管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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ファイナル・デスティネーション (2000/米) 97分


 修学旅行でパリへ旅立つ飛行機に喜び勇んで乗る生徒達。
その飛行機が離陸し、しばらくすると揺れが激しくなっていき
機体はどんどん剥がれ乗客も飛ばされていき、飛行機は炎に包まれた…
ふと目覚めるアレックス。そこは、まだ離陸前の機内。
自分の見た夢がこれから起こりうる未来だと悟ったアレックスは
「この飛行機は爆発するぞ!」と取り乱し叫ぶ。
パニックを避ける為、飛行機から降ろされた
アレックスと巻き沿いを食らった他の生徒と教師。
言い合いをしている最中、飛び立つ飛行機が実際に目の前で墜落。
飛行機に乗らなかったお陰で生き残った7人だったが…

 どこかで観たようなシチュエーション。
偶然、その時死ぬはずだった人たちが助かったら
その先の未来を用意されていないのではないか…?
彼らはそこで死ぬべきだった。
最後の運命…死からは誰も逃れられない!
いやぁ〜初めて観た時は新鮮でしたね。ドッキドキ。
ホラー映画なんだけど、実態の無い恐怖。偶然という名の必然。

 飛行機に乗ったことのある人なら経験あるよね。
もし、この飛行機が落ちたら…なんて杞憂でも考えてしまう。
逃げ場は無いし、助かる確率なんて限りなく低い。
そんな心理でこの映画にのめり込んでいける冒頭からの場面はなかなか。
死神が順序よく死の順番を守る意味あるのか?なんて
細かいことは考えてはいけません。
しかし、段々どういう偶然が重なって誰が死ぬのか、ワクワクしてしまう。
凄い手段でやられちゃうからねぇ〜ちょっとグロも。

 アレックスとクレアが夜空の下で話すパラレルワールド概念が好き。
単純なホラーなんだけど、こういうシリアス感入ると応援したくなる。
アレックス…あれだけ警戒してないといけないなんて
ある意味、生きてても生きた心地してないから意味なくない…?
忘れてれば死神も帰ってこなかったのに…って思ってしまうのは私だけ?

 DVDにはもうひとつのエンディングが収録。
普通のバージョンもいいけど、これもこれで良いエンドかな。
流石B級ホラーハリウッド的な終わり方。もうお決まり。
見方を変えれば笑って鑑賞できる類のホラーですね。
死神が他の人を巻き込まないで殺そうと苦労してる姿が伺える…
ホラー苦手だけど、この映画は結構観れる。


ファイナル・デッドコースター/ファイナル・デスティネーション3 (2005/米) 93分





 迫り来る“死の運命”から逃れようとする若者たちを襲う数々の恐怖を描く
人気ティーンエイジ・ホラー・シリーズ「ファイナル・デスティネーション」第3弾。
アミューズメント・パークのジェットコースターを皮切りに、
幾通りもの独創的なデッド・シーンが若者たちを待ち受ける。
監督はシリーズ第1弾「ファイナル・デスティネーション」のジェームズ・ウォン。

 ハイスクールの卒業イベントとしてやって来たアミューズメント・パーク。
仲間たちと一緒にジェットコースターに乗り込んだウェンディは、
その瞬間、壮絶な事故の予知夢を見てパニックに陥る。
結局ウェンディと数人の仲間たちは係員によって降ろされてしまうが、
その直後、ジェットコースターは本当に事故を起こしてしまう。
多くの犠牲者が出る中、九死に一生を得たウェンディたちだったが、
免れたはずの“死の運命”は、形を変えて再び彼女たちを狙い始めるのだった…。

 愛知県で唯一上映してる名古屋109シネマで鑑賞。
映画の内容とは関係ないけど、不愉快な客がいてイライラした。
隣りの彼女が彼氏に「あれどうなったの?」とか「あれ誰だっけ?」とか…
記憶力が乏しい奴は映画を観るな!上映中は例え疑問があっても黙れ!!
それとなく不愉快な態度をあらわにしても空気を読まないバカップルめ…
ああいう輩は劇場に来ないで欲しい。自分の部屋で観てるならまだしも。

 1,2と比べてレベルダウンが囁かれる3だけど、充分凄かった気が。
グロ度は上がってると思う。ストーリーは1,2の繋がり切れてたけどね。
恐いよ〜ジェットコースター…そして最後にもうひとつ、でかいイベントがある。
これが原因で、上映時期がずらされたんだろうな…壮絶でした。
宣伝映像はあまり見ない方が吉。死に方ネタバレしちゃってるもんな。
2は確かに凄かったけど、助かる方法云々の展開が気に食わなかったタイプは
この3はお気に召すかと思う。チームワーク悪いのよ今回。
自意識過剰なスケベ男とか、チャラチャラギャル女ズとか、
アメリカ・ティーンものって判り易いキャラ作りだから好きだ。
今作では予兆+写真というヒントがサービスされてるが、空回り。
日焼けサロン…痛そうだったな。宣伝でネタバレしてるけど、酷かった。
クギ打ち銃…まだ声が漏れてる所が凄まじかった。いきなりで、吃驚。
1,2よりも、3の方が若干、自業自得な面が覗えるんだよね。
正しい使い方をしなかった、注意力が無さ過ぎた、って感じで。
電車のシーン、日本のあの大事故を思い出さずにはいられない。
あんな瞬間に予知したって、もう遅い!!!ゾワッとしたね。

2の生き残ったカップル、あれから死んだ設定らしい。
やっぱり、死の運命からは誰も逃げられないんだなぁ…死神、残酷。
3部作で締めるのかと思いきや、4も製作決定しているとか。
飛行機、高速道路、ジェットコースターときて、ネタが残っているんだろうか?


ファイナルファンタジーZ −アドベントチルドレン− (2005/日) 100分














 全ての運命には語るべき理由がある。
だから、彼らは帰ってきた。

 あの戦いから2年。
セフィロスがもたらした大破壊から立ち直りつつあった
魔洸都市“ミッドガル”を、謎の厄災が襲う。
「星痕症候群」と呼ばれるその病は、治療方法が見つからないまま
次々と人々を死に至らしめていく…。
この病に呼応するかのように現れた新たなる敵。
平和と引き換えに大事な仲間を失い、
深い自責の念に心を閉ざしていたクラウドは、
眼前に迫った避けようのない戦いを前に思い悩む。
『罪って許されるのか』
長き葛藤の末、ついに戦いを決意するクラウド。
敵の目的は何なのか?リュニオンとは一体?
人知を超えた戦いの先に待ち受けていた真実とは……。

 1997年、プレイステーション用ソフトとして発売された
スクエア製作の人気のRPGゲーム、ファイナルファンタジーZ。
全世界で1000万人を熱狂させたこの物語。
続編を望む声が止むことのない、最も愛された
ファイナルファンタジーが世界最高水準のCGクオリティで動き出す。
異例の2年連続ヴェネチア国際映画祭出品など、
世界から熱い注目を浴びている全編リアルなCGで織り成す新たな物語。

 完全限定版をアマゾンで予約して入手。
もう初回生産分は売り切れ状態らしい。予想外の売れ行きだった。
FFZをラストまでやった人だったなら、覚えているでしょう。
あの理不尽な終わり方を。…もっと見せてよ!!うやむやじゃん!!
その先が、8年も経った今、ようやく描かれたわけです。
しかし、完全限定版にまで手を出してしまって…ようやるわ自分。
Tシャツやキャップは似合わないし、フィギアは勿体無くて飾れない。
インターナショナル版は…いつかとてつもなく暇になったらプレイするか…
とにかく箱がでかくて置き場所に困った。

 肝心の物語。即行見ましたから。
これの発売前から、雑誌や宣伝PVで観てはきたけど、
あの個性豊かなキャラクターたちが実在する人物のように動いている!
特に髪の毛の細部や、服質、汚れなどがリアルで、素晴らしかった。
過去に失敗した「ファイナルファンタジー」の時と違い、物語もよく判ってるしね。
鼻につくミスマッチな声優も、まぁいなかった。
新たな敵キャラたちはどれも気に食わんけど。全体的に。
あれ、ゲーム内で黒マントまとって震えてた連中の中から出てきたってこと?
要はセフィロスコピーの生き残りで、自我が多少あるタイプってこと?
話の筋はイマイチだったけど、何よりもキャラの活き活きしたアクション。

 馴染みのキャラが登場した時の格好よさったらなかった!
そして、あの人生きてたんだーとか、マテリア使うってあんな感じなのかーとか。
主にクラウド出ずっぱりだったけど、他のキャラの戦い方にも釘付け。
ユフィが手裏剣投げながら飛び回るシーンに何故か感動☆
しかしヴィンセント…最初の登場の仕方は…ビースト化もして欲しかったな。
バレットやシド、いかすぜオッサンたち。
やっぱりゲームファンに贈るべく作られた映画だったね。
あのテーマソングが流れてきた時は興奮したよ。

 とにかく、全編格好良さを凄く意識した作りになってたね。
バイク乗りながら剣を振り回したり、最初は凄かったけど
慣れてくると「何か動きが軽すぎて現実離れしてきたなー」とちょっとゲンナリ。
あと格好よくアクションが決まっても、致命的なダメージ与えてないし
もっと、こう、しっくりくる攻撃シーンも欲しかった。
携帯好きなクラウド…やっぱり寂しがり屋なんじゃん。
暇が出来たら、皆の留守電やメール見てそう笑
エアリスが神出鬼没で、流れぶった斬るなよ、と思った。

 クラウドはじめ、端正な顔立ちの男性キャラがやたら出てくるので
そんなに美形はいらねーよ!って思えてもきた。
そして世界が徐々に復興に向かう中でも、皆さんお洒落っ毛は満々ね。
そういう服とか、アクセサリーとかどこで売ってるの?なんて笑
レノとルードのコンビは、だんだんギャグ担当チンピラポジションに…笑
カダージュ始め連中のマザコンぷりはきもかった。
いかにも生意気な青二才で、前髪がうっとおしかったな〜
〇〇も、あんな中途半端な布を被ってんじゃないよ。
バハムートとの戦いで、皆のトスで上がっていくシーンが良かった。
しかし、カダージュとの戦いがやたらと長いので
話もまた中途半端に終わるんじゃないかと心配したけど
うまく最後は締めてくれましたね。
諸所リアルには出来てるけど、やっぱりCGアニメではある。
しかしスクエアエニックス、これからもどんどん進化していきそう。

 完全限定版に付いてたスペシャルディスクには
OVAアニメやメイキング映像などなど映像特典が入っている。
アニメの方はニブルヘイムで起こったセフィロスの虐殺から
クラウドたちがミッドガルへ向かうシーンを描いている。
ザックスってああいうキャラだったのか…もうかなり忘れてたよ。
あと携帯版ゲームで登場してきた他のタークス面々も登場。
ゲームしてないから、ようわからんけどね〜。本編ゲームの時は何処に?
何か、こういうアニメにすると妙に安っぽく感じてしまった。


ファム・ファタール (2002/仏・米) 115分


 X-MENシリーズのミスティーク役などで知られるレベッカ・ローミン=ステイモス
アントニオ・バンデラス共演のサスペンス。ファムファタール=運命の女だそう。

 カンヌ映画祭会場、ゲストのヴェロニカの着ている1千万ドル相当の
ダイヤで散りばめられたビスチェを狙って計画された犯行最中、
一味の仲間であったロールは裏切り宝石と共に姿をくらました…
一味の報復を恐れ逃げていたロールは自分そっくりの他人と間違えられ
ひょんなことからパスポートと航空チケットを手に入れアメリカへ逃亡。
7年後に米大使の妻として再びフランスに舞い戻ることに。
 写真撮影を禁止し素性を隠そうと必死だったロールだったが、
とあるカメラマンに写真を撮られ…

 不思議な映画でした。あの蛇の絡みついたような露出度激しいビスチェは
結局どうでもよかったのね。
公開当時、あれが妙に印象に残っていたから、なにか発展あるかと勘違い。
 レベッカはプロポーションは文句なしに美しいですが、
エラ張ってますね…青木さやかに激似なような。
バンデラスは今回、銃を使うわけでもなく病的に情熱的でもなく、
とりわけ賢いわけでもなく普通の平凡な男。
そこが逆に新鮮でしたな。喋り方が変で…なんかキュートでした。

 物語の趣旨がよく掴めず、主人公の企みもよく分かりません。
せっかく捕まえた手がかりを簡単に殺そうとする辺り、金はどうでもいいのか?
写真をいっぱい貼り付け繋げたコラージュだけ素敵な映像だったかなぁ…
ふたつの人生…ということで色々思う所もありましたが。あんな夢を見てみたく
もあるけれど。いまいちな印象。もっと破天荒な冒険も欲しかった。
魔性というけどもっと怪しい魅力が欲しかった。音楽は坂本龍一だったんすね。



ファンシイダンス (1989/日) 101分




 お坊さんだって恋をする!踊っちゃう!悩んでる!
岡野玲子のヒット・コミックスをもとに周防正行が修行僧の青春を
スタイリッシュに軽妙に描き、邦画界にコメディの新境地を拓いた傑作。
主人公・陽平を演じるのはこれが映画初主演となった本木雅弘。
相手役には鈴木保奈美。その他、竹中直人、田口浩正、大槻ケンヂなど。
ちなみにバンドには東京スカパラダイスオーケストラが参加している。

恋に、オシャレに、モテんがためのロックバンド…
人生気ままに楽しく過ごしていた塩野陽平クン。
所がなんと、家業をついで田舎の寺の住職になるために坊主修行をする為に。
こうして禅寺・明軽寺を舞台に、厳しくもお洒落なお寺ライフが始まる。
古参の僧達に蹴られ殴られ寝ても覚めても座禅と作法。
挙句に都会に残してきた恋人真朱サンの姿もチラついて…
しかしそんな修行生活の中で彼は自分なりの悟りを開いていく。

 廉価版DVDが安かったからジャケットに惹かれて購入。
まだまだ若いねーモックンの演技はまだ発展途上でした。
これの似たようなキャストで「シコふんじゃった」「Shall we ダンス?」と続く。
ドタバタコメディなんだけど、少し昔の作品なだけあって
ちょっとテンポが悪いような…でも憎めない。憎む必要もないけどさ。
お坊さん修行がどんなものだかダイジェストに分かって面白い。
質素な食事に厳しい規則正しい生活。健康的そうだなぁ。
陽平の弟君の変なキャラと田口の羊羹丸喰いが印象的。
そして仏教vsキリスト教にも。陽平をちゃん付けするご隠居も可愛い。

今まで、坊さんにこんな就職合宿があるとは知らなかった。
各寺で息子や弟子に直に教育して跡継ぎにしたりしてるのかと。
街でみかける托鉢僧への見方も大分変わる。
そういえばどこかのでかい寺で若い修行僧たちがはしゃいで掃除してるところを
見かけたこともあったなぁ。爽やかな坊さんたちは結構格好良かったよ。
映画でいうと、そりゃ最先端だもんな。格好いいさ。
正直、
大トリになった法戦式はよく分からなかったんだけど
坊さん生活をザッと知れるし、モックンのはじけっぷりも面白いです。
当時の時代のファッションは変テコだなぁ。柄もの重ね着とかしてるし。
DVDの特典映像の竹中直人のインタビューが面白かった。
結婚する前の周防監督とそんなに仲良しだったのね。
特典には坊さん用語も詳しく載っている。


ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] (2005/米) 106分





 宇宙の放射線を浴び特殊な能力を身につけた4人の男女が、
その超能力を駆使し悪漢に立ち向かうSFヒーロー・アクション。
61年に発表以来、全米で根強い人気を誇るスタン・リー原作の同名コミックを
最新のVFXで実写映画化。監督は「TAXI NY」のティム・ストーリー。
主演は「キング・アーサー」のヨアン・グリフィズ、
共演にTVシリーズ「ダーク・エンジェル」のジェシカ・アルバ。

 人類の進化と宇宙嵐の関係を研究している若き天才科学者リード。
彼はある日、その謎を解明するため、元恋人で女性科学者のスー、
彼女の弟でパイロットのジョニー、そしてリードの親友ベンと共に、
スーの今の恋人でもある実業家ビクターの援助を受けて宇宙実験を実施する。
だがその最中、5人は計算外に早くやってきた宇宙嵐の事故に遭遇してしまう。
それは彼らのDNAに変化をもたらし、ビクターを除く4人はそれぞれ
ゴム質やら、透明になったり、炎になったりと独特の超能力を授かるのだった。
一方ビクターは、実験の失敗で会社の経営が傾き、喪失感と怒りを募らせ、
遅く覚醒したその能力を悪用して4人を苦しめることに…

 ご存知、『Mr.インクレディブル』の元ネタとなったアメコミの実写版。
4人のバランスが取れてて、何か凄い気に入った。キャラクターは。
冷静なリーダーと紅一点の透明バリア女、熱血イケイケ男と頑固な岩男。
突然変異で超能力を持つって点では『X−MEN』シリーズを彷彿とさせる。
でもこの作品、ヒーローは慈善事業に着手することなく、
道路であんな事故になったのも全部彼らのせいだし、悪役も同類だし、
何か自分たちが元に戻るためにビルにこもってるのがほとんど。
ちょっとズレてるんだよねぇ。現実的だけどさぁ。
市民も、何か頼らないの?他の事故があった時に助け求めるとか。
何かようわからんけど、こいつらイカしてるぜ!
この町にヒーローが誕生したぜ!ヒュー!!って盛り上がってる。


 ベンが一番主役っぽいポジションだったような…
あんな女房、別れて正解ですよ。話し合いもなしに何だよそれ。
リーダーが地味だったけど(そしてやっぱりゴムゴムの実を思い出すけど)
男前だったので、気になった。今度『キング・アーサー』見てみようかな。
ジェシカ・アルバはやたらと脱ぎサービス。他の映画でも。ヌードじゃないけど。
ビクターの動機がよく判らない。
4人を始末した後は、地球征服でも出来ると?
ファンタスティック・フォーに入れなかった僻みもあるんでしょうが…
ベンを治してやるシーン見て「えっ?いい人なん?」って思ってしまった。

戦うシーンが少なめだったけど、始まったばかりだからかな?
とても見易いが、物足りない人も多いかもしれない。
続編が出るんだろうな。ちょっと楽しみな自分がいる。
ジョニーの能力が一番凄いような気がする。太陽に匹敵するってオイオイ…


ファンタスティック・フォー:銀河の危機 (2007/米) 92分






 人気アメコミ原作の「ファンタスティック・フォー〔超能力ユニット〕」の続編。
主演メンバーは前作からそのまま続投。
ゴムのように身体が伸びるチームのリーダー・リードにヨアン・グリフィズ、
光の屈折で透明になったり強力なバリアを張れるスーにジェシカ・アルバ。
スーの弟で身体を発火させ超スピードで飛行するジョニーにクリス・エヴァンス。
全身が強固な岩で超怪力を持つベンにマイケル・チクリス。
前作のボスキャラの全身鉄で雷を操るDr.ドゥームにジュリアン・マクマホン。
今回の敵でスピンオフまで作られる人気キャラと言われている
シルバー・サーファーはダグ・ジョーンズが演じているが、
声を吹替えているのはローレンス・フィッシュバーン。

 宇宙でのアクシデントで偶然超能力を身につけてしまった4人は
アメリカのヒーローチームとして大人気。プライベートも干渉され、
大事な結婚式をなかなか挙げられないスー(インビジブル・ウーマン)は
それでもマイペースなリード(Mr.ファンタスティック)に苛立っていた。
そんな時、宇宙から謎の超高速で動く物体が現れる。
日本海を凍らせ、エジプトに雪を降らせたその物体の目的とは?
軍隊から出動要請を受けたリードたちは謎の敵と戦うことに…

 プレミア試写会に当選したのに当選ハガキが当日までに届かなかったという
不運な事故もあって、ちょっと劇場行くのためらってたんですが、
それでも一応、前作が楽しめたタイプなので今回も参戦することにしました。
まず、リード役のヨアンが驚くほど老けていてビビッたね。
耳上の髪の毛が白いのはキャラの特徴として?と思ったけど、
よく顔を見ても老けてる…「キングアーサー」の時は若手だと思ったんだけど
プロフィール調べたら…34歳?あれれそんなに年じゃないハズだが…;
日本じゃイマイチヒットしないのはキャストが地味目だから…
そんな中、一番の出世頭、アメリカじゃ大ブレイク中のジェシカ・アルバ。
彼女が出演してなかったら日本で劇場公開してなかったかもしれない。
金髪にブルーのアイシャドウがスーのアクセント。
ヒューマン・トーチのジョニーはよく見りゃ3枚目なのにモテ男ポジション。
ベンだけは前作でも思ったが超能力を持ったデメリットが大きすぎる。
タダの超怪力だけなのにあの外見は辛いもんがありますよ…えぇ。

 今回は地球の危機という大スケールで軍隊からお呼びもかかり、
立派に力を合わせてヒーローとして活躍するのかと思いきや
ペプシマンはタダの使いッパシリで大ボスは巨大な黒雲の塊。
協力を頼み、その結果謎の物体を捕えることが出来たのに
最後までやたらとCに敵意むき出しで威圧的な軍隊長。
ペプシマンに拷問してたけど、宇宙人に人間の薬が効くのかね?
前作の敵ドゥームはペプシマンのボードに乗りたがり地球がどうなろうと
最後のサーフィンを楽しみたいって我侭言ってなかなかボード返してくれないし
最終的には色仕掛けでペプシマンが改心し単独で悪玉をやっつけてしまう始末。
やっぱり貴方たち、きちんとヒーローとして活躍できてないじゃない(笑)
そりゃ結婚式場やイギリスで人命救助には励んだけどもだ。
今回乗物が登場し、バラけて3機&ジョニーの4攻撃には熱くなったし、
能力がタッチで入れ替わっちゃうハプニングは面白かった。

前作よりもド派手なアクションは見れるけど、何か情けないのよね。
それがCの持ち味だと思って楽しむことにするわ。

 まだ日本をこんなに誤解しているのねハリウッド。
最初に登場した駿河湾の富士山と船の構図は不思議過ぎだし、
一言二言喋っただけで似非日本人丸分かりな、どっかのアジア人エキストラ、
そして最後に
結婚式を挙げた場所も日本だと言われてるんだけど…そうなの?!
鳥居がある、出席者が何故か浴衣、スーの衣装が和服(?)ってことで。
あれはヘンテコな中国での式だと思ったら日本だったの?気になる…。
そして命を懸けて悪玉退治したペプシマンはCから感謝される描写もなく
宇宙を寂しく漂っていました…ていうか生きてるの?えっ??

アメコミの原作ではこういうストーリーらしいです。
悪玉はホントはちゃんとした実態があるんだが製作側の意図であんな塊に。
作品として全体的には微妙なんですがCのダメダメぷりを鑑賞するのがミソ。
心の中で突っ込みながらまぁ視覚的には楽しめたので67点。
「スーパーマン」のような爽快感や「X-MEN」のようなメッセージ性、多種多様性、
「スパイダーマン」のような勢いも無いですが、これはこれで好きかな。


フィフス・エレメント (1997/仏・米) 127分


「レオン」のリュック・ベッソン監督がブルース・ウィリスを主演にしたSF大作。
共演ミラ・ジョボヴィッチ、ゲイリー・オールドマン、イアン・ホルム、クリス・タッカー
1914年、エジプトの遺跡を調査していた考古学者は壁画を解読した。
描かれた絵は火、水、風、土の4つの要素と、5つめの要素…
それらを駆使し、強大な悪を打ち砕く聖なる武器の存在…
突然宇宙船が降り立ち、異星人達は4つの要素をかたどった石をとり去った。
300年後にやって来る世界の危機に再び戻ると言い残して…

 公開当時かなり話題になりましたね。
あのミラの凄い衣装が…面白い未来都市も見物。
映画館には行かなかったが地上波初登場のテレビで見て…ハマった!
4つの要素がFFのクリスタルみたいで魅力的だったし
未来の衣装が奇抜で素晴らしい。
何よりキャラクターが皆イキイキしてて良い。

 ミラ演じるリールーのミステリアスな存在感とそのお茶目さ。
主人公がタクシー運転手で、その生活感と未来の文明感覚。
飼ってた猫が可愛かった…テレビ夢中になるもんなの?
騒がしいDJ役のクリス・タッカーも素晴らしい。あのテンション!
そして悪役ゲイリー・オールドマン演じるゾーグ!
片足引きずってて頭は半分剃って変な帽子してるし…
あの流れるような前髪(笑)面白いキャラだった。
箱開けた時のリアクションが最高に笑えた。
あの武器はかなり厄介だけど、そんなに見せ場なかったね。

 全体的にギャグっぽさプンプン。
ミュータントが出てくるところなんかスター・ウォーズっぽい。
しかし終盤では大真面目。FF7のラストと似てるかもね。
リールーが人間の愚かさを痛感してしまうのシーンは何故か涙が出た。
あの007シリーズのようなラストは…まぁいいけど!
たまに観たくなる映画。吹き替えでも楽しいしね☆☆☆


フィラデルフィア (1993/米) 125分


 トムハンクス主演テンゼル・ワシントン、アントニオ・バンデラス共演
エイズ感染発祥が原因で会社を解雇された男が裁判を起こす話
彼がゲイだということでその偏見も含めてシビアに流れるストーリー

 エイズの証拠が顔にできたできものって…(((;゚Д゚)))ガクブル
ああいうシミができたらやばいってこと?!なんか恐いんですけど…

 トム・ハンクスも毎度のことながら繊細な演技でリアル。
彼氏役のバンデラスが凄いひたむきでウルッときた。
彼がエイズだと知ってもあんな強く構えて…ダンスのシーンでウルッ
もっと二人の絆の強さを見せるエピソードが欲しかったけど
あんまりスポット当てるとエイズ問題という要素が薄まるのかな?
劇中で「エイズはゲイが生み出した忌まわしい病気」みたいな発言があって
実際にアメリカはそういう風潮で規制を図ろうともしたようだ。

 実際、自分があんな目に遭ったらとても悲しいし
理不尽だと思うし戦いたいとは思う。けれど
命が短いと知っても闘い続けるのは勇気が要ると思う。
残された時間、自分の為、身近な人の為だけに有意義に使う方を選ぶはず。
それをあえて裁判で心身すり減らしてまで闘い続ける…
裁判が勝っても負けても自分の命はあとわずかなのに。

 最近では本人は気付いていなくともエイズ感染者が増加してるようですね。
裁判ものの映画はそれだけで敬遠されがちですが
主人公の立場、気持ちになって観るとたまらない気持ちになるよね。
法廷の場で法律を絡めて、正確に自分の主張を守るのはとても大変だと思う。


フォーガットン (2004/米) 92分


 最愛の息子を飛行機事故で亡くしたテリーは何ヶ月経っても
その悲しみから立ち直れず、カウンセラーの元へ通う日々…
ある日、息子の思い出の品やビデオに録画された映像まで全て無くなり、
夫も他の人々も口を揃えて言う。「息子なんて最初から存在しなかった」と。
妄想症だと周りから言われ、それでも真実を訴えるテリーは
同じ事故で子供を亡くしたアッシュに会いに行く…

 監督は「危険な遊び」「マネートレイン」のジョセフ・ルーベン。
主演は「ハンニバル」「エデンより彼方に」の演技派ジュリアン・ムーア。
共演にドミニク・ウェスト、ゲイリー・シニーズ(フォレスト・ガンプのダン中尉)

 宣伝の段階では滅茶苦茶興味を惹かれた。
真実を口にすると人間がズバコーンと吹っ飛んでいくではありませんか!
得体の知れない何者かに覗かれているような不気味さ、
周りの人間たちすべての記憶から息子の存在を抹消される恐怖。
サスペンス・ミステリーだと思ったら、SFの要素も絡んでくる。
彼女が狂っているだけなら何故FBIが動くのか?
物語が進むにつれ核心に迫っていき、ドキドキ。
この広大な謎をどうやって収拾させるのか?
…って思いっきり反則技じゃないですか。

 アッシュが思い出すとこが宣伝では印象に残ってたんだけど
あの後、ダレるのがちょっと嫌だった。葛藤なんだろうけど喧嘩しないでよ。
母親と息子、父親と娘、とくるんだから
親子愛をもっと深く描いてほしかった。それだけでも救われるのに。

 ジュリアン・ムーアはヒステリックな女が似合うけど
肌の荒れが気になってしょうがない。頬もこけてるし…大丈夫かよ。
ゲイリー・シニーズを見かけたのはちょっとした収穫。
彼は結局、あの後どうなったんだろう。夫も。
無理矢理ああして終わらせた感が強いんだけど、狙いなのかな?
DVDには別エンディングも収録されているらしい。
多くの人はこの映画を観て金返せ状態らしいけど…
このタイプの映画にはまる人はかなり好きなんじゃないかな。
『ドリーム・キャッチャー』とか好きなら良いかも。
テーマとしては中々興味深いので気になったら一見してみては?


フォーチュンクッキー (2003/米) 97分


 父親に先立たれ再婚間近な生真面目お母さんとはじけた女の子
普段から衝突の耐えない二人を見かねたイタズラ好きの中国のおばちゃんが
不思議なクッキーを渡したことから二人の心と体が入れ替わってしまうという
ベタっちゃベタな設定だけど舐めちゃいかん!
 ありきたりだと思っても料理次第でこんなにいいのが作れるんだと目から鱗!
めちゃめちゃ笑えるし感動もするしハッピーな気分になれる☆

 母親役の人、もう入れ替わってからは動作やしぐさ、姿勢とかまでもう
ホントに入れ替わったかにだらしなくオープンでユーモアあって笑えた
彼女たちに振り回される二人の男もそれぞれ何か個性的
そしてやんちゃな弟とちょっとボケてるじいさんも作品にいい味を出してた
 相手の身になって考えろってのはよく言いますが
実際に相手になって体験してみないと分からない事ってあるよね…
真実や誤解はうまく話せなかったりもするわけだから
映画としても短いし中だるみなシーンは無いから始終退屈しない。

 この映画のエンディングで今や歌手デビューしている
リンゼイ・ローハンのライブも観れます。



フォー・ルームス (1995/米) 99分


 4人の監督がそれぞれ1話ずつ担当した4話収録の映画。
1話目「ROOM 321 お客様は魔女」監督:アリソン・アンダース
2話目「ROOM 404 間違えられた男」監督:アレクサンダー・ロックウェル
3話目「ROOM 309 かわいい無法者」監督:ロバート・ロドリゲス
4話目「ペントハウス ハリウッドから来た男」監督:クエンティン・タランティーノ

 ティム・ロス演じるホテルのベルボーイが大晦日の夜、一人で勤務になり
4つの部屋を巡りそれぞれ色んな出来事に巻き込まれるというストーリー。
1話目にはマドンナが出演。これで彼女はラジー賞受賞★
3話目にはアントニオ・バンデラス…更に特別な役でサルマ・ハヤックも登場。
4話目には勿論、タラちゃん自身が出演すると共にブルース・ウィリスも。

軽い気持ちで観る映画。マジに観ちゃいけません。
いかにも深夜映画の匂いプンプンなテイストです。
冒頭のピンクパンサーみたいなアニメーションも好きだ。
オムニバス形式のコメディ映画です。1本で4つの味が楽しめる☆
ティム・ロスが終始、苛ついたりテンパったり。
この映画では冴えないヒョロ男に見えるけどレザボアやパルプ、それぞれ
受ける印象が全く違うから、凄いなぁと思う。
あれから色んな映画を観て、改めてこれを観ると、ティム・ロスにしては
随分、珍しいキャラにチャレンジした作品だったんですね!
彼の演技が鼻に付くって人もいるみたいだけど、好きな人にはたまらん作品。

 1話はちょっと、何がしたかったのかよく判らないまま終わって
キモがマドンナだけじゃキツイかなと思った。
謎めいていて、ワクワクはしてたんだけどね。肩透かし食らった気分。
2話は掴みはオッケー。ああいう一触即発な状況は好きだ。
3話、バンデラスの恐いけど、お茶目なマフィアも面白い。
あの子供二人は今見るとまんま「スパイ・キッズ」の原点ですね!
子供たちが観てるテレビ、最初の方に映ってたのは
同ロドリゲス監督の初期作品だ!「エル・マリアッチ」の特典に入ってる。

 4話目の話が一番好きかな。3話も同じくらい好きだけど。
タランティーノが夢中でマニアックな話する熱心な雰囲気がたまらなく好きだ。
くだらない話でも徹底してるし、妙なこだわりが面白い。
これでタラとティムが肩組んでるシーンを見て、
ティムってこんなに小柄だったんだ〜それともタラが大柄だった??なんて。
これを観て、「リオから来た男」を見たくなったわ。
確かにああいう説得を受けたら、誰だって引き受けるさ!!
あのベルボーイ、結局一夜のうちにどんだけ稼いだんだよ。
チップ制の国が少し羨ましくなる映画でした。(笑)
あんまり評価は高くなかった映画になるかもしれないけど、
こういう監督別々で共通の話を作るというのはまたやって欲しい試みだ。
これ大好きで、たまにもの凄く見たくなるんす。マジで。


フォーン・ブース (2002/米) 81分


 全編ほぼ電話ボックスの中だけで展開する異色のサスペンス。
たまたま鳴っている公衆電話に出てしまったことから
何者かに命を狙われるハメになってしまった男の悲惨な運命を、
緊迫感溢れるタッチでスリリングに描く。
主演は「デアデビル」のコリン・ファレル。
監督は「評決のとき」「9デイズ」のジョエル・シューマカー。

 マンハッタン、タイムズスクエア。自称一流のパブリシスト、スチュは、
今日もアシスタントを従え、携帯電話からクライアントや業界に
口八丁で得意げにビジネスをまとめ上げている。
そんな彼はアシスタントと別れた後、1台の電話ボックスに立ち寄り、
結婚指輪を外してクライアントの新進女優パメラに電話を掛けた。
スチュは彼女をモノにしようとしていたが、上手くいかずに受話器を置く。
その時、今使っていた公衆電話のベルが鳴り出し、
彼女からかもしれないと思わず受話器を取ってしまうスチュ。
すると電話の主は、“電話を切ったら殺す”と脅迫してきたのだった…。

 こんなに短い時間と場所でも映画は作れるんだってことですね。
低予算で良質?サスペンスを楽しめるとは視聴者にとってもお得な1本。
コリンは濃ゆい顔であんまり好きじゃないんですが…
(アントニオ・バンデラスの濃さとは異なる濃さだから、ね)
理不尽さにイライラするんですが、そのうち主人公も悪いしなぁと
「さぁどうなる?」感覚で見はじめてしまいました。「そうきたかっ!」
謎を残す部分もあるけど、あの人がオイシイ役してたな、ってことで。
携帯電話がない時代でも良かったんじゃないかな。
むしろ、その時代の方がより恐怖があるかも。
とりあえず、
あの風俗女たちの嫌がらせは度を越してたような気がする。
そして、あのお人好しの警察官がちょっと可哀想だった

「SAW」のジグゾーよりは少し愛嬌も優しさもあるおせっかいな犯人ね。
81分だから終始のめり込んで楽しみましょう。映像はドラマっぽい。


フック (1991/米) 142分




 スティーヴン・スピルバーグ監督のピーターパンの今後を描いたファンタジー。
製作総指揮・原案・脚本ジェームズ・V・ハート(「ドラキュラ」など脚本。)
年老いた中年ピーターパンにはロビン・ウィリアムズ、
宿敵フック船長にダスティン・ホフマン、片腕スミー役にボブ・ホプキンス、
老女ウエンディ役にグレン・クローズ、ティンカーベルにはジュリア・ロバーツ。
また、ピーターの娘役で子役時代のグヴィネス・パルトロウが出演している。
SFXを駆使した実写版。音楽ジョン・ウィリアムズ。

 中年ピーター・バニングは仕事に追われ家庭を顧みない日々。
身寄りのない自分を育ててくれた養い親であり、自分の妻の母親でもある
老女ウエンディの元に里帰りした夜、息子と娘が何者かに連れ去られる。
鉤爪の跡と“フック”からピーターパンへの宣戦布告。
事態が掴めず困惑するピーターにウエンディは昔を思い出してと語りだす。

 小学生の頃だったかな?テレビでこの映画を観たことを覚えてる。
結構ワクワクした記憶があったし、ダスティン・ホフマンだし…で見ました。
う〜ん、流石91年製作だけあって映像はチープ。
スピルバーグ作品の中でも1,2を争う駄作だそうです。
設定はまず、面白そうですよね。あの“永遠の子供”ピーターパンが
いつの間にかネバーランドを去り人間社会でビジネスマン。しかももう中年。
さらわれた子供たちを助ける為にティンクと共にネバーランドに帰る。
このティンク役のジュリア・ロバーツがまたミスキャスト。妖精?え?
ダスティン・ホフマンの怪演もちょっと空回り。
世界観が手抜き過ぎというか、安っぽすぎる。
子供たちの基地の描写、食べ物、これをしっかり創って欲しかった。
ネバーランドに着いた時、玩具のジオラマのような港町を見て
「え?これガリバー冒険記だったっけ」と錯覚してしまった。

どちらかというと青春過ぎ去りし大人向けな内容なのに、
中途半端に子供をターゲットにした安易な作りが敗因なのではないか。
あと最後の〆…もっと心に来るメッセージが待ってると思ったんだがなぁ。
子供のリーダー・ルフィオ役がパッとしない顔だったのは吹いたね。
この映画を機にロビンと仲良くなったスピルバーグは仕事で気が滅入ると
電話でロビンと話して気分を紛らわしてもらっているんだとか。


不滅の恋/ベートーベン (1994/米) 120分




 1827年ウィーン。ひとりの偉大な音楽家が息をひきとった。
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベン。
「交響曲第9合唱」「運命」「月光」「田園」…時代を超えた名曲の数々を生み出した
彼の死後間もなく、自筆の遺書が発見された。そこには彼が
“不滅の恋人”と呼ぶ女性に宛てた愛の言葉と、財産を捧ぐと記されてあった。
だがそこには宛名は無い。生涯独身で通し、聴力障害を背負い、
気難しい理屈屋、人間嫌いと聴衆から罵られたベートーベン。
彼が不滅の愛を捧げた相手とは誰のことなのか?
ベートーベンの友人であったシンドラーは彼の人生の軌跡を辿り始める。

 今なお世界中の研究者たちが論争を繰り広げている未だ解かれていない
謎に迫るロマンチック・ミステリーの傑作。
「アンナ・カレーニナ」の鬼才バーナード・ローズ監督。
ベートーベンに扮したのは「レオン」「フィフス・エレメント」「ハンニバル」など
多種多様な役になりきる個性派俳優ゲイリー・オールドマン。

 随分昔に偶然テレビで放送してたのを見たんです。懐かしい。
断片的にしか覚えていなくて、思い切って今回、DVDを購入してみました。
記憶というのは曖昧ですね…このシーンが凄く幻想的で好きだった!って
覚えているつもりでも、実際に観てみると、アレ?こんなだったっけ?と。
でも、ま伝記映画としてしっとり、楽しませていただきました。
19世紀ウィーンを舞台にした景色や時代背景は綺麗で好きです。
貴族の服装とかナポレオンの侵略戦争など、興味も沸く。
ベートーベンの名曲がシーンに使われているのも美しい。
ただ、ミステリー路線で行っちゃうと、予想が付くのと、
オチが何だか凄く昼ドラのようでもあり…当時は感動したんだけどなぁ。

 
才能が無いのに甥に必死にピアノ教えるベートーベン。
小さい頃は「おじさんが可哀想」と母親を諦めて付いてきてくれた
あの子も大きくなって精神的に追い詰められてしまう。哀しいな。
真実は、甥じゃなくて息子だったなんてなぁ。
しかしこれは、あくまで映画の為のエピソードであって史実じゃないだろな。
散々嫌われ尽くしたベートーベンは何故か第9を完成させて
彼女をはじめ、民衆にも等しく許されたのだろうか?

ゲイリー・オールドマンはピアノは弾けたけど、流石に上級者向けの曲は
悪戦苦闘して沢山練習もしたらしい。ゲイリーにとって忘れられない作品だとか。
気難しくて嫌われ者で…だけど、本当は繊細で…という
ベートーベンの性格のギャップが自分としてはモロにツボでした。
苦悩する天才という図にも弱い私です。
あの時代だからこそ音楽家は伝説になれたんだろうな。
格別思い入れのある人はこの作品での描かれ方が納得いかない人もいるようだ。
BGMとして流しておくのもいいかなこの映画。
ゲイリー・オールドマン好きな人は観るべき作品である。


プライドと偏見 (2005/英) 127分





 「ブリジット・ジョーンズの日記」「ラブ・アクチュアリー」を手掛けた
イギリスのワークング・タイトル社が、キーラ・ナイトレイを主演に迎えて
ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』を映画化した文芸ラブ・ストーリー。
“プライド”と“偏見”が邪魔をして素直になれない男女の恋の行方を、
雄大なロケーションを背景に活き活きと描き出す。
監督は、本作で長編デビューのジョー・ライト。

 18世紀末のイギリス。田舎町に暮らすベネット家5人の子どもは女ばかり。
女性に相続権がないこの時代、父親が死んだら家も土地も遠縁の男子が継ぎ、
娘たちは路頭に迷ってしまう。母親はなんとか娘たちを資産家と結婚させようと
躍起になっていたある日、近所に独身の大富豪ピングリーが引っ越してきた。
にわかに浮き足立つ5人姉妹。そして舞踏会の夜、
長女ジェーンはピングリーと親しくなる。
次女エリザベスは、ピングリーの親友ダーシーと知り合うが、
ダーシーの高慢な態度に強い反感を抱くエリザベスだったが…

 劇場公開されている時、観に行こうか迷っていた作品。
広大なイギリスの田舎風景が売りだったみたいで、やっぱ劇場向けだったかな。
物語の内容的にはちょっと大人しい。昔の文芸小説だからかな。
キーラ・ナイトレイは思っていたよりも綺麗に撮れてなかったような。
地味な茶髪が顔つきまでも地味にしてしまってる気がした。
ダージーは登場してきた当初から、いかにもムッツリしてるけど実は…なキャラで
普通に私視点だとピングリーよりも男性的に魅力感じたな。
そして一番美人と言われてるジェーンってそんなに美人でもなくないか?
一見オーランドブルーム系なウィッカムという男性も後に登場。

 昔の少女漫画の起源…のような展開を随所感じた。
ほのか〜な恋愛ロマンスで、出会った時の会釈とか時代独特だね。
でも全体的には地味過ぎる印象も多々あり…山場がなかったような気も。
ダーシーさんは私の為にこんなにお金使ってくれて、いい人だから結婚ね!
って流れになってるようで、ラストの収集の付け方はハッピーエンドで
微笑ましいながらも、ちょっと別の言い方を…と考えてしまった。
父親に報告した所で終わるのはちょっとふいをつかれた気分。

おとなし過ぎてちょっと眠気が襲う作品でした。別に悪くはないんだけど…
それに娘5人、長女と次女以外は全然焦点当たってないよな。
ストーリーに結構期待して見たんだけど、ちょっと肩透かし。
丁寧に各キャラクターの心情を描いていって欲しかった。原作知らないけど。


フライトプラン (2005/米) 98分










 最新鋭のジャンボ旅客機内で娘を捜して暴れるジョディ・フォスター映画。
共演にショーン・ビーン、ピーター・サースガード、マーリーン・ローストン。
監督はドイツ人のロベルト・シュヴェンケ。
 最愛の夫が、ある日突然屋上から飛び降り自殺して亡くなった。
そのショックから立ち直れないカイルは一人娘のジュリアを連れ、
自分の設計した最新の航空機に乗って帰国の途に着いていた。
真夜中のフライト。つい転寝し、起きたカイルは隣の席に娘がいないと気付く。
急いで機内を探し回るが、見つからない。娘を誰も見ていない、
そもそも貴女の娘さんは亡くなっていると告げられる…

 テレビ放送にて鑑賞。さてこの映画。宣伝の段階からもう
ストーリーの1時間分くらいは説明されちゃっておりました。
いつも悪役、よく死ぬ役のショーン・ビーン様は今回は機長。
冒頭からちょっと主人公視点があやふやにされているのは
観客自身すらも娘の存在を疑うようにする伏線なんでしょう。
「で、で、結局何処に?何で誘拐された?」と謎が謎を呼び、
見る者をだいたいは釘付けにできるので決して面白くないわけじゃない。
でも脚本や設定に穴が開き過ぎてて凄い映画でしたコレ。

とりあえず観終わった後、誰しも思うこと。

・アラブ人の方にあやまれ!
 幼児愛好家だのストーカーだの凄い嫌疑をかけて
 機内で大騒ぎしちゃってさ…酷いぞアレは。
 機長にあやまらせておいて自分はあやまらないのか!

・孤独な戦いを強いられる立場なのは分かるけど、
 酸素マスクを出して電気ショートさせるなんて荒行、
 きっとあれで今後飛行機に乗れなくなる障害を持つ人が
 出ただろうことを考えると、身勝手過ぎる。
 貨物室で車をぶっ壊してるしね。
 娘がいたでしょ?!って完全に正当化させないで
 ラストに迷惑かけたアラブ人はじめ乗客全員に頭を下げるべきだ!
 だいたい一番の原因は彼女が娘から目を離したからなんだし。

・すっごい用意周到なフライトプランだったことは分かりました。
 でもさ、棺が必要だから旦那を殺して、
 その棺が運良くその便に乗せられることになって、
 娘を機内で誘拐して母親を変人扱いさせるなんてさ、
 神業にも近い偶然の連発がなければ決してここまでいかないっていう。

・娘を観た人がいたと発言した人がいた時点でアウト。
 実際に前の席に座ったうるさい子供たちは
 映画が終わる直前に「だから女の子見たって言ったのに」と
 親にこそっと言ってたりする(笑)なんちゅうこっちゃ。
 だいたい、フライトアテンダントは離陸後すぐに
 客席を回って全員に飲み物配って喋りかけるわけだから。
 お客様を見落とすなんて落度。本物の航空会社からも苦情来るわそりゃ。

・犯人は警官のふりして母親や機長と話してたわけだけど
 機内に他の警官が居合わせたりしたら?上手く立ち回れなくなってしまう。
 「ちょっと待って下さいよ〜」とコロンボが出てこないかと想像してみたり。

・娘が隠されていた場所は共犯の彼女が調べたと思うんだけど
 他の乗務員が再び観に来て見つける可能性もある。
 
・そして何よりも母親が眠らなかったら?
 娘だって知らない人に抱きかかえられてあんな場所まで連れてくのに
 起きないでいる保障はあるのかい?女の子抱えて歩いたら目に留まるだろ。
 
・そして更に母親が寝たとしてもアメリカ着くまで爆睡中だったら?
 こんなリスクの大きすぎる犯罪は出来ません!


 という、突っ込みまくって鑑賞するタイプの映画でしたね。
犯人と二人きりになったら突然消火器でぶん殴りにかかるところは
爽快でしたけど。あれで即再起不能にしてしまっていれば
簡単に娘を連れて飛行機も爆破させずに済んだね。

ジョディ、何か顔が怖くなってきたよね。不健康な白さだし。
原作本があるけど、欠陥はきちんとフォローされているのだろうか。

こうなって、こうなって、更にこういう展開になったら凄くない?
っていう組み立てを先にしておいてから、つじつまを合わせるよう
理由を後からもってくるから犯人側の所業がおかし過ぎるのだね。
本末転倒な悪い脚本の手本のような作品でした。
それが面白いっちゃ面白いかもしれませんが。ここまで真面目に
“上質な新感覚サスペンス”的に売り込まれたら、買わなきゃね。喧嘩。25点。


フラガール (2006/日) 120分






 炭坑の閉山で活気を失った町の再生を期して計画されたレジャー施設
“常磐ハワイアンセンター”(現・スパリゾートハワイアンズ)
誕生にまつわる感動秘話を映画化したハートフル・ストーリー。
施設の目玉となるフラダンスを教えるため東京から呼び寄せられた
ダンス教師と地元の炭坑娘たちとの葛藤と心の成長を描く。
主演は「子ぎつねヘレン」の松雪泰子、
共演に蒼井優、徳永えり、山崎静代(南海キャンディーズ)、
豊川悦司、池津祥子(I.W.G.Pのジェシー役など)、
岸辺一徳、高橋克実、富司純子、志賀勝、寺島進。
監督は「69 sixty nine」の李相日。

 昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町。
時代は石炭から石油へと変わり、閉山が相次ぎ、町は衰退していった。
そこで、起死回生のプロジェクトとして豊富な温泉を利用した
レジャー施設“常磐ハワイアンセンター”が計画された。
目玉となるフラダンスショーのダンサーが要る為、地元の少女に募集がかかる。
強い興味を持った早苗は親友の紀美子を誘って説明会へと向かう。
説明会では、セクシーな衣装で踊る姿に、大半の応募者が逃げ出し、
残ったのは紀美子と早苗の他には初子と小百合のわずか4人だけ。
そんな中、元SKD(松竹歌劇団)のダンサー平山まどかが
フラダンスの教師として東京から招かれる。
しかし、とある事情で渋々やって来たまどかは、やる気が無い…

 最初は上映館も少ないミニシアター系だったのだが、
口コミで評判が広がり日本アカデミーの作品、監督、脚本、助演女優を受賞。
「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」系のポコンものだと思って
劇場公開当時もノーマークでした。どうも苦手なんだよね。
ああいう爽やか王道ノリノリなスポコンは。見ず嫌い。
実際観てみれば、全然この「フラガール」は毛色が違ってて驚き。
映像がわざと古臭く撮られていて、落ち着いていて、内容も若干シビアだ。
3ヵ月の猛特訓を積んだという出演者たち自らが披露する
迫真のフラダンス・シーンが見所なわけだけど、
最初のノリは日本版「シャル・ウィ・ダンス」っぽくもあった。
場末な雰囲気とぎこちなくて何処か滑稽な様なんかがね。

 
私にとって一番肝になったのが早苗との一連の別れ。
楽しそうに弟たちに衣装を見せてたらクビにされた親父が帰ってきて…
風呂場に逆襲に行く先生、後に夕張に引っ越すことになった早苗一家。
「今まで生きてきたなかで一番幸せだった」のシーンでは涙腺緩んだ。
しかし紀美子はあそこまでしてくれた先生に「どうせ余所者」なんて
反抗しちゃうシーンはどこかおかしいと感じた。
何か先生が本気になって生徒たちも増えてバスツアーに繰り出し、
1回目はグダグダで、その次からは何故か皆驚く程上達を見せている。
ああ、知ってるよ、モンタージュってやつなんだよね。
しずちゃんは特に上手いとは感じなかったけど場に溶け込んでた。
でも、正直、親父が危篤のエピソードでは感情移入できなかった。
丁寧に物語は進むけど、何だか展開がスラスラと読めてしまう。
それにラストのフラダンスシーンが妙に引っ張りすぎてる気が否めない。
顔アップを映す時間が長すぎて何故か興ざめする。
そして欲をいえばハワイアンセンターを作っている人達にも
もう少しスポットを当てて欲しかった。ストーブの件がもっと感動的になる。
ハワイアンセンターって他にどういう施設があるのかも気になったし。
あのトヨエツが炭鉱へ出発するシーンも何故かスローだったから
「あれ?ひょっとして事故で死んじゃうとか?」なんて勘繰ってしまった。
そこまでいくと流石にくど過ぎるんだけどさ。


 期待してなかったけど案外面白かった。
でも、日本映画はこのレベルで百点満点を上げちゃいけない気もした。
何か全体評価が高すぎる。そりゃどの映画にも粗は存在するんだけどさ。
炭鉱の町がメチャクチャ嘘くさい(CG?何か絵に見えるシーンもある)
邦画特有かもだけど、セリフの音量に合わせておくと
ダンスシーンの音楽で途端に五月蝿くなる。イライラしてしまう。
実話らしいけど、洋画の「リトルダンサー」とかなり設定がかぶっちゃった。
ただ、松雪泰子と蒼井優のソロダンスは圧巻だし、凄みがあった。
蒼井優は全然注目してなかったんだけど、なかなか先が楽しみな女優さんだ。
この映画のブレイクで常磐ハワイアンセンターは盛り上がってるのかな?


プラダを着た悪魔 (2006/米) 110分






 ローレン・ワイズバーガーの同名ベストセラー小説を
アン・ハサウェイとメリル・ストリープの共演で映画化したお洒落なコメディ・ドラマ。
メリル・ストリープが演じた役は実在のヴォーグの鬼編集長がモデルとか。
共演には「ターミナル」や「シャル・ウィ・ダンス?」でも活躍目まぐるしい
スタンリー・トゥッチ、エミリー・ブラント、サイモン・ベイカーなど。

 大学を卒業し、ジャーナリストを目指してN.Y.に来たアンディが就いた職業は、
一流ファッション誌“RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。
オシャレにとことん疎い彼女は、ミランダがどういう人物なのか知らなかった。
彼女は、ファッション界に多大な影響力を持つその世界のカリスマだった。
仕事が終わっても休日でも呼び出され、ミランダの理不尽な命令につき合わされ
アンディの私生活は壊れ、恋人ネイトともすれ違いが続いてしまう。
もうついていけない!仕事を辞めようと思ったアンディだったが…

 テレビでも結構宣伝が盛んでしたね。この映画。
軽めの女の子向けムービーって聞いてたけど、結構よく出来てたと思う。
特にアンディが仕事を辞めようかと上司の男性に相談に行ったあたり。
でもファッション誌で働きたい人が参考にすべき点はあまりないような。
ミランダの使いっぱしりで、ファッション誌の仕事とはあんまり関係ない。
あんなビルの上に持ってくるの毎回大変だから、スタバをビル内にも
作っちゃえばいいじゃんか、なんて思ったり。
最初の主人公の目的(ジャーナリスト志望)があまり描写がないから
最後の方で「先輩まで押しのけて来た癖に簡単に挫折?」と思っちゃった。
彼氏がアンディを責めるのも、単に僻みだと思えてしまう。
アンディの女友達がアンディがくれたブランドバッグに夢中になってたけど、
一方ではアンディの仕事の熱心さを笑い、変な目で見るようになる。
アンディがあの業界でやっていくにはどうしても、彼氏と友達たちを
捨てなきゃいけなくなっちゃうなんて、ちょっと悲しいな。
…だからこそ、彼女は徹することが出来ずに辞めるんだけども。

 でも一番悲惨な人物はエミリーだったりする。
第一アシスタントで、アンディよりも長く仕えてきたのに、
この業界に心底憧れ、心血注いでパリに行く日を夢見てきたのに…
でも、これがビジネスの世界なんだなぁ…自己健康管理を怠り、
パーティーで出席者の顔と名前を全部覚え切れていなかった。う〜む
しかしミランダみたいな人はいくら偉くても公私混同した用事与えすぎだろ。
あの双子の娘たちも、将来ロクな人間にならんと思うぞ。
ハリポタの発売前の原稿なんて…んなバカな。
あと、自分たちがファッションを、流行の最先端を作ってきたみたいな豪語。
アレもちょっと賛同しかねる。世界で売れてるファッション誌だからって、
世界に出回る服に自分たちの恩恵があるだなんて甚だしい。
ファッション誌を読む側だって、「これが今の流行です」て書かれてても
それをバカみたいに鵜呑みにしてソックリの服ばかり着るのは本物じゃない。
あくまで、それを参考にして自分に似合う組み合わせを考えて
楽しんで着こなすのが本物のオシャレさんだと、私は思う。
センスだって人それぞれ。ミランダが悪いと言った服が必ずしも100%
ダサいわけじゃない。着る人と着方によって服はイメージを変化させると思う。


 天才は精神的に子供じみたい人が多いらしいが、ミランダもそうなのか?
他人に厳しく自分に甘い、己の考えを曲げない、強いキャラクター。
最後は
ちょっと意外だったけど、なかなかいい終わらせ方かもしれない。
アン・ハサウェイのクルクル目まぐるしく変わる街角ファッションショーにも
釘付けだ。オープニングのノリも素敵だけど、こういう華やかさは大好き。
「さぁ明日も仕事だ!張り切っていこう!」なんて元気をもらえる。
どうせなら主人公をオーディションで選んだ庶民派ダサ子にして、
本当に映画を通してファッション開花させちゃうのも面白いと思ったけど。
…そういうのはテレビ番組でもやってることだったね。
割と軽めに作ってあるように見えて、深い所もあると思う。なかなか良作。


ブラックホーク・ダウン (2001/米) 145分










 米ソ冷戦時代、アメリカはエチオピアを支援するソ連に対抗して
敵対していたソマリアへの資金援助、武器供与を続けた。
やがて、ソ連邦崩壊による冷戦終結とともにソマリアから手を引くアメリカ。
米ソ撤退後、ソマリアでは氏族間の対立が表面化し、
冷戦時代にもたらさされた大量の武器が内戦を激化させることとなる。
世界の警察官を自負するアメリカは内戦を終結させるべく軍事介入するが、
敵対するアディード将軍の本拠地への奇襲作戦に失敗、
数百人のソマリア人と18名の米軍兵士の死者を出す結果となった。
この時、米兵の死者がソマリア市民によって引きずり回されるシーンが
テレビによって全米に放送された。
これを機に、クリントン政権はソマリアから完全撤退、
軍事介入は完全に失敗に終わった。

 米軍が経験したベトナム戦争以来最大の銃撃戦となった
このアメリカの軍事作戦を「グラディエーター」のリドリー・スコット監督が
製作のジェリー・ブラッカイマーと手を組んで
ジョシュ・ハートネット、ユアン・マクレガー、エリック・バナ、
まだ新人だったオーランド・ブルームを起用し映画化した衝撃の戦争映画。

 戦争映画は苦手だけど、この映画は評価が高かったので拝見。
アメリカがよその内戦に首を突っ込んで事態が複雑化する事があったことは
断片的に知ってはいたけど、具体的なことは何も知らなかった。
どこの国で、どうしてそうなったのか、詳しい経緯も。
とことん、自分は世界情勢にうといんだと反省。
映画が始まって冒頭で説明されるだけじゃ流れを把握するのに戸惑いばかり。
もう1回見直すことで、ちょっとは判り易くなった。

 有名な役者を起用する割には淡々と映像は流れ
見せ場や劇的な演出は無い。リアルに混乱する市街戦を描く。
何処に敵が潜むか判らない恐怖、敵地まっただ中の緊迫感。
本当は1時間で終了するはずだった作戦が予定外の被害で長引き
多くの犠牲を出してしまった。次々と倒れていく兵士たち。
米軍視点で話が進むので、その雰囲気に呑まれ
戦場と化した街からウジャウジャと出てくる民兵たちがゾンビのようだった。
兵を引かせて手っ取り早く大規模な空爆で…なんて思ってしまった時点で
イラク等への無差別空爆を行う無慈悲な輩と同類になる。
実際に、民兵以外にも巻き込まれただけの民間人がいたのだ。
どういう心持で観るべきなのか判らなくなる。
どちらを肯定してもいけないような気がした。

 確かに撮影技術が凄いと思った。
海岸を飛ぶヘリが何だかメチャ格好良く見えたり
空から市街戦の様子が伺えたり、カメラワークが変わってる。
題名通り、ブラックホークが墜落するシーンも目を見張る。
戦場で巻き起こる土煙。泥臭い香りがこっちにまで来るようだった。
本物の戦場をCNNの中継で観ている感覚と似てるかもしれない。

 米軍側の負傷者が出て、死んでも連れて帰ろうとする執念。
例え死亡していようと敵地に残して遺体を晒し者には出来ない…
作戦が失敗した地点で早く撤退出来なかったのだろうか。
負傷者の描写が尋常じゃなくて映像も酷い。
下半身が吹っ飛んで叫んでる兵士や転がる腕。生々しかった…
遠くから指示を出すだけの上官が、血をふき取っていた場面が印象に残る。
ラスト近く、バナが語った話は何を意味しているのだろう。
仲間がいるから、戦い続ける。美辞のようだが考える必要は無いのか?
けれど、アメリカのこういう所が批難されつつも必要となる時が来る。
戦いもしないで平和を叫ぶのは悪いことなのか。
批難しつつも、それに守られている一面もある。
死にゆく兵士が受ける名誉って何なのだろう…
そんな途方もないことを延々考えてしまった。
この映画が大好きで何回も見返す人もいるそうだが、判らない。
涙が出る?…判らない。ひたすら、やるせなくなった。


プラトーン (1986/米) 120分


 実体験を基に描かれた、オリバー・ストーン監督によるベトナム映画。
クリス・テイラーがベトナムにやって来たのは1967年。
「徴兵されるのは貧乏人だけ。それじゃ不公平だ。」
大学を中退してまでベトナムに志願したが、
いきなり最前線の戦闘小隊に配属されたテイラーにとって、
戦争の現実は彼の想像をはるかに超えた過酷なものだった…
戦争映画の中でも特に評価が高い。アカデミー作品・監督賞受賞。

 『地獄の黙示録』で主演を務めたマーティン・シーンの息子の
チャーリー・シーンが主演。後に『最狂絶叫計画』などコメディ路線に。
共演者のトム・べレンジャーとウィレム・デフォーは、後に
同監督作品の同じくベトナム戦争がテーマの『7月4日に生まれて』にも出演。
当時、まだ無名に近かったジョニー・デップもちらっと出演。

 随分前に観た記憶があったけど、とにかく画面が暗くて
ジメジメした湿地帯とあのジャケットにもなってるシーンしか覚えてなかった。
改めて見直したわけだけど…あのテーマ曲が流れっぱなし。
ベトナム戦争はアメリカにとって苦い戦争で、多くの犠牲もあったけど
結局、学ぶことといえば自分たちの身を危険にさらさずに、
どうやったらもっとスムーズに戦争に勝利できるか…だと思う。
反戦映画のように見えるけど、そこらへんが複雑です。
私はとりあえず、大学退屈で、貧乏人だけ戦わせるのフェアじゃないから、
志願してやるよ、って参加するテイラーの気が知れない。

 どこにいっても、無能な上司や、仲間内でも対立グループがあるものですね。
最初に見た時、あのヘリから見える例のシーンが凄い衝撃的で
魅入ってしまったのを覚えている。
実際、監督自身がベトナム戦争の体験者で
あの確執にも、実際にモデルになった事件が実際起こっていたみたい。
エリアス軍曹が、当時凄い格好よく見えてたんだけど
ウィレム・デフォー…あの人だったとは。
今観ると、どちらも善悪付け難いのかもしれない…。エリアス派だけど。
でもラストのテイラーの行動は、賛同できかねる。

 ベトナム人が喋っている言葉が何言ってるのか字幕も出なくて
相手が何を言ってるのか判らなくて、それが恐怖でもある。
本当は違うんじゃないのか、何か誤解があるんじゃないのか?って。
首の周りにまとわりつく赤アリとか、虫の描写が気持ち悪かった。
でもあんな場所で潜伏したりするのは実際凄い苦痛だろうな。
あと、しょっちゅう呼ばれる衛生兵もその場で出来ることは限られてるだろうし
彼らは何人の兵士の死を目の当たりにしてきたんだろう。
終盤、国に帰れることになった黒人兵士がいたんだけど実際には、
兵役過ぎても帰れずに最前線に送られる黒人や下級層の人がいたとか。

 私は、もし戦争に行かされることになったら
自分の足を斬ってでもいいから、行きたくない。
祖国の為とか、家族の為とか自分の為でも、嫌だ。
相手の国がどう観ても悪だとしても、個人的に憎悪があっても…でも、嫌だ。
その時になってみないと判らないかもしれないけどね。
そんなことを考える自分って卑怯なんだろうか…。
大切なものに命を捧げて散るその勇姿が美しいのは判っているんだ。
でも、戦争は戦争。子供の頃は、戦争やりたい人間だけが
迷惑のかからない場所で好きなだけやってればいいのに、って思ってた。


プラネット・テラー in グラインドハウス (2007/米) 105分










 B級映画ばかりを2本立て、3本立てで上映する映画館“グラインドハウス”
タランティーノ監督と盟友ロドリゲス監督がそれぞれの作品を担当し共同制作。
2本立てムービー「グラインドハウス」のうちのロドリゲス版で、
独立した1本の作品として再編集されたディレクターズ・カット完全版。

 謎の化学兵器でゾンビと化した感染者が溢れかえる田舎町を舞台に、
ゾンビに片脚を奪われたセクシー・ヒロインの怒りの“片脚マシンガン”が炸裂する
近未来エロティック・バイオレンス・アクション・ホラー。
主演は「ブラック・ダリア」のローズ・マッゴーワン。
この映画の縁あってかロドリゲス監督は妻と離婚し彼女と交際しているとか。
なお日本での上映に際しては、本編前にダニー・トレホが主演する
架空のアクション映画「マチェーテ」の予告編も上映される。

 「ポセイドン」「ボビー」のフレディ・ロドリゲス、
「ターミネーター」「アビス」のマイケル・ビーン、
「ホワイトハンター、ブラックハート」のジェフ・フェイヒー、
「ビー・クール」「ポセイドン」のブラック・アイド・ピースのボーカル・ファーギー、
「アップダウン・ガールズ」「シン・シティ」のマーリー・シェルトン、
「グーニーズ」「インビジブル」のジョシュ・ブローリン、
米人気ドラマ「LOST」のサイード役でお馴染みナヴィーン・アンドリュース、
ゾンビ映画常連俳優であり、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」で
かの有名なセックス・マシーンを演じたトム・サヴィーニも出演!
「シン・シティ」からの縁か、ノーギャラで特別出演のブルース・ウィリス。
そしてタランティーノ監督が一般ゾンビ&謎の軍の隊員役で特別出演。
劇中登場する子供は監督の実子だそうです。

 テキサスの田舎町。軍事基地で謎の生物化学兵器が流出・拡散、
そのガスを浴びた人々が次々と凶暴なゾンビへ姿を変えていく。
一方、ゴーゴーダンサーをしていたチェリー(ローズ)は、
元彼エル・レイ(フレディ)と車で事故に遭い、
ゾンビ化した人間に右脚を喰いちぎられてしまう。
病院では体調不良を訴える駆け込み患者が後をたたず、
恋人とこっそり逃げようとしていた女医のダコタ(マーリー)は
旦那(ジョシュ)に計画がバレて絶対絶命の危機に…

 タラ通好みのストライクゾーンが狭いデスプルよりもこっちの方が
全編娯楽ゾンビ映画と化してまして、自分的には文句なしに楽しめました。
視覚的にも飽きがなく、こういうの平気な人なら十中八九ハマるかと。
グロ度が思ったより凄くて、気持ち悪い、痛そう、生々しい描写もあり、
でも妙な遊びゴコロも詰まってて、ブラックユーモア炸裂です。
女医さん役やってたマーリー・シュルトンは「シン・シティ」の冒頭で
ジョシュ・ハートネットと絡んでた女性なんですが、
このプラテラの凄い形相が今でも頭の中にこびりついてます。

 あらゆるゾンビ映画を観てきた!とまではいかないけどゾンビ映画は
今まで10本以上は観てきた私としては今までで一番過激で
エキサイティングだったような。色々詰まってました。
死にそうなキャラが死ななかったり、死ななそうなキャラが死んだり。
前半のパニックになってく様も、後半の展開も燃えっぱなし!

 主演の片足銃の彼女を演じてるローズ・マッゴーワンて人は
初めて観たかな。彼女は「デス・プルーフ」にも別の役で登場。
デス・プルーフの方では金髪で全くイメージが違う!
歩き辛そうだけど戦ったら強いぜ!もっと戦ってるシーン見ていたかった。
プエルトリコ系らしい主役級の超人君はフレディ・ロドリゲス。
どっかで聞いた名前だなーと思ったら「ポセイドン」のマギー真司君だったのね。
彼のアクションシーンに痺れたね。またじっくり観たい。
二人のSEXシーンからフィルム消失。次のシーンでは店が火事に…
粋な演出ではぐらかされてしまったが、真面目に撮るには照れがあったのか?
映画の流れ的に安全ラインにいるはずの子供とワンコはあっさり自爆。
双子や支配人など、死んでも大してかまわんキャラは生き残る。
エル・レイが死んじゃうのは王道ながらも哀しかった〜格好良かったもん!
ブルース・ウィリスは説明するだけしてアッサリと死亡してしまったね。
傷口の化膿やブクブク、アソコがタラーンと気持ち悪いし、
ゾンビたちの身体の破裂具合がド派手過ぎて顔をしかめながら見る。
指かまれた警官や血をソースと一緒に舐めちゃったおっさんが
いつゾンビ化するのかと思ったら最後までしなかった…。
生き残った主要メンバーたちはガス吸ってもゾンビ化しない特殊体質なのね。
…で、彼らを調べれば治療薬出来るはずだったんだけど科学者即死(笑)
最終的には世界はゾンビに滅ぼされチェリーたち生き残りが
死守するサンクチュアリが創られ、故レイとの間に生まれた娘を守り、
勇ましく彼女はこれからも戦っていくのだ…弾切れ大丈夫か心配だけど。


 タラちゃんの演じた役はやっぱり変態さんでした。
「うわ、本人メチャクチャ楽しんで演じてそうだな」てほくそえんで観てました。
ゾンビ役ではファーギーに歯型が残るほど噛み付いたとか。見逃した!
ストリップダンサー、運動神経抜群な謎の解体屋、神経質な保安官、
ドジな警官、注射器を足に隠し持つ女医、サイコなその夫の医師、
その女医の愛人、その女医の幼い息子、女医の父親の変な警官、
ベビーシッターの双子、役立たずな劇場支配人、
隠しレシピにこだわる料理店のオヤジ、そこで飼われてるワンコ、
凄いものを収集してるマッドな生体科学者、謎の軍隊、登場人物たちが
どれも魅力的で、映画には描写されない様々な過去がありそうで、
奥行きがあるバリエーションで面白い。

 総合的に私はデス・プルーフよりもプラネット・テラーを推します。
デスプルも、そのうちどんどん評価上がるかもしれないけど。
製作者側が一生懸命楽しんで作っているのが浮かぶようで、
気持ちがいいんだよね。ロドリゲス監督バンザイ!!!
恐くないゾンビ映画だから、そこらへん割り切って下さい。
展開といい、終わり方といい、このぶっ飛び具合が最高だね!
言わずもがな「フロム・ダスク・ティル・ドーン」好きならハズレないはず。
日本での興行成績ではデスプルの方が上みたいだけど、
明らかにこちらの方がウケやすいと思うんだけどなぁ。


ブリジット・ジョーンズの日記 (2001/英) 97分


 ブリジットはちょっと太めで年齢もいい具合な崖っぷち女性
煙草も酒もやめてダイエットを決意、日記を書き始めて
結婚考えられるようないい相手を見付けようと奮闘する話なんだけど
 最初は「おいおいこれが主人公かよ」と思って観てたんだけど
負け犬っぷりやドジも酷いけど嫌な気分には何故かならない。
バカっぷりや暴走具合、時たまふと可愛く見えて…最後にはもうブリジット最高!
状態になりました。何故だ!!何であんなに魅力的に見えるんだ!

 会社の上司のダニエルのプレイボーイ的魅力と
昔の幼なじみマークの安定感があるけど堅物な魅力
二人の間で揺れるブリジット。
不器用でバカ正直で素直じゃない(?)3角関係が見物

 何か流行ってた当時はラブコメなんて何がいいんだと思ってたんだけど
今は短編恋愛漫画作るのにかなりいい材料になるし
インスピレーション貰えるし楽しい気分にさせてくれるから好き
展開が読めるようでも、それでも面白く観れるのが不思議

 青いスープって結局どんな味だったんだろう…
いい感じに有名な洋楽が流れるからそこも好き。
ブリジットの周りの友人たちも楽しい。友達が来るんで急いで料理作って失敗したブリジットにマークが言った「料理を食べに来るんじゃなく君に会いに来るんだから」
なにげなく言ったその台詞には惚れました!
こんな私でも頑張ろうって勇気が湧いてきました。

…正直、あんな男に出逢える環境も羨ましい。



ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 (2004/英) 107分


前作で見事理想の彼氏マークと付き合い始め、ラブラブで毎日幸せなブリジット。
しかし付き合い始めてしばらく経つとお互いの嫌な部分が見えて不満も積もって
ギクシャクし出してしまうもの。今回はそんな彼氏をゲットしてからの受難。

 前作をレンタルで見て、予習バッチリで公開初日に映画館に行きました!
相変わらずパワフルなドジばかりのブリジット。
前作よりも更に太って、ぽっちゃり可愛いじゃ済まなくなってきたかな…
幸せ太りというやつでしょうか。冒頭のパロディには笑いました。
男は付き合う女性と正反対の女と浮気したがるのよ!友人の助言はリアル。
痩せた知的な美人秘書がマークと仕事しててブリは嫉妬と疑惑でいっぱい。
ちょっとしたすれ違いや価値観のズレで、二人の関係にヒビが…
そこにダニエル再来!!待ってましたといわんばかりにマークと正反対の魅力を
アピールして責めてきた〜!ブリジットと一緒に心動いた自分…
だけど、やっぱりな展開。うまいね(笑)

 タイでの珍道中が意外だったな。
拘置所でのブリジットの内心反省が痛い程伝わってきました。
あるある。そういうのは。冷静に言葉にするとそうでもない、っていう。
今回は何かブリジットの自己中っぷりが炸裂し過ぎたせいか評判はいまいち
のようですが人間らしくていいんじゃないかと思います。

 だいたい、恋してる頃の女性と付き合い始めて愛を育むことになった女性とでは
どうしても違ってくるもんでしょう?
やっと手に入れた幸せだから、逃したくなくてがっついちゃうんだよね。
調子に乗ってラブラブぶりをアピールしたくもなるし、我侭も言い出す。
それにも増してマークが懐深い良い男性だからなんでしょうか…
次回作も作るのかなぁ?新鮮さが無くなってきてるので、要注意かも。


プリシラ (1994/オーストラリア) 103分


 
マトリックスのエージェントスミス役のヒューゴ・ウィービング主演。
彼に興味が出てきました。オーストラリアでは有名な俳優らしい。
最初にステージで流れた曲、かなり(・∀・)イイ!よね。もう虜になった。
シャーリーン「愛はかげろうのように」
ドラッグクイーンの三人がバスに乗ってショーする場所目指し砂漠を旅する。

 しかし、彼はまんまスミスの髪型だね。
それで喜怒哀楽と表情豊かに変わるもんだから、新鮮でたまんない。
見た目はまんまオッサンなんだけど、しぐさや口調でピュアなゲイになってました。
ヒューゴの突っ張り眉毛と特徴的な目が何故か気に入ったぜい。
美輪明宏みたいな年寄りさんと、トラブルメーカーな若いアダム。
プリシラってバスの名前だったんだね。

 この映画は全体的に観て、曲が多い。豪華なPV集みたいだ。
ストーリー的にもハラハラする山場は特に無く、
あのショーが最終目的でいて重要だともあまり思えない映画の作り方。
ドロドロした場面も無く、しつこすぎないあっさり感がある。
彼らの奇抜で派手な衣装も、普通は気持ち悪い、で終わるんだけどそれでも
受け入れられる、不快にならないのは、普段のギャップや彼らのキャラだろう。
バス内で交わされる何気ない会話、彼らの過去が垣間見えたり…
ああ、この人たちは自由に、思うがままに生きているんだなぁと思った。
仲間がいるのってなんて心強いことだろう。
この映画のテーマじゃないかもしれないけど、ふと思った。

馴染みの無い場所での彼らに冷たい反応する客の気持ちも分かるので、
あれは仕方ないんだよなぁ…と思った。
面白さも楽しみ方もわかんないと思うし…実際私も盛り上がれないタイプだし。
珍しい人がいると凝視するだけかと思う…(^^;)
全体的にほのぼのした映画だよね。
普通、子供が反発してそれをなんとか和解させる、とか課題を用意するけど…
Daiが好きな作品ってのもなんとなく頷けるかなぁ
あと、これを観てると洋楽の魅力も伝わるよね。
でもやっぱ、日本人がうまく歌うには発音とかむずいからなぁ。



プリティ・ヘレン (2004/米) 119分


 監督は「プリティ・ウーマン」「プリティ・プリンセス」のゲイリー・マーシャル。
『10日間で男を上手にフル方法』のケイト・ハドソン主演のロマンス。
共演は『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』のジョン・コーベットと
『スクール・オブ・ロック』のジョーン・キューザック。

 ヘレンは、N.Y.のモデルエージェンシーで働く25歳の敏腕エージェント。
仕事は忙しいものの、自由気ままなシングルライフを満喫していた。
そんなある日、姉夫婦が交通事故で死んでしまい、
姉の遺言で残された3人の子どもたちをヘレンが世話することに。
新居に引越し、子育てと仕事を両立しようとするが、現実は上手くいかず…

 ケイト・ハドソン好きなんでね〜宣伝観ただけでホロリときて、
こいつは見ねば!と思ったんだけど、実際観てみたら…不満点ポロポロ。
まず学校のベン牧師が相手役なのは一目瞭然ですね。
顔が大きめで、何だかジョン・トラボルタみたいでした。キュートですけどね。
ヘレンは何故、彼氏がいなかったんだろう。たまたま?
ラブラブの彼が既にいたら、それでも子育てを引き受けただろうか。
子育てのベテランの姉があの遺言読んでそんなにムキになるのも?
あと、3人の子供。末娘のうさぎ結びとかはよく出来てたと思うし、
ペットの亀のくだりもまぁ描けてた。問題なのは長女の素行。
結局ホテルに乗り込んだのは姉だし、その後もこれといって話し合いもないまま
偽証を取り上げた時も判ってもらえなくて、離れ離れになってから
いつの間にか「なんかゴメンなさい」としおらしくなってる。
ヘレンが中古車販売にせいを出すのは見てて楽しかったが、
子供がいなくなったからと再び解雇された会社に行くのもどうかと思った。
第一、解雇の原因となったのも仕事に行く途中なのに化粧品で
顔に落書きさせようとしたあのおばさんがちょっと非常識なだけだし。

…ということで、かなりアレコレ粗があって気になりました。
素材自大は凄くイイと思うんだけどなぁ。残念。自分としては38点。


ブルース・ブラザース (1980/米) 133分


 1977年に、アメリカのTV番組「サタデー・ナイト・ライブ」で大人気だった、
ジョン・ベルーシ&ダン・エイクロイドの同キャラクターの映画化。
黒い帽子に黒い服、黒ネクタイに黒いグラサンと黒ずくめの二人組み。
兄弟のちぎりを交わした兄のジェイクと弟のエルウッドのブルース兄弟は
自分達が育った孤児院が危機に陥ったことを知り、
かつての仲間たちを集め“ブルース・ブラザース・バンド”を再結成。
コンサートを開き金を稼いで孤児院に寄付しようとするが…

 これも小さい頃からビデオに録画されていて何度も見た映画。
何回観ても笑いが止まらなくてスリルとユーモアと爽快感溢れる
最高のエンターティメント映画のひとつだと評価しています。
 車のカーチェイスシーンもたまんなくぶっ飛んでていい!
しかし何より凄いのが歌われる歌の数々…

 バンドが歌う歌もいいけれど、ゲスト歌手の歌う歌に感動。
食堂の女主人が歌うアレサ・フランクリン「think」は鳥肌立ちました。
声量が凄いし、ソウルを感じた。
今は亡きレイ・チャールズも楽器専門店の主人として登場し弾いて歌います。
何とも画面中が楽しげで観てるこっちも自然と笑顔になる。
ジェームス・ブラウンも勿論良かった。
ジェイクを付け狙う怪しい女役にキャリー・フィッシャーも。
当時私がスター・ウォーズシリーズ以外で彼女を見かけたのはこれだけだった。
税務署の局員としてスピルバーグ監督が出演してるのもミソ

 二人とも印象はワルのチンピラだけど(やることも近い)
孤児院の危機を知り、普通に救おうと動き出すのが偉い。
ビデオに録画されているのは吹き替え版だけど、
小さい頃からこれで見てるから、かなり愛着があります。
歌を歌うシーンはちゃんと原語のままだしね。
エルウッドの「俺達は神の使いだ」って言う決めセリフが面白い。

 大分カットされたテレビ版では飽き足らずDVDを買いました。
改めて見て、こっちもこっちで両方面白い!!
二人が楽しそうに歌って踊っている姿を見ると今更だけど最高のコンビだな
特典映像でエイクロイドがベルーシのことを語るのはやはり寂しげだ。
こんなに人気者だったのに…


ブルース・ブラザース2000 (1998/米) 124分


 大ヒットした「ブルース・ブラザーズ」の続編。
その後、適役に恵まれず苦悩し麻薬に溺れこの世を去ったジョン・ベルーシ
冒頭でその死を悼み、始まった新たな物語…

 18年の刑期を終えエルウッドは出所し、ジェイクの死を知る。
その死を乗り越え、再びバンドを結成しようと行動を起こす。
孤児のバスターと、その後新たに2人を加えた4人組み黒ずくめで歌って踊る!
誘拐容疑で再び警察に追われ、他の組織や団体からも狙われながらも
ルイジアナへたどり着く…

 どうしても前作と比べてしまい、退屈でしょうがなく見えた。
肝心の歌も、本当は聞き応えあるのかもしれないけど
その世界観にうまく滑り込むことが出来なかった。
新しい相棒も、受け入れられなかったし非常に残念だ。
ダン・エイクロイドも撮影中、ジョンのこと思い出して辛かったろうと思う。
出来れば作らない方がよかったと思えて仕方ない。

 でもやっぱり小さい頃から見てきた思い入れの強い作品だったから
判断基準も高いのかもしれない。
前作でも、初観の人には必ずしも楽しい文句なしな映画じゃないのかも。
この映画は吹き替えの方がよかったのかも…

 出てくるマフィア、ロシア人は時計を大事にする習慣があるの?
女王様にあっさり一掃されてしまい、これまたj拍子抜け。
またしても教会の集会に居合わせてあんな事になっちゃったのは笑ったけど…
今作で一番印象に残ったのは縦列駐車のやり方。
あんな風にあざやかに決めてみたいもんだ。

 対バンしたルイジアナ・ゲーター・ボーイズには
エジェフ・バクスター、ゲイリー・U・S・ボンズ、リック・クラプトン、ルー・ロウルズ、スティーヴ・ウィンウッドクラレンス・クレモンズ、ジミー・ヴォーン、ボー・ディドリー、アイザック・ヘイズ、ドクター・ジョン、ビリー・プレストン…
有名人らしいけどエリック・クラプトンしか知りませんでした。



フルハウス (1987〜1995/米) <TV>






 全米で1987年から1995年まで放送され、日本でも大人気となったテレビドラマ
娘たちを溺愛するパパのダニー(ボブ・サゲット)、
亡き妻の弟でエルビスかぶれのジェシー(ジョン・ステイモス)、
これまた親友でコメディアンのジョーイ(デイブ・クーリエ)、
そしてダニーの可愛い3人の娘たち。
長女で、しっかり者のドナ・ジョーこと“DJ”(キャンディス・キャメロン)
次女の、おませでずる賢いステファニー(ジョディ・スウィーティン)
末っ子の、おてんば赤ちゃんのミシェル
(メアリー=ケイト・オルセン/アシュレー・オルセン)。
そんなおかしな6人が繰り広げるハッピー・ライフ☆

 買おうか、レンタルで済まそうか、さんざん考えた挙句、買っちゃった。
ファースト・シーズンは全22話収録。
特典映像として、ダニー役が別の人で演じてるプロット版1話と
エピソード・トリビアとして字幕で役者達に関する話題を。
収録された話の2つに音声解説も付いている。

 当時、吹き替え版で見てたし、そっちで観た方がしっくり来たな。
この声優陣が、また、たまんなくハマッてるんだなぁ〜☆☆☆
もう、全シーズン買うって決めたから!!
テレビ放送されてた頃から観てたから、懐かしくてたまんない。
毎回、ふざけて、やりすぎて、仲直りして…そんな家族愛がジンとくる。
観てると、顔が自然と歪んでる自分に気づく。きもいってばぁ〜
ホントに、理想的な家族を描いてるよな。笑いと愛に溢れてる。
何気に、大事なことを教えてくれていると思うよ。
家族は、助け合ったり、干渉するけど、遠慮もして、互いを認めて、
時には喧嘩もするけど、正直になって和解し合う。
とっても、あったかい家族のドラマ。
これを観て、幸せなひとときを貰いました…

 主要キャラ6人とも、性格がハッキリしてて好感持てる。
ジョーイやジェシーが羽目を外し過ぎた時は常識人のダニーが収めるし
ダニーの融通が利かない点は、自由人の二人がフォロー。
DJとステファニーの関係も、いかにも姉妹。
ミシェルは、この時点ではまだまだ赤ちゃんで、成長が見れるので楽しみ。
演じたオルセン姉妹は、今じゃすっかりセレブ姉妹の大人の女性。
ジェシー役のジョン・ステイモスは、あの『X-MEN』シリーズのミスティーク役
人気モデルとしても有名なレベッカ・ローミンと元夫婦だったとは!!
ちなみにジョンは、「世界で最も美しい50人」の一人に選ばれたこともあるらしい。

 ファースト・シーズンでごちゃまぜ家族が誕生し、
個人の部屋とか、プライバシーの時間とか、夢追い人の苦悩とか
姉妹同士の嫉妬や奇妙な友情、男同士の絆、子守奮闘記、恋愛模様…
全話欠かさず観ていたわけでもないので、楽しかった。
こんなことあったんだ!とか、そうそう、それでこうなるんだよねぇ〜と。
ミシェルが喋り出すのは、いつ頃からだっけ?しっかし…可愛いなぁ。
セカンド・シーズン、サード・シーズンと次々と発売してます☆


 
フルメタル・ジャケット (1987/米) 116分


キューブリック監督作品。


 最初は海兵隊の訓練から始まり、ベトナム前線に送りこまれて…
という流れなんだけど、この映画はエピソードがふたつに別れている。
訓練所でのデブ二等兵の事件(これ、なんか凄く痛々しかった…)
 上官が訓練生を罵倒している様は凄まじい。汚いののしり言葉の連呼。
ある意味、ギャグかってくらいぶっ飛んでました。

 もうひとつのエピソードが、仲間を三人殺されて
がれきに潜む狙撃手を殺しに行くんだけども、その正体が…
そのふたつであっさり終わったんだけど、なんとなくまとまっているようで…
何ともまぁ不思議な作品でした。
 戦争映画なんだけど反戦を訴える隠れたメッセージとか無かったので
説教臭いのが嫌いな人が観るにはいい。
 狂った環境をひたすら目の当たりにさせて
唐突に終わらせて、後は自分たちで考えろってタイプなのかもしれない



フルモンティ (1997/英) 92分


 失業中で奥さんとも離婚した主人公のさえない男。
養育費を入れないと愛する息子に会えなくなる!急いで友人と職探し。
車でガス自殺しようとした友人ゼロの男や劣等感のかたまりな男
実はクビになったのを隠して毎朝出勤するふりをしてたおじさんや…
オーディションもして仲間を集めて彼らが目指したもの
それはフルモンティ=すっぽんぽん だった
世間では負け犬ランクな彼らでも、何か出来ることがある!

 フルモンティって何ぞや?この映画観るまで知りませんでした。
ストーリーの筋を観て異質な感じがしたのもそのはず、イギリス映画だもんね
知らない俳優ばかりだし…
 ゆったり、たんたんと流れていくので山場とかわからなかったんで
まさかあんな終わり方をするとは…意外。もっと先があるかと思ったけど。

 主人公の男がヒョロっとしてて頼りなさげでかなりださいんだけど
「がんばれ、がんばれ」って思える不思議な作品。
人間、せっぱ詰まったら最終的には脱げばいいのね?!
裸の価値は男女さほど変わらない??
見せる対象が変わるだけ、隠されてるものは誰だって正直興味あるのだ。

 あの彼女が自分に劣等感満々の彼に言った台詞はあたたかい。
ラスト近くの男の子の一括にもジンときた。
恥ずかしいこともあるけど、あんな体験ばかりさせてくれるお父さんは
決してそんなに悪くはないと思う。
ハリウッド的な一発逆転アメリカンドリーム要素が無い分現実感があったような



ブレイブハート (1995/米) 117分


 メル・ギブソンが監督、製作、主演を務めた
13世紀のスコットランドの実在の英雄、ウィリアム・ウォレスの壮大な物語。
共演にフランス女優のソフィー・マルソー
同年アカデミー賞、作品・監督・撮影・メイクアップ・音響の5部門受賞。

家族を殺され、故郷を離れていたウォレスは成長し、戻ってきた。
そこで愛する女性を見つけるのだが、当時イングランドの支配下にあった
スコットランドでは兵士が民衆に対して「初夜権」が行使されており
結婚後の初夜、その操を兵士がかっさらっていくという酷いものだった。
ウォレスは隠れて結婚式を挙げ、幸せに暮らしていくはずだったが
英兵の横暴な仕打ちで妻は処刑され、復讐に燃え仲間を集め反乱軍を組織し
強国イングランドに対し、自由と独立をかけて壮絶な戦いが幕を開ける…

 最初は戻ってきたウォレスが年取り過ぎてておかしかったのですが
メル・ギブソンは本当はもっと若い役者を使いたかったが
スポンサーが有名俳優じゃないと資金を出してくれないので出たそうですね。
布スカートや三つ編みも抵抗あったけど、これがスコットランドの民族衣装。
気のいい熊みたいな男とその頑固親父や
神の声を聞く変な男…個性的な仲間も面白かった。

 「初夜権」なんて最低だよね。旦那の復讐にスカッときた。
戦の場は情け容赦なく矢の雨や騎馬隊の突進で迫力ありました…
イングランドのエドワード1世の性格にも一国束ねるだけの凄みもあった。
政略結婚で連れてこられたイザベラ王女が美しい。
終盤で年老いたエドワード1世に耳打ちする所なんて最高でした。
史実ではないけど、ああいう脚色も素晴らしい。

 戦にどんどん勝利してイングランドを追い詰めていくのがワクワクした。
しかしスコットランドの貴族たちには厄介な存在で
国というものはなかなかひとつにはなれないのですね。
ラストの叫びが凄い。初めて観たとき、涙を流している自分がいた。
素直に、「感動した」と言える映画。名作と云える。

 最後の展開が、彼の残したものの大きさを物語る。
「ジャンヌ・ダルク」ではフランス、「ブレイブハート」ではスコットランドが
支配国イギリスに反乱を起こしてその結果が影響して今がある。
良い意味で歴史に名を残すというのは侵略する側や国の王じゃなくて
自由を求めて自分たちより大きなものに立ち向かう
勇気を示した者にこそ相応しい。



フレディVSジェイソン (2003/米) 98分








 ホラー界の二大スターが遂に夢の対決!!
『エルム街の悪夢』シリーズ(映画は今回で8作目)のフレディ・クルーガーと
『13日の金曜日』シリーズ)映画は今回で11作目)のジェイソン・ボーヒーズ
人気ホラーシリーズで大活躍してきた二人がスクリーンで大激突!
監督を務めるのは『チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁』のロニー・ユー。
フレディ演じるのは今までと同様、ロバート・イングランド。
ジェイソン役はジェイソン演じるのが今回初のケン・カージンガーという役者。
襲われる若者たちの中にディスチャのケリー・ローランドも出演。

 フレディがエルム街で惨殺を繰り返してきたのも今は昔…
大人たちはフレディの記憶の存在の抹消に成功し、
思い出してもらえなければ夢に出ることも出来ないフレディは悩んでいた。
そこで、クリスタルレイク湖のキャンプ場に眠るジェイソンを目覚めさせ
エルム街で人を殺してくるように仕向ける。
広まる人々の不安と恐怖から見事に復活を果たすフレディだったが
動き出したら止まらないジェイソンの殺戮に手を焼く…

 昔から双方のホラー映画をリアルタイムで観てきた人は、たまらんだろなぁ
『エルム街の悪夢』は全部見たけど『13日の金曜日』はあんまり興味なし
黙々と迫ってきて惨殺してくスプラッターより、多少ブラックユーモアあって
お喋りで、結構弱っちい(でもしぶとい)フレディの方が好きだ。
夢と現実が交錯する設定も面白い。いつ入った?みたいな。
二人とも長年シリーズ続けてきただけあって
不死身状態なわけだから…何とも奇妙な戦いだ。
フレディは色んな方法を駆使してジェイソンに迫るから面白い。
二人それぞれのホームグラウンドでの対決が見もの。
ジェイソンの過去の映像とかも見れて、ちょっとだけ切ない。

 主人公たちのちょっとした青春学園ものっぽい雰囲気も好き。
といっても、アメリカっぽい、軽くて不自然にエロくてふざけてる。
やはり主役の女の子は処女って設定なんだよな。
そして酒やドラッグ、セックスに溺れた者がまっさきに死ぬっていうお約束。
とうもろこし畑のミステリーサークルみたいな場所でパーティしてる。(笑
ジェイソンが張り切って人殺してるのに対して、フレディは…
数えてみてビックリ。直接には
人しか殺せてない。そりゃ怒るよね。
「俺に任せろ」って注射器構えてるとこ、格好良い。

 ホラー×ホラー=ブラックコメディですね〜。
映画館でポップコーン片手に大笑いしながら観れたら最高なんだろな。
流れる音楽もなかなか熱くてエキサイティング。
途中でジェイソンが人間の味方みたいな感じになってアレだね。
人口呼吸試みたり、となりで寝たり…ジェイソン舐めてるよあんたら。
今回、異なるふたつのストーリーの基本設定が活かされていて
(ジェイソンの弱点とか、異論もあるけど)
物語として上手に出来上がっているのに関心。
時間も短めで程よくまとまっている。
お開きになったかに思えた続編のホラー対決、また企画が上がってるらしい。
日本も、貞子vs〜とかコメディ調でいいから遊んでみて欲しいかも。


ブロウ (2001/米) 124分





 1970年代に若くして伝説のドラッグ・ディーラーとなった男
ジョージ・ユングの波瀾の半生を描いたドラマ。
彼自身に取材し、当時をリアルに再現。本人は今も服役中。2015年に釈放予定。
主演はジョニー・デップ、共演に「バニラ・スカイ」のペネロペ・クルス。
1950年代、マサチューセッツに生まれたジョージ・ユングは幼い頃、
父の会社が倒産、貧乏暮らしを強いられた。成長したユングは家を飛び出し、
ヒッピー文化が花開いた激動の60年代の時代の流れに身を投ずる。
マリファナの小売りに手を染め、味を占めてドンドン規模拡大を図るが、
たびたび捕まっては実家に顔を出して両親を苦しめるのであった…

 ジョニデの演技が光る作品としても名高いこの映画。
でも私は基本的にはドラッグ映画は嫌いです。理解に苦しむ。
でも、主人公がドラッグを売りさばいてドンドン金持ちになってく過程は
見ていて楽しかったし、そんなホイホイ行くならやりたいよとか思った(笑)
でも世の中そんな甘くありません。結構捕まるんだけど、懲りない奴。
「ロード・オブ・ウォー」のユーリもそうだけど、自分にはこの才能しかない!って
思い込んでるんでしょうね。売らなきゃ誰かが売るんだし…と。
ジョージの半生がメインなので、ドラッグ自体の危険性には触れてない。
60年代のせいか、服装のセンスにも苦笑する。そしておかっぱ頭。
ペネロペが登場するのはかなり先でした。

 
一度一攫千金の味を占めたら堅気の仕事なんて出来ないんだろうな。
妻にしたって、金が消えると同時に愛も何処へやら。急にビッチに変貌。
麻薬王との取引や、裏切りに遭ったりなどハラハラしたり怒りがこみ上げたり。
でもやっぱり、みんな主人公の自業自得で片付くな。
散々贅沢して豪遊した分、人生の後半に運がなくなっちゃったんだ、うん。
「今になってやっと親父の言ってた言葉が判った」とテープに吹き込むシーン。
あそこのジョージが一番良い表情してたし、劇中一番ジンときた。でもね、
本当に娘のことが心底、何よりも大事だったら、危ない橋など渡らない。
きっと彼は、出所しても元気があったら同じ仕事をしそうだもの。
まぁ映画の儲けが入ってきて残りの人生、金には困らないかもね。

 映画が終わりにさしかかって、ホラー映画並のゾッとする寒気を味わった。
何がって、ラストにジョージ・ユングの本人の顔がアップで出てくるの。
何ていうか、凄く気持ち悪かった。異様で、グロテスクな…
ついでだから本人のインタビュー見てたら、余計にこの人嫌いになった。
ジョニデは彼の仕草や喋る特徴を上手く掴んでいると高く評価されてて、
ユング本人も「あいつは俺そのものだ」とか言ってるんですが
ユングは若かった時だってこんなにハンサムじゃねーだろ?と思った。
こんな大勢の人にも多大な迷惑をかけまくる人生を歩み、
根本的な反省はしてないだろうなって人は嫌いです。娘もそりゃ来ないよ。
未公開シーンで裁判場面があったけど、私的にはこれ入れて欲しかった。
あと、ジョニデの老けさせ方がいい加減。腹の膨らみが不自然です。
でもジョニデも本質的にはユングに似た人生観だとは思った。

反面教師としての自伝でしょうな。でも何かと苛付いた映画だった。


ブロークバック・マウンテン (2005/米) 134分




 「グリーン・デスティニー」「ハルク」のアン・リー監督が
ワイオミング州ブロークバック・マウンテンの雄大な風景をバックに綴る、
2人のカウボーイの20年にわたる秘められた禁断の愛の物語。
原作はアニー・プルーの同名短編。
主演は「ブラザーズ・グリム」のヒース・レジャーと
「デイ・アフター・トゥモロー」のジェイク・ギレンホール。
男同士の純愛というセンシティブなテーマにもかかわらず
2005年度の映画賞レースを席巻した感動作。

 1963年、ワイオミング。ブロークバック・マウンテンの農牧場に
季節労働者として雇われ、出逢った2人の青年、イニスとジャック。
彼らは山でキャンプをしながら羊の放牧の管理を任される。
寡黙なイニスと天衣無縫なジャック。対照的な2人は大自然の中で
一緒の時間を過ごすうちに深い友情を築いていく。
そしていつしか2人の感情は、彼ら自身気づかぬうちに、
友情を超えたものへと変わっていくのだったが…。

 話題作なのでレンタルで拝見。同性愛を扱った映画は興味もある。
他のレビュー見ても絶賛の嵐だったんだけど…正直微妙。
何か広大な景色に誤魔化されてる気がしないでもない。
時代の世相もあり、不器用な男2人の友情又は愛の物語。
ゲイ映画って真面目に作ればとことん暗くなるし、
その暗さで美化しているようでむずがゆくなってしまうし、
明るく描こうと思えばコメディ路線になってしまう。
叶わぬ恋なだけなら男女でもよかったのではないかと思えば、
男女ならもっと簡単にくっつけた筈でもあり…
山で過ごした時がだんだん美化されていったんだなとは思った。
辛い現実から逃げるのに、一番心に残る青春の思い出になったというか。
奥さんには分からない旦那たちの趣味とすりかえれば、
現代にもよくある構図だと思う。それがゲイってたのなら奥さんそりゃ怒るわ。
無口なイニスは肉体労働で小銭を稼ぎ、忙しい日々。家計も苦しい。
陽気なジャックは逆玉。舅のことを除けば自由気ままにいい暮らし。

いるいる、あーいう人。とは思った。そして、羊は可愛かった。

 レビューにほだされて名作だとカン違いしてる人いそう。
正直、私は心に響くモノがなかった。ただ、絶賛してる人の意見も理解は出来る。
ただそれは、他の映画でもあったなーとか、どうも新鮮味がない。
当時のキリスト教のゲイの公開処刑は恐ろしいと思ったけどね
そして、ジェイク・ギレンホールはなんかキモい。何故人気あるんだろ。
ヒゲつけてるシーンでは、どこかのコメディキャラみたいだった。
アン・ハサウェイが
ヌードをチラリとするのを見て、ちょっと驚いた。


プロデューサーズ (2005/米) 134分





 『オペラ座の怪人』『シカゴ』ですら獲ることができなかった、
トニー賞12部門、史上最多受賞のブロードウェイ・ミュージカルが完全映画化!!
ブロードウェイで丸5年、ロンドンでもロングラン・ヒットを続けている
本作オリジナルはメル・ブルックスが脚本賞を受賞した68年の傑作映画。
これをブルックス自身の脚本と作詞・作曲でミュージカル化した舞台は
ブロードウェイで2001年4月19日に開幕。
たちまち半年先までチケット完売という大評判を博し、再び映画化に至る。
ブロードウェイの舞台版で演出・振付を担当するスーザン・ストローマンが監督。
舞台版でも演じているブロードウェイが誇るスーパースター、ネイサン・レイン、
同じく舞台版も演じていたマシュー・ブロデリックが揃って主演を務める。
演出家ロジャーとアシスタントのカルメンコンビも、同じく舞台を務めた二人
ゲイリー・ビーチとロジャー・バートが出演している。
女優志望のスウェーデン娘ウーラを演じるはユマ・サーマン!

 一晩で大コケするほど史上最低なミュージカルをプロデュースし
その制作費200万ドルを持ち逃げしようと思いついた、
落ち目プロデューサーのマックスと小心者の会計士レオ。
二人は早速手を組み、「最低の脚本」、「最低の演出家」、そして
「最低の出演者」を集めて見事にショーをコケさせようと画策する。


 いやぁ〜超楽しかったです!文句なしにそう断言しちゃいます。
『オペラ座の怪人』のようなロマンスや『シカゴ』のようなテーマもないですが
こんなにぶっ飛んでる変人が登場してハチャメチャ繰り広げてくれるもの。
ユマ以外は普段、映画界ではあまり見かけない面子も多く新鮮でもあり、
下ネタとゲイネタと社会風刺(?)が凄まじく自分の感性に合ってたのかも。
本場だからとはいえ、どうしてアメリカのミュージカルってこんなにも
スケールがでかくてリズムカルですんばらしいんでしょうか!!
劇場で観終わってスタンディング・オべーションしたくなりました。
これを期に舞台版も見ようかしら。出演者もほぼ同じで
劇中劇「春の日のヒトラー」もちゃんと見れるらしいし。

 ユマ・サーマンの肉体美に惚れ惚れしてしまった。
何を食べて、どんな生活してればあんなにセクシーになれますか?!
他出演者たちも声量有り過ぎ。色んな歌に酔いしれる2時間半☆
話の流れは別に特出した意外性はないけど、描写!これが全てでしょうね。
鳩の動きやゲイの群、色んな小ネタに笑えて笑えて…よく出来てます。
こんなに楽しい気分で終われる映画久しぶりに見ました。
パンフレット、キラキラしてて綺麗だなぁ。絶対にDVDも買います。
まだ見てない人にもドンドン勧めて回りたいくらい。
家族でワイワイ観る映画ではないんだけど…でも面白かった!
エンディングもスタッフロールも最後まで楽しいことだらけ。
演出家の家に行った辺りからもう映画に釘付け。あっという間のひととき。
これが真のエンターティメントだ!もう最高の気分☆☆☆☆☆
おバカ映画やミュージカル好き、はたまたミュージカル嫌いでも観るとハマるかも。
楽しさに感動してしまった、って意味では私には革命的な映画です。


PROMISE 無極 (2005/中・韓・日) 124分





 中国映画界の巨匠チェン・カイコー監督が、
真田広之、チャン・ドンゴン、ニコラス・ツェー、セシリア・チャンという
日・韓・香港の俳優を主演に迎えて贈る歴史絵巻ファンタジー。
アジアの架空の時代と場所を舞台に、運命に翻弄される4人の男女の姿を描く。

 戦乱の世で親を亡くした少女・傾城は女神から真実の愛と引き換えに、
全ての男からの寵愛と何不自由ない暮らしを約束され、やがて王妃の座についた。
その頃、王を支える無敵の大将軍・光明は敵軍との戦闘で
常人外れた脚力を持つ奴隷の男・昆崙に目を留め、自らの従者とする。
無歓の反乱に遭い危機に陥った王を救出するため城へと向かう2人だが…。

 宣伝見た時は凄い漫画チックで見てみたいなーと思ってて。
見た人は結構、“拍子抜け”“とんだハッタリ。駄作”との呼び声も高し。
確かに最初の戦闘シーン、真田が金の玉武器にしてぶん回してるシーンは
戦国無双かよ!ちなみに全然その武器強そうじゃないしリーチ短っつ!!
公開前によく流れてた真田さんワッショーイのシーンも、何か恥ずかしい。
しかも崑崙の爆走シーンはムーの群含め、CG丸出しでお粗末過ぎる。
アチャー、こりゃやはり駄作か…と思って突っ込みながら鑑賞してたら
登場しましたよ、ニコラス・ツェー。「香港国際警察」の青島君。
指棒とか、笑いを取ってるのか知らないがとにかく美しかったんだな…うん。
ちなみにこの人のお父さんは「少林サッカー」で悪ボスのハン役やってました。

 
殺せと言わんばかりに無防備に屋根に登り妻と喧嘩してる王もどーでもよし!
チャン・ドンゴン演じる好青年も、私は全然好みじゃないから。キャラ的に。
ああいう天然武吉君は魅力感じない。正に王道漫画の主人公だ。
真田さん演じる天明は傲慢不遜な所が最初どうかと思ったんだけど、
最終的には中々好感持てるキャラだったような。弱さをさらけ出すと愛が湧く。
無歓が最終的には昔の因縁引きずってたのには失笑もんだよねー
あれで人間不信って(笑)そしてその後の天明とのやりとりも不可解過ぎる。
北の一族の生き残りとか、設定もいかにも漫画なパターンでした。
あの闇の衣、返すか従うかって言われて素直に脱いで死ぬのが理解できん。
「お前は一族の仇だ、衣も返さないし従わない!死ね!!」じゃないの?
傾城が恋に落ちた相手は崑崙だったわけだが、崑崙は愛したのか?
出会いは偽りでも過ごした時を考えれば天明が最終的には最愛の相手のようだ。
宣伝では3人が美女を取り合う構図だったが、無歓は2人が死んだ後、
傾城を閉じ込めて苦しむの眺めて過ごしてトラウマ解消するつもりだったのか?


 無歓がムカつくけどナイスなキャラだったな。
扇子を優雅に舞わせて闘う様は格好良かった。ニコラス、ファンになりそう。
あの鎧、真田さんが着てた時は随分でかく見えたんだけど、
ニコラスが着たら案外様になってました。スタイルの違いかな…ず〜ん。
ファンタジー過ぎて、最終的には何でもアリな展開はどうかと思ったが
突っ込みながら鑑賞しつつも、何か結構楽しかった。
「HERO」や「LOVERS」の二番煎じな2流映像美でも、B級感覚で。
真田さんは中国語をきちんとマスターして、動きも機敏でよくやってたよ。
名前の順からしても、やっぱ主役は天明だったのかな。
メイキングまでしっかり見てしまった。意外と面白かったよ。


フロム・ダスク・ティル・ドーン (1996/米) 109分


ロバート・ロドリゲス監督、脚本クエンティン・タランティーノの夢の合作。
ハーヴェイ・カイテル、ジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ、
ジュリエット・ルイス、サルマ・ハエック、チーチ・マリン、ダニー・トレホ…
ロドリゲス作品に欠かせない脇を固める俳優も。

 弟リッチーの手助けで刑務所から脱走したセス・ゲッコー。
ゲッコー兄弟は銀行強盗ののち、国境を越えメキシコを目指す。
モーテルでたまたま居合わせた親子を無理矢理同行させ
国境を無事に越え、待ち合わせの酒場で一息つくが…

 凄い映画を観てしまった。
犯罪バイオレンスアクションものとホラーを一色だにしてしまうとは!
映画の雰囲気もある地点からガラッと変わるので見物。
ジョージ・クルーニーはこの映画だけは超格好いいと思う。
首まで伸びた刺青が何気にセクシー。
あんまり似てない兄弟だこと…でも絆みたいなものがあって意味深。
タランティーノがあそこまで真に迫ったクレイジーな役所をこなすのも凄い。
もしかして本質?かなりリアル感あったわ。
実際にああいう短気で妄想壁で危ない奴はああいう風体をしてそうだ。
ハーヴェイ・カイテルもよくあんな役をやったもんだ…真面目に。

 冒頭のシーンのああいうビックリ演出が好きだ。
しかし残酷なシーンやエグイ映像てんこ盛りなんだけど
怖い、というより…何だろう。どこかおふざけ空気が漂ってるんだよね。
俺達B級路線まっしぐらだぜ!どうだ文句あるか!!ってイメージ
でもこの映画は斬新だし自分の中では傑作だと思う。
続編は滅茶苦茶評判悪いので観ていません。
ゲッコーのその後の話じゃなさそうだし…
見たいと思っても大抵のレンタル店には置いてないしね。
でもメイキング付きのDVD−BOXが凄い気になる!!
ロドリゲスファンなら買うべきか?!


フロム・ヘル (2001/米) 124 分


 1888年にロンドン中を震撼させた実在の“切り裂きジャック事件”
独自の真相を交えて映画化。主演にジョニー・デップ
売春婦たちが次々と犠牲になる中、妻子を亡くしドラッグ漬けになっていた
アバーライン刑事が売春婦たちのグループのメアリと事件解決に動き出す。
狂気に満ちた猟奇殺人の裏に隠された真実とは…

 …捕まらなかった連続猟奇殺人鬼一体誰だったのでしょう。
名前だけ知っていたけど手口があそこまでだとゾッとしたね。
サイコ・スリラーものだったんだけどラストは感動というか…ジンときた。

 あの時代のイギリスが凄い闇の時代な雰囲気出てて恐かったわ。
ぶどうも高くて買えない、あんな時代でもどんなに貧しくても
生きてた人達がいたんだよなとか、妙に感慨深くなってしまう。
 その時代を表す為か、エレファントマンことジョン・メリックが
学会で発表されているシーンもある。
あの脳治療法は、当時は良しとされ多用されていたんだろうけど
言うなれば心を殺すことだよね…恐い




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