Caramel Cinema

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管理人NEROが映画について語ります。

アサルト13 要塞警察 (2005/米・仏) 110分


 ジョン・カーペンター監督による76年製作「要塞警察」を、
フランスの新鋭ジャン=フランソワ・リシェ監督でリメイク。
主演は「ガタカ」のイーサン・ホークと「マトリックス」のローレンス・フィッシュバーン。
他、ジョン・レクイザモ、ガブリエル・バーンなど。

 激しい雪が降り続くデトロイトの大晦日。
年内で閉鎖となる13分署は処理作業も終わり、すっかり閑散としていた。
ローニック巡査部長はベテラン警官ジャスパーと警察秘書のアイリスの3人で
最後の13分署でしんみりと新年を迎えようとしていた。
するとそこへ、吹雪のため刑務所に護送できなくなった為、
凶悪犯ビショップら犯罪者たちが送られてきた。
彼らを一時監禁するには人手が足りないと不安を感じるローニック。
吹雪の為帰れなくなった心理カウンセラーのアレックスもいる。
その矢先、何者かが署内への侵入を図り、銃声が鳴り響く。
いつしか署は武装した男たちに包囲され、外部との連絡も完全に絶たれてしまう…

 劇場で宣伝を観たんだけど…何ともC級路線なタイトルだこと。
イーサン・ホーク目当てで鑑賞。ちょっとストーリーの筋も気になったし。
映画館で金払って観るには向かないレベルの作品だけど、
ふいにレンタルで暇つぶしに見るには最適な作品でした。
冒頭、「何処が要塞警察??」なんて思ってたら意外な流れ。
前半はちょっと退屈しますが、署に閉じ込められるメンツが分かって
取り囲んでる連中が何者だか分かるくだりから段々楽しくなってくる。
しかし、終わってみれば理由は映画的には重要じゃなかった気がするね。
それとローレンスはちょっとミスキャストな気がしてしまう。
彼がマフィアの大物やってても、何処か瞳に優しさ感じてしまうのよね。
だから、ずっと「この人は絶対色々助けてくれるわ」って思ってた。

 
護送に来た警官2名はアッサリ死亡して、主人公サイドは益々大変。
老いぼれとか弱い女性と犯罪者だけかよ…と主人公の気持ちになる。
しかし、周りに民家がまるでない警察署なんて意味あるのか?
市民が助けを求める場合に も何かと不便過ぎるだろうが。工場じゃあるまいし。
死んだ人物の顔をいちいちUPにするのが何ともバカ丁寧でしたね。
生き残るだろうなと思ってた主人公とちょっとロマンスしてた先生が
途中に言ってた「潔い死に方」を選んであっけなく死ぬのが予想外だった。
民間人なら尚のこと、知っていられちゃ困るからな。どのみち殺される。
結局、手引きしたのはじいさんで、途中参加のパーティー気分さんは冤罪か?
字幕の“燃え尽きデカか”の表現が笑えた。
終わり方は普通のB級アクションの定番。警察到着して、美女迎えに来て。
朝日が昇って…一件落着。でもさ、生き残った2人で弁明しても信じてもらえる?

こういう終わり方だけはちょっと納得いかなかった。


アラン・ドロンのゾロ (1974/伊・仏) 120分


 小さい頃からビデオに録画してあった映画。それがこの映画。
黒い帽子に黒い服、黒マントに身を包み、黒マスク…
何から何までパーフェクトに格好よくて夢中になって何度も見返したものです。

 親友がスペイン領のカリフォルニアへ提督として行くことになった矢先
彼は暗殺されてしまい、彼の願いでそこへ行くこととなった主人公。
現地では賢い提督は命取り。あえて能天気バカを装い周囲を欺く。
村人からゾロの話を聞いた彼はゾロに扮して陰ながら民衆を助けていく…

 冒頭から流れるテーマ曲も爽快で面白い。
颯爽と荒野から馬に乗って現れるアラン・ドロンはやはり素敵。
彼の瞳、鼻筋、今では昔の俳優だけどかなりの二枚目ぶりである。
「太陽がいっぱい」もそのうちちゃんと拝見したい。
実は強く賢いのにそれを偽ってるのもユニーク。
彼の話すおとぼけなフランス語も楽しい。

 ヒロインのオッタヴィア・ピッコロも美人でした。
おとぼけ軍曹や犬、おばさんと老兵士とか悪役のスタンリー・ベイカー
教会での決闘シーンは今でも色濃く頭に残ってます。
ドキドキしたもんなぁ〜

 「マスク・オブ・ゾロ」では剣でねじふせていましたが
この作品では主に頭を使ってユニークに敵を倒していて
違った魅力で楽しめると思う。
最終的には剣での対決になったけどね。
蝋燭切るシーンは、やっぱ普通は不可能だろ〜あんな切り方


VERSUS ヴァーサス (2000/日) 119分


 北村龍平監督作品。
殺した者が蘇える…そんな超常現象が起こる不気味な結界の森。
そこに謎の組織によって連れてこられた脱獄した死刑囚の二人。
車の中にはこれまた謎の少女。
彼らの狙いは?そしてこの森とどういう関係が??

 結界やら蘇りの森やら、設定はまぁまぁ漫画みたいでよかったんだが、
戦う意義が…ヒロインの扱いも酷いもんでした。顔殴って気絶さすなよ…
このヒロイン、何気に宇多田ヒカルに似てるとこあった。
刀と銃の痛快アクションものだと思って借りたんだが、違った…

 ゾンビ映画と化してたわ。ぐろい映像多すぎ。
それでいて作り物だってまるわかりだから、変な感じした。
目ん玉つかんだり心臓えぐり出して食べたり、首飛ばしたり…
無茶苦茶やりすぎてみんながみんな狂ってた。
キャストが全然知らん人ばっかで、それでいて演技が救いようの無い程下手糞
極まりないので…主人公、短気で馬鹿でカッコつけで観てらんない…
敵キャラもいっちゃってる輩が多いし…仲間とか平気で殺すんだね。
ライバルにあたる奴が浅野忠信に似てたのがちょっとうけたけど…
変なノリが感じられるこの映画。要は戦闘狂ってことね。みぃ〜んなさ
あと、銃ガンガン撃ってひとりのゾンビに弾使い過ぎだろとか思ったけど、
この劇中、誰一人として弾切れでやられる奴がいなかったのがおかしい!!
何処にあんなに弾を持ってるんだ…それにズボンからポンポン銃出てくるしさぁ

 自分としては、こういう類のは気に入らない。ゾンビふがいないだろ…
自殺サークルに近いかも。それでいて命の尊厳とか皆無状態だし。
別にこれはこれでいいんだが、テーマが…きっとただのアクションなのかな
真面目に観た自分が馬鹿でした…ギャグね。ギャグ



エル・マリアッチ (1992/米) 80分


 監督本人が病院被験者アルバイトで貯めたという7千ドルの低予算で製作。
コロンビアによって全米配給され、一躍ロバート・ロドリゲスの名が広まった。
主演はカルロス・ガラルドー。

 メキシコの小さな村を舞台に繰り広げられるストーリー。
仕事を求めてその村にたどり着いた一人のマリアッチ。
同じ頃に脱獄囚の男がある組織の連中を殺し周っており
彼はその男に間違えられて闘争に巻き込まれることに…

 先に「デスペラード」を見ていたからオリジナルを観る感覚。
主人公の性格が全然違う(笑)そしてまったく普通の人だから
ギリで危機回避していくのがハラハラするねぇ〜
「何やってんだ馬鹿!ドジ!」って思ってみてたけど。
歌い出したら、「うまい」と普通に感心。

 相手役の女性も、「デスペラード」で倒れてるシーンだけの印象だったから
その姿を見て、「何だ、美人じゃ〜ん」と思った。
あと悪のボス、イタリアとかの古い映画に出てきそうな高貴な顔してない?
意外と器が小さいんで、オイオイと思ったけど。
部下たちの行動も笑ってしまった。いいのかよもう!って
ギターケースに銃のスタイルは、最初は奴がやってたのね。

 主人公が意味不明な夢ばかり見るのは何だったんでしょう。
急に早送りになる宿屋の店員とか笑った。
普通に戻ってくるエルも根性座ってるよなぁ〜
真面目に話を進めているんだけど、何故かユーモラスが滲み出てる映画。

 メイキングで監督が低予算の節約を語ってて、なるほどなぁと見入った。
銃は現地の保安官から借りたとか一部は良くできたレプリカだとか
ペンキ塗る費用もケチって映らないよう工夫したり。
短編の超能力少女の話が何気に印象強い。


カンフーハッスル (2004/中・米) 103分


「少林サッカー」で大ヒットを飛ばし世界的に有名になったチャウ・シンチー監督
待望の期待作。今作では笑いよりもアクション重視。でも笑える。
カンフー好きにはたまらない香港スターのキャストに多種多様な技の数々。
主演は勿論、チャウ・シンチー。
「少林サッカー」のおデブさん(ラム・ジーチョン)や
魔の手兄さん(チャン・クォックワン、鉄の鎧の兄さん(ティン・カイマン)も出演。


 かつて正義の無力さに失望し悪の道に憧れるシン。
うだつの上がらない相棒と一緒にギャング団“斧頭会”の名を語り
ある貧相な豚小屋砦の住民からカツアゲしようと企むが、
彼らは巷の斧頭会の存在を知らなかった。
偶然通りかかった本物の斧頭会一派を巻き込み、壮絶な戦いが幕を開ける!

 如来神掌(思いっきりギャグかと思ったけど60年代香港人気映画)
そのでかい手の平の跡はGガンダムの石破天轟拳を彷彿とさせる)
獅子の咆哮(叫べば並み居る敵も一気に蹴散らす破壊力!)
太極拳(こちらは有名。あの陰陽マークが格好いい。受け流しの姿勢も素敵)
五郎八卦昆(八卦掌は中国武術で棒術。円を描くような動作で敵を打ちのめす)
十二路譚腿(北派少林寺を代表する門派。52の技法があるとか。)
洪家鐵線(南派を代表するのがこちら。鉄輪を両腕にはめて戦う。)
古琴波動拳(正にこれが漫画世界の超技。かなりの脅威だった)
崑崙派の蝦蟇功(少林派、武当派、峨眉派と並ぶ中国武術五大流派のひとつ。
崑崙派。仙人の住むといわれる崑崙山が語源なのかな?)
…創作したものや実際存在する必殺技らしい。

 主役があまり活躍しない、と不満もあるみたいだけど、
活躍する人たちは実力派ばかり。監督のカンフーへの愛と受け取ろう。
照英に似てる人足さんやちょっと蛭子入ってる仕立て屋。
ブルース・リー似の組長、家主亭主も、どっかで観たことあるような顔。
半ケツの床屋やメガネサラリーマンは「少林サッカー」にもいましたな。

 最強の殺し屋火雲邪神(ブルース・リャン)の初登場もやられた。
こんな格好だけど、実は…って展開が多いけど
その外見と中身のギャップが面白い。チャーミングやな
有名映画のあからさまなオマージュも愛嬌たっぷり。

 少林サッカーが引き合いに出されて、「あっちの方が」の意見が多いけど
私は断然、こちらを支持する!!もう最高だもん
危機感や緊迫感、感動もこっちの方が強い気がする。
主人公の回想シーンは、ベタだけど凄い可哀想になって涙腺緩んだ。
ヒロインも相変わらず綺麗な女優さんを選びますね〜
斧頭会の冒頭からの活躍とダンスも悪の美学な雰囲気が良い。
豚小屋砦の人たちもユニークだし大家夫婦もたまんないね!
汚い生活観も、それっぽさを出す愛嬌だと思うし。
相棒があまりに役立たずなのも笑った。
これの次回作の話があるらしい。どう転ぶのか楽しみだ。


キル・ビル Vol.1 (2003/米) 113分


 元暗殺者だったブライドは妊娠をきっかけに組織を抜け普通の男性と結婚し
幸せを手にしようとしていた…しかし組織に発見されリンチに遭い全てを奪われ
長い昏睡状態から目覚めた彼女は日本刀を手に復讐を始める。

 映画館で観ました。こんなぶっ飛んだ映画なかなか無いので面白かったです
タランティーノ仕込みの変な日本で暴れるユマ・サーマンもさることながら
着物に身を包んだルーシー・リューもかなり良かった。
片言の日本語も一種の愛嬌。刀社会も活かした洒落。
タラちゃんは日本びいきだから一層好きだ。
千葉真一もどうせならアクションに参加して欲しかったけど…
栗山千明も棒読みながらクレイジー女子高生はまってました。

 アニメシーンも入れられ斬新でした。あれもあれでいい味出してます。
それに、ああいうシーンを実際の子役を使ってやらせちゃ忍びないでしょう。
配慮もあるかと思う。意外とスプラッター系ですので苦手な方は遠慮した方がいい。
でもブラックジョークなスプラッターだから偽物感バリバリ。

挿入歌とエンディングに流れる梶芽衣子の演歌にはまってしまいました。
毎度の事ながらこの監督はこういう演出がうまい。
映画は全体的に観てアクションですがブラックなギャグともとれるし、
哀しい女の愛憎劇とも取れて案外複雑なのかも。
前後編でイメージがかなり変化するので
何度観ても新しいものを発見できそうです。



キル・ビル Vol.2 (2004/米) 136分


 前作で組織の2人を始末したブライドは残りのエルとバド、
そして最終目的である組織のボスであり、かつての恋人だったビルの命を狙う…

 映画館で見た時は前作と比べてアクション少なくて期待外れだったんだけど
これって二度目からがいい味出てくるタイプだったんだね!
 あまりに前作とテイストがらっと変わっちゃったけど、名シーンが多い
前作はチャンバラ活劇とか東洋テイストだったのを
今作はウエスタンな雰囲気バリバリ〜メキシカン

 BGM作ったのが映画監督のロバート・ロドリゲスだったのも知りました。
特典映像でバンド持っててギター弾いてる映像とか見て驚いた。多才だなぁ

タランティーノとは親友なんだよね!

 教会の惨劇が始まる前のシーンが自分的に大好きだったりする。
今回で、ブライドがあんな目にあったのは自業自得だったような〜とか
思えなくもないけど、やっぱりその気持ちになって考えるとね…婿の立場ないが
パイメイとの修行シーンが痛々しいながらもあの板にパンチするのは
真似したくなった。あのおっさんも突っ込み所満載な次元の人間ですなぁ

 エルとの決闘は女ライバル同士戦いという感じで白熱しました。
ブライドって格好いいよなぁ…ちょっとお茶目だし。心も強いし。
「レザボアドッグス」で非道を演じたマイケル・マドセンがおちぶれ役で笑った。
「子連れ狼」の英語バージョン出てきた時には、監督らしいなと微笑ましかった。

あんな展開になるとは思いませんでしたが、確かにキャッチフレーズの通り
これは愛の物語になりました。



激突! (1972/米) 90分


 今やハリウッド映画を代表する巨匠監督の一人となった
スティーヴン・スピルバーグの伝説となったデビュー作。(当時27歳)
家路へと急ぐ平凡なサラリーマンの男が、前を走るボロでかいトラックを
何気なく追い越したのが悪夢の始まりだった…
非常にシンプルかつ日常的な恐怖で映画1本撮ってしまった傑作。
アメリカ独特のどこまでも長い一本道が続く田舎の荒野も雰囲気を出す。
ダウンタウンの松本人志は、かの雑誌の映画評論で
“スピルバーグで一番良かったのは「激突!」だ”とまで言っていた。

 本当にシンプル。ただ、それだけの映画。だけど、気持ちいい。
いやいや、追いかけてくるトラックの運転手を想像すると気持ち悪い。
あのボロさ加減が不気味で、車自体が意志を持っているようだ。
ワイルドでトーン一切使わない荒っぽい読み切り漫画みたいな印象。
スピルバーグのファンか、ひと昔前のアメリカ映画が好きな人にはいいが、
映画に一癖、二癖、予想のつかない展開や描写を求めてたり、
作品に華や単純な面白さを求める人にはお勧めできない。
かく言う私も、この映画、何回も睡魔が襲って大変だった。
上手に作品に入り込めればドキドキするんだろうけどなぁ…
映画館でこれを観た人は勝ち組ね。
この映画、続編も一応あるみたい。カージャック編?


スネーク・フライト (2006/米) 107分




 サミュエル・L・ジャクソン主演の本格B級パニック・ムービー。
監督は「デッドコースター」「セルラー」のデヴィッド・R・エリス。
ハワイ発ロサンジェルス行きの飛行機内に大量の毒ヘビが持ち込まれた!
ある事件の重要参考人を護送していた為、裁判の証人抹殺を図り
マフィアがとんでもなく凝った仕掛けを用意していたというわけだ!!
逃げ場のない狭い機内、空の上という不利な状況におかれながらも
証人を守る立場である警官ネヴィルは、
大パニックを起こし次々と犠牲になっていく乗客たちを誘導し、
機内のヘビ一掃と飛行機の着陸を目指して奮闘する!

 劇場で宣伝観た時はそのノリにちょっと興味を持った映画。
凄くおかしな設定を思いっきり真面目にやる事を意識したB級テイスト。
監督はデッド・コースターの人だったのか。納得。
友達とたこ焼きパーティーした後、なぁなぁ感覚で鑑賞したんだけど
それが逆に良かったのか、映画の展開に突っ込みまくりながら
楽しい時間を過ごせた気がする…思い返せば凄く変な感じだけど。
エログロ気にならない間柄の人と一緒にお喋りしながら見るといい。
ちなみに最初の方のシーンは飛ばしちゃっても問題ないと思う。
サミュエル登場シーン、もしくは飛行機乗る場面あたりからで(笑)

 
よりにもよってそんな場所は咬まないでーって所を咬んでくる。
SEX始めたカップルはホラー映画のお約束のように最初の餌食になり、
ナヨナヨした男性客室業務員はヘビをレンジでチン!
咬まれた子供の腕から毒を出さなきゃ!と凄い技!
あの鋭いピアスに大ウケしちゃって…凄くよく切れるんですもの。
その後、副パイロットがやられたら「誰か!彼にオリーブ油とよく切れるピアスを!」
なんて展開を脳内遊びで始めちゃう。
勢いよくヘビ祭りが始まってアナコンダが登場!チワワが生贄に!
チワワを放ったオッサンもまる飲みに!(ヘビ大分身動き取れなくなるぞ。)
そこから先が何か失速。サミュエルがヘビをご丁寧に全滅させると思ったけど
飛行機の運転がメインになってしまう。ヘビもっと来なさいよ。
あの保証人も全然活躍しないんでやんの。もっとピンチになれや!
まぁ久しぶりに「レッツらゴー!」なんて死語も聞けたしいっか♪


 ヘビ好きにはたまらない程、色んなヘビさん大活躍。
咬まれた客の毒素の回る様は気色悪かったし、
この監督、こういう映画に何が求められるのかよく判っていらっしゃる。
でも、最後の尻つぼみな感じは何とかならんかったのかね。
まぁ絶対コレ、いつか木曜洋画劇場あたりで放送するね。
その時はまた見てみたくなっちゃうかもしれない。バカバカしさが良い。


SPIRIT (2006/香港・米) 103分





 100年前の中国に実在した伝説の武闘家、霍元甲(フォ・ユァンジア)
を主人公にしたマーシャル・アーツ・エンタテインメント。
1910年に上海で開催された史上初の異種格闘技戦を壮大なスケールで描く。
主演は「HERO」のジェット・リー、共演に「いま、会いにゆきます」の中村獅童。
監督は「フレディVSジェイソン」のロニー・ユー。

  世界中から戦いの猛者が集い開催された世界初の異種格闘技大会。
時代は日本帝国主義の影響下にあった中国。
中国人の尊厳を地に落とそうと画策する不利な1対4の対戦試合。
勝ち進むは中国の武術家フォ・ユァンジア。
彼は少年時代、強さに憧れていたが、父は稽古をつけることを拒み続けた。
だが、彼は独自に鍛錬を積み、やがて天津一の格闘家へと成長する。
高まる名声とともに傲慢さも増したフォはある日、大ケガをした弟子の仇をとろうと、
半ば強引に試合に臨み、怒りのあまり相手を殺めてしまう。
その報復としてフォの家族は無惨に殺され、彼は絶望の果てに天津を離れ、
放浪の旅へ…そして、数々の苦難の末にフォは本当の強さというものを知る。
そして天津に帰り、精武体育会を設立。体・知・徳を説く教えを広め、
中国人の威厳を回復させるべく、この異種格闘技大会に臨んだのであった。
対するは日本の武術家・田中安野を中村獅童が演じている。

 一度見た時は見事に中間の主人公の成長過程を寝過ごし、
試合の前半・後半を見事に鑑賞、アクションだけ堪能してしまったわけですが。
改めて始めから見直しましたとも。カンフーを魅せるだけでなく、
人間ドラマも深みがあり、霍元甲の悟った言葉には素直に感動した。
ジェット・リーはこの作品を最期に、マーシャルアーツ映画は出ないとか。
メイキングもバッチリ拝見した。他の外国の格闘家たちは実際にプロらしい。
本気で勝負したら…誰が強いんでしょうかねぇ。獅童除き。
中村獅童はその点、その筋のプロじゃなかったせいか、語られてない…
実際にアクション観てると、「あれ?これ別人だ。スタントか…」ってシーンも。
日本人でもプロを用意するとなると誰なんだろうねぇ…うーん。
ビジュアル的には丁度はまってた気はする。柔道は苦手そうに見えたけど。
そして、日本アンチな傾向の作品にも関わらず、獅童の役回りは潔い。

 いまだに「武術は相手を倒すものでなく、自分を倒すもの」ってよく言うけど
イマイチよくは判らない…漫画を描く時、他のことに逃げようとする
負の心と葛藤するけど、それを精神で打ち負かして前進するのと似てるのかな。
激しい色んな場所でのアクションもハラハラし、血沸き肉踊ったけども、
田舎で癒されていくシーンとか、静な場面もあって良かった。
ジェット・リーはチベット仏教徒だってね。何だか意外。
これに続いてブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」を見れば繋がるそうだ。
この霍元甲って人はあっちでは凄い有名人で色々映画化もされたようです。
「英雄 HERO」も良かったけど、こっちもテーマがしっかり伝わってきて好きです。
ストーリー的には非常にシンプルなので、それを踏まえて見た方が良いかも。


007は二度死ぬ (1967/英) 117分




 007シリーズの第5作目。舞台は日本!
監督は『アルフィー』のルイス・ギルバート。
撮影に『アラビアのロレンス』のフレデリック・A・ヤングを起用し、
主題歌をナンシー・シナトラが歌ったことでも話題に。
主演は言わずと知れた初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリー。
共演に丹波哲郎、ボンドガールには若林映子、浜美枝。
ドナルド・プレザンス、バーナード・リー、ロイス・マクスウェル。

 アメリカとソ連の宇宙ロケットが立て続けに謎のロケットに吸い込まれた…
米ソは疑い合い、このままでは戦争に突入してしまうことに。
謎のロケットが日本とシンガポール辺りに消えたことから、
イギリス情報部は007を日本に派遣し、タイガー田中と共に調査を開始する。

 結構有名なんだけど、全然観たことないのでレンタル。
日本が舞台だし、丹波哲郎だし…どんなのかすっごい興味ありました。
日本に到着して、日本国技館で相撲観戦しながら女性と待ち合わせ…
相撲、芸者(正確には召使?)、城、柔剣道、忍者、三々九度、漁村、海女…と
事件よりも007さん日本にようこそ!ってなもんで、
日本文化をヘンテコにアピールしまくってて笑えてきました。
別にそういうシーンなくても成立するよね?でも主張したいのよね?と。
そうそう、身分の高い奴の部屋には鎧兜や日本刀が飾ってあるのよね〜
そして内装が妙に悪趣味。美しさの欠片もないわ。

 007が相撲に全く興味薄で
女しか目に入ってないわ、
女おっかけて穴に落っこちるわ、
女に騙されてヘリで散々な目に遭うわ、
任務の都合上の結婚相手が美人かどうか、非美人と聞いたらやる気ゼロ、
美人だったら鼻の下伸ばしちゃって、夫婦だから一緒に寝ようぜ〜と誘ったり、
白下着のまんまの女と一緒に火山登っちゃうわ
、もう面白過ぎ。
漁師の格好して、「コニチワ」「アリガトゴザイマス」だわ、
貴方、絶対にケンブリッジで日本語マ
スターってウソでしょ!
火山の秘密基地で、大ボス登場にはびっくらこいた。
「Dr.イーブル!」って。これが元ネタだったのか…格好ソックリ。
足元のボタン踏んでピラニアの池に落としたりするのもね。
『オースティン・パワーズ』の元ネタが色々見つかって面白かった。
リトルネリー…ホントにちゃっちい!もっとスタイリッシュなデザインなかったの?
敵を爆破し降りてみたら
城!そして城の庭で柔道着で訓練してる連中。
なに?なんの部活動?ニンジャ部隊
。おかし過ぎるわ。
丹波哲郎は演技はよくわからんけど貫禄は出てたような気がする。
若いよね〜そりゃ、私が生まれるよりも随分前に出来た映画だもんね。
最後はお約束♪Dr.イーブルは何処かに逃げたのかな?
映画は日本よりも海外の方がウケたみたいで。ま、ファンタジーな日本デスネ。


ソードフィッシュ (2001/米) 99分






 「60セカンズ」のドミニク・セナ監督
製作は「マトリックス」のジョエル・シルヴァー。
主演にジョン・トラボルタを迎え、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー共演

 ロスの空港で有名なハッカーが逮捕された。
彼は取り調べの最中に何者かの手によって殺される。
一方、既に引退した世界一のハッカーと呼ばれたスタンリーの元に
ジンジャーという名の謎の美女が現れハッカーとしての仕事を依頼。
以前、麻薬取締局が行った極秘作戦“ソードフィッシュ”によって、
計画遂行に際して利用したダミー会社が思わぬ利益をあげ、その資金が
そのまま放置され現在95億ドルもの巨額に膨れあがっているという。
それを、コンピュータ操作で奪おうというのだ。
計画の首謀者は元モサドのエリート・スパイという謎の男ガブリエル。
離婚で別れた娘の養育権を巡って金が必要だったスタンリーは承諾するが…

 当時、ふらりと立ち寄った映画館でたまたま観た映画。
すぐに気に入ってパンフレットを買い、発売したDVDも購入。
その時まで私はジョン・トラボルタの映画をマトモに観たことなかった。
ガブリエルが張り巡らす二重三重のトリック…カタルシス感じた。
ヒュー・ジャックマン、普通に男前だねぇ〜
ハル・ベリーも綺麗で、ファンにはたまらないでしょう。
彼女の魅力全開で、チラッと胸が見えるシーンもアリ。

 冒頭から始まるトラボルタの演説、いきなり佳境な展開を見せつけられ
マトリックスと同じような、緑の不思議な要素が加えられた映像…
素直に、「かっこいぃ〜!!」って感動してしまった。
最初にググッと観る人をストーリーに引き込ませる。
スタンリーの視点で過去へ戻り、だんだん状況を理解していく。
冒頭だけなら数ある映画の中でも最高の出来だと思う。
ハッカーのことはよく知らないけど、
ヒューがノリノリでパソコンいじってる姿は面白い。

 ガブリエルの正体が少しずつ浮き彫りになるなか、
カーチェイスしながらの銃撃戦も見惚れてしまった。
トラボルタの髪型、普通あんな人いたら変だけど何故か似合ってる。
個人的にはガブリエルもスタンリーも好きだから
納得しきれぬ矛盾もあったが、ラストの〆方は面白かった。
DVDの特典映像には別バージョンのエンディングがあります。
あと、トラボルタのティーカップのネタ…笑っちゃったよ。

 この映画はテーマ的には問題発言ばっかりかもしれませんね。
テロリストとテロリスト…やったら百倍返し…
大作ってワケでもないですが、なかなか個性的な良作じゃないでしょうか。
からくりがあって、知的なアクション映画って感じで好きです。
DVDも、もう何回見直しちゃっただろう。


TAXI NY (2004/米) 97分





 リュック・ベッソン製作・脚本で大ヒットし、シリーズ3作までつくられた
フランス映画「TAXi」をハリウッドでリメイクしたカー・アクション・コメディ。
舞台をニューヨークに移し、クイーン・ラティファ演じる女タクシー・ドライバーが
ひょんなことから落ちこぼれの刑事とコンビを組み、
神出鬼没の女銀行強盗団との息詰まる追跡劇を展開する。
共演は人気コメディアンのジミー・ファロンと
本作が映画デビューとなるスーパー・モデル、ジゼル・ブンチャン。

 有名なカー・レースでの優勝を目指す女性ドライバーのベルは、
念願だったタクシーのライセンスを取得し、さっそく特別仕様のタクシーに乗り
ニューヨークの街中を疾走する。
そんなベルのタクシーに、セクシー美女4人組の銀行強盗団を追う
刑事ウォッシュバーンが乗り込んでくる。
彼は車の運転が極度にヘタだったため、仕方なくタクシーを利用したのだった。
しかし、ベルのスーパー・ドライビング・テクニックで強盗団と
壮絶なカー・チェイスを繰り広げ、あと一歩のところまで追い詰めたが…。

 リュックベッソンの「TAXi」はテレビで部分的に見ただけで
だいたいどんな話だったかは知ってるけど、きちんと観たことはなかった。
今作はハリウッド・リメイクということですが…
なるほど、タクシー改造車でのカーチェイスとギャグが売りなんだけど
無難にまとめた、って感じで、面白いけど、何か物足りなかったかな。

 主演を務めたクイーン・ラティファは「女神が家にやってきた」や
「シカゴ」のママで見たことあって、独特の味を持つ女優さんですよね。
彼氏とのアツアツぶりが、ちょっとおかしかったな…
ジミー・ファロンってサタデー・ナイト・ライブ出身のコメディアンなのか。
その割には、普通のおっちょこちょいの青年の役って感じで
そんなにコメディアンっぽさがなかったよーな。
セクシー美女強盗団に、もうちょっと見せ場が欲しかったなー。

 ジャケットが凄く良いね。絵的に格好いい。
話は単純明快で、最初から最後まで、車ばっかりでした。
最初の自転車すり抜けの方が見てて面白みあったかも。
短い映画だし、観易いんだけど、もうひとひねり欲しかったところ。
ギャグも、ほとんどが肩透かし。イマイチ。もっと壊れてもいいのに。
リメイク作品なだけに、元の作品ファンにとっては退屈かも。
出演してる俳優が好きなら楽しめるかな。


デスペラード (1995/米) 104分


 前作「エル・マリアッチ」の同監督リメイクとでも言いましょうか。

主演にアントニオ・バンデラス、サルマ・ハエックと揃え、
監督の友人で監督兼役者のクエンティン・タランティーノもサービス出演。
 愛する女を殺され手を撃ち抜かれ復讐に燃えるマリアッチが
ギターケースに銃を入れ、組織をぶっつぶしていくというストーリー。

 もろラテン系魅力爆発のふたりの色気とラブラブっぷり、
何でもありなとんでもアクション、死傷者が出まくる銃激戦、見所満載!!
 最初にバンデラスを知ったのはこの映画からですね。
今でもたまにテレビで放映されます。ちなみに漫画「仏ゾーン」に
この映画のキャラ、エル・マリアッチに似てるキャラが登場します☆
タランティーノのおふざけ話も面白い。まさにタラ節炸裂。

 「エル・マリアッチ」で主演だったカルロスもまた出演。
「Let's Play!!」で始まる銃撃戦がユニークでおかしい。
ギターケースから銃…思えば凄い発想だよね。
ケースそのものが武器の他の助っ人のも凄かったけど。
あれから、また敵地乗り込んでドンパチやるのかと思ったら
とんだ展開になっちゃって…そこが普通じゃなくていいのかも。

 あの組織のボス、全然弟と似てないんですね(笑)ウッチャンみたいだった。
男のフェロモンという言葉、今まで理解できなかったんだけど、
この映画に出てくるバンデラスにはそのフェロモンという言葉がピッタリ
当てはまるのではないでしょうか。サルマも色気ムンムンです。
細いのに、胸はでかい。ダイナマイトバディってこういうの云うのかな。
ストーリーがよくわからん、とか破綻してるともとれますが、そこがいい。
今でもよく見返すお気に入り作品のひとつ。
続編でなくても、こういうぶっ飛んだテイストの映画をまた作ってもらいたい!


72時間 (2002/米) 105分




 監督・脚本キース・リチャーズのサスペンスアクション。
主演にティム・ロス、スコット・ウルフ、ガブリエル・バーン。
病院で健康診断を受けた刑事エメット。白血病で余命僅かと宣告された彼は
両親も死に、恋人とも別れ深い人間関係を築いた相手もおらず、
一人深夜のバーで絶望に打ちひしがれていた。
そんな彼に声をかけてきた元FBIのマーロウは相談に乗ってきて、
「病気に命を奪われるよりも急にある日突然殺された方がマシだ」と呟く。
マーロウの話に本気になったエメットは、自分を殺す暗殺者を雇うことにする。
あと3日はマトモに生きたいと考えたエメットは72時間後、命を狙うよう依頼。
マーロウはエメットの知らない第三者に殺しの仕事を紹介するのだった。
女性連続殺人事件の調査にも追われる中、医師の手違いだったことが発覚。
エメットは殺しの依頼を取り消そうと必死にマーロウを捜すのだが…

 ティム・ロス出演でDVD化してるのに今まで観れなかった作品。
劇場未公開作品で、レンタル屋にもなかなか置いてないのだ。
今回、DVD廉価版が発売したので思い切って購入。
それだけマイナーな分、確かに全体的に微妙な出来ではある。
主人公の命に関わる事情と、女性連続殺人鬼を追う刑事としての事情が
平行して展開していくわけだけど、殺人事件の方は手ごたえが無い。
ティムのくたびれた感じはよく出てた。ガブとの共演も見れたしね。
負け犬呼ばわりされてたジョンだけど、マーロウだって同じ穴のムジナ。
謎の殺し屋に怯えて過ごすエメットが、そのまま殺し屋とコンタクト取れずに
毎日毎日ハラハラしながら暮らしていくラストってのも良かった気がする。
何とももの悲しい最期を迎える殺し屋ジョンだけど、あの紙切れで
捜査が進展した…って流れなんだろうけど凄く曖昧だなぁ。
あの店に行って、犯人を発見して逮捕〜とかそういう単純さでもいいのに。
あと、あの女相棒もキャラが破綻してる気がする。
事件はいくらでもあるわ、解決しても永遠に続くわ、なんて
諦めて屁理屈並べてた無性に苛付く女が、悩みを打ち明けたエメットに
急に優しく接しはじめて、捜査にも積極的になった。
…何なの?エメットともっと親密になりたかったから反発してただけ?
エメットもエメットだよ〜犯人が現場ウロウロして、まだ長居してそうだったのに
仲間の到着待たずにあんな遠距離から「警察だ!手を挙げろ!」って…

まぁそんなに期待はしてなかったからね、こりゃマイナーだわな、と。
ジャケットのような、派手なアクションシーンなんてありませんよ。


バトル・ロワイアル (2000/日) 114分


 深作欣二監督作品。
そのあまりの過激な内容に国会で物議をかもし上映中止を訴えられた問題作。
時代は近い未来、失業者が溢れ子供たちの不登校数は増加し、少年犯罪がはびこり
国は荒れた…そんな中、国会である議題が上がり可決された。
それは“新世紀教育改革法”通称BR法である。
中学3年生のひとクラスを全国から選び、年に1回その行事が強制執行される。
クラス全員殺し合い、たった一人、生き残った勝者を決めるというもの…
不運にもそのBR法の生贄となったあるクラスの運命はいかに!

 藤原竜也、山本太郎、栗山千明、塚本高史、柴咲コウ、安藤政信…
今をときめく有名若手俳優が揃えられ、ビートたけしが教師キタノとして登場。
R-15指定で当時の中学生は見れなかったことからも、様々話題になった。
勿論映画館に観に行きましたとも!

 冒頭からいきなりレクイエムがかかって一気に世界に引きずり込まれた。
日本の映画で、ここまでぶっ飛んだバイオレンスもの見たのは初めてだったから
当時の自分にとっては、かなり衝撃的だったのを覚えている。
今まで仲良くしてた友達とも殺し合い。一人だけしか生き残れない。
もし、自分のクラスでそんなことが起こったらと想像を巡らし
主人公たちの視点になって心臓バクバクさせて見入っていた。

 誰が好きとか、ホントは嫌いだったとか、団結しようとか、自殺しようとか
色んな想いを持つ生徒がいて人間ドラマを数々見せてもらった。
描写は過激だけど、今見るといまいちリアルではない。
灯台の女の子たちの場面が一番気に入っている。
普段友達してても、その状況下ではそうなる。あの子のセリフが心に残る。

 無理だっただろうけど、光子の色仕掛け攻撃とかちゃんと撮って欲しかった。
桐山もいい味出してたけど、やはり光子が一番好きかもしれない。
ラストの締め方はどうかと思ったけど…
学級写真をバックにエンドロールするのは良い。


バトル・ロワイアル II〜鎮魂歌(レクイエム)〜 (2003/日) 133分














 深作欣二監督の遺作…といっても本人は冒頭撮影に少し参加のみ。
あとは親の七光りの深作健太が監督続投。
出演者は忍成修吾、酒井彩名、加藤夏希、村田充、
石垣佑麿、津川雅彦、三田佳子、竹内力…といった顔ぶれ。

あれから3年後、同じ境遇の仲間とテロリストとして国に復讐を開始した七原たち。
政府は「戦争したいなら子供たちだけでやれ」と新しいBR法を施行。
選ばれた不運なクラスは男女でペアを組まされ
首輪にはお互いが離れ過ぎると爆発するというハンデも追加。
七原たちのアジトである島へ連れていかれる。今度の標的は七原秋也。

 キタノの娘のナレーションから始まった。
実際に深作欣二が撮影に参加したのはここのシーンだけらしい。
しかし、七原はリーダーの素質があるのか?ただナルってただけのような。
マント着てうずくまってる姿が指輪物語のフロドとかぶるんだが…
期待してた千葉真一は過去のシーンだけでした…

 前作と同じように、バスに乗ったまんま拉致され軍隊に囲まれる生徒達。
しかし、今回はクラスメイト同士で殺し合うわけじゃないんだから、
あそこまで意固地にならなくても…なんて思ってしまうんだが。
あの場でどんな抵抗をしても殺されるしか道は無いんだから、行けばいいのに。
前の話では、クラスメイト達それぞれにいろんな奴がいて、
それぞれの気持ちで行動し、それぞれ散っていったんだけど…
今回のクラスは、全体的に個性がなさ過ぎる!!!!
最初にドバーッと減るし。

 最初からメロディ流れすぎで、おセンチに浸りすぎて、緊迫感がかき消される。
島に上陸するシーンは、何が起こってるのかわかりずらくて駄目。
あとから、字幕で死者が表示され、そんなに死んだっけ?と。
冷静に行動するのがキタノシオリだけだったので、彼女だけは気に入ったかも。
なんか、短気で下手にあたり散らしてる今回の生徒側の主役は
イマイチ感情移入できない。意思も弱そうだし。
1の七原は、まだ普通だったからよかったんだけど。

 ちょいネタバレなんだけど、○○は弾が腹貫通してんのに何故生き残れるんだ?
あと、テロリストがその島にいるって判ってるなら何故最初から空爆しないんだよ。
とうとう「あの国を怒らせた」のあの国ってあの国のことだよねぇ…
なんかあの国の人たちが怒るんじゃなかろうか。笑えないジョーク。

 テロを肯定するようなストーリーになってたから、また問題作なんだろうな。
貧困や戦争が続く国…とか、映像がいっぱい出てきて、
あれ、これユニセフの番組だっけ?なんて思っちゃったり。
法律に逆らった国賊が逃げる場所といったらあそこらへんになっちゃうのかな。

 パンフレットを買って読んで、それぞれの生徒の境遇や性格が載ってたんだけど、
前回と違ってみんな印象が薄い…キャラの魅力に欠ける。
それにワイルドセブンのメンバー!
それぞれ反BR法組織として、過去が載ってるんだけど、
BRでしげみに隠れて狙撃し続けたスナイパー。とか。
なんか、そいつらの出た回のBRの方が興味あったりして。
今回の出場した生徒の姉貴がワイルドセブンのメンバーにいるんだけど、
その子もなんか好きだな。目つきが。

 前のやつよりつまらないことは判ってたんだけど、
それでも前とは違う魅力があるんだろうな〜と思って観に行ったんだけど、
思いの外期待はずれな部分があったなぁ。
それに、制服姿で戦ってたから、そこらへんも好きだったんだけどな。
灯台の女の子たちのグループとか、前は色々各自で事が起こったじゃん。
今回は3日間があまりにあっさり過ぎててつまんないし…

実際問題では実現しないだろうな…ただでさえ少子化問題があるわけだから。
ホントにやるとしたら老人がターゲットになるんだろうな。
前のは3回も観に行ってしまったんだけど、今回のはこれっきりで。
やっぱり監督が違うと駄目なのかなぁ。
作品自体も急に薄いものに思えてきてしまった。
続編というのは下手に創るものじゃないね。

 でも、少なくとも気になる方は観るだろうね。
この作品の要素や雰囲気に関しては、気に入る人、
気に入らない人いると思うんで。
私としては好きな作品だっただけに、ちょっと辛口でした。
割り切って本当に色々、年若い中学生が戦略を練ったりして戦争しあっていれば、
もう少し過激で躍動感のあるものになったんじゃないかな。
感動は、最後に持っていくべきだ。
初めから所々センチメンタルに見せるものじゃない。
七原も、もう少し非情な性格になっていれば、キャラ的にもよかった気がするし。
つっこみ所が満載ですね。ここはあの映画のパクリだ、とかもある。
ここで逃げればいいのに。とか、なんでここで、こんなことやってんの?とか。
誰かが死にそうになると急に銃声が止んで静かになるのは何故?とか

 TとUを、別の形に置き換えて観れば、もう少し冷静に評価が可能かも。
あと、結果的にVが出来そうな予感がするんだが…やめたほうがいいね。
これ観たあと、余計に前作が凄い傑作に思えてきた。



バリスティック (2002/米) 90分


 監督はタイ出身の若手の新鋭カオス。
主演はアントニオ・バンデラスとルーシー・リュー
国防情報局(通称DIA)の長官の息子マイケルが誘拐された。
愛する妻を事故で亡くした元FBIのクエスにその息子の救出依頼が舞い込む。
報酬は妻の居所…疑惑と怒りに燃え、真相を突き止めようと
クエスは謎の女シーバーの後を追う…

 何か普通のハリウッドアクションとは異質だと思ったら監督がタイの人だったとは。
使用された火薬の多さが宣伝文句にも使われていたようだけど
あんまりそういう爆破シーンの迫力とかにうとい私はフーンでした。
バンデラスも控えめな気がして、イマイチかなぁ…もっと遊び心が欲しい。
ルーシーは冷酷な女暗殺者って感じで似合ってた。

 ストーリーは粗がある。だいたい、お互いちゃんと確認する手段なかったのかな?
マイケルのことは、だいたい予想ついたけど…
ラスト近くで、ドンパチがあったけど武器にも疎い私は燃えない。
要はキャラが引き立つ格好いいアクションシーンがあれば私は満足かな。
爆発とかスケールのでかさはCG発達した今ではね。
CGには無いリアルな質感や良さもあるけど…
とにかく、この作品は自分的にはハズレでした。


HERO (2002/香港・中) 99分


 秦王暗殺を狙う趙国3人の凄腕の刺客を倒した者だけが秦王に近づける…
その偉業を遂げたひとりの無名という剣客が秦王の前に歩み出る所から始まる。
刺客達を倒した経緯を秦王に話していく。

 ジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、チャン・ツィイー…
有名な俳優が勢揃いし武術や剣術と闘いまくります。
あり得ない対空時間、最強っぷり…だけど、違うんだよ!
これはアクション映画じゃないんだ。芸術映画なのです。
絵を楽しむ、ってことなんだ。色世界とか色々さ。
そして脚本が非常に面白いと思った。
納得いかないで観ててもラストで圧巻されちゃいました。
日本語吹き替えで観るべきだと思った。見易いしね。

 ジェット・リーの顔があまりにボコボコなんでナンチャンみたいだった。
トニー・レオンが気に入った。何回そうなったんですか〜と。
チャン・ツィイー…未熟な小娘っぷりが似合っていました。
マギー・チャンは日本の女優で似てる人が結構いそう。強い女性って素敵
皇帝もなんか面白かった。設定もぶっ飛んでるけど退屈しない。

 珍しいタイプの映画だと思うし斬新な演出が多い。
観たことない人には是非にと進めたい作品。
回を重ねるごとに別の解釈が生まれそうな奥のある作品だと思うし。
ラスト観るとおぉおおおお!!!ってなるけど、
その後の歴史を知ってると何かもの悲しいね。


亡国のイージス (2005/米) 127分






 『ローレライ』、『戦国自衛隊1549』等で知られる人気作家、福井晴敏の
同名ベストセラー小説を壮大なスケールで映画化した海洋アクション。
海上自衛隊の最新鋭護衛艦であるイージス艦を乗っ取り、
日本国家に戦いを挑む男たちと、たった一人で事態解決に立ち上がった男の闘い。
監督は「KT」「この世の外へ クラブ進駐軍」の阪本順治。
主演に真田広之をはじめ、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、原田芳雄、
岸辺一徳、吉田栄作、谷原章介、安藤政信、と名優が豪華に競演。

 『ローレライ』よりはこっちの方が興味あるな〜と思って拝見。
もう、ズルイってくらい豪華な俳優陣に、制作費15億といった邦画にしては奮発作。
しかし、やっぱり粗が見えてきてしまうもの。CGが下手ってのは大前提で、
戦艦同士が最初に戦うシーンも、何が起こってるのか把握し辛い。
そして映画には色んな立場で色んな思想を持ったキャラが登場するわけだけど
どうにも説明描写不足で、そこは想像力が要求されるね。
“あの国”の工作員とやらも、ラストで色々と言いたいこと言うのかなと思ってたら
最後まで日本人はあーだこーだ言うだけで、自分の国のことは語らないのね。
私的には悪役にもそれなりの大儀名分と主張が欲しかった。
きっと原作を読めばもっと詳しく判るのでしょうね。
残酷描写を極力映さないように努めるのも大事な事ではあるんでしょうが、
もうちょっとここは見せるべきだったんじゃないかな?ってシーンも。

 寺尾聰はもういつもの映画の印象通りの役柄で、
佐藤浩市はもうどこの映画やドラマで見ても大体印象同じだし、
中井貴一も「あぁ、中井貴一だなぁ」って感jじで、原田芳雄はちょい悪総理で、
岸辺一徳も何か場を和ませるようなアドリブくさい発言したりで
吉田栄作が凄い久しぶりに見れて、谷原章介は似合い過ぎで、
安藤政信はこれまたバトロワの桐山再来な冷酷キャラで面白かった。
そして忘れてはならないのがこの映画の準主役を務めた勝地涼ですかね。
あまり見ないタイプの役者が活躍してると何かと新鮮です。
そして、それをベテラン俳優たちでがっちり脇固めをしてるわけだし。

 所々、回想シーンが来るたびに期待するんですが、何ともアッサリ目です。
真田伍長のあたふたしながらもの奮闘ぶりも凄かったですが、
受話器使って呼びかける時についつい私は
「この船はお前たちの好きにはさせない!」なんて想像しちゃったよ。
色んな役者と向き合ってる時に真田広之って背が小さい…と実感します。
手旗信号のシーンで失笑してしまった人が何%いるんでしょうね?
寺尾チームの要求を聞いた時、あまり凄い要求じゃないな〜って
勝手にガッカリしてしまったのも、私だけではないはず!!
男だらけの戦艦で華を添えようと登場した謎のシュリ女はあっけなさ過ぎ。


 もっと時間を増やして人物描写に力を入れればもっと良かったのに残念。
でも、それなりに楽しかったですよ。正統派な邦画アクションって感じで。
海上自衛隊の面々があんなイケメン揃いで…ホントにそうだったら凄いなぁ(笑)
何かね、年寄りを除けばブサイクな人が全然いなかった気がする。
そして何でもやっつけ仕事気味ないい加減な日本政府も笑った。
マスコミやら普通の一般人が全然登場しないし、劇中では全然騒いでないから
日本の危機、やらタイムリミットのドキドキ感が伝わり辛い。
そういう面では、まだまだ邦画はお勉強が必要なんだなと思った。


マイ・ボディガード (2004/米・メキシコ) 146分






 少女に出逢い、生きる希望を見出された孤独な男が
彼女の復讐のために立ち上がり大暴れするアクション・サスペンス。
原作はA・J・クィネルのベストセラー小説『燃える男』。
ボディガードと少女の心温まる交流と壮絶な復讐劇を緊迫感溢れるタッチで描く。
監督は「スパイ・ゲーム」のトニー・スコット。
主演はデンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング。
共演にクリストファー・ウォーケン、ミッキー・クロークなど。

 元CIAの特殊部隊員のクリーシーは、これまで米軍の対テロ部隊に所属し
16年に渡り暗殺の仕事を続けてきた。そのためか心を閉ざし、
自分は神に許されることはない、と聖書片手に生きる希望を見失っている。
そんなある日、メキシコに住む先輩レイバーンから新しい仕事を請け負うことに。
それは、誘拐事件が多発するメキシコ・シティに住む実業家の
9歳になる幼い娘ピタの“ボディガード”だった。
始めはこの仕事に嫌々就いたクリーシーだったが、
ピタの無垢な優しさに次第に心を開いていくクリーシー。しかし…

 まず驚いたのが、メキシコでの誘拐事件の発生数。
60分に一人が攫われ、7割は殺される…凄い確率です。
そんなわけでメキシコではボディガードを付け、保険にまで入るそうな。
舞台がメキシコで、街の様子が凄い雰囲気出てた。メキシコ行ったことはないが。
とにかく暗い過去を臭わせる主人公だが、肝心のその闇がようわからん。
タラちゃんが「地獄のような熱さだぜ!」とかコメントしてましたが(笑)
カメラアングルとかこだわりがあるみたいな撮り方だったけど、観辛いんだな。
変な所で過去とかフラッシュバックして、展開がごっちゃになる。
展開も重めで、なんか重厚なもん含ませようとしてるのは判る。
復讐系は基本的に大好きなんだけど、これは…微妙でした。
あ、ダコダは可愛かったけどね。

 途中まで、本当にピタが殺されたのかと思って凄いショックだった。
あんな可愛い子、どうして殺しちゃうんだ!って思ってまった。
でもダコダの悲鳴は宇宙戦争で聞き飽きて食傷気味でした。
ピタの部屋に行った時、遺体が安置されているのかと思ったし。
警察ですらグルな誘拐組織をブッ潰して滅茶苦茶にするわけだけど
ピタが生きていたのなら、父親が可哀想だ…もうちょっと待ってれば。
それに、誘拐犯も生かしておくなら時間を置いて再交渉する気だったんだろう。
ウォーケンは何か物理的な手助けをしてくれると信じてたのに〜
「レオン」っぽいって聞いてたので、てっきり両親が殺されて
ピタの変わりにクリーシーが仇を討つって展開なのかと思ってたよ。
ボディガードのくせに、防弾チョッキを常備してないのは信じがたい。
この原作ではクリーシーの武勇伝がシリーズとして続いていくらしい。


 映像は確かに綺麗に見えたりもするんだけどね。
全体的に濃ゆいイメージ。あと、R指定でグロが少しあるけど
私はもう感覚が麻痺したのか、全然物足りなく感じてしまった。
まぁこの映画は全体的に微妙!そう思うしかなかった。そして長すぎる。


マスク・オブ・ゾロ (1998/米) 137分


 思えばアントニオ・バンデラスを知り出したのはこれがキッカケだったかも。
「デスペラード」でいかした兄ちゃんがいるなーって印象はあって
小さい頃から見ていた「アランドロンのゾロ」の影響で
リメイクされ復活した新生ゾロを観に行こうと映画館でこれを拝見。
彼の名前を覚えて帰りました。

 アントニオ・バンデラス、アンソニー・ホプキンス、キャサリン=ゼダ・ジョーンズ
豪華三人が組んだスペイン支配化から開放されたメキシコを舞台にした映画。
”ゾロ”とは本来、狐の精霊らしい。悪者をこらしめる御伽噺の世界の人物だ。

 前作ではスペインからの領主役兼ゾロとして暗躍していた主人公。
今作では領主モンテロの友人のディエゴがゾロに扮し、彼と戦っていた。
モンテロが彼の正体を見破り、ディエゴの妻の命と娘を奪い
悲壮と深い憎しみの中、ディエゴは長きにわたり投獄されることに…
 20年経ち、盗賊を生業としていたアレハンドロは兄を殺され復讐に燃える。
ディエゴは年老いた自分に代わり、アレハンドロをゾロの後継者として訓練する…

 物語は単純明快かつ笑える面もあって退屈させない。
最初は自己中だった主人公もヒーローに成長していく。
何も知らずに育ち再会する娘エレナも美しい。
ディエゴとのわずかな語らいが切ない。
ゾロとの剣勝負も面白い。

 復讐の心をマスクで隠す…ホプキンスもめちゃ格好いい。
アクションシーンも扮装も楽しそうにこなしていたし
こんなに完成度の高い映画はそうそう無いんじゃなかろうか。
南米の世界にバンデラスが似合っているのもそうだけど雰囲気がたまらない。
とにかくスカッと爽快。心地よいアクション映画です。
フェンシングの戦いはとても魅力的だった。
黒い馬もなかなかやってくれちゃってます。
未見の人は是非とも観て欲しい。

 ラスト、やっぱりあんな暮らししてるってことは
金塊お持ち帰りしたのかしら…??


Mr.&Mrs. スミス (2005/米) 118分





 プライベートもアチチなブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの2大スター共演。
監督は『ボーン・アイデンティティー』のダグ・リーマン。
お互いの素性を隠したまま出逢い、結婚したスミス夫妻。
実は二人とも、暗殺組織に所属する殺し屋。そんな二人の依頼がダブルブッキング、
互いに真実を知り、正体を知ってしまった以上、生かしてはおけない。
たちまち夫婦仲は最悪な状況に…お互いに、相手を始末しなければ消される!

 無難、これに尽きるね。別に悪くはないんだけど、格別良いわけじゃない。
二人のファンだから、まぁ楽しく見れるだろうと思っていたんだけど、あれれ?
これといって、宣伝で見た以上に目を見張るシーンも展開もない。
どうにも自分的には微妙な作品と言わざるを得ない。
何かスパイ系アクションではもう見慣れたものばかり詰め合わせた感じ。
お互い家の自分のテリトリーに武器を隠し持ってて、ハイテク完備なのは笑えた。
そしてお互い、何故か男ばかりの、女ばかりの暗殺組織?みたいな見せ方。
家の中で殴り合い、部屋中ボロボロにしまくって結論出して、
そこから先はもうダラダラ。読める展開だし、なんだかなぁ。
二人は楽しんでやってるんだろうし、映画的にもスピーディーな流れ。
…の、はずなんだけど、もうお腹いっぱいなんだよね。観てるこっちとしては。
ラスト近くのスローモーションの銃撃戦とか、もうお遊戯みたいだった。
あの小屋ごとロケットランチャーぶっ放せば組織側が勝ったのにな。

二人による、二人のためだけの映画なんだなって急に萎えた。
黒と白を強調した服や家、家具とかは凄いお洒落感が漂ってたな。
どこかの映画評サイトに、『スパイキッズの冒頭で見せた展開を、わざわざ
2時間かけて映画に伸ばした』みたいなこと書いてあって、成る程と納得。

ちなみにブラッド・ピットは、最初は二コール・キッドマンと共演と聞いて
オファーを受けるのをしぶっていたようだが、アンジーが出ることになって
急にやる気満々になったんだとか…
ブラピ、坊主頭だとますます猿顔が強調されてしまうなぁ。
ジェニファーと結婚した時は何とも感じなかったのに、
アンジーと恋仲になってから急にブラピに興味喪失。
別にアンジーも大好きだから、そういう理由じゃないんだけど、何なんだろう。
ただ、ジャケットの二人が白バックに居るショットはたまらなく良い。


ミニミニ大作戦 (2003/米) 111分




 金塊を巡って激しいカーチェイスが繰り広げられるクライム・アクション。
マイケル・ケイン主演の69年製作の同名作品をリメイク。
マーク・ウォールバーグ(ティム・バートンの猿の惑星の猿顔主役)、
エドワード・ノートン(ファイト・クラブなどに出演する悪役もこなす怪しい顔)、
シャーリーズ・セロン(同年に「モンスター」もこなしてアカデミー受賞)、
ジェイソン・ステイサム(「トランス・ポーター」シリーズの主役など)
セス・グリーン(オースティン・パワーズのDr.イーブルの息子スコット君)
ちょい出演でドナルド・サザーランドなどなど、豪華キャストでリメイク。
監督は「交渉人」のF・ゲイリー・グレイ。

 イタリア・ベニス。天才的な知性を持つ窃盗のプロ、チャーリーは、
最新型金庫に厳重保管されている50億円相当の金塊を強奪する計画を立て、
その道のプロフェッショナルたちを集め、見事仕事は大成功。
だが、仲間の一人スティーヴの裏切りで、金塊のみならず
チャーリーが父のように慕っていたジョンの命まで奪われてしまった。
1年後、チャーリーたちは、ジョンの娘で錠前屋のステラを新たな仲間に加え、
スティーヴに奪われた金塊の再奪取を計画する。

 カーアクションものには全然興味がなく、これも眼中になかったけど
セス・グリーン見たさにレンタル鑑賞。予想外に面白くてワクワクした。
3色のミニ・クーパーが活躍してるの観てると欲しくなってきちゃうね。
単純に車が走って大金が動くだけじゃなく、私怨も混じるのが自分好み。
「オーシャンズ11」なんかはその筋のプロを何人も絡ませてたけど、
この映画では6人。これくらいが丁度良い。キャラも覚え易い。
セス演じた機械専門ライル君がチビで可愛かったね(笑)
ハンサム・ロブとか痩せのピート、アダ名が面白い。
エドワード・ノートン、私はいつも映画で見かける時は判らなくて
後から「あれがエドワード・ノートンだったのか」と自覚する。
シャーリーズ・セロンのお色気大作戦は不発に終わったものの、
レストランで対峙するシーンはゾクゾクしたな。仲間思いのいい奴等。
軽いノリで突っ走ってきたのに、最後にスティーヴが殺されるのが
どうかって意見をどっかで見たけど、彼は最初にあんな形で人を殺し
仲間を裏切ったんだから当然の報いさ〜ワリと単純な悪でしたね。
ベニスでの仕事でスティーヴの専門分野は何だったんだろう?
仲間に引き入れる必要性もあったんだろうか?後から沸いた疑問。

窃盗計画って精密に計算されてアレコレ準備もして臨むものだから、
実行前の必要経費ってやつもかなりかかるんだろうな、なんて思った。
メンバーがそれぞれ得意分野で活躍して計画が進み、金塊奪取!
面白い技を使う以外には意外性は少ないものの、
爽快で鮮やかで見ていて楽しい。娯楽性の強いいい作品ですね。


燃えよドラゴン (1973/香港・米) 100分


 伝説のアクション・スター、ブルース・リー不朽の名作。
アメリカのプレミア上映を目前に死去した彼の最高傑作と名高い作品。
麻薬製造の大ボスと噂される人物の正体を暴くため
彼の要塞島で開かれる武闘大会に参加するリー。

 諸々の事情で大会に参加した白人のローパーをジョン・サクソン
黒人のカンフー達人ウィリアムスをジム・ケリーが演じ、
悪の大ボス、ハンをシー・キエンが演じる。
三人とも武術の心得があり、リーを交えて本物の格闘技を拝める。
ノンクレジットだが、サモ・ハン・キンポー(冒頭の練習試合の相手役)
ジャッキー・チェン(どこにいるか判らない。顔も映らなかったかも)
チャック・ノリス(リーの親友らしい。どこにいるか不明)も出演してるらしい。

 昔見た覚えがあったんだけど…
悪役が義手でツメ使ってたこととか、鏡の間での戦いとか。
改めて見直してみました。
未公開シーンを加えたバージョンらしい。
映画が始まる前に故リーの妻であるリンダが出てきて言った。
「彼はこの映画が大好きでした。だからこの映画を観る時は
あなたの隣でリーが一緒に観ていると思って下さい。」何か普通に怖い。
全編英語で喋ってるので驚き。ブルース・リーはアメリカで育ったらしい。

 ブルース・リーの映画は元気が沸いてくるらしいが
確かにその通り。見終わった後、「フォアチャー!」って叫びたくなった(笑)
あれだけ身体を鍛えたら、怖いものなんて無くなるだろな。
全部本物のアクションで、彼自身が鍛えた身体で戦う様は凄い。
そしてこれ観て、ウッチャンはかなり影響されてると思った。(関係ないね;)
ストーリーの筋もいたって単純明快で楽しんで見れる。

 ハンの島での宴模様が時代を感じさせる派手さだなぁ〜
途中から、大会なのか、集団練習なのか、って思えてきた。
リーが見せる007バリの隠密行動も見物。突っ込み所も満載。
言わずもがな、ヌンチャクシーンは圧巻。鳥肌もん。
あの黒服連中は何故捕えられていたのだろう…謎。
ハンなら邪魔者はさっさと始末するだろうに。
ジョン・サクソンはいい役貰ったもんだな。
トリビアの泉で紹介された爆笑男とゴロ寝男も確認しました。

 最終決戦の鏡の間、カメラが映らないように撮るの大変だったろうな。
師匠に言われた言葉を思い出してあの行動するのがちょっと不思議。
漫画とかでよくある、目を閉じて気配を探るのかと思った。
笑う要素も本気要素も含まれてて充実感のある正統派アクション映画。
これは面白い!と、DVDを購入しました。
何かこう、難しいこと考えたくない時に見てスカッとできる映画かも。


LOVERS (2004/中) 120分


 「HERO」のチャン・イーモウ監督
主演に金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウ。
「今度の武器は飛刀。。。それとも愛」またまたとんでもアクションな予感。

 唐王朝末期の9世紀中頃の中国。「飛刀門」なる反乱軍が
民衆の支持を受け勢力を拡大していた。
遊郭で評判高い盲目の踊り子、シャオメイが飛刀門の一味だと睨んだ
捕吏のリウとジンは、彼女を捕えて意図的に逃がし一派のアジトを突き止め
飛刀門の壊滅を狙う作戦に出る…

 もう、ある意味カンフーハッスルよりありえねー展開が…
真面目な映画だけあって笑ってしまうね。
チャン・ツィイーが踊って太鼓叩くシーンが面白かった。
金城は、何故初対面であんな態度をとったのかわからん。する意味あるの?
主要キャラが少ないし、ほとんど外世界が自然の大森林だらけだったから
国家間の争いとかイマイチ実感が沸かない。

 戦闘シーンで思ったのは、飛び道具ってやっぱり便利だな〜
消耗品だから困るけど…うん。飛刀投げるシーン格好いい。
途中で落としてきちゃった飛刀拾いに戻る必要あったのかなぁ?
結果的に武器として使えたけど、てっきり形見の品かと思ってたよ。

 結果的にありゃりゃだったけど、あんな堂々と密談すんなと突っ込んだ。
竹林に現れた部隊はかなり強かったよ。だって竹に登ったままで
近くの竹を切ってとがらせてヤリとして使用しちゃうんだもんな。しかも短時間で
うぉ〜ダメだこりゃぁ〜と逃げる二人の立場になって集中してた。

 終盤から恋愛の要素が激しく出てきて
ラスト近くの決闘では凄い…季節が変わっても戦い続ける!!
でも感動的なシーンでした。飛刀を抜くシーン…
ストーリーやキャラの思想が支離滅裂でもいい
これは映像美を楽しむ映画なのだ!
「HERO」には勿論劣るけど、これはこれで結構好きだ。


レジェンド・オブ・ゾロ (2005/米) 126分






 “奇傑ゾロ”をモチーフにした映画「マスク・オブ・ゾロ」の7年ぶりの続編。
監督は前作に続きマーティン・キャンベル。製作総指揮スティーブン・スピルバーグ。
主演も同じくアントニオ・バンデラス、キャサリン・ゼダ=ジョーンズ。
ゾロ(アレハンドロ)の息子役にメキシコで大人気の子役アドリアン・アロンソ。
敵役にルーファス・シーウェル(アルマン伯爵)、ニック・チンランド(ジェイコブ)

 カリフォルニアがアメリカ合衆国31番目の州になろうとしていた1850年。
それは民衆に自由と平和をもたらすことを意味していた。
しかし、その是非を問う重要な住民投票を妨害しようとする勢力が出現。
そこへ、黒いマスクで素顔を隠した正義のヒーロー、ゾロが登場、
民衆の敵を蹴散らし投票の成功を後押しする。
彼の正体はデ・ラ・ベガ邸の主、アレハンドロ。(正体を知るのは妻と神父のみ)
妻エレナとは、息子ホアキンのためにゾロを“引退”すると約束していた彼だったが、
各地の投票が終わるまではゾロを続けるとエレナに告げる。
しかしそれを聞いたエレナは不満爆発。ヒーローの妻は辛い。
そして、鐘が鳴ったらどんな時でも出動しなきゃならない、ゾロは更に辛い。

 アメリカではイマイチ盛り上がらなくて、試写の評判もアレだったから
少し残念に思いながらも、それでも駄作であろうとバンデラス目当てで劇場へ。
誰だ?つまんないなんて言った人は!普通に滅茶苦茶楽しかったんですけど。
少しアメリカ万歳な姿勢が気に障るくらいで、ユーモアあり、ハラハラありで
ヒーローもののアクションとしては充分、合格点に達していると思った。
バンデラスも、もう45歳ですもんね…確かに老けたけど、まだまだチャーミング。
キャサリンのお色気シーンはありませんが、バンちゃん脱いでます。
それに付け加え、ゼダ姐さんも活躍しまくり、美しく、勇ましい!
ゾロの息子のホアキンも凄い可愛くてヤンチャで良い味出してました。
この映画の為に英語を覚えて出演したんだそうな。
撮影現場ではアントニオとスペイン語で交流して楽しかったってさ。

 「スパイキッズ」のような家族で戦う展開が嫌いな人はダメなのかな?
まだまだ魅力がいっぱい。ゾロの愛馬トルネード!ギャグ担当(笑)
会場でもクスクス笑い声が聞こえてきて、和ませてくれます。
神父さんのキャラもよく出来てたな。あのファイティングポーズがツボ。
敵役のアルマン公爵はアレハンドロとは別なハンサム系で、目の保養。

 私は昔のアラン・ドロン主演のゾロを見て以来、あのゾロファッションと
キツネの精霊、民衆の味方…フェンシングと鞭、黒馬…全てが最高に大好き。
そしてマスク〜でも今作でも見せてくれる、その上手い具合にうまく行く
凝った戦い方に凄い胸がワクワクして、たまんないのだ。
前作は荒くれ盗賊がホプキンスに教えを受けてドンドン成長していくのがミソ。
今作は家族問題で妻が家出、息子は情けない父親に失望、
飲んだくれて、ふてくされて…さぁ、どうするんだゾロ!
学校でゾロばりに大活躍するホアキン…将来が楽しみだ。
土地の権利書を取られた夫婦、奥さんが勝手に出て行かない方が
ゾロとしても家族3人ちゃんと助けられたんじゃなかろうか…
炎に包まれる赤ん坊、判っちゃいるけど、火が近すぎてビビッたぞ。
酔っ払いアレハンドロが見つけたクレーター、ひょっとして
べジータか宇宙人が出てくるんじゃ…って想像して笑えた。


 今作で、もう次はないんでしょうな。有るとしたら、それこそスパイキッズ。
ちょっと淋しいけど、もう一花咲かせてくれたキャスト・スタッフに感謝。
難しい要素が無いと…って人は物足りないのかな?頭は使う必要ありません。
前作と比べるにしても、私としては十二分に楽しませて貰った内容だと思う。
前作を見ていなくても、それはそれで面白いと思う。大人も子供も安心して楽しめる。
スカッとする格好良いアクション映画が見たい人は是非どうぞ!
←劇場公開で特典ディスクが付いた前作のコレクターズ・エディションが発売。
もうDVD持ってるけど、特典に惹かれて買いたくてたまんない。


レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード (2003/メキシコ・米) 101分


 待ちわびた、待ちわびた!デスペラードの続編だぁ〜☆
映画館に行きました。前作知らない友達誘って。
ロバート・ロドリゲス監督、エル・マリアッチ三部作最終章。
アントニオ・バンデラス、サルマ・ハエックの二人は勿論、前作で死んだ人も出る。
同監督作品にダニー・トレホとチーチ・マリンがよく出てるよね。
お馴染み役者って好き。しかも脇役。
今回はジョニー・デップが共演!!バンデラスと夢の共演

 前作で復讐遂げて恋人も作ってハッピーエンドじゃん?と思ったのもつかの間
まさか、ああなっちゃうとはね…エルの立場からしてみたら世を儚みたくなる。
今回はジョニー扮するCIAにクーデターの手伝い依頼を半ば強制的に受ける。
かつてのマリアッチ仲間二人を引き連れまたまた3人で大暴れ。

 最初に、ギターの音色と音楽にやられた。
もう、やばすぎ!あのあとサントラを買ったよ。ウットリもん。
前作よりもかなり寡黙でとっつきにくくなったエル。そりゃそうか…
サルマも出番少ないけど冒頭の足とナイフがセクシー
歌も歌っていて、凄い色っぽくていいんだよね…羨ましい。
ジョニー演じるサンズのキャラがいい味出してたなぁ〜開き直ってる悪って魅力的
上手に立ち回ってるつもりが、いつの間にやらアレレノレって展開も素敵。
せっかくの共演だったのに、二人とも離れて仕事してる感じで残念。
また別の機会にでも二人の魅力全開の個性的な映画をやって欲しい!

今作では初代「エル・マリアッチ」のカルロス・ガラルドーが
見方のマリアッチ役で出てるからこれも要チェックだね!
またとんでもないギター兵器が登場。

 政府が絡んできてキャラも多く登場して麻薬王と将軍の区別がつかなかった。
あの人、スパイダーマンのグリーンゴブリンの人か。
あのチワワ(?)みたいな子犬抱えた人…意外な人柄でツボだった。
引退したFBIのおっさんも…キャラ多かった今回は。
でもいいんだ!ストーリー的に破綻してようが、荒削りだろうが
この映画はムードとテイストと世界観を楽しむものなのだからー!!
メキシコのお祭り「死者の日」が見れた〜凄い民衆ですね。

 メイキングで怖がるサルマや監督にギター教わるバンデラスや
映画のこと語るジョニデや他の出演者たちも楽しい。
「この映画は善人はひとりもいないしね。」確かにそうだ。
サントラだけでなく「ROBERT RODRIGUEZ'S MEXICO AND MARIACHIS」っていう
三部作ベストのようなアルバムまで買ってしまった。
特典DVD付きで、監督のバンドのライブも見れる。はまりまくった。

 今回で組んで意気投合したのか、ジョニデ主演で映画撮るとかいう噂。
それもいいけど、ロドリゲス監督!!
また別の作品でもアントニオ・バンデラスを起用した映画を作ってね。


ロミオ・マスト・ダイ (2000/米) 115分


 ジェット・リーがハリウッド進出した初の主演映画。
「マトリックス」シリーズのスタッフと組み
SFX技術とカンフーアクションの見事な融合を見せる。
相手役に今は亡き歌手のアリーヤが出演しているのも話題を呼んだ。

 題名がセリフに出てきて「色男は死ね」って字幕が付いて…
何じゃそりゃ?って印象だったんだけどテレビで見直して理解したという…
ふたつのマフィアファミリーの抗争に巻き込まれた
中国人の組織のボスの息子、ハン(ジェット・リー)と
黒人組織のボスの娘、トリッシュ(アリーヤ)が恋に落ちるからなのね。
つまりは現代版ロミオ&ジュリエット…

 この映画に注目すべきはアクションよりもアリーヤの魅力と
BGMのヒップホップ系ないかした音楽じゃないかな。
二人は恋に落ちているかも微妙かも(笑)
でも観易い映画だし娯楽作品としては合格。
最初に中国人マフィアの息子が殺され
遠く離れた中国の刑務所に居たハンが脱走して話が始まる。
誰と誰の関係がどんどん明らかになっていくわけだ。

 ふたつの組織のナンバー2的なキャラが始めから
怪しさプンプンな顔つきと長いショットでミエミエでもある。
モリースがギャグ担当でもあり敵なのは面白い要素。
アイザックがいい父ちゃんだなとも感じた。
トリッシュのサバサバした性格も良い。
本当に綺麗だなと再確認…生きていたら…。

 ジェット・リーは小柄で何かアメリカ人に混ざると妙な感じ。
でも強くて気の良い男はそれだけでも魅力的さ!
刑務所の門のシーンやタクシーのシーンはユニークだし。
アクションも頑張ってはいたがラストの戦いはあんまり盛り上がらなかった。
やはりカンフー使いは銃を使わないポリシーがあるのですね。
ラストの展開はちょっぴり意外だったけど…
要するに、ロミオがとんでもなく強かったら
ロミジュリのあんなラストは来ないぜ!



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