管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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幸せのちから (2006/米) 117分




 幼い息子と二人でどん底の生活からのし上がり、
成功を収めたアメリカ人男性クリス・ガードナーの実話を映画化。
主演は「アイ,ロボット」、「最後の恋のはじめ方」のウィル・スミス。
その子供役にはウィルの実子のジェイデン・クリストファー・サイア・スミスが初出演。
親子共演が話題を呼んだ。監督はイタリア人のガブリエレ・ムッチーノ。

 1981年のサンフランシスコ。クリス・ガードナーは医療機器のセールスマン。
骨密度を測る機械を宣伝して回っている。月に2個売れれば生活が成り立つ。
5歳の息子クリストファーは彼にとって最も大切な心の支えだった。
しかし折からの不況で仕事は思うようにいかず、家賃の支払いもままならない。
ついには愛想を尽かした妻に去られ、家賃滞納で自宅からも立ち退くことに。
息子と安モーテルに引っ越したクリスは、一流証券会社の研修生となり、
半年後にたった一人だけ採用となる正社員への道に最後の望みを託す。
だが、その半年間は無給。やがてモーテルにも泊まれなくなった父子は、
ついに過酷なホームレス生活を余儀なくされる…

 親が見たいって言ってたんですが結局劇場に観に行かず…
でもそれで正解だったかな。家族鑑賞後、終わり方に一同「何じゃこりゃ」です。
宣伝観ただけであらかた話の筋は判ります。最後どうなるかもね。
でも、苦しい生活、貧しさに耐えている親子の描写は上手だったと思う。
しかし、その辛い辛い日々の後に、もう少し幸せになった余韻を欲しかった。
あまりにアッサリ過ぎてて、「終わり方で台無しになる映画だな」と思った。
実話だけど、見習いはホントは無給じゃなかったみたいです。
そりゃそうだ。無給で20人に仕事させるなんて労働基準法にひっかかりそう。
証券マンって無茶苦茶忙しいんだな。毎日あんなことしてたら気狂いそう。
それで、受かれるのは1人だけ…そんな危ない橋、普通なら渡りません。
息子と共に暮らしていくつもりなら尚更。だけど渡っちゃう。

 
数字に強いのと、セールスで培った接客、人付き合い。
生活の糧の機械が盗まれたり、家追い出されたり、税金で引かれたり、
幼い息子が心細そうに父に寄り添う姿と悔し泣きする父の姿には心動かされます。
教会が寝る場所を提供してくれるんですね。後ろの列の人達はどうするんだろう。
並んでるホームレスさん達は実際に金で雇ったホームレスらしいです。
嫌なことが続けて起こるとホントにまいるよね…貧しいって恐いな、とか
過程は上手だったと思う。景色の撮り方も綺麗だったし。
ビルの屋上でバスケしてる時、父親が息子に「遺伝的に無理」って言うシーン、
あの後すぐに「誰にも無理だなんて言わせるな」と説教モードに入ってて意味不。
仕事に受かって、初給料が入って、家を借りて、息子に新しい玩具を買ってあげて、
妻にもそのことを知らせて…とこういうシーンまで見ていたかったのに、
ピシャンと「ハイお終い!」
にされて観ている方はポカ〜ンでした。
実際のクリス・ガードナーはもっと色々あったみたい。詳しくは本をどうぞ。
実話のサクセスストーリーだから云々の言い訳は聞きたくないね!31点。


幸せのポートレート (2005/米) 103分




「SEX and the CITY」のサラ・ジェシカ・パーカー主演。
共演は「恋愛適齢期」のダイアン・キートン。
他、クレア・デーンズ、レイチェル・マクアダムス、ダーモット・マローニー、
クレイグ・T・ネルソン、ルーク・ウィルソンなど、端もなかなか。

 ニューヨークのマンハッタンで働くバリバリのキャリアウーマン、メレディス。
恋人は、優しくて仕事も出来る理想の男性エヴェレット・ストーン。
クリスマス休暇を前に、メレディスはエヴェレットの実家に初めて招かれる。
年に一度の休暇を一緒に過ごすため、ストーン家には家族が次々と集まってくる。
エヴェレットをはじめ5人の子供たちの父ケリーと母のシビル。
シングルマザーの姉スザンナ、意地悪そうな妹のエイミー。
風来坊な弟のベン。末弟のサッドはゲイで、恋人のパトリックと同伴。
柔らかいファミリーに堅物で神経質なメレディスはなかなか馴染めず、
家の中は気まずい空気。メレディスは社交的な妹のジュリーを呼び寄せることに。

  プリティピンクコメディシリーズだったからレンタル。
…そうじゃなかったら観なかった作品かもしれない。運が良かった。
「ラブ・アクチュアリー」みたいな感動とはまた異質だけど、
ほんのり胸があったかくなる後味。でも後半の展開には多少難があって、
登場人物たちの気持ちの理解に苦しむ人は釈然としないかもしれません。
主人公のメレディス以外の人たちの立場も考えて見るといいかも。

 
配役で何となくサラ・ジェシカとルーク・ウィルソンがくっつくだろなと思った。
妹のジュリーが好感度あり過ぎて兄弟カップル交換になってしまうとはな。
彼氏の弟と寝ちゃったと勘違いして、実は何もなかったと知ったら
「私そんなに魅力ない?」と逆ギレするシーンは凄いな(笑)
あと、家族の団欒でゲイのことについてアレコレ議論するんだけど、
我が子を前にして母親が存在を否定するなんてこと絶対あってほしくない。
彼氏も来てて家族でとても仲良くしてるのに、空気読めないメレディス。
「子供が全部ゲイでもいいなんて冗談でしょ」とか本気にするなっての。
ちょっと驚いたのが、この映画の感想レビューを他所で読んで、
その人はメレディスの意見は正論、ゲイはやはり異常だと言い切ってるの。
私は病気だとか異常とかじゃなく、単純に第三の性別だと思う。
性的嗜好の違いでもいい。新人類でもいい。そんな感じに捉えてる。
ま、人の考えはそれぞれ。私の考えも間違ってるかもしれないけど。
ガン再発で余命いくばくもない母親は息子たちが心配だったんですよね…
あの写真を出して急にメレディスへの態度を改めるのは妙でもあった。
余程大事な写真だったんだけど、忘れていたのかしらね。


 ピンクシリーズの割にはコメディ部分は少なめ。
かといって大人向けロマンスって感じでもないような。
ラストの場面になるまでに、色々あったんだろう。想像で埋めましょう。
“結婚反対な彼氏の母親との対決”ってことで「ウェディング宣言」と
似た構図だなと思ったけど、やはり違ってくるもんですね。
ちょっと荒い部分も目立つけど、なかなか良い作品でした。
クリスマスシーズンじゃない時期に見たので、次回は冬に鑑賞したいな。


Gガール 破壊的な彼女 (2006/米) 93分


 「キル・ビル」のユマ・サーマン主演のスーパーヒーローネタのラブコメ。
共演にラブコメでお馴染みルーク・ウィルソンと
「最終絶叫計画」シリーズでお馴染みアンナ・ファリス。
監督は「ゴーストバスターズ」「ツインズ」のアイヴァン・ライトマン。
地下鉄で声をかけたのをキッカケに恋仲になったジェニーとマット。
茶髪で眼鏡のとっつきにくそうなジェニーはたまに挙動不審なところがあり、
ベッドでは豹変。そんなギャップに惹かれながらも戸惑っていたマットは
ある日ジェニーに、自分の正体が ニューヨークの平和を守る
スーパーヒーローの“Gガール”であることを告げられる。
しかしマットは職場仲間のハンナのことを好きになり、ジェニーは豹変する…

 「もしも自分の彼女がスーパーヒーローだったらどうする?」
というネタを元に作った作品なんでしょう。非常に単純なストーリーです。
正直、めちゃんこ面白い!という域に達しているとは思いませんが、
ユマファンなら必見かな。…でもこの映画ではあんまり美しく撮られてない気が。
ジェニーの普段の装いがホントに驚く程地味でとっつきにくそうです。
Gガールの衣装も最初見たスカートルックは正直…微妙かな。
もっとスタイリッシュで年相応な格好いいデザインなかったのかしら?!
“Gガール”ってアメコミでホントにいるヒーローかと思ってたんですが、
映画だけのオリジナルみたいですね。

 アンナ・ファリスが普通に可愛いOLしてたな。
やっぱ本人もそろそろ絶叫計画シリーズから降りたいんだろうか。美人だけど。
しっかしルーク・ウィルソンといい、敵の親玉といい、男性陣のルックスが低い。
モテフェロモンぷんぷんの格好いいお兄さんが登場しても良かったんじゃないか。
主人公の友人もありえなーい!主要男性陣:計3名とも外も中も格好良くない。
Gガールさん、私だったら他の男性を捜しますよ。
日頃から彼氏の浮気やだらしなさに憤慨してる女性は投影して楽しめる?のかな。
CMであらかた見せ場が流れてしまっているのがちょっと残念。
スーパーマンの能力とかで思いつく下ネタも試みているので家族鑑賞は危険。
終わり方は自分的にはアリかな…うん。62点。


シークレット ウインドウ (2004/米) 96分


 スティーブン・キング原作の『秘密の窓、秘密の庭』を映画化。
主演にジョニー・デップを抜擢したサイコ・スリラー。
人里離れた湖畔に建つ別荘で執筆中の小説家モート・レイニー。
彼は最近、妻の不倫が発覚し別居し離婚調停中。
そんなある日、シューターと名乗る男が訪ねてきた。
彼は自分の書いた小説をモートに盗作されたと訴える。
最初は取り合わなかったモートだったが、執拗に付きまとわれ
周りでも不可解な事が起こり…

 宣伝を見た段階で、あんまり興味が沸かなかった。
だって、「盗作したな?」「何が狙いだ!」みたいな感じで流れていって
何に興味を持って観ればいいのかわからん映画だなと思った。
小説が一字一句同じなんてあり得ない…っていう事実をどう片付けるんだ。
でもいざ映画を観てみたら、これは最初のとっかかりに過ぎなかった。

 冒頭からいきなり深刻そうにカメラ目線で睨むジョニデ。
妻の浮気現場を発見してしまう場面から唐突に始まる。
観客は主人公のモートを妻に裏切られた同情すべき相手と見る。
別荘付近の風景の撮り方はまぁ美しいし
鏡の使い方が洒落てるなと思った。

 前半はほとんどどこかで見たような展開。
あれもこれも、予想できる範囲内のことが起こる。
浮気相手のでしゃばりに自分もむかついた。
雇っていた掃除婦がいきなりいなくなってるのはおかしい。
自然に解雇する場面入れてくれると良かったのに。
あれではゴミ箱から小説を取り出す為だけに存在した人みたい。
ひょっとしたら、そうなのかも…??

 この映画の肝心なネタバレは既に知っていたので
このまま、読み通りに終わるのかと思った所、まんまと一杯食わされた。
真相がわかってくるシーンは見せ方がうまいと思ったし
ジョニデの面白い演技が見れる。
助けに来た間男がアッサリ殺され、妻も殺されるのが意外だった。
「シャイニング」や「ハイドアンドシーク」曰く、
二重人格や狂人系は最後は殺されて終わるのが多いのだが
この映画では彼が勝利する。それがいかしてたね。
この展開も簡単に読めた人にとってはアレかもしれない。
爽やか気分のモートが皮肉が効いてて面白い。よかったね(笑)
最も、落ちた車や腕時計の複線もあるので逮捕も時間の問題かもしれないが。


 「物語はラストが肝心」確かに其の通り。
斬新なラストシーンでこの映画の前半部分も良いように思えてきた。
あと、ジョニデは変な格好が多いけど不思議と似合うね。
そのみょうちくりんな格好で街行くのか?なんて思ったけど。
いかにも変わり者の小説家って雰囲気は出てたと思う。
軽く侮って見ると楽しいかもしれない。


ジーパーズ・クリーパーズ (2001/米) 90分


 大学生の姉弟が車で帰省中に不気味なトラックに遭遇。
執拗な煽りを受けるものの、トラックは自分達を追い越して去っていった。
そのトラックが“あること”をしているのを偶然目撃してしまったことから
得体の知れない謎の生物に命を狙われることになるサスペンス・ホラー。
23年に一度、大量の行方不明者が出るという“都市伝説”の謎も含んでいる。
製作総指揮は巨匠フランシス・フォード・コッポラ。
姉役はジーナ・フィリップス、弟役はジャスティン・ロング。

 タイトルは知ってたけど、まさかこんな映画だったとは…
前半はスピルバーグの激突並のリアル感あるハラハラドキドキ。
実際にああいう煽りを受けたらパニックだし、凄い怖いと思う。
そのトラックの秘密を目撃してしまい、こんな田舎の長い道路の上で
あまり他の車も通らない不安と、孤独感と、恐怖…。
穴の中も、登場人物と一緒に息を殺して血の毛が引いていた…。
しかし後半は、もうモンスター・ムービーになってた。
あんなにハッキリ見せちゃったから怖さは半減しました。
予言者、何しに来たんだか。姉弟もギャーギャーうるさい。人の話をちゃんと聞け。
「ホラー映画とかで、〜」ってセリフが出てきたのは何気にウケた。

 得体の知れない者の正体がハッキリするまでは
謎、恐怖、謎、戦慄、謎、緊迫、、、、、って感じで凄かったんだけど
警察署にまで普通に来ちゃうんだからね。
B級オカルト・ホラー・ムービーって感じかな。
皆で一緒に軽いホラーを見るには丁度良いかも。
やはりホラーって主人公たちの行動に終始、苛々するんだよね。
車も、やはりマニュアル車なのね(T〇T)あぁ〜っ
あいつは
吸血鬼のようなもの、って結論でいいんだろうか。
続編が『ヒューマン・キャッチャー』というタイトルで出てます。
こちらの方が思い切ったストーリーで評判が良いみたい。


Jの悲劇 (2004/英) 101分




 ブッカー賞作家イアン・マキューアンの世界的ベストセラー『愛の続き』を
「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル監督の心理サスペンス。
主演は「ロード・トゥ・パーディション」のダニエル・クレイグ。
彼は新007ジェームス・ボンド役としても注目の役者。
共演にリス・エヴァンスとサマンサ・モートン、ビル・ナイが脇を固めている。

 快晴の青空の下、恋人クレアと草原でピクニックを楽しんでいたジョー。
すると偶然、暴走する気球が。中には子供。外で老人が必死に綱を握っている。
ジョーをはじめ近くに居合わせた4人の男たちが気球を抑えようと駆け寄り、
ロープを握り、気球が安定を取り戻しつつあったが、突風が吹き、
気球が空中に浮上し始める。ジョーと2人の男はすぐさま手を放し難を逃れるが、
ひとりロープにつかまったままの男はそのまま空高く上がり、墜落死する。
あの時、手を離さなければ…誰かが手を離して、他の2人も離した。
自分が最初に手を離したから…とジョーは激しく責任を感じてしまう。
事故のことが頭から離れなくなったある日、現場に居合わせたジェットという男から
「会って話しがしたい、話すべきだと思う」と電話を受ける。。。

 レンタルのミニシアター・コーナーでたまたま目を惹いた作品。
新・ジェームス・ボンド君は結構老けてるね。この時38歳か…
イギリス映画のいい面がよく出てて、非常に映像に魅力を感じた。
赤い気球が青空を登っていくシーン、男が落下する所を静観してしまう。
いい天気で、悲劇なのに、何だかポカーンとしてしまう。
その後、落下した男が結構エグい死に様なのでちょっと吃驚した。
ジェットの目的が、2回目会った時ぐらいに「まさかな…」と思ったら
ホントにそれ目的だったとは
…物語的には新鮮じゃないし、在り来たりだけど
魅せ方が良かったのか、最後までハラハラしたし、
終盤にさしかかると、
ジェットとキスする寸前のシーンで「こわいよぉ〜(T。T)」って声が出てしまった。
ジョーがストーカー男を邪険にする反面、彼女に話す時は何気に庇う。
段々、発狂していき、彼女は愛想を尽かし始めるわけだ。
カメラがグルグル回る所でいきなりグサッとするシーンも斬新だった。
正直、気球男と罪悪感の話から反れちゃったなと思ったら
最後は何となく、決着はつけている。でもコレ原題が「愛の続き」だから…
ジェットは刑務所でもニヤニヤしてるから…ヒイィィィ!!!!(゚ロ゚ノ)ノってことよ。

いい掘り出し物でしたね。なかなか楽しめました。
色使いが鮮やかで、愛の定義とか文学的っぽい雰囲気も味わえます。


ジェシー・ジェームズの暗殺 (2007/米) 160分







 ジェシー・ジェームズは西部開拓時代末期に実在した人物。
いくつもの強盗と殺人を繰り返した無法者であったが、
牧師の息子という犯罪者としては異色の生い立ち、容姿端麗な風貌などで
人々からは英雄として親しまれ、その生涯を描いた作品も多い。

南北戦争後の1881年、ジェシー・ジェームズは34歳で暗殺された。
ジェシーを仕留めたのは、彼に憧れ彼の部下になった20歳のロバートだった。
その主役、製作も務めたのがブラッド・ピット。
彼を仕留めるロバート役にはベン・アフレックの弟のケイシー・アフレック。
他、共演にサム・ロックウェル、サム・シェパード、ポール・シュナイダー。
監督は「チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼」のアンドリュー・ドミニク。
撮影のベテラン、ロジャー・ディーキンスの腕は見物。

 タイトルからして大いなるネタバレが済んでいるので書くと、
ロバートがジェシーに近づき、仲間になり、行動を共にし、
やがて現実と理想のギャップ、時代の流れ、出世欲・虚栄心などに翻弄され、
ジェシーを暗殺することになる過程と結果が丁寧に描かれます。
映画は160分とちょっと長めで、全編シリアスに徹し、テンポも良くはなく、
もし家でDVDで見てたら熟睡してただろーなと思いました。
開始から30分で隣りの女性が大イビキかきはじめてビビッた。
西部劇のジャンルだからといって、派手なドンパチも見せ場もなく、
ジェシー兄弟の大暴れも終わり、徐々に見えない精神的な重圧、恐怖に
晒されていくジェシーと、その一味たちの心理戦、探りあいが主です。
淡々と俯瞰で人物たちを追い、叙情感たっぷりの虚しい淋しさが滲み出て、
観る側を飽きさせない配慮がない分、好みが別れる作品ですね。
一度解散し、ジェシーがエドに会いに行った辺りで作品の空気が
掴めなければ、この先もずっと苦痛でしかないかもしれません。
私はここらへんから、この世界にスルリと入っていけたような気がする。

 映像が美しいのと、もの哀しげな音楽が心に残る。
ブラピのくたびれたアウトロー姿も渋いし、潜む狂気もひしひし感じた。
ケイシーは、役作りなのか喋り方がナヨナヨしててイラつくわ〜w
確かにアイツを毛嫌いするフランクの気持ちは判る。
ジェシーも、割と早い段階でロバート嫌い始めてた気がするわ。
そしてチャーリーのバカで小心者な人の良さってのも感じた。
大衆向けでなく、非常にとっつきにくそうだけど、中身は良作だと思います。
個人的には何よりも、暗殺後のことが一番印象に残ったかな。
武器を置いて、あえて殺されることを受け入れたジェシー。
殺して有名になり、調子に乗って舞台で再現するロバート。
兄が段々ジェシーが乗り移ったような演技をするようになったり、
観客から「卑怯者」と後ろ指さされ始める。
その後落ちぶれて、ジェシーのあの時の気持ちを考えたり、
何故自分は執拗なまでに彼に執着し、そして殺してしまったのか…
最初の登場シーンから、喋り方から目線から、何から何まで気持ち悪い
印象だったロバートに、最後の方になって初めて感情移入が出来た。
ロバートを殺した人物が唐突過ぎてちょっと分からなかったけど。
てっきり、弟を殺されたフランク・ジェームズが仇を討つのかと思った。

そこら辺は、最初から歴史を知っていないことがプラスに働いたかな。
ジェシー・ジェームズのことを予め詳しく知っていたら、
この映画を、ジェシーの人物像を素直に受け止められなかった気もする。
他の映画での彼のイメージが気に入っていたりとかあると思うし。

 サスペンスっていうより文芸作品に近い匂いがする。
とにかくハラハラする心理戦のようなものが続いて静かな緊張の連続。
あの目つきは?その言葉の裏の意味は?何を考えているのか?
相手の狙いを見抜いているのか?と非常に興味をそそったし、
栄枯盛衰の歴史といおうか、人の世の業の深さといおうか、
人間ドラマの描写の仕方が自分好みだったんだと思う。
メイン人物が複数いるので、しっかりと覚えておかないと困ります。
とりあえず主役と暗殺者の二人と、ジェシーのいとこのウッド、
女たらしのディック、ロバートの兄のチャーリー、小心者のエド、
これだけの人物の顔と名前を一致させておけば物語についていける。
終わったあとの余韻は、なかなかのもんでした。好きですね。78点。


シカゴ (2002/米) 113分





2002年アカデミー賞6部門受賞
レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、リチャード・ギア共演。
ミュージカルの神様と称される振付・演出家ボブ・フォッシーの名作。

 口論からカッとなり浮気相手を殺してしまったロキシー。
妹と夫の浮気現場を目撃し二人を殺したヴェルマ。
 負け知らずの敏腕弁護士ビリーによってヴェルマはマスコミ注目の的になり
犯罪者であるにも関わらずスター同然の扱いを受けていた。
それを見てロキシーもビリーを雇ってマスコミを操り世間を味方にし、
一躍スターになろうと画策する


 現実と舞台でのショーを混同する趣向は斬新で面白い。
三人それぞれ演技ではじけて歌って踊って、
流石はハリウッドスターと云うことか。
圧巻されました。ヴェルマの「シィセェロォ」って言う時の響きが好き。
 キャサリンは最初けばいなーと思って見てたけど後半慣れてきた。
レニーはブリジットの時と大違いで痩せていて、
凄かったなー何でもできるのね!
何だかマリリン・モンローみたいな魅力がありました。ほっぺふくれてるけど。
リチャード・ギアの最初の登場でこの人ってこんなオープンな演技も出来るんだぁ
と感心。ダンスやタップなども大きな見所。

 出演者の声量が半端なくてオペラでも観に来ているかのようなド迫力でした!!
夜のバーでのステージとかライトアップ、派手な電飾、パフォーマンス☆☆☆
 シカゴという街は常に刺激的な話題を求めている…
犯罪も立派なショービジネスになっちゃうんだなぁ。
話題を集めることに執着しだして自分の命がかかった裁判での打ち合わせ台詞を
忘れちゃうロキシー。闘争心むき出しだけど案外に割り切って
考えるヴェルマの方が器がでかいかしら。とにかく格好いいの!!

 ある意味社会問題を取り上げたパロディなのかもね。裁判制度なんかも。
でも楽しい作りです。ルーシー・リューもちょっと出ていましたね〜
 刑務所の殺害動機自己紹介なシーンが個人的に好き。
女って生き物をよく描写してる映画なのかも??



地獄の黙示録・特別完全版 (2001/米) 203分


 フランシス・フォード・コッポラ監督作品。
1979年に作られた過去の作品を監督自らの手で編集した。

ベトナム戦争時の激戦区サイゴン。アメリカ陸軍ウィラード大尉に任務が下る。
 それは、同軍であり、戦場で離脱、ジャングルの奥地で暮らす
危険人物カーツ大佐を密かに見つけ出し暗殺せよとのことだった。

 劇場で鑑賞。とにかく長かった。観る前に旧作の方も見ておきました。
編集で新たに加わったシーンはどうして入れることにしたのだろう。
とにかく過激なシーンばかりが印象に残りました。
 ワーグナー爆音で流しながら爆撃とか、戦場の真っ只中でサーフィンとか…
自分たちの住む場所を戦場にされたベトナムの人たちは悲惨だ。
ひたすら狂った世界というものを目の当たりにした気分です。

 マーロン・ブランド、凄い変わりようで別人かと思った。
マーティン・シーン、戦争映画でこんな事言うのも変ですが格好良かったです。
息子が後に似たような作品「プラトーン」に出てるなんてな…
まだブレイク前の若きハリソン・フォードとローレンス・フィッシュバーンも出演。
 目的地に向かうまでもかなり残酷な出来事が続きますが、
着いてからも信じられない異常世界が広がっていました。
ラストは凄まじい虚無感に襲われた。
ある意味、邪教を見せられた気分でもある。


シザーハンズ (1990/米) 98分


 ティム・バートン監督作品。
主演はジョニー・デップ。相手役にウィノナ・ライダー。

 山の上に建つ城に住む天才科学者によって作られた人造人間エドワード
科学者が病死し、不完全なまま取り残された彼は両手がハサミのままだった。
ある日、街からやってきた化粧品セールスの女性に発見され、
同情した彼女は彼を街へ連れて行くことに。
初めて観る外の世界…街の人々の人気者になっていくエドワードだったが…

 随分昔にテレビで観た記憶はあった。
確か小学校の頃だ。その時は途中で眠ってしまい、あとから親に結末を聞いた。
エドワードが不気味だったことと、ウォーターベッドのシーンだけ覚えてる。
評価の高いロマンティックなファンタジーだと思ってたけど…

 街が絵本の世界みたいでこざっぱりとしている。色もカラフル。
色違いの車が並んで走っていく所とか好き。
エドワードのハサミは生活には不便だけど、便利なことも色々あった。
エドワードの不安そうな顔やふと見せる笑顔が印象的。
彼は何も知らない、だけど皆の役に立つことで嬉しい。
純真無垢、という言葉が当てはまる。

 その反面、人間の醜さがかなり描かれてる。
もう、かなりムカッと来た!酷い!許せん!ふざけるな!
最初にこれ見終わったとき、気持ちがかなり落ち込んだ。
可哀想、可哀想過ぎる…そんなことって… そう思った。
でも他の人の感想読んだりして、もう1回見直すと救いもある。
雪が降らない街が、どうして雪が降るようになったのか…そういう解釈もある。

科学者が突然死んでしまうシーン、滅茶苦茶悲しくなった。
彼があのまま完成していたら、どうなっていたんだろう…
警官がいい人だったのもよかった。

ジョニーとウィノナは破局しちゃったんだなと思うと少し寂しい。
でも映画の中の二人はエドワードとキムはいつまでも互いを想い続けるのかな
時間のわりに長く感じたけど、決して退屈だからじゃない。
両手がハサミの男…何だか御伽噺の世界みたいだ。
物語の結末をあえて全部見たくなくて再生止めようかとも思ったけど
何回も観れば観る程、心に深く染み入りそうな映画だ。


シド・アンド・ナンシー (1986/英) 113分


 伝説のパンクロッカーで、セックスピストルズのベーシストとして有名な
シド・ビシャスとその恋人ナンシーの破滅に至る恋愛を描いた実話に基づく作品。
シドを演じたのはこの時が映画初主演だったゲイリー・オールドマン。
ナンシー役はクロエ・ウェッブ。アメリカ映画批評家協会で主演女優賞を受賞。

 私がシド・ヴィシャスについて知っていることは外見と、
セックスピストルズのべーシストってことと、ナンシーとの事の顛末。
で、映画見終わってウィキで調べたら「こんな人物だったのかー」と
イメージが悪い方へ傾いた。だって、ただの馬鹿にしか見えない。
生き方がパンクそのものだったから神格化されたって定義も首傾げる。
まぁ、パンクって要は破滅的で反社会的で不良の好む音楽でもあるから、
元々そんなにパンク好きじゃない人が見てもしょうもなかったんだな。
私はセックスピストルズも魅力が判らないからね。
映画見て、何か正直つまらなかったんだよね。普通のジャンキー映画。

 ゲイリー・オールドマンは好きだし、若々しくて演技も見物ではあったけど。
役作りでシドの母親に話を聴きに行って形見を貰ったとか、ちょっとイイ話だが。
ナンシーはまず外見にビックリした。くたびれたおばさんのようだった。
でも実在の人物も、別に美人じゃなかったんだろな。
例の「MY WAY」も劇中で流れて聞けました。これもカヴァーらしいね。
ドラックに溺れる主人公を描く映画は反面教師とかいうけど、
この映画に関してもそうなんだろうけど、
シドとナンシーに対してひたすら嫌悪感を催した。
可哀想な人たちだ、などとは微塵も思わなかった。
シドはきっと、顔がブサイクだったら神格化されなかっただろうな。
DVD廉価版が発売した時に買おうか悩んだけど、買わなくて正解だった。


SHINOBI (2005/日) 101分






 山田風太郎の『甲賀忍法帖』を大胆にアレンジし、
最新のVFXを駆使して描く時代劇アクション・エンタテインメント。
宿敵である伊賀と甲賀が互いの存亡をかけて繰り広げる壮絶な戦いと、
甲賀と伊賀の跡継ぎである二人の男女の苦悩の恋を描く。
主演は仲間由紀恵(朧)とオダギリジョー(甲賀源之介)。
黒谷友香(陽炎)、椎名結平(薬師寺天膳)、沢尻エリカ(蛍火)、夜叉丸(坂口拓)
虎牙光輝(筑摩小四郎)、木下ほうか(如月左衛門)、升毅(室賀豹馬)、
石橋蓮司(南光坊天海)、松重豊(服部半蔵)、北村和夫(徳川家康)など。

 徳川家康が天下を統一し、時代は太平の世へと向かい始めていた1614年。
それまで忍者の二大勢力を誇った伊賀と甲賀は、互いに反目し合うものの
長きに渡って互いに戦うことを禁じられてきた。
そんな中、それぞれの跡取りである伊賀の朧と甲賀の弦之介は、
互いの身分を知ることなく出会い、運命的な恋に落ちるのだった。
ところがそこへ、家康からの指令が下る。それは、伊賀と甲賀それぞれの
精鋭5人を戦わせ、どちらが生き残るかで次期将軍を決する、というものだった。
そしてその中に、朧と弦之介も含まれていたのだった…。

 原作の小説は読んだことないけれど、山田風太郎の『魔界転生』は読んで
この人の奇想天外すぎる忍術や、エロさ、グロさの多い描写は有名。
この映画の原作の『甲賀忍法帖』を漫画化した『バジリスク』を漫喫で読んだので、
人物や話の展開は全て知った上で映画を鑑賞。
いやはや、長い原作をまとめたとはいえ、削った設定が多く、ちょっと悲しい。
映像も諸所、ショボさが目立つ。景色は綺麗。戦闘シーンは頑張ってたと思う。
夜叉丸と小四郎の戦いあたりが既にピークだった気がする。
結平演じる薬師寺天膳はもっと極悪非道で恐ろしいヤツだったのになぁ…
夜叉丸と蛍火の関係もなくしちゃったのね。蛍火可愛かったけど。
出来は決して良くはないけど、別に嫌いじゃない映画だな。
山田風太郎からR指定を奪うと…って点では窪塚主演『魔界転生』と似てる。
魔界転生も微妙な作品だったからなぁ…でも原作に忠実にするには無理が;

 夜叉丸演じた人、河村隆一に見えて仕方なかった。何あのビジュアル系。
あとで調べたら、あの『ヴァーサス』の主演かよ!あずみシリーズにも出てるし。
主演の仲間は良かった。目のシーンでは何かドキッとしたしさ。
でも、オダギリジョーの演技の下手さがマジマジと判る作品。
一人だけ髪型が時代とズレてて、まるで現代から来たボンボンでした。
そういう意味では朧の衣装と首飾りも何か民族衣装っぽかったけど。
別に演技が下手でも、感情が伝わればいいんですよ。でも、それも無い役者はね。
忍者軍団と戦って叫ぶシーンで完全に興ざめした。キャラを作れていない。
忍者版ロミオとジュリエットを狙った映画宣伝だったけど、盛り上がりに欠けた。
まぁ
だいたい悲恋を描くなら出逢いのシーンから丁寧に描かないとだな。
次のシーンでいきなり恋仲になってるんだもん。それでなくとも
別のシーンで親しくなった成り行きや思い出シーンを挟むとか。
他の真剣に戦ってる忍たちの方にスポット当てて欲しかったかも。
里には5人以外優秀な忍いなかったのだろうか。あそこまで気づかないんか!
2時間半にして10人の闘いをもっと撮って欲しかったな。
薬師寺天膳もあんな死にたがりじゃ嫌だーもっと憎たらしくて強いのに。

…と、まぁ色々と突っ込み所の多い作品ね。
漫画の方だけど、ホントにハラハラして面白かったんですよ。
甲賀と伊賀、どっちもそれぞれ魅力的なキャラクターがいてさ。
何故かエンドロールの浜崎あゆみの曲『HEAVEN』は最後まで聴いちゃう。


下妻物語 (2004/日) 102分





 嶽本野ばらの同名小説を映画化した女の子青春コメディ。
出演は深田恭子、土屋アンナ、宮迫博之、篠原涼子、阿部サダヲ、岡田義徳、
小池栄子、矢沢心、荒川良々、本田博太郎、樹木奇林…
ロリータ命のマイペースな桃子。親の事情で下妻で暮らす彼女が
ふとしたキッカケで彼女と真逆のヤンキー娘、イチゴと出逢う。
反発の耐えない二人だったが次第に仲良くなっていき…

 日本らしいギャグ満載の楽しい映画でした。
下妻がどういう所か知らないけど、ジャスコは偉大ですな!
全体的に色がビビットな構成でパラレルワールドみたいな世界観だった。
桃子の両親の出逢いから、面白おかしく回想されて
漫画の世界みたいだったなぁ〜笑った!!!
ピー音入りまくりのバッダもののコラボとか!大阪も見事にパロられてた。
篠原涼子はいい女優さんだよね。

 ロリータフファッションって街で見かけても「きもい」と思ってたけど
今回で印象変わったね。ていうか、深キョンだから許せる!
この映画を観て何故彼女が魅力的なのか判った気がする。
彼女は演技は上手い方ではないけど
彼女にしか出来ない役がある!…毎回不思議少女が似合いすぎだね☆

 新人女優として注目されたモデル出身の土屋アンナの方は…
はっきり云って演技過剰な気がした。あんま好きになれなかったな。
モデルとしての彼女を知ってる人ならそのギャップで面白いだろうけど
私は何分、初めて見たもんで。わざとらしい〜って印象。
ヤンキーになった経緯と尾崎豊にはツボったけどね。
刺繍も単純に綺麗だなぁ〜と感心してしまった。
あんな世界もあるんだね。

 阿部サダヲがイケメンキャラをやるとはね!
といっても、ギャグの塊のような男だったな。そして二役。
小池栄子は出番少なかったもののこれも似合っていた。実際いそう。
樹木奇林と大仏で例の宣伝を思い出した。虫つかみは座頭市のオマージュ?
宮迫も凄い似合っていた。今まで出た映画の中で一番似合っていたんじゃ?
荒川良々はホントにお笑い向きの顔だよな。
話も面白いがキャスティングによる化学反応の勝利かも。
評判が良いのも納得がいく。
男性が見るには入りづらそうなイメージだけど、楽しめると思うよ。
変わった女二人の奇妙な友情の青春映画だね。

 前半後半でガラッと毛色が変わるんだけど
その変化にうまく乗れれば正に笑って泣ける映画といえよう。
ブランド店の社長の電話の言葉にちょっとジンときたわ。
ある意味、丸くなった二人より反発が絶えない関係の方が素敵とか思えたりして。
レアモノの原付、置いてきちゃっていいのかよ!


シャーク・テイル (2004/米) 90分






 「シュレック」シリーズのドリームワークスが今度は
ピクサーのニモに対抗したのか、海の中を舞台に描いたフルCGアニメーション。
夢見るお調子者の小魚オスカーと心優しいベジタリアンのサメのレニーが
ひょんなことから仲良くなり、二人で大芝居を打つことで
オスカーはサメを倒した“シャーク・キラー”として一躍人気者に。
しかし、レニーの父であり海底を牛耳るボスザメのドン・リノが
自分の息子たちをオスカーが殺したと思い込み…

 主演のウィル・スミスとジャック・ブラックをはじめ、
ボイス・キャストにはハリウッドを代表する豪華スターが集結。
オスカー:ウィル・スミス(日本版では香取慎吾)
レニー:ジャック・ブラック(日本版では山口智充)
アンジー:レニー・ゼルウィガー(日本版では水野美紀)
ドン・リノ:ロバート・デニーロ(日本版では松方弘樹)
ローラ:アンジェリーナ・ジョリー(日本版では小池栄子)
サイクス:マーティン・スコセッシ(日本版では西村雅彦)

 『シュレック』シリーズは気に入ったけど、これは…と
尻込みして観てみたら、これまた夢中になっちゃったんだな!!
CGアニメって、静止画のポスターとか見るよりも
実際に動きのある映像として観ると何倍も綺麗で素敵に見えるよね。
海の街が、色鮮やかで派手で、細かいディテールまで丁寧で
良かったわ〜。雰囲気も楽しそうだった。
あと、ディズニーと違うところ…色々、旬のアーティストたちの歌が聞ける。
それも、いろんな場面で、色んなジャンルのノリの良い曲がかかる。
今回は、ラストにもCGアニメキャラとして登場する…
クリスティーナ・アギレラもデュエット曲を歌って登場!!
盛り上がるポテンシャル☆☆☆☆☆
それと、ドリーム・ワークスのアニメは、パロディ多用や
ちょっとした毒もあって、大人も楽しめる要素が含まれてるね。

 話自体は、終わってみれば、ありがちな流れなんだけど
キャラが面白いから、凄く魅力が上がるんだよね。
香取慎吾もぐっさんも…そして何より松方弘樹
凄く声が合ってて、そのうち、顔も似てるような気がしてきた(笑)
もっとも、本家のハリウッドスターの面々に似てることは大前提で。
ロバート・デニーロがサメになったら、あんな感じ〜と。

 幸せの価値観と、親子の絆を描いてるんだけど、
「ナンバーワンよりオンリーワン」って締め方は最近多すぎね。
スマップの曲よりも早く、某タイトルのSPドラマが使ってましたから!!
魚の街の弱魚強食、食物連鎖、その問題は解決しないと思うのだが。
クジラの身体を洗う“ホエール・ウォッシュ”で働く小魚のホンソメワケベラ。
この設定が面白かったね。色んな魚出てたなぁ。
ローラとか、魚なんだけど、人間の女にも見えて不思議だった。
海の世界の描き方も、ニモとは全然違うので流派の違いがよく判る。
冒頭のドリームワークスの釣り小僧、結構ヒドイと思ってしまった(笑)
あと、エンドクレジットの見せ方が良いね。
ただの真っ暗画面に文字の羅列だけじゃ飽きるもの。
シュレックには負けるけど、結構面白かったっすね。


ジャーヘッド (2005/米) 123分




 実際に90年の湾岸戦争に兵士として参加した一人のアメリカ人青年が記した
全米ベストセラー・ノンフィクション『ジャーヘッド アメリカ海兵隊員の告白』を、
「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督が映画化した実録戦場ドラマ。
決してニュースなどでは取り上げられることのない、
戦場における兵士の日常をリアルかつシニカルなタッチで綴ってゆく。
主演は「ドニー・ダーコ」「デイ・アフター・トゥモロー」のジェイク・ギレンホール。
タイトルの「ジャーヘッド」とは、海兵隊員を表わす隠語。

 祖父も父も兵隊だった青年アンソニー・スオフォードは、
18歳になって憧れの海兵隊へ入隊を果たす。
しかし新兵訓練の現実は厳しく、スオフォードは自らの選択を後悔し始める。
手荒い洗礼を受けた後、サイクス曹長の目に留まり、厳しい訓練の末に
わずか8名の斥候狙撃隊に選ばれるスオフォード。
その頃クウェートにイラクが侵攻、やがてスオフォードたちにも
待ちに待ったサウジアラビアへの派遣の日がやってくる…。

 よく言われているのが「湾岸戦争版フルメタルジャケット」。
宣伝に凄く興味を惹かれ、劇場に足を運ぼうか迷った映画。
結局行かなかったけどね…後からDVDを家で見たわけだけど、
あんまりシニカルなイメージでもなかったような…途中で眠気に襲われた。
ジメジメした森林奥地のベトナム戦地とは違って、ジリジリ熱い砂漠の荒野。
鬼軍曹のシゴキも罵倒も凄いんだけど、フルメタルジャケットより印象弱い。
ジェイミー・フォックスだったんですな。サミュエル・ジャクソンでも可かも。
実際に戦地に来ても訓練ばかりで戦争らしい戦争してない現実。
石油が燃えてる砂漠の夜は凄かった。どうやって撮ったのかな?
ホントにあんな事があったなんて露知らず。この世のものとは思えぬ。
折角厳しい訓練受けて斥候狙撃手になったのに活躍ならず。
人が丸こげになってる遺体にゾッとした。

これといったメッセージもなく、見た人がそれぞれ掴むタイプの作品。
哀しいかな、皆坊主だから誰が誰か区別がつきにくいのが難点。
戦後に死んだ人も、いやにアッサリ…いや、戦争よりも日常で死ぬ皮肉。

「アメリカン・ビューティー」の監督だからそれ以上のもの期待しちゃって
ちょと残念。悪くはないんだけど、良くもない…というか。
社会勉強として一見の価値はあるけど、2度見るには平坦かもしれない。


シャイニング (1980/英) 154分


 スタンリー・キューブリック監督の有名ホラー
主演のジャック・ニコルソンの狂気漂う演技は今でも定評あり。
冬のホテルに泊まり春が来るまで各部屋を暖めたり除雪する仕事を
見付けてきた夫のジャックは妻と息子の三人で缶詰生活を送ることに。
閉鎖された空間、ホテルの忌まわしい記憶と作家としての葛藤から
ジャックは徐々に異常をきたしてゆく…

 最初のくだりから既にゾクゾクくるような印象を与える。
友達と一緒にあんなホテルの備品や食糧使い放題で過ごして報酬貰えるなら
なんて楽しいだろうなと思うのも束の間、やはり普段
人でにぎわっていた場所に人がいなくなるとこうも不気味になるものだ。
緑一色の部屋や真っ赤なトイレなど、洒落ている。
三輪車のカメラアングルがかなり来た。
子供の頃に観ていたならかなりトラウマになったと思う。
でも今なら平気。だけど、それがちょっと惜しかったような気もする。

 正直ジャケットの変なおっさんの顔のせいで、この映画観る気がしなかった。
普通にお勧めできる正統派ホラーだと思う。芸術的なものもあるし。
原作者のスティーブン・キングは納得いかなくてもうひとつ作ったけれど
間違いなくこちらのほうが名作。
でもあまり構えて観ると恐くないので、深夜に何気なく観るのが良い。


ジャスト・マリッジ (2003/米) 97分


 まさに世の結婚考えるカップルはまず観ておきなさい!!
ちょい昔に流行った言葉「成田離婚」…一言でいっちゃえばそういう話
だけど、そこからが始まりで、過去を振り返りお互いを見つめ直す…
 最初に空港から出てくる時のお互いの嫌悪ぶりと
出会った当時の新鮮でラブラブな二人と凄い結びつかなくて
この二人は一体どんな最悪な旅行をしてきたっていうんだ?と
先が気になった気になった。興味をそそる始まり方だった。
 ハネムーン…もう観てるこっちもイライラ
洋画の男ってすぐカッとなって物に当たったり怒鳴りちらしたりするよね
まぁ日本人でもそういう人はいるとは思うけど嫌だなぁ

 「僕らは若すぎた…互いを知らなさ過ぎた」
「愛だけじゃダメなのね」って言葉が痛い程響く…
育った環境も違うし、社会的地位も違う、趣味も違ったり信念も違う
でもラストの展開には心を打たれました。

 未公開シーンでの彼女の気持ちもホントは凄く大事なシーンなんだと思った。
是非、カップルで何気なく鑑賞して後で色々お互いのこと話して欲しいよね
どうでもいいと思ったことが相手には重要だったり
隠しておけばいいことだけれど、話しても余計に傷付くだけでも
相手を愛する自分を一番愛しているっていうのが愛の本質かもしれないけど
それでも自分よりも相手を大切に、思いやる心がなければダメなんだよね
恋愛してるのと、結婚して共に暮らすのは別次元なのかもしれないけど。

一見コメディっぽいですが色々と考えさせられる作品でした。


ジャッキー・ブラウン (1997/米) 155分


クエンティン・タランティーノ監督の第3作目。
「レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」ときてこれも期待作だったけど…
正直、あんまり世間の評判がよろしくない。それなりに期待しないで拝見。

 パム・グリアが主人公のジャッキー・ブラウン
ヤクザな男役にサミュエル・L・ジャクソン、相棒にロバート・デ・ニーロ
軽い金髪娘にブリジット・フォンダ、クリス・タッカーも出演。
 密売の売り上げ金を調達する裏の仕事をしていたスチュワーデスのジャッキー
警察に目を付けられ、ボスのオデールに証拠隠滅の為消されることを察し
彼女はうまく立ち回り双方をかみ合わせようと計画する…

 全体的に黒人が多い映画。それが第一印象かな。
人数的にじゃなくて、主要キャラ二人がそうだからなのか兎に角濃いと思った。
70年代の要素がふんだんに取り入れられているのはタラ流だろうけど
今回は「面白い遊びキャラ」というのがいなくて
全体的に話も緊迫してるし(私はそう感じた)真面目に犯罪ドラマしてた。

 保釈屋という仕事があるのを初めて知ったよ。
マックスはどこか抜けてて頼りなさげで行動起こすたんびにハラハラした。
後からカセット探してるし姿がかわいらしかったけど。
サミュエルの髪型が変テコで笑った。
デ・ニーロもっさぁ〜い。どんくさい感じがよく出てた。

 ジャケットが銃かまえてるからバイオレンスものかと思ったけど
頭を使った心理戦が多かったような気がする。
あったかいB級ハッピーエンドが何だか意外。
普通、店の方にも私服監視の警官居ないのか??
生かして捕まえたら全部バレちゃってただろうなぁ…


Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? (2004/米) 106分






 ひょんなことから社交ダンスに目覚めるとともに
自分自身を見つめ直していく男を描いたコメディ・ドラマ。
原作である日本版では監督周防正行、主演役所広司で1996年に製作された。
本国日本のみならずアメリカでも大ヒットを記録した名作をハリウッド版にリメイク。
監督は「セレンディピティ」のピーター・チェルソム。
主演は「シカゴ」のリチャード・ギア。共演にジェニファー・ロペス。

 遺言書の作成を専門にするシカゴの弁護士ジョン・クラーク。
彼は高級デパートに勤める妻と2人の子供たちに囲まれ、
何不自由なく幸せに暮らしていた。
だが、単調な毎日を繰り返すことにどこか空虚感を抱き始めていたジョン。
そんな彼はある日、帰りの通勤電車から何となく外を眺めていた時、
とあるダンス教室の窓辺に佇む物憂げな美しい女性に目を留める。
次の日も電車の中から彼女の同じ様子を見届けたジョンは思わず途中下車、
彼女が気になる一心でそのダンス教室に足を踏み入れてしまうのだが…。

 オリジナルの方は随分前から何回か拝見してるので
このハリウッドリメイクは大いに興味深々でした。
さてさて、蓋を開けてみれば、確かに舞台をアメリカに移し、忠実にリメイク。
見た目も華やかで、ギアはお茶目でジェニロペはゴージャスだ。
日本の良さとは別の良さを引き出していて、それはそれで楽しめた。
日本版は、あれはコテコテの真面目サラリーマンが
何を思ったかダンス教室に通うことになって…って
日本人にしてみたら赤裸々な展開や状況のオンパレード。
でも、それが一種の味でもあった。
ダンス教室に通ってることなんてとてもじゃないが言えない…。
でも、アメリカじゃそんなことないんじゃない?趣味は趣味で堂々としてそう。
「僕、そんなに気持ち悪いですか」あんなジメジメした空間、中々あるもんじゃない。
あの日本臭い、人の目をやたら気にする、気弱でシャイな気質…
そういうの受け付けなかった人が見たら、リメイク版は満点な出来だと思う。

 アメリカ版のギアさんは、正直格好良過ぎるかもしれない。
ダサいおっさんが似合わないダンス始める、っていうのがミソなんだけども…。
薔薇持ってタキシード…あのシーン見た時、これは日本では真似できんと思った。
日本人の誰がやっても、きっと失笑もんだもん(泣)
ジェニロペ演じる若先生は、日本版よりもわりと愛想が良かった。
竹中直人の役の人は、多少日本版より変態度は抑えてたね。
カツラ被ってる時は本当にラテン系っぽさが出てた。
あの俳優さんも凄いはじけっぷりで、そこは観てるとギャップが楽しい。
ダンス大会での娘には、毎度「このバカ!」って思う。
探偵役は、日本の方がしっくり来たなぁ。親しみあるし。

 日本版とアメリカ版で、ラストのまとめ方が違ったので良かったな。
どんなことに夢中になっても本当に大切なものは忘れない。
その後の彼らを連想できるエンディングは好きだ。
でも考えてしまう。ここまで似せて、リメイクって何なんだろう?
原作に忠実なのは良いことなんだけど、やっぱり少しは創って欲しい。
辛口で言わせてもらえば、リメイクする必要性はあまりない。
格好良いのもどうですか?って程度で楽しむのには向くけど。
オリジナルもリメイクも、どちらもどちらの良さがあって私は好きだけどね。
でもやっぱりオリジナルの最初の衝撃を贔屓しちゃうかも。


シャレード (1963/米) 113分




 オードリー・ヘップバーン主演のサスペンス。
共演にロマンスコメディ界のスター、ケイリー・グラント。
原作・脚本ピーター・ストーン、監督・製作スタンリー・ドーネン。
オードリー作品の中でも1,2を争う名作として挙げられている。

 女友達とのバカンスを終えてパリに帰ってきたレジーナは
冷え切っていた夫婦生活にピリオドを打とうとしていた矢先、
家財道具一式すべて消え去ったからっぽの家と、
夫が列車からパジャマ姿で放り出されて殺された事実を聞かされる。
怪しい人物が現れた葬儀の後、途方に暮れたレジーナは大使館に呼び出され、
情報局長から夫が戦時中、軍の資金25万ドルを持ち逃げしていたことを知らされ
夫と一緒に金を盗んだ仲間たちが金の行方を追って自分の命を狙うことになり、
旅先のスキー場で知り合った男性、ピーターに助けを求めるのだが…

 良質サスペンスと聞いていたけど、観てみたらこれは
流石、オードリー作品なだけあってどこかやんわりとした映画でした。
人が殺され、なかなかヤバイ状況が続くにも関わらず、どこか優しい。
主人公の置かれる状況が二転三転するのは見ていて楽しい。
電話ボックスで…マッチ、捨てられる前に息ふきかけて消せばいいじゃん。
金の為なら手段を厭わない連中も、金は何処に隠されてるんだ?と
レジーナとピーターと一緒に、普通に部屋を探してまわる様が滑稽ね。
切手売り場で( ゚д゚)ハッ!として部屋へ急ぐ二人だけど、
私は切手の絵柄にヒントがあったのかと思っちゃった。鈍くさいわ。
偽局長、昔の仲間たちに何でバレなかったんだろ。整形でもしたの?
ピーターが4つの顔を持っていたことには仰天でした。
もうね、何回嘘つくんだよこの色男!って思った。
レジーナは新たな真相を聞かされるたんびにアッサリ手の内明かしちゃうし。

パリが舞台で、絵的に様になっていたのとオードリーのファッション。
可笑しなストーリー展開とこれに尽きるかもね!
“楽しいサスペンス”とでもいおうか、今じゃなさそうな映画です。
2002年にマーク・ウォールバーグ主演でリメイクされてますが、
役者に華がありませんよね。やっぱり華は大事です。


ジャンヌ・ダルク (1999/仏・米) 157分


 リュック・ベッソン監督、ミラ・ジョボヴィッチ主演
フランスとイングランドによる百年戦争の末期、劣勢だった仏軍を優位に導いた
フランスの国民的ヒロイン、ジャンヌダルク。

彼女は13歳の時に神の声を聞き、シャルル7世をフランス王にした。
その後捕えられ19歳の若さで火刑に処せれられた。
死を寸前に彼女の心中にあったものとは…

 当時、劇場に観に行って衝撃を受けました。
ポスター観た時は男が演じてるのかと思った。マッシュルームカット
映像の見せ方がとても新鮮で斬新で映画の中に入り込んでしまった。
彼女が聞いた神の声、見た神の姿…
オルレアン地方の辺境の村に住む幼いジャンヌは草原で遊んでいた。
時間が経って、家に帰ると村がイングランド兵によって焼き討ちにあっていた
逃げ遅れたジャンヌをかばい、無残に殺された姉…
その時からジャンヌの心に復讐の炎が灯った。

 ミラの他にもジョン・マルコヴィッチ、フェイ・ダナウェイ、ダスティン・ホフマン
どのキャラクターも非常に強く出ていて良かった。
フェイ・ダナウェイの額が怖い…宇宙人みたいだった。
ダスティン・ホフマンの役どころがとても神秘的だった。
最初はその存在が何なのかわからなかったけどラストになってようやく判った。
彼がジャンヌの頭に手を添えた時、胸がうち震えた。

 ミラはがくがく震える演技が多いと思う。
本当に気が違ってしまったんじゃないか、という役所も。
ジャンヌがあれだけ頑張ってきたのに、シャルルの野郎!!!
歴史上のジャンヌはどんな娘だったのだろう…
身分も無いまだ若い娘が大勢の兵を率いて戦うなんてな…想像を絶する
フランスへ行ったとき、いくつか像は建っていたけど。
あんまり現在の本国では人気がないみたいなのね。寂しい限り。

 たまにテレビ放映されると大抵見てしまう…
日本語吹き替えでも充分見れる作品だと思うし。
現実と幻想があやふやになっている世界観が素敵だ。
ラストの壮絶な終わり方でかなりショックを受けたけど文章で安堵した。
B級なのかもしれないけど、私はこの映画かなり気に入ってます。


ジャンパー (2008/米) 88分




 ジェイソン・ボーンが活躍するボーン・シリーズのダグ・リーマン監督作品。
原作はスティーヴン・グールドの『ジャンパー 跳ぶ少年』より。
主演にへイデン・クリステンセン、サミュエル・L・ジャクソン、
ジェイミー・ベル、レイチェル・ビルソン、ダイアン・レイン。

 主人公は、ある事故がきっかけで思い描く場所に瞬間移動する能力に目覚めた。
彼はそれを機に母が幼い頃蒸発し、飲んだくれの父の居る家を飛び出し、大都会へ。
銀行の金庫から大金を強奪し、世界を旅行し、好きな国にジャンプし
世界遺産を好き勝手に利用、あちこち行って好みの女性をナンパ、
高級マンションには恐らくどこかから盗んだ高価なコレクションの山、
世界各国の紙幣、世界旅行の写真…何不自由ない充実した生活を送っていた。
しかし、そんな身勝手な自由、普通の人からしたら許せないわけで。
その能力を世の為、人の為に利用せず自分のことのみに使うのは
ちょっとリアルではあるが、映画の主役としてはどうだろう。

 突然変異で、自分の頭で思い描く場所へ行くことが出来る
瞬間移動の特殊能力を身につけた者たち…ジャンパー(ジャンプする者)
大昔からそのジャンパーを宗教的な理由から発見・抹殺してきた
自らをパラディン(聖騎士)と名乗る者たちとの戦い。
どうやらこの映画、三部作になる予定らしい。
どうりでなのか、ちょっとこの作品、単体で評価するにはどうも中身が薄いのだ。
主役のヘイデン・クリステンセン、本人はどんな人物か知らないが、
新SWシリーズのアナキンといい、少し人としての良識に欠ける役のイメージが強し。
利己主義過ぎ。目つきもちょっと悪いですしね。共感できん。
サミュエル・L・ジャクソンの役回りは悪役なんだろうけど、
あんな超能力者相手によう戦うわ、と感心してしまった。
二人はスターウォーズEP3でも戦ってましたね。
今回は出会いがしらにあの時の不意打ちの恨みとばかりに
サミュエルの猛攻が見れます。アナキン、ざまぁです。

 確かにジャンパーに能力を悪用されたら手に負えない。
もうひとりの先輩ジャンパーがその例だね。
彼の戦いぶりは見てて楽しい。でももっと頭使えば楽勝じゃないか?
彼は飄々としてて、パラディンに対する憎悪も含め結構好きなキャラだった。
原作小説に彼のスピンオフもあるらしいので、気になる人は読むと良いよ。
特に重要性はないけど日本にもジャンプしますよー
まぁちょっとしたサービスだね。そこが日本である必要性なし。
渋谷に詳しい人はウハウハできるんじゃなかろうか。間違いもあるけど。

映画だからとは思うけど、あいつら世界遺産ドンドン破壊しやがって…と。
あのヒロインの成長してからの劣化具合とビッチぶりにも閉口しました。
突っ込みながら、派手な映像を楽しむという意味では
ちょっと面白い部類には入るかな。でもテレビ鑑賞レベル。45点。
題材は掘り下げればドンドン世界観広がりそうだから、
今後は主役に注目しないでサブキャラや新ジャンパーに期待だな。


ジャンプ (2003/日) 115分





 佐藤正午の同名小説を映画化した感動のミステリー・ロマンス。
主演はお笑いグループ・ネプチューンの原田泰造、牧瀬里穂。
フリーの助監督として活躍してきた竹下昌男の監督デビュー作。

 三谷純之輔は福岡への出張前夜に恋人の南雲みはると飲んでいた。
その日たまたまカクテルを飲んで酔っ払ってしまった三谷はみはるに介抱されて
彼女のアパートに着く。彼女はコンビニにりんごを買いに行くと告げて、
そのまま帰ることはなかった…朝目覚めて、とりあえず急いで出張に向かった三谷。
その後、彼女は一度も自分のアパートに帰っておらず、音信不通。
事の重大さに気づいた三谷は手がかりを辿って彼女を捜し始めるのだが…

 原田泰造ですよ。この映画を観る理由はタダそれだけ。
まず率直な感想を言いますと…静かな映画だなぁ…ってこと。
とことん現実的で、何の盛り上がりもないまま謎解きが進み、真実が明らかになる。
私はずっと失踪した彼女の方を牧瀬里穂だと勘違いしてました〜アイタタ
しかし、終わってみれば女2人に振り回されたけど、それなりに幸せ。
でもこれから、その腹にイチモツあった現女房の所に帰るのが複雑〜ってとこか。
私は勝手に、この映画の要点が、「俺も時々、ゼロになりたいって思うことある。
でも出来ない。人ってさ、一人で生きてるわけじゃないし」みたいなセリフのとこ。
遠まわしだけど、彼女の仕打ちを批難しつつ、身近な人たちの大切さに気づくような。
みはるが言う「あの時別れていなくても、いずれはここに辿り着いてたと思う」
という言葉も理解出来る。人にはそれぞれ、自分に似合いの居場所がある。
なるべくしてなった、二人はそれぞれ幸せを手に入れたことには違いない。
ここらへんが、ミステリーなのに、緊迫感がなく、ほんわかムードな要素の答え?
あと、私的に泰造が5年後にみはるとヨリを戻して帰ってこなくなり、
泰造の娘が小学生になって、いずれ写真を持って二人の下へ訪ねて行く…
そしたら急に泰造が急病で死亡…って話がループしたら益々ミステリー。なんてね。


 そうやって色々突き詰めてみれば、それなりに良作に思えるけど、
普通に若干見辛い映画でもある。人には簡単に薦められない映画だなぁ。
泰造は相変わらず演技はまずまず。評価高いとファンとしても嬉しいね。
青木さやかが小さいテレビ画面に映ってて、声だけで青木だ!と判った。
仕事場、会社の描写が真面目そうで、勝手に社会に嫌気が差すプーです;
あとりんご、電車の中でかじってられないでしょ。汁が出てきて困るし。


シュガー&スパイス 風味絶佳 (2006/日) 125分






 山田詠美の短編小説『風味絶佳』を映画化。
主演は「誰も知らない」の柳楽優弥と「手紙」の沢尻エリカ。
共演に夏木マリ、大泉洋、高岡蒼甫、佐藤二朗、板倉俊之、浜田岳、サエコ。
監督はドラマの演出家でもある「冷静と情熱のあいだ」の中江功。

 東京・福生市。平凡な毎日を送る志郎は、両親の反対を押し切り、
高校卒業後は大学へは行かず、“とりあえず”ガソリンスタンドで働いていた。
そんなある日、ガソリンスタンドに新しいバイトとして乃里子が入ってきた。
友達の色恋沙汰にも何処か理解出来ずにいた志郎だったが、
彼女に抱いた初めての感情。生まれて初めての恋。
2人で会う時間が増えるにつれ、次第にうち解けていく乃里子と志郎…

 東京なのに、酷く殺風景な場所にあるこじんまりとしたガスステーション。
レトロで何処か玩具のような外観に、個性的過ぎるスタッフ(笑)
佐藤二朗さん好きだ〜もっと出してくれ!
ん〜やっぱり沢尻エリカって可愛いんだな。
憎たらしいけど可愛い。
ああいう子っているよね、って妙な現実感を味わった。
優しいだけの男はフラれる、ってのも充分判る動機だけど、
それよりもやはり、医大生>フリーターでしょうな。仕方ないのさ。
ほろ苦い失恋をした彼はちょっとだけ学習し、女性にモテるには
せめて車ぐらい持ってないとな、と自動車学校行くの。
これも真理。
柳楽君は顔の表情が硬い!『LYLA』唄ってる弾けてる演技も無理無理感漂う。
大事なシーンも無表情なので、これは恋愛映画にゃ向かないなと思った。
独白も棒読みだしね…主人公の感情が伝わり難い。
顔は決してブサイクじゃないし優しいけど、どん臭さが漂っていて、
ある程度恋愛慣れした女性は満足出来ないだろな、っていう
妙な説得力はあった気はする。キャスティングから不釣合いだったけど


 二人だけの恋愛映画だったら極めて微妙な出来になってたところを、
夏木マリ演じるグランマと昔話が無難に支えてたと思う。70歳は無理あるけど。
グランマに男は必需品らしいが、夏木マリにはタバコが必需品みたいね。
これを観て「恋っていいな」とは思わんけど「ダイアモンド富士」は見たいと思った。
ガスステーションのスタッフも、キワモノ揃いだからきっと、
ドラマとかだったら細かい焦点が当てられたりするんだろなー。
作り物っぽい外観は微妙だが、ちょっと勿体無い使い方してんな、と思った。
あと
冒頭のHビデオ&自殺未遂のシーンは必要あったのか??
尚樹と沙絵の恋愛の形を説明したかったんだろうけど、あの部分だけ
テイストが違うので、映画のノリがガタガタになってしまうじゃないか

「平成夫婦茶碗」の長男が…ああいう役を演じているとは。

 洋楽をBGMに使ったり、風景を強調したりと、まぁ飽きさせない工夫はしてる。
でも最後のシーンは要らないと思った。
バスが揺れて「あっ!すみません」の
偶然ハグシーンなんて、恥ずかしくて目も当てられなかったわ〜
まだまだ本物の恋愛とまではいかないけど、少年の淡い恋心と、
恐らくドロドロの失恋をし心が疲れて一時の癒しを求めた流れ者の女子大生。
仲良くなっていくくだりがほとんどダイジェストなんで、
二人の絆がどれ位深まっていたのか定かじゃないから、
雨の中で支離滅裂な告白とか、王道ベタな展開には閉口したけど
安易に二人をくっつけない結末
は好感持てたかな。歪んでるかしら自分。


修羅雪姫 (1973/日) 97分


 これは…最近作られた釈由美子主演のやつではありません。
タランティーノが大いに影響を受け、キルビルのオマージュともなっている作品。
梶芽衣子主演の復讐チャンバラ劇。

 田舎で平和に暮らしていた夫婦が荒くれの強盗一味に襲われ
夫はその場で惨殺され妻は犯され連れ去られた…
それから後、妻は復讐を誓い、強盗一味の一人の男の寝込みを襲い殺害。
刑務所に入れられ、刑務官を誘い淫らな日々を送り念願の妊娠をする。
そう、彼女は夫を殺した他の強盗一味に復讐をするため
その役目を課す為だけに子供を産んだ…

 古い作品なんだけど、話が分かりやすく、そして酷だった。
あれが噂の梶芽依子か…確かに美人だと思った。目が力強い。
幼少の頃の訓練は「おしん」など遠く及ばず!!すさまじすぎ
タル特訓は何気に笑いを誘ったけど。

 主人公の生まれついての運命が過酷すぎる。
母親の復讐の為だけに生まれてきた、それしか許されない人間…
とにかく衝撃的だったな。そして若き日の黒沢年男も出てきます。


 着物の似合う美しく妖艶な女性がひとたび仕込み刀を抜くと赤い鮮血が…
キルビルのオーレンの雪降る中での死闘はこれだったんですね。
愛を知ることも許されず戦い続ける執念の修羅の女…凄いです。


シュレック (2001/米) 90分





 2001年春・夏期の全米映画界においてもダントツの興行成績を記録した
大ヒット長編アニメーション。製作はドリームワークス。
見かけは恐いが本当は心優しい怪物シュレックが
囚われの身のお姫様を助け出す旅に出る、
映画やおとぎばなしのパロディ満載の冒険ファンタジック・コメディ。

 人里離れた森の中の沼のほとり。人々に怖れられる怪物がいた。
怪物の名は“シュレック”。しかしこの怪物、本当は優しい心の持ち主。
人々が怖れて近づかない森の奥でひとり気楽な毎日を送っていた。
そんなある日、国を支配するファークアード卿によって無益な存在として
追放されてしまったおとぎ話の登場人物たちが大挙押し寄せてきた。
困ったシュレックは彼らを引き取るようファークアード卿に掛け合い、
代わりに廃墟の城で囚われているフィオナ姫を助け出すことを約束する。

 声優陣がアメリカ版も日本版も豪華。
シュレック役にマイク・マイヤーズ、フィオナ役にキャメロン・ディアス
ドンキー役にエディ・マーフィー、ファークアード卿にジョン・リズゴー。
日本版はそれぞれ、浜田雅功、藤原紀香、山寺宏一、伊武雅刀。

 最初は観る機会が永遠に訪れないであろうアニメだと思った。
まず、シュレックやフィオナ姫といったCGキャラがパッと観、嫌いだった。
続編が劇場公開とあいなって、テレビ放映された時に暇だったから拝見。
…間違いでした。無茶苦茶面白いじゃん!!
おとぎ話の登場人物たちの皮肉の篭ったキャラクター
アニメCG独特の世界観の魅せ方。ちょっと毒のあるパロディ
ひねくれ者のシュレックとお調子者でうるさいドンキーの面白コンビ。
夢見がちだが芯はしっかりしてるフィオナ姫…
クッキーマンとピノキオの変な声も笑える。
あと、バックミュージックがこれまたセンスが良いんだ。

 コメディだけど、ジーンとくるセリフや場面もある。
ラストの展開には正直驚きだが、それで良いんじゃん!!
字幕版も吹き替え版も甲乙つけ難い。どちらも魅力満点。
シュレックの声優になった浜田雅功は心配だったけど、関西弁がいい感じ。
紀香も案外うまいじゃん。てか、顔がソックリだ。
ドンキーの山ちゃんは相変わらずの山ちゃん節。文句なし。
ウザイ感じも出てるし…大好きだー!
このシュレックワールドにハマリました。
外見だけが美しさじゃない、っていう教訓も身に染みる。
気が進まない人も、一度観てみるといいかも。


シュレック2 (2004/米) 93分





 緑の怪物シュレックとフィオナ姫、その仲間たちの活躍を
ブラック・ユーモアとパロディ満載で描き大ヒットしたファンタジー・アニメの続編。
前回でも活躍したお馴染みのメンバーに加えて、
今回新たにアントニオ・バンデラスが声を担当した新キャラ、
長ぐつをはいたネコが登場。かわいぃんだな、これがまた!!
何故に、日本版では竹中直人なのだ…案外合ってたからいいけど。
そしてフィオナの母親リリアンの声優にジュリー・アンドリュースが!

 様々な苦難を乗り越え、めでたく結ばれたシュレックとフィオナ姫。
そんな2人がハネムーンから戻った時、“遠い遠い国”に住む
フィオナ姫の両親ハロルド国王とリリアン王妃から手紙が届く。
そして、シュレックとフィオナ姫はドンキーも連れて現地へ赴くことに。
しかし、彼らが到着すると、ハンサムな王子の登場を期待し
歓迎ムード一色だった全国民はシュレックの容姿を見て愕然…。

 シンプルで1も面白いけど、私は2の方がお気に入りかな。
アントニオ・バンデラスがあんな可愛い猫を演じるとは…ギャップがたまらん
ライバル会社のディズニーを意識したパロディに笑った。
ストーカーしてきた熊って、一瞬何のことだかわからなかったが…
冒頭からシュレックとフィオナの幸せなハネムーンが観れて
何だか凄い微笑ましい。こっちまで嬉しくて顔がほころんでしまった。

 遠い遠い国に行くまでドンキーのウザキャラが爆発。
あんなロバいたら、楽しいだろなぁ〜私なら大歓迎。突っ込み役が欲しいけど。
今回は赤ずきんちゃんの狼や三匹の子豚、ピノキオ、クッキーマンも大活躍
盲目の3匹のネズミが場面の隅で行動してるの発見すると楽しい。
他のキャラも、喋ってない所で色々やってるのね。

 おとぎ話の長ぐつをはいた猫かつ、ゾロをパロったキャラ。
案外、出番がCMでほぼ出尽くしてしまっているのが残念だけど
気位が高くて取り入るのがうまく、自分の可愛いさを判ってるとこが憎いね〜
マイヤーズも云ってたけど、本当にお持ち帰りしたいっす。
妖精のゴッドマザーのキャラも、凄いね〜好きだ、ああいうおばさん
ヒーロー唄い出す所で鳥肌立っちゃった。
あの後半の盛り上がりよう…そしてジャンボのシーンで涙出た自分って…笑
エンドロール後のオマケ映像およびにカラオケ大会も必見。
DVDにも特典満載だから、かかさず全部見てしまった。

 既に3,4と続編が決定してるっていうんだから…
絶対に次回からは劇場で拝見したい!吹き替え字幕両方☆
続きが気になってレンタルになるの待ちきれない位夢中になりそう。
長ぐつをはいた猫が大人気になって、そのキャラ主役の物語もあるとか…
この映画、子供が観てもいいけど、大人が観ても楽しめるアニメだ。
またまたBGMの選曲が良いんだなぁ〜最高!傑作だ。


シュレック3 (2007/米) 95分






 ドリーム・ワークス製作の大人気CGアニメ、シュレック・シリーズ第3弾。
前回までの主要キャラの声優を務めたハリウッド豪華メンバーに加え、
新キャラ・アーサーの声を演じるのはジャスティン・ティンバーレイク。
魔法使いマーリンにはモンティ・パイソンのメンバー、エリック・アイドル。
1,2の主要製作陣・監督が変わった。

 前回で無事、フィオナの両親から家族として認められたシュレックは
病身の王様に代わり、“遠い遠い国”の王様として窮屈な日々を送っていた。
その王様が亡くなり、国を継ぐ者が必要となったがシュレックは
自分の沼でフィオナと二人、素敵な怪物ライフを送るのが夢。
王位継承者でフィオナの従兄弟にあたるアーサーを国に連れ帰り、
国王の仕事を任せようと考えたシュレックは早速、ドンキーと猫を連れ
アーサーの通う魔法学校へと船旅に出ることに。が、
出航した直後、フィオナから信じられない告白を受けるシュレックだった。

 試写会に当たりました!んで、親子連れが多い中、見て来ました。
私がシュレックシリーズ好きな理由。毒満載、だけどテーマはしっかり。
御伽噺を土台にしたブラックジョーク、様々な映画のワンシーンのパロディ、
宿敵ディズニーのパロディなど、判る人にはニヤリな展開。小道具。
そういう面では3ではほとんどパロはなかったなぁ。
ここまでシリーズが確立されてきたんだからオリジナルで通そう!
って意図になったのかな?映画のパロディ、ちょこっと発見はしたんですが、
1,2と比べるとちょっと物足りなかったかな。ディズニーパロも見当たらなかった。

 ちょっと気になったのが、
映画の前に渡されたストーリー復習パンフレット。
マーリンって妖精ゴッドマザーの分かれた夫だったの?!
そこら辺、映画では全然出てきてなかったよね。チャーミング王子の親父?!
猫とドンキーが入れ替わるのは面白かったけど、入れ替わった結果、
嬉しい誤算で大逆転!てな展開を期待したのに特になかったね。
シュレックの子供も、夢の中で既に造型がバレバレなので
ラスト出てきても新鮮な感動がないのう。(3人って結構多いね。)
これで次回は、シュレックの子供が誘拐されたり、問題起こしたりするんだろな。
船でアーサーを迎えに行ったけど、ドラゴンに乗せてもらえば早かったんじゃ?
魔法学校のアメリカ学園ドラマのノリは面白かった。
もうちょっと濃いイベントがあっても良かったんじゃないかな?
あとバー毒リンゴのママは本来なら悪役チームなのに最初から
プリンセス5に混じってたね。元から役柄気にしないキャラだったのかな。
白雪姫と眠り姫、シンデレラのハジけっぷりは爆笑もんでした。
あのプリンセス5(4かな?)には次回も活躍してもらいたいね。
アーティが戻ってきて、悪役たちを説得するくだりは良かった。
私だったらタダ単純に悪役たちをぶっ倒して終わる形にしちゃう。


 もっと暴走して欲しかった気もする。予定調和で、しっかりテーマも伝わって、
普通のアニメ映画と比べても非常にいい映画だとは思うのですが。
私の大好きな長靴を履いた猫があんま活躍しないし、
プリンセス5ほか、後半の弾けっぷりをもっと観ていたかった。
総合評価は…70点ですかね。吹き替えで観たので、次は字幕にしようかな♪
エンディングの曲、ドンキーと猫が歌ってるようになってるけど、
エディ・マーフィーと…唄ってるのバンデラスじゃない気がしたんだけどな。

 4,5で完結するそう。 こっから先、どんな展開になるのかなぁ。
シュレックが主役だけど、シュレック主体の話は
これでほぼ出尽くしたような気がしないでもない。
父親の話、出生の秘密とかまでいくのかな? ドンキーと猫にもっと活躍の場を!


ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲 (2001/米) 104分


 「チェイシング・エイミー」「ドグマ」ハリウッドの異端児ケヴィン・スミスが、
彼の作品ではお馴染みのおバカコンビ、ジェイ&サイレント・ボブを主役に、
内輪ネタ&パロディギャグ満載で描くハチャメチャ・コメディ。
ベン・アフレックやマット・デイモンをはじめ意外なゲストが登場する。

 ニュージャージーの小さな町で自堕落な日々を過ごす
ジェイとその相棒サイレント・ボブ。(ボブは喋らないが喋れないわけじゃない)
ある日、2人は自分たちをモデルにした漫画『ブラントマン&クロニック』が
映画になることを知る。2人には何の断りもなく、
しかも自分たちには一切見返りがないと分かると怒りは頂点に。
そこで、2人はミラマックス社の撮影現場に乗り込んでやろうと思い立つ。
金が無い2人は仕方なくニュージャージーからハリウッドまで、
はるばるヒッチハイクで向かうことになるのだったが、
案の定、道中では思わぬ事態が彼らを待ち受けていた…。

 とんでもないおバカ映画を観てしまったわ!下ネタ満載で
あんまり笑えないし、この監督の過去の作品を全く知らない私。
でも何故これを観る気になったか…
「スター・ウォーズ」のパロディがあるって聞いたからだよ!!
ちなみにルーク(マーク・ハミル)とレイア(キャリー・フィッシャー)が
出演しているらしいじゃないか。しかも吹き替え声優まで同じで!
これは是非とも観てみたい…

 思いっきり未公開シーンのタイトルに「大根役者ベン・アフレック」…
この人、「パール・ハーバー」くらいでしか見たことないんで印象悪い。
そのうち「デアデビル」も観ようかと思ってるけどね。
ジェイ&サイレント・ボブってコンビも全然知らないから困ったね。
(ちなみにサイレント・ボブは監督本人が演じている)
マーク・ハミルと個人的にスター・ウォーズごっこを楽しんでたよ。
マークも凄い格好で出てきて最初は唖然…
でも吹き替えが懐かしかったから「そりゃエピソード1だ」セリフにも笑う。
キャリー・フィッシャーも、過去インタビュー映像で見た太ったおばさんで
幻滅してたんだけど、ここでは綺麗に歳を取った容姿で驚き。
あれからダイエットしたのかなぁ…

 ヒッチハイカーが乗せてくれたドライバーに○。○してあげるって…;
きわどい言葉ばっか出てきて誰かと見ると非常に気まずい空気になりそ。
お笑いとはいえ、あんな最低な男に惚れる彼女の気が知れないわ…
ネットで悪口言われるのが我慢できない、なんてムリな話。
例の二人が出ていたからこそ観た映画。
昔からの吹き替えが懐かしいスター・ウォーズファンなら見るべしかな。


ジョー・ブラックをよろしく (1998/米) 181分


 ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス共演の不思議なラブロマンス。
相手役はクレア・フォーラニ。とっても素敵な物語。

余命わずかな大富豪パリッシュの元に死神を名乗る謎の青年が現れた。
 彼はパリッシュの寿命が尽きるまで現世に降り立ち色んな物事を見学したい、
その案内をしてくれと言い行動を共にすることに。
 戸惑う家族と夕食を共にする死神ことジョー・ブラック
パリッシュの娘スーザンは青年とさっきカフェで出逢ったのだったのだが…


 題名からして期待していなかったんだけど、とんでもなかった!
とにかくブラピがお茶目。クレアも凛々しく美しい。
ホプキンスは貫禄たっぷりで脇を固める人たちもそれぞれいい味が出ている。
 特にCGを駆使することなく「死神」という言葉で非現実な存在を表してる。
演技するブラピもかなり雰囲気を出してて見直しました。

ピーナッツ・クリームをスプーンに付けて食べたくなるでしょ!
現実世界を初体験する死神のしぐさや行動が可愛い。
家族のあったかさも凄い伝わってきて微笑ましいし切ない。
 あのカフェでの出逢いと別れ際の振り返りは雰囲気出てたなぁ…初々しい。
花火のシーンで涙が自然にボロボロ出てきてしまいました。

 最後の方で文句や疑問が沸く人もいるでしょう。
私も最初はそうでした。でも今は納得しています。
気に入ってDVDを購入しました。5回は観たね。
ブラピ好きなくせにこの映画をまだ観てない人!!損してますよ。


ショーン・オブ・ザ・デッド (2004/英) 100分


 本国イギリスで大ヒットした日本劇場未公開の本格ゾンビ・パロディ映画。
ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」を下敷きに、大人になり切れないダメ男の
恋の行方と生き残りを懸けた戦いを、ユーモアと残酷シーンの中に
リアルな心情描写を織り交ぜつつ描く。
 ロンドンに暮らすショーンは、いい歳して人生の目標や目的を持たぬまま、
親友でニートのエドとパブに入り浸るばかりの冴えない毎日を送っていた。
そんな彼に長年の恋人リズもついに愛想を尽かしてしまう。
このままではいけないと自覚したショーンは、リズとヨリを戻すため、
これまでのだらしない生活を改めようと決意する。
ところが、ショーンが恋人のことで頭がいっぱいになっている間に、
街にはゾンビが溢れ、生きた人間を次々と襲っていたのだった…。

 ホラー・コメディという珍しいジャンルでいて、凄い評判良かったので拝見。
未だロメロの神映画とされている「ゾンビ」は見たことないんだけどね。
ちなみにこの映画にもタラちゃんが「何年経っても最高傑作!」とコメントしている。
コメディとはいっても、ゾンビのゴアシーンはちゃんと出てきて
グロ好きな人もそれなりに満足していただける作りにはなっております。
アメリカならやり過ぎちゃって風呂敷広げすぎることもあるけど
イギリス映画ならではのヘンテコな空気が漂ってて面白い。
舞台になるのが普通の住宅街とバーで収まっちゃってるのも良い。
銃が普通に家には置いてないから、日本人としては親近感沸く。
なるほど、日本にゾンビが出た時はこんなものを武器に…ってな具合。
うちには木刀や竹刀があるから、少数なら撃退できるな!
ゾンビ映画はゾンビが出てくるまでが肝だと思っていたんだけど
この映画は最初から何だか楽しい。ショーンのキャラがよく判る。
あと撮り方もぐわっ!っと無駄に勢いがあったりして楽しい。

 バスに乗ってるシーンでも何か微妙にゾンビちっくな人もいるし。
確かに大っぴらな騒ぎがなければ、酔っ払いだと思ってしまうかもしれん。
「ドーン・オブ・ザ・デッド」や「28日後…」の走るゾンビが嫌いな人が
こっちのゾンビ・リメイクを推すのもよく判る。ゾンビはのろくてもいいのだ。
アメリカのおバカコメディでもなく、ほどよくホラーとヒューマン・ドラマが混じる
なんとも完成度の高い映画だったことにビックリだ。音楽の使い方も極上☆
女友達と遭遇するシーンで2組のメンツが似てるのに笑った。
後半は真面目に緊迫感溢れて、ラストはちょっと唖然としてしまったが
DVDの特典映像の“後日談”を観て愛すべき映画になってしまった。
未公開シーンもギャグがあって、本編後はこちらも要チェック!!

 ショーンの義父役でビル・ナイが出てきた以外は知らない役者ばかり。
この映画の監督のエドガー・ライトと主演のサイモン・ペッグは
ロメロ監督に気に入られ、「ランド・オブ・ザ・デッド」にもゾのつく役で出演。
この映画のあとにランドを見るべきだったな。確認したい。
いくつか映画のパロディもあるそうだけど、自分には判んなかった〜
主人公がダメ男なんだけど、結構いい奴で好感持てる。
やる時にはやってくれるしね!その後、元に戻ってるっぽいけど。



食神 (1996/香港) 92分


 今や「少林サッカー」「カンフーハッスル」ですっかり有名になった
チャウ・シンチー監督主演の映画です。

 食神の異名を持つ料理界の大物人気の主人公は
優しさ思いやりのかけらもない権力の権化としてやりたい放題。
とある男を弟子にしたことから、とんだクーデターに遭い
実力が無いこともばれて芸能界から追放される…
 屋台で出会った姉御とチンピラたちとともに新たな究極メニュー
「爆発!小便饅頭」を開発(凄いネーミングです)
お金を稼ぎ、かつての自分を追い落とした奴らに復讐を!!

 元々こういうパターン的なヒーロー像が好きなんだろうなぁ
挫折から立ち直るとか悪の道から正義に目覚めるとか…
分かっちゃいるけど清々しい展開ですもんね。
所々のギャグが最初はツボに入らなかったけど、そのうちはまって大笑い。
自虐的だったり、ちょっと不潔だったり
下品だったりもするけど決して嫌いではない。
姉御の包丁にぎりは洒落にならん程痛そうでした。
バカっぽい展開は最高でした!
料理批評家のおばさんと少林寺の偉い坊さんも面白かった。

 食神と聞いた時にふと人喰い族の映画だと思ってしまったよ
料理人のギャグ映画なんだけど
映像が映像で作ってるアクションは派手なんだけど
料理がどうしてもおいしく見えねぇ〜!!
あと下品な描写があるのはこの監督の趣味なのか香港ならではなのか
普通に感覚的にあるもんらしいわ。
ちなみに少林サッカーの黄金の脚(監督役)と鉄の鎧の兄さんが出てました。
やはり全てのルーツは少林寺なんだよね笑
少林寺18銅人とかいうのメチャうけたし!!!



処刑人 (1999/米) 110分


 監督・脚本は新人監督トロイ・ダフィー。
主演にショーン・パトリック・フラナリー、ノーマン・リーダス。
共演にウィレム・デフォー。
アメリカでは当時、コロンバインの銃乱射事件の影響もあり公開中止となった。
カルト・ムービーとしてファンから熱狂的な支持を得ている珍作としても有名?

 信心深いマクマナス兄弟。二人は世の理不尽さに嘆いていた。
偶然のトラブルで、マフィアを正当防衛で殺したことから、
悪人を処刑せよ!と神の啓示を受け、武器を揃え、二人は行動を起こす。
街のマフィアたちが次々と誰かに消されていっている…
事件に伴い、派遣されたFBI捜査官は徐々に犯人の狙いに気づいていく…

 ジャケットは随分前から覚えていたけど、復讐B級アクションだとばかり思ってた。
そう、アメコミの「パニッシャー」みたいな感じのね。だから見る気はなかった。
でも、妙にこの映画が好きな人もいるみたいで。興味が沸いた。
私怨からくる復讐じゃないんですね。悪人を殺していく…そう、まるで
簡単に言うと「デスノート」の、ノート使わないで手作業バージョンみたいな。
ただ、基本はアメリカのバイオレンス映画ですからお粗末です(笑)
兄弟も、最初はあたふた、計画通りにいかないことが逆に功を奏したり、
「フ〇ック」って言葉が飛び交いまくりです。家族鑑賞はお勧めできません。
それに、最初の方は時間軸のパターンが掴めなくて戸惑いましたね。
3人目のメンバーになっちゃった運び屋でもあるロッコは
ただのウザキャラにしか思えなかったので、
あの展開にも…でした。
デフォーさん演じる変人FBIが一番オイシイ。最高にキレた役でした。
最終的には
兄弟の思想に共感し、更に手助けまでしちゃうから凄い。
教会で偶然が重なり、次の場面で普通に連絡取り合ってるのも強引だわ。
彼らが敵の罠に!って時も、女装しちゃうんだもん…アゴ、アゴ!
笑いを堪えながらハラハラ、ディープキスには驚いたね。
そんで、最強の殺し屋と再びバトル?!って時に…親父かよっ
!!!
筋と展開とデフォーさんのキャラにすっかりやられた私は、
他の感想に「兄弟が美形、カッコいい」って表記を見つけて、
「そういや、兄弟の顔に全然注目してなかった。思い出せないや」状態。

 二人とも、
ロッコが悪人だと言ったら特に詮索しないで処刑しに行くのね。
「あいつ、悪い奴なんだってさ」「殺っとく?」ってノリ。
私的には、
裁判所で名乗り出るのはよくないんじゃと思った。
あれで顔も知られたから色々と不便になってくし

エンドロールで世間の意見を流すのは面白かったかも。
こっちの方が製作早いけど、テーマとしてはかぶる「デスノート」が
あっちで上映されたら、こういう意見が飛び出すんだろうなと思った。
タランティーノ作品が好きな人はこっちも楽しめる、という意見にだいたい同意。
真面目にやってるけど、笑いも飛び出すおバカB級アクションムービーです。
8年ぶりに、続編製作決定の噂が流れて、ファンは首を長くしてることでしょう。


ショコラ (2000/米) 121分


 ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ主演で描く不思議なお話。
古い伝統を重んじるフランスの小さな村に母娘がやってきた。
母ヴィアンヌがそこでチョコレートの店を経営し、
その店のチョコは食べた人を幸せにする不思議な魅力があった…
最初不審がっていた村人たちも次第にチョコの魅力の虜になり
しだいに村は開放的な明るいムードになっていく。

 宗教的に断食習慣を持っている厳格な村。
最初は受け入れられなかったヴィアンヌがどんどん
村人に受け入れられていく様子は見ていて実に微笑ましい。
妻が旅行から帰ってこない、と理由をつけて事実を隠す伯爵や
夫の暴力から逃げてくる女、倦怠期の夫婦に
頑固なばあさん、絵好きの少年…
いろんな人がいて、それぞれに似合うようチョコ選びをする。
ヴィアンヌがチョコを楽しそうに作っているのを観るとチョコ作りをしたくなる。

 船でやって来るジョニー・デップ扮する流れ者の彼もいい味出してた。
彼がやってきて、また自体が複雑化するんだけどね…
いくらなんでも伯爵はやりすぎだろうに。立派な犯罪行為だ。
ほどよくハラハラドキドキもする。
普通のアメリカ映画とは違う要素がある。

 皆を幸せにするために旅を続けてきたけれど、娘の幸せも考えなきゃね。
古い格式に縛られている村を開放しようとしたヴィアンヌだけど
彼女こそ、縛られている側でもあった。皮肉だ。
終わり方がとっても素敵だった。小さな幸せをもらった気分。

マトリックスシリーズのトリニティ役キャリー=アン・モスがいたとは。
村の外観が古き良き時代っぽくて好き。
これからはココアのことをホットチョコと呼びたい。


深呼吸の必要 (2004/日) 123分





 沖縄の離島を舞台に、サトウキビ刈りのアルバイトに集まった
若者たちの姿を描いた青春群像劇。
広大なサトウキビ畑を前に悪戦苦闘し、互いに反発・葛藤しながら次第に
新たな自分を見出していくさまを沖縄の美しい自然を背景に綴る。
監督は「月とキャベツ」「はつ恋」の篠原哲雄。
タイトルの「深呼吸の必要」は映画製作の発端となった
詩人長田弘の同名詩集から採られた。
出演者は香里奈、谷原章介、成宮寛貴、金子さやか、久遠さやか、
長澤まさみ、大森南朋、北村三郎、吉田妙子。

 2月。沖縄のとある離島。本土とは比べものにならない
陽射しが降り注ぐこの島に5人の男女がやってくる。
彼らはみな“キビ刈り隊”の募集に集まった若者たち。
それは、人手の不足した農家を手伝いサトウキビを刈り取るアルバイト。
5人を迎えるのは年老いた平良夫妻と“キビ刈り隊”の常連・田所豊。
彼らはこれから35日間で約7万本のサトウキビを刈り取ることになっていた。
だが、全くの初心者である5人は慣れない仕事にもたつくばかり。
おまけに、先輩ヅラして偉そうに振る舞う豊にも苛立ちを募らせていく…。

 ほのぼのヒューマンドラマでしたね。
劇的な山場はないけど、グサッとくる言葉がふいに出てくる。
“皆、ここに逃げてくるんだ”社会という現実で挫折し、
傷ついた若者たちが沖縄に集まってサトウキビを刈る。
住み込み食事付き、休日もあって日給5千円。
ちょっと憧れてしまうけど、何だか夜を迎えると切なくなりそう。
日本各地にこういう住み込み期間限定の働き口があるみたい。

 ワケありの他人同士の彼らが、交流を深めていく。
それで過酷な現実に影響を与えてくれるとは限らないけど
その触れ合いがそこまで深くはない所がまた現実感があった。
出演者の演技も過剰じゃなくて素っぽくてそこが雰囲気出てた。
キャラ全員の過去を細かく描いてるわけじゃなくて
ほどよく連想させる程度の事しかわからなかったのもソフト。
沖縄のおじいちゃん、おばあちゃんってあんな風にあったかいのかな。


シン・シティ (2005/米) 124分











 フランク・ミラー原作のアメリカン・コミックス・ノベルズ「シン・シティ」=罪の街を
ハリウッドの異才、ロバート・ロドリゲスがフランクを共同監督に迎え映画化。
特別監督にクエンティン・タランティーノも参加。
シン・シティで起こる3つのエピソードを斬新かつ粋な演出で描く。
冒頭シーンではジョシュ・ハートネットが物語の幕開けを。
このシーンはテスト撮影としてフランクに見せて、映画化を決定づけた。

 “エピソード1”では仮出所中のマーヴ(ミッキー・ローク)が
行きずりの安酒場で出会った女神のような女性ゴールディと一夜を過ごし、
目覚めた時、隣で彼女は何者かに殺されていた…。
今までその外見が原因で女を抱いたことのなかった彼が初めて抱いた“天使”
彼はゴールディの仇を討とうと、命を懸けて黒幕に復讐を誓う。
80年代を代表するセクシー俳優だったミッキー・ロークが
素行問題から低迷が続いていたが、この映画で一躍、大復活。
心優しきモンスター、マーヴを見事に名演。パワフルで凄いキャラだ。
他、ゴールディ役にジェイミー・キング、マーヴの保護監察官役にカーラ・グキノ
謎の食人鬼ケビン役にイライジャ・ウッド、ロアーク枢機卿役にルトガー・ハウアー
神父役に原作者であり監督も務めたフランク・ミラーも出演。
ケビンのアクションと、その恐い程の沈黙が凄みあったなぁ。

 “エピソード2”ではストリップ・バー「ケイティ」のウェイトレス、
シェリー(ブリタニー・マーフィ)の現恋人であるドワイト(クライヴ・オーウェン)が
彼女に付き纏う性悪男ジャッキー・ボーイ(ベネチオ・デルトロ)を痛めつけ
尾行した先にたどり着いたのは娼婦たちの自治区オールドタウン。
街の娼婦たちと警察の取り決めで、街は娼婦管理下の無法地帯。
そこの娼婦たちのトップを勤めるゲイルはドワイトの昔の恋人だった。
街の娼婦に軽くあしらわれ、カッとなったジャッキーが銃を取り出したことから
街は一気に臨戦態勢、自体はあらぬ方向に…
「クローサー」とは一転。ハードボイルドなイカした男、ドワイトを演じるクライヴ。
女性が治めるオールドタウン独特の空気と、暗殺兵器ミホが最高に格好いい。
デヴォン青木が演じたミホは一切喋らないが、インパクトは抜群。
マフィアの用心棒のマヌート役はマイケル・クラーク・ダンカン。
“ラテン界のブラピ”と呼ばれるデルトロの扱いに驚いてしまった。
でも演じてる本人、凄く楽しんでるっぽかったね。
タランティーノが撮ったのは、このエピソードの車のシーンなんだとか。

 “エピソード3”では正義感に溢れた刑事ハーティガン(ブルース・ウィリス)が
引退の日に追い詰めた最後の事件、連続幼女誘拐殺人事件。
誘拐された少女ナンシー(ジェシカ・アルバ)を救う為、単身乗り込み
上院議員の息子であるロアーク・ジュニア(ニック・スタール)を追い詰める。
しかし、相棒のボブ(マイケル・マドセン)の裏切りに遭った彼は
連続幼女誘拐殺人の罪を着せられ、8年間投獄されることに。
唯一の理解者となったナンシーは偽名でハーティガンに手紙を書き続けた。
毎週届くその手紙が唯一の生きがいとなった彼だったが
ある日を境に、一切手紙が届かなくなり、出所した彼はナンシーを捜すことに…
ロアーク・ジュニアを演じたニックは「ターミネーター3」のジョンかぁ。
とにかくこの回、ジェシカ・アルバが素晴らしい。正に女神。
ストリップバーで実際に胸を出す予定だったが彼女の父が反対したんだとか。
幼い頃に命を助けられたハーティガンを心底愛している。
ラストは…だが、エピソード1の展開を考えれば全ては終わるのだ。

 この3つのエピソードがリンクしていて、バーには主役が同時に居合わせてたり
別のエピソードであの人が登場していたりと設定も楽しめる。
全編通してモノクロ(フィルム・ノワールという手法らしい)画面で
ある特定の色だけ鮮明に着色してあるテクニカラーも使っている。
大胆で迫力のあるカットが多く、今まで観たことのないような
新しい映画の形を築いたこの作品。大絶賛の嵐も納得の凄い映画だ。
バイオレンスで残虐性もあるが、所々ギャグが効いていて
現実味がない分、漫画のように純粋に楽しめる。
主人公たちの独白が多く、まるで小説を思わせるような描写。
しかしスピード感は失わず、観る者を飽きさせない映像美もある。

 既に続編の製作が決定しており、ジェシカ・アルバも続投するらしい。
フランクが作ったシン・シティのエピソードはまだまだ豊富で
次はどんな話が展開され、どんな豪華個性派俳優が起用されるのか
今から滅茶苦茶楽しみだ!今後もタラちゃん共同参加なのかな?
今思い出すだけでもあの興奮が蘇える。また映画館に足運ぼうかなぁ。
判る奴はついてきな!って姿勢が小気味良い。
アウトローな男と女、凄い世界を創ってしまったもんだ。
俳優たちの声が渋くて、硬派な格好よさも感じるし
ちょっと混ぜたコメディータッチ風味がまた、絶妙☆☆☆☆☆
新しい映画の世界を切り開いた、って意味でも一見の価値ありです!!


シンデレラ・ストーリー (2004/米) 95分






 人気アイドル歌手ヒラリー・ダフ主演による
現代版「シンデレラ」とでもいうべき学園ロマンス。劇場未公開作品。
LAの学園に通うサム・モンゴメリーは、父の死後、
その財産を受け継いだ継母と二人の義姉に奴隷のようにこき使われている身分。
そんなサムの心を埋めてくれるのはEメールで出会った理想の王子様。
しかし王子様の正体が同学園の花形フットボール選手オースティンだと判明。
協力してくれる男友達カーターとダイナーの心優しい従業員のお陰で
意を決してハロウィン・パーティに乗り込んだサムは、
仮面をつけてオースティンと踊るのだが、
やがて真夜中となり急いでパーティを後にする…

 ヒラリー・ダフって普通の顔してるんだなぁ〜
白いドレスのシーンが、何でか凄いブサイクに見えてしまったんですが…
仮面のせいかな?鼻の形がよくない人はグラサンとかの類が似合わない。
個人的にはいつもつるんでる男友達のカーターが冴えないながらも好き。
肝心の王子様が、第一印象から最後までパッとしない。
もっと格好いい男性を連れて来い!!
行動も情けないし(張り紙よりも携帯から調べれるだろ!そして早よ気づけ!)
ラストまで、ああいう展開は予想しなかった。
てっきり、シンデレラの物語を少し変えた結末があるのかと…

 ダイナーで週7日(ありえないぃ〜)働きっぱなしのサム。
家では朝から晩までこき使いまくる継母←こいつが救いようもない悪党
(ジェニファー・クーリッジは名演だなぁ。キューティブロンドにも出てたね)
それでも、いつかこの家を出て自由になるんだ、と大学を志す。
この今ある世界から飛び立とうって精神が自分的にツボでした。
健気に頑張る彼女はひた向きで大好き。

 ハロウィン・パーティーでのマトリックスとゾロの仮装が笑えた。
あの変人、最初っからザイオンザイオン五月蝿いと思ったら…
ゾロのシーンで、ゾロっぽい音楽流すのもオモロかった。
彼も最後にはハッピーが待ってて、嬉しかったな。
最初の方のシーンの伏線で水不足云々ってのも良い。
アメリカの学園ではフットボールのスタープレイヤーが
チアガール部の美女とくっ付くというのは定番なんでしょうなぁ

 普通の学園恋愛物として楽しめる映画。
期待しないで観たら、結構夢中になっちゃった。
映画のクオリティーは決して高くないけど、判り易い話です。
ヒラリーファンだったら、尚更面白く観れるのかも。
でもヒラリー、この映画と「RAISE YOUR VOICE」で
ラジー賞ワースト主演女優賞を受賞しました…あは。

ラストはこれでもかってくらい
幸福が降ってきたのは凄いね。
こういう映画観ると、普通に顔が微笑みっぱなしになってしまうわ!
やはり物語は
悪が懲らしめられてハッピーエンドが一番って思い知る。


シンデレラマン (2005/米) 144分




 「ビューティフル・マインド」のロン・ハワード監督とラッセル・クロウが再び組み、
実在のボクサー、ジム・ブラドックの奇跡の半生を映画化した感動のストーリー。
共演は「シカゴ」のレネー・ゼルウィガーと「サイドウェイ」のポール・ジアマッティ。

 愛する妻メイと3人の子供に囲まれ暮らすジムは、ボクサーとして活躍していた。
だが1929年、彼は右手を故障してしまったことをきっかけに勝利から見放され、
時代は恐慌を迎えて、試合で不調を来したジムはライセンス剥奪。
引退を余儀なくされ、失業者の一人として肉体労働をして家計を支えていた。
そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話がくる。
相手は勝ち目のない新進ボクサー。運が悪ければ死ぬかもしれない。
それでもジムは、その報酬で家族を救えるからと試合を引き受けるのだった…

 非常にシンプルな話。どこかの映画でもやりつくされたネタ。
…だけど…泣いてしまうのは何故?ねぇ、何故なの??う〜む。
真実の物語、というのも効いているんだろうな。
勿論、あの大恐慌の時代、もっと不幸な家族は大勢いたはずだ。
ボクシングや肉体労働は愚か、身体が不自由な人、その家族…
主役を演じたラッセル・クロウの普段の素行の悪さも宜しくない。
でも、彼は、ジム・ブラドックは人間として素晴らしい人生を生きたんだろう。
シンプルで古典的な家族愛と闘いがアメリカ人にも受けたとみえる。

 ただ、後で調べてみたら
決勝の対戦相手マックス・ベアは
ユダヤの希望の星で、試合で人を殺したことを悔やんでいたらしいし、
映画での彼の描かれ方は歪んでいるんだと思う。悪役にさせたというか…
ちなみにベアを演じたグレイグ・ビアーコはその後、「最終絶叫計画4」で
お間抜けなトム・クルーズをパロっていたあの人である。
何の予備知識もなかったので、実在したボクサーの話といっても
もしかして試合で死んでしまうのでは…とハラハラして観ていました。
その後、戦争に従軍して帰国、家族で幸せな生涯を過ごしたんですね。
ハムを盗んだ息子を諭すシーンも印象深い。
もし彼が試合で死んでしまったら、もっと辛い不幸が待っているのに、
それでも家族を生かす為だと言って闘いに行くんですよね。男は…


 でも正直、胸が熱くなったのが不思議でした。
ボクシングという危険なスポーツとそれを見る迫力でしょうか。
再起不能になるリスクは大きい野蛮な競技だけど、ドラマは生まれてる。
私はボクシング好きじゃないですけどね…何でしょうね、これは。
良かったんですけど、映画史に残る名作とまではいかないかな。
最近小難しい作品ばかり作ってたハリウッドが
久しぶりに硬派な映画を作ってみた、というイメージ。
同じタイトルのラブコメがあったら、そっちの方が興味ある私であった。




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