもそうなのか?
他人に厳しく自分に甘い、己の考えを曲げない、強いキャラクター。
最後は
ちょっと意外だったけど、なかなかいい終わらせ方かもしれない。
アン・ハサウェイのクルクル目まぐるしく変わる街角ファッションショーにも
釘付けだ。オープニングのノリも素敵だけど、こういう華やかさは大好き。
「さぁ明日も仕事だ!張り切っていこう!」なんて元気をもらえる。
どうせなら主人公をオーディションで選んだ庶民派ダサ子にして、
本当に映画を通してファッション開花させちゃうのも面白いと思ったけど。
…そういうのはテレビ番組でもやってることだったね。
割と軽めに作ってあるように見えて、深い所もあると思う。なかなか良作。



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