X-MEN (2000/米) 104分






 アメリカ人気コミックス待望の映画化。
遺伝子の突然変異を遂げ特殊能力を身につけた新人類ミュータント。
偏見と迫害を受けながらも人間滅亡を目論むミュータントと対立し
人間を守る側につく組織“X-MEN” その戦いを描く。
 ある雪の街で謎の少女ローグと知り合ったウルヴァリン。
車で走行中に謎の大男に襲われ、目覚めた所は
ミュータントの子供たちを受け入れる学園だった…

 キャストがちょっと豪華ですね。
ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート(スタートレックの艦長!)
イアン・マッケラン、ハル・ベリー、レベッカ・ローミン=ステイモス…

 主人公のウルヴァリンは突然変異により身体の回復能力が異常発達。
過去に手術で体内の骨格部分に超合金アダマンチウムが合成され
両手の指と指の間から3本のツメが出る。
ローグは本人の意志とは無関係に触れた者から力を吸い取る。
普通の人間からは生命力、ミュータントからは一時的にその能力。
その為、人とキスしたり身体で触れ合うことが出来ない。

 新キャラが登場するたびに、ワクワク。
「こいつはどんな能力を持っているんだろう?」って。
アメコミのアクション系にしては全体的に地味かもしれない。
でも、人類の進化が進んでいつか、こんな人たちが生まれるかもしれない。
今でも科学で説明の付かない人間の不思議な力は存在するしね。
「車でも運転者次第で危険です」って言葉に妙に納得。
要はその力を持った人の人格と使い用、ってことだよね。

 冒頭のシーンを見て、違う映画なんじゃないかと思った。
あの短いシーンだけで何故か涙が滲み出てしまったのを覚えてる。
サイクロプスはいけ好かないがあの能力は大変だよね。
ジーンは比較的判り易い能力だね。実生活では便利そう。
ストームは、自然現象を操るという点では一番偉大な能力じゃない?
この時はあまり知られてなかったハル・ベリー。美人だ。

 しかし私はこの映画の中では一番、マグニートーが大好きだ。
その精神もあながち間違いじゃないと思うし(悪は悪だけど)
能力としても一番実戦向きなような…便利だし。
彼の鮮やかな戦いぶりに惚れ惚れしちゃったよ。強い!!
ウルヴァリンなんて戦闘相性最悪じゃん。全部動かせるし。
そして次に好きなのがミスティーク。誰にでも変身できる能力者。
オールヌードに特殊メイク、全身青い鱗で異様な姿だけど有能な女性。

 この映画をレンタルで借りて観て、2は劇場に足を運びました。
私は個人的にこの映画かなりお気に入り。何回観ても飽きない。
外見が変貌してしまうのは厄介だけど、ああいう能力憧れてしまう。
しかし普通の人から見たら何されるかわからない恐さがあるね。
いろいろ考えさせられるテーマも盛り込んであるのでそこも好き。


X-MEN2 (2003/米) 125分






 アメリカ人気コミックの映画化続編。
前作のラストでプロフェッサーから教えられた工場廃墟を訪れたウルヴァリン。
結局、自分の失われた記憶に結びつくものが見つからず帰ってくる。
その頃、ホワイトハウスに賊が入り込み、大統領の命が狙われ
賊がミュータントだったこともあり彼らの立場が危うくなる。
プロフェッサーの留守中に陸軍司令官のストライカーは
軍隊を学園に送り込み子供たちを連れ去ったのだった…

 前作からしばらく経ち、ヒュー・ジャックマンもハル・ベリーも売れっ子。
オファーする金額も跳ね上がったとか。
ハル・ベリー演じるストームはイマイチ、メインキャラでありながらも
主役、準主役系のキャラじゃないのに、ポスターとかにデカデカ登場。
今回はウルヴァリンの過去も判りキャラも増えて益々な盛り上がり。
前作ではいち生徒として登場したローグの友人の
氷を作り出すアイスマン、火を操るパイロも活躍。
前作のパイロと今作のパイロ、役者違わない?

 今度の敵はミュータントを抹殺しようと企むストライカー。
捕らわれ計画に利用されようとするプロフェッサーを助ける為に
マグニートー一派と一時的に手を組む。
前作でもあったウルヴァリンとマグニートーのやり取りが笑える。
マグニートーが脱獄するシーンが鳥肌もん。

 空間移動ができる新キャラのナイトクロウラー。
原作ではかなりの人気キャラらしい。全身真っ青刺青付きの姿が異様。
原作ではミスティークの息子?って聞いたんですけど…
ちなみにローグはミスティークの養子で、マグニートーの愛人とか…あわわ
機会があったら原作漫画読んでみたいな。
しかし、アメコミの絵ってどうも抵抗がある。ムサイ!
それに、X−MENシリーズって色々あってどれから読めばいいやら。

 プロフェッサーって恐ろしいな。彼の考えひとつで思いのままじゃん。
今回はもうひとりのアダマンチウム合金人間が出てきて
ウルヴァリンと一騎打ち。結構ドキドキしたね。倒し方えぐい。
ミスティークも賢いし戦えるし変身能力あってかなり強いね。
しかし結局まだウルヴァリンの過去は中途半端に解明しただけ。
次回の完結編で全てが明らかになるのか?

 前作よりも髪型がおかしくなったウルヴァリン。
まんま、漫画キャラみたいでおかしかった。
モミアゲ…アニマルか。過去の人格はまったくの別人なのかな。
ローグとボビーの恋愛模様も気になる。
3が待ち遠しい!キャラクターとその設定、世界観が大好き。
とりあえず映画が完結するまで漫画に手を出すのはよしとこう。


X−MEN3:ファイナル・ディシジョン (2006/米) 105分






 大人気アメコミ・マーベルシリーズの実写版X−MENサーガの最終章。
過去の出演者たちも続行、監督は今作だけブレット・ラトナーに変更。
原作アメコミの人気キャラである、エンジェルやジャガー・ノートなど、
新キャラも大勢参加し、最後を飾るに相応しいド派手なスケールで送る。

 ジーンを失い、X−MENたちは悲しみに打ちひしがれていた。
特にジーンと恋仲だったサイクロプスは抜け殻のようになってしまう。
抜けた穴を埋めようと、前作にも居た、アイスマンとローグとコロッサス、
物体を自由にすり抜けられる少女キティがX−MENに加入。
そんななか、政府はミュータントの能力を殺す“キュア(治療薬)”を開発。
これを投薬すれば、ミュータントの能力は永久に失われるという。
「ミュータントは一種の病気であり、治療できる」と主張する政府に
ミュータントや一般人からの意見は賛否両論、大騒ぎになる。
ミュータントにキュアが強制される日も遠くないと、マグニートーは
キュアに反対するミュータントたちを集め“ブラザー・フッド”なる組織を結束。

 映画館で鑑賞。何故一部のファンが怒っているのかは
原作未読の私には判らないし、凄く楽しんで鑑賞してきました。
パンフレットを購入したのも久しぶり。多分、もう1回観に行きます。
ウルヴァリンたちよりもマグニートーとミスティークが好きな私は
今回の展開にハラハラドキドキ。パイロの活躍ぶりも爽快。
ストームは髪をサッパリ切ってスタイリッシュで格好よかったなぁ…
エンジェルは能力は単純そうだけど、空飛ぶ姿が美しい。
2で登場した瞬間移動のナイトクロウラーが出てこないのは淋しいけど。

 
フェニックスを出したいが為に、原作では宇宙生命体に寄生された
ジーンという設定から、二重人格の狂人部分って設定に変更。
冒頭に、ジーンの過去がチラッと出てくるのだが、
チャールズとエリックの仲良しぶりが微笑ましい。
プロフェッサーが死んでしまうのは吃驚したが、あれ位の展開必要だよな。
プロフェッサーの能力は反則過ぎる気もするし。
でもエンドロールの最後を観て、あのじいさん、何か卑怯だなって思った。
ミスティークが前線離脱も悲しいかな、チラッと元の姿に戻ってサービス。
マグニートーは冷酷だけど、巨大な橋を動かすくだりとか、
アドレナリン上がりまくりです。あの変なポーズもたまりません!
ただ、不意打ちでキュアされちゃうのがあっけなさすぎ。
鉄を自在に操れるんだし、NARUTOの我愛羅よろしく、純度の高い鉄を
持参してて、それで自分の身体にコーティングしちゃうとか凄いの観たかった。
ウルヴァリンとの相性最悪だから、彼の爪を曲げちゃえば使い物にならんね。
橋動かした後、車をロックしちゃうシーンがあったんだけど、あれって
後から炎と車のコラボ攻撃に使われるわけで、中に閉じ込められたまま?!
非道だねマグニートー。。。最早普通の人間は一般人でも皆殺し?
最後まで冴えなかったサイクロプスの最期はあっけない…
これが原作ファンをガッカリさせたようだ。しかしアノ人、素顔も冴えない。
ローグは結局能力失うわけか…でも成長すればコントロールできないのかな。
人と触れ合えないのは確かに凄くハンディキャップはあるけども…
能力失ったら学園に居辛いじゃないかと思ってしまう。
でも受け入れるのが、マグニートーじゃない学園の方針なんだろうけど。
あのアンチ能力を持つ少年が近くにいれば大丈夫だったろうに(笑)
フェニックスの能力発動する時のジーンの顔が気持ち悪くて仕方ない。


 ラストでニヤリとさせてくれますね〜作ろうと思えば続編作れますね。
スタッフロールの最後までキチンと御覧下さい。オマケ映像あり。
パンフレットではキュアについての出演者たちの意見が述べられてます。
色々要素はあるけど、X−MENは差別というテーマが根本なんですよね。
黒人開放運動の指導者でも、強硬派・マルコムXと穏健派・キング牧師。
この二人のイメージで、マグニートーとプロフェッサーの役作りがされてるらしい。
ウルヴァリンのスピンオフは既に決定してるらしいですが、
他にもマグニートー主役のとか、計10個のスピンオフが計画されてるらしい。
もっと、もっとこの世界を見ていたいって思うもん。ドンドンやっちゃって下さい!


エレクトラ (2005/米) 98分




 人気アメリカン・コミック・ヒーローを映画化した「デアデビル」の
ヒロイン・キャラクター“エレクトラ”を主人公にしたアクション・アドベンチャー。
主演は前作に引き続きジェニファー・ガーナーが演じる。
監督は「サラマンダー」「X−ファイル ザ・ムービー」のロブ・ボウマン。

 かつての戦いで命を落としたエレクトラは、
スティックという盲目の武術の達人により復活を果たす。
そして、激しい訓練の末に非情な暗殺者として生まれ変わるのだった。
やがてエレクトラは、任務の為に滞在した島で、近所に住む
マーク・ミラーという男とその13歳になる娘アビーと知り合う。
暗殺指令を受け、ターゲットが彼らだと判明し苦悩するエレクトラは、
指令を断り彼らを守ることを決めたのだった。
しかし、父娘を狙い別の暗殺者が次々と送り込まれ…

 ベン・アフレック主演の『デアデビル』は未見のままこっちを拝見。
伝説の女だとか、冒頭でたいそう宣伝していたけど、微妙な強さ。
真っ赤なレザーと十手二刀流…凄い違和感だったけど
この世界にはもっと、とんでもな敵ばっかり。
身体に彫られた刺青の生き物を出して戦う奴や超怪力のボブ・サップ
唇から生命力を吸い取る女や…不思議な能力を持つ者たち。
エレクトラもその類のはずなんだけど、身体能力が人より優れてる程度。
観ていて、戦いの華やかさに欠ける。アクションもっと鮮やかに見せて欲しいな。

 日本人らしき人たちが出てきて、日本語も話すシーンがあって
あれは中国人なんだろうけど、日本人の役なのかな。キリギ。
時折出てくるフラッシュバックが見え見えで、大した裏の意味もなくて
まぁアメコミだから細かい所突っ込んでたらキリないんだろうけど…
もう少し登場人物たちに深みを持たせて魅力的にして欲しかった。
単純にアクション映画として観ても、盛り上がりに欠けるし
このヒーロー・シリーズが気に入ってる人なら許容範囲なんだろね。
スピン・オフとしてはこのくらいのスケールがいいんでしょうか。
私としては、全然物足りないし、テレビで暇つぶしに見る程度かなぁ。
妙な達人の元で修行を受けて…って展開で「キルビル」思い出した。


キャットウーマン (2004/米) 104分


主演ハル・ベリー、敵役にシャロン・ストーン。
バットマンシリーズの悪役で知られるキャットウーマン主役のアクション映画。

 化粧品会社に勤めるペイシェンスが偶然会社の新薬の秘密を知ってしまい、
殺されてしまう…しかし不思議な力に目覚め、猫の能力を備えた超人となった!
キャットウーマンのコスチュームがあまりいけてない。それが残念。
ハル・ベリーは目茶目茶可愛いかった!!パーマロングヘアと
ショートカットの凛々しいハルが両方楽しめる作品。
惜しいかな、黒い肌では黒いコスが映えなかった。
デビュー戦の仮面タイプの方がいけてたように思う。

 B級ジャンルになるけれど、ハル・ベリー好きなら楽しめることでしょう。
シャロン・ストーンの武器があまりにもアレで…何か夏木マリに見えた。
そういう面ではハルは研ナオコかな?
 ヒーロー物らしくストーリーは単純明快だし、リラックスして見れる。
欲を言えば相手役のベンジャミン・ブラット、地味過ぎたと思う。
ラストの展開が漫画「シャドウ・レディ」みたいだった。
 人気が出ればシリーズ化したいだろうけど、どうなんでしょう。
これでハルはラジー賞をとってしまったしね…



ゴーストライダー (2007/米) 110分




 マーベル・コミックの人気キャラクターをニコラス・ケイジ主演で映画化。
地獄の炎に包まれた天才ライダーと悪魔たちとの壮絶バトルが展開する。
共演は「最後の恋のはじめ方」のヒロイン、エヴァ・メンデスと
「アメリカン・ビューティー」の盗撮男役だった、ウェス・ベントリー、
ライダーつながりか、「イージー・ライダー」のピーター・フォンダ。
監督は「デアデビル」のマーク・スティーヴン・ジョンソン。

 危険なバイクスタントのショーで人気を博す天才ライダー、ジョニー・ブレイズ。
そんな彼が17歳の時、病気の父親の命を救うため、悪魔メフィストと取引し
魂を売り渡してしまう。しかも悪魔だから何でもあり。ハメられたジョニー。
「お前は私のものだ」なんて言われちゃうけど、長年悪魔は彼を放置プレイ。
そして彼が30歳の時、ようやくメフィストが再び彼の前に現れる。
メフィストはジョニーに“ゴーストライダー”の能力を与え、
自分の息子でもある魔界の反逆者ブラックハートを捕らえるよう命じる。
夜に悪のエネルギーを感じるとゴーストライダーに変身してしまうジョニーは、
“地獄(ヘル)バイク”に乗ってブラックハート率いる悪魔軍団を追いつめていく…。

 マーベルのアメコミヒーローですが映画化されるまで存在知りませんでした。
映画の感覚的にはスポーンやパニッシャーみたいな感じ。
悪魔と契約して骸骨男に変身!ダーク・ヒーローですね。
最初は青年時代、他の若手俳優が演じてて、結構な男前君で
このまま話進めていった方がいいんじゃないの?と思った。
主演はあのニコラス・ケイジですからね。そうもいかない。
ニコの情けない顔顔面アップは正直、笑えた。
バイクのスタントショーは普段観てる「世界まる見えテレビ特捜部」みたいでした。
あれの才能に目をつけた悪魔ですが、実際にゴーストライダーは
バイクを移動手段以外にはほとんど使えてなくて、ちょっと寂しかった。
次回作も決まってるらしいから、もっと攻撃が派手になってって欲しいですね。

 敵があまりにへタレなんで真面目なギャグ映画みたいだった。
最初にバーで人間を無慈悲に襲った敵キャラたちも、
その脅威さを存分に発揮できないうちにアッサリと倒されていく。
格好よく変身して道案内したらさっさと帰ってしまう先代。
色んな亡霊を吸収していく血色悪い兄ちゃんのリアクションが、
「え?え?何か予想以上に多くて想定外!」って驚いてるように見えて笑った。
ブラックハートに落ちてる燃え石拾って投げるシーンでは笑わずにはいられない。
「何?そのショボい攻撃!」なんたらの瞳も「決め技が地味!!」

突っ込んで見ているうちにこの映画の楽しみ方がつかめてきました。

 骸骨ライダー、何か 「シャーマンキング」の武井先生の漫画みたいだった。
全体的にショボさが漂うのですが、ちょっとラテン入ってるのが好みです。
アメコミのノリが許せる人ならいいけど、一般的にはお勧めしない。52点。
ヒロイン、目がきつめだなと思ってたけどセクシーさに釘付け。
悪魔とか、魔界とかが垣間見えてちょっと「コンスタンティン」風でもあった。


シン・シティ (2005/米) 124分











 フランク・ミラー原作のアメリカン・コミックス・ノベルズ「シン・シティ」=罪の街を
ハリウッドの異才、ロバート・ロドリゲスがフランクを共同監督に迎え映画化。
特別監督にクエンティン・タランティーノも参加。
シン・シティで起こる3つのエピソードを斬新かつ粋な演出で描く。
冒頭シーンではジョシュ・ハートネットが物語の幕開けを。
このシーンはテスト撮影としてフランクに見せて、映画化を決定づけた。

 “エピソード1”では仮出所中のマーヴ(ミッキー・ローク)が
行きずりの安酒場で出会った女神のような女性ゴールディと一夜を過ごし、
目覚めた時、隣で彼女は何者かに殺されていた…。
今までその外見が原因で女を抱いたことのなかった彼が初めて抱いた“天使”
彼はゴールディの仇を討とうと、命を懸けて黒幕に復讐を誓う。
80年代を代表するセクシー俳優だったミッキー・ロークが
素行問題から低迷が続いていたが、この映画で一躍、大復活。
心優しきモンスター、マーヴを見事に名演。パワフルで凄いキャラだ。
他、ゴールディ役にジェイミー・キング、マーヴの保護監察官役にカーラ・グキノ
謎の食人鬼ケビン役にイライジャ・ウッド、ロアーク枢機卿役にルトガー・ハウアー
神父役に原作者であり監督も務めたフランク・ミラーも出演。
ケビンのアクションと、その恐い程の沈黙が凄みあったなぁ。

 “エピソード2”ではストリップ・バー「ケイティ」のウェイトレス、
シェリー(ブリタニー・マーフィ)の現恋人であるドワイト(クライヴ・オーウェン)が
彼女に付き纏う性悪男ジャッキー・ボーイ(ベネチオ・デルトロ)を痛めつけ
尾行した先にたどり着いたのは娼婦たちの自治区オールドタウン。
街の娼婦たちと警察の取り決めで、街は娼婦管理下の無法地帯。
そこの娼婦たちのトップを勤めるゲイルはドワイトの昔の恋人だった。
街の娼婦に軽くあしらわれ、カッとなったジャッキーが銃を取り出したことから
街は一気に臨戦態勢、自体はあらぬ方向に…
「クローサー」とは一転。ハードボイルドなイカした男、ドワイトを演じるクライヴ。
女性が治めるオールドタウン独特の空気と、暗殺兵器ミホが最高に格好いい。
デヴォン青木が演じたミホは一切喋らないが、インパクトは抜群。
マフィアの用心棒のマヌート役はマイケル・クラーク・ダンカン。
“ラテン界のブラピ”と呼ばれるデルトロの扱いに驚いてしまった。
でも演じてる本人、凄く楽しんでるっぽかったね。
タランティーノが撮ったのは、このエピソードの車のシーンなんだとか。

 “エピソード3”では正義感に溢れた刑事ハーティガン(ブルース・ウィリス)が
引退の日に追い詰めた最後の事件、連続幼女誘拐殺人事件。
誘拐された少女ナンシー(ジェシカ・アルバ)を救う為、単身乗り込み
上院議員の息子であるロアーク・ジュニア(ニック・スタール)を追い詰める。
しかし、相棒のボブ(マイケル・マドセン)の裏切りに遭った彼は
連続幼女誘拐殺人の罪を着せられ、8年間投獄されることに。
唯一の理解者となったナンシーは偽名でハーティガンに手紙を書き続けた。
毎週届くその手紙が唯一の生きがいとなった彼だったが
ある日を境に、一切手紙が届かなくなり、出所した彼はナンシーを捜すことに…
ロアーク・ジュニアを演じたニックは「ターミネーター3」のジョンかぁ。
とにかくこの回、ジェシカ・アルバが素晴らしい。正に女神。
ストリップバーで実際に胸を出す予定だったが彼女の父が反対したんだとか。
幼い頃に命を助けられたハーティガンを心底愛している。
ラストは…だが、エピソード1の展開を考えれば全ては終わるのだ。

 この3つのエピソードがリンクしていて、バーには主役が同時に居合わせてたり
別のエピソードであの人が登場していたりと設定も楽しめる。
全編通してモノクロ(フィルム・ノワールという手法らしい)画面で
ある特定の色だけ鮮明に着色してあるテクニカラーも使っている。
大胆で迫力のあるカットが多く、今まで観たことのないような
新しい映画の形を築いたこの作品。大絶賛の嵐も納得の凄い映画だ。
バイオレンスで残虐性もあるが、所々ギャグが効いていて
現実味がない分、漫画のように純粋に楽しめる。
主人公たちの独白が多く、まるで小説を思わせるような描写。
しかしスピード感は失わず、観る者を飽きさせない映像美もある。

 既に続編の製作が決定しており、ジェシカ・アルバも続投するらしい。
フランクが作ったシン・シティのエピソードはまだまだ豊富で
次はどんな話が展開され、どんな豪華個性派俳優が起用されるのか
今から滅茶苦茶楽しみだ!今後もタラちゃん共同参加なのかな?
今思い出すだけでもあの興奮が蘇える。また映画館に足運ぼうかなぁ。
判る奴はついてきな!って姿勢が小気味良い。
アウトローな男と女、凄い世界を創ってしまったもんだ。
俳優たちの声が渋くて、硬派な格好よさも感じるし
ちょっと混ぜたコメディータッチ風味がまた、絶妙☆☆☆☆☆
新しい映画の世界を切り開いた、って意味でも一見の価値ありです!!


スーパーマン (1978/米) 144分




 アメコミ・ヒーロー界の神といっても過言ではない、スーパーマンの実写版映画。
主演はクリストファー・リーヴ、共演にマーロン・ブランド、ジーン・ハックマン。
田舎の老夫婦に拾われ育てられた子供がやがて成長し、
養父の死をきっかけに、北極まで足を運び自分のルーツを知る。
そしてクラーク・ケントとして都会ニューヨークの雑誌社に働きに出た彼は、
同僚の女性記者ロイス・レインに恋心を抱くようになる…。
しかし、あくまで彼は正体を明かさずに、スーパーマンとして人助け、
クラークとしてうだつの上がらない記者としての二重生活を送ることに。
そこにレックス・ルーサーが現れ、計画の邪魔になるスーパーマンを陥れようとする。

 『スーパーマン・リターンズ』が上映されるので、原点を拝見。
随分昔に見た記憶はあるんです。断片的に覚えているだけなんですが…
まず、冒頭からスーパーマンのテーマ曲がジャンジャカ流れるんですが、
同じくジョン・ウィリアムスだけあって、もろにスターウォーズチックでした。
今までよく知らなかったけど、彼は宇宙人だったんですね…
そして、滅びた惑星からやって来た超人赤ん坊が成長し地球を救うという設定。
そうです、ドラゴンボールの原型がここにあった!
そういえば「アラレちゃん」にも“スッパマン”ってのがいたな。

 まず、クリストファー・リーヴ氏の男前っぷりに尽きる。
もうね、ふと気づくと彼に見とれちゃってる自分がいる。何故あんなに格好良い?
リメイクの宣伝に出てきたスーパーマンのコスチュームを見ても、
何かイマドキ、すっごい違和感あるなぁ〜なんて気恥ずかしい気分になるけど
何故かこの映画に出てくるスーパーマンはちっとも古臭く感じない。
クラークの図体でかいのに不釣合いなスーツ姿は違和感なんだけどね。
しかもスーパーマンの人助けの爽やかっぷりにズッキューン。
お人好しさ、誠実さ、生真面目さがにじみ出てて、カッコいいんだよね!
30秒で分かるスーパーマンでもネタにされてて、ファンの間でも語り草な、
地球を逆回転させて
時間を戻すというトンデモシーンも凄かった。
彼女の為だけに?っていうか、もっと時間戻してミサイル2個とも阻止した方が…
ロイスの何処がそんなに魅力的なの??って思わずにはいられない。
時には助けられないこともある、っていう教訓…にならなかったよ!

ルーサーの妙な気品と狂気も不思議。変な悪党だなぁ。手下も頼りないし。
今回出る新作はリメイクじゃなく、あくまで続編なので、
(恐らく冒頭に説明されるだろうけど)やっぱり観といて損はない。
A級でもB級でもいいけど、凄まじく娯楽大作なのは間違いない。楽しい☆


スーパーマン II/冒険篇 (1981/米) 126分


 第1作の冒頭で宇宙に幽閉されていた惑星クリプトンの3悪人が復活、
地球に襲来してスーパーマンと一大決戦を繰り広げる、シリーズ第2弾。
テレンス・スタンプ、サラ・ダグラス、ジャック・オハローラン扮する3悪人、
ニューヨーク摩天楼で繰り広げられる壮絶戦闘シーン等、見せ場満載。

 パリでテロ事件が発生、スーパーマンが駆けつけ、ロイスを助け
爆弾を見事に宇宙に捨てる。それをキッカケに、3悪人が復活…
地球に降り立ち、この星を支配しようと動いていることも知らずに、
クラークは遂にロイスに正体を明かし、普通の人間としての生活をしようと
決意し、スーパーマンの超能力を自らの意志で失ってしまう。
ついでに、ルーサーも脱獄に成功、虎視眈々と陰謀を画策する。

 メガネだけで隠し通せるわけないじゃない…全く。
今回は悪役が同じ能力を持っていて、しかも3人。強敵です。
スーパーマンは恋愛に溺れてさぁ大変。ってなストーリー。
テレンス・スタンプってあの『プリシラ』のゲイ長老さんの若りし頃かぁ…
前作よりも遥かにスケールアップした超人同士の戦い…
当時はさぞかし凄い映像だったんだろうな。今観ても結構凄いし。
街中で人間を庇いながら闘うスーパーマンには心打たれる。
ロイスと甘いひとときを過ごし、ハンバーガー屋でコテンパンにされるクラーク。
ロイスの心中ってどうなんだろ?「私はスーパーマンの貴方に惚れたんだけどな」
って聴こえてきちゃいそうな気がして、めちゃんこクラークが哀れに見えた。
ロイスが彼を試そうと川に飛び込んだり、正体知って、特ダネよ〜って感じで
喜んだり、何かやっぱり癪に障る女だなと思っちゃうのは私だけじゃないはず。

ルーサーのずる賢さと、妙な余裕っぷりに愛嬌さえ感じちゃった。
変な宿敵だなぁ。リターンズでは彼もどう変貌してるんだろうか?
スーパーマンが倒れて市民が立ち上がる姿にちょこっと感動をおぼえたり、
風で吹き飛ばされる人々のシーンが妙に長く、滑稽でギャグっぽかったり、
スーパーマンが逃げたら逃げたで市民が批難轟々だったりと…

妙な突っ込み所というか、変な笑いもこもってる。
ラストの
大逆転勝利と、ハンバーガー屋のリターンマッチに快感!!
私は1作目よりもこっちの方が色々楽しくて更に好きだな。


スーパーマン III/電子の要塞 (1983/米) 123分




 元祖アメコミヒーロー・スーパーマンの映画化第3弾。
監督は前作に引き続き、リチャード・レスター。メインキャストもそのまま。
1,2作と登場してきた宿敵?ルーサーは今回はお休み。
巨大コンピューター企業の社長と、その妹の副社長、お色気ネーちゃんと、
職を転々として、偶然にもプログラマーとしての才能が開花したアフロのおっさん。
コンピューターを使い衛星を操り天候を荒れさせコロンビアを嵐にしたり、
石油を積んだタンカーの行動を阻んだりと社長はアフロのおっさんを利用して
世界各地で色々なパニックを引き起こして高笑い。
クラークは故郷へ取材に行って当時好きだった子に出逢いロマンスが芽生えるが
邪魔者である正義の味方スーパーマンには弱点であるクリプトナイトの影響で
悪の心が芽生えてしまい、逆に人間たちを困らせる存在に…
そんな中、アフロのおっさんが巨大なスーパーコンピューターを完成させ…

 私が小さい頃に見たスーパーマンの記憶…それがこの映画でした。
巨大な機械に掴った女性が機械化されてしまうシーンが当時凄くショッキングで
ずっと頭の片隅に残っていたのですが、今回そのシーンに再会しました。
この映画、製作年が私の生まれた年だったんですなぁ…しみじみ
冒頭からスーパーマンっぽくない映像のオンパレードでちょっと混乱。
あのアフロのおっさんを演じたリチャード・プライアーって役者が
当時は人気だったようだけど、明らかに映画をごっちゃにしてしまってる。
主役はあくまでスーパーマンなんだからさぁ…出しゃばっちゃダメ。ジャケットまで;
1,2とヒロインだったロイスは影を薄め、故郷出身の彼女が登場。
彼女の方がずっと好感持てるわ!彼女とくっ付きなさいと思う人も多いはず。

 
今回の悪党が他人の邪魔してれば満足なスケールちっちゃい奴でした。
クリプトナイトの謎の成分をニコチンにしたら不良化!ウケた。タバコ批難?
ピサの斜塔直しちゃったり、五輪の聖火ランナーの火消しちゃったり、
密かにやってみたいヒドイ意地悪を実行しちゃってるのが笑える。ヒドイ
悪のスーパーマンの表情が驚く程印象変わってるから凄い。
無精ひげのせいかな?目の輝きも無くなり、爽やかさが消えている!
善と悪に分かれて闘ったり、これもドラゴンボールの魔人ブウを彷彿とさせた。
機械化してたのはおばちゃんだったのね…大分自分の頭の中で
イメージが改変されていったんだな…実際はこんなだったのか…と驚き。
でもあの目のアップは、確かに小さい頃に見たら結構怖いモンだったかも。

 1,2と比べて全体的に評価が下がってる作品だけど、私は好き。
過ぎる程のスーパーマンの能力を使ったお遊びもある。
不良化したスーパーマンの落ちぶれようも、なかなか楽しい。
何か軽い気持ちで見れた。一番最近のアメコミなノリに近い?というか。
次回作の4ではルーサーも復帰、原案にクリストファー・リーヴも参加してるが
評価は更にガタ落ちしておりますな。まだDVD化もされていないし。


スーパーマン リターンズ (2006/米) 154分 








 アメコミヒーローの元祖、スーパーマンが帰ってきた!
新たなスタッフ・キャストを迎え、物語は2からの続編。
ゾット将軍を倒した後、スーパーマンは地球から姿を消した。
…そして、5年後、再び彼は人間たちの前に姿を現す。
ロイスには子供と夫がおり、「もうスーパーマンは必要ない」とアッサリ言われる。
戸惑うクラーク。しかし復活したヒーローに世間は再び大騒ぎ。
レックス・ルーサーは刑務所から釈放され、懲りずに悪事を企む。
お人好しなスーパーマンは、やっぱり多忙なのであった。

 スーパーマンを演じるのは新人のブランドン・ラウス。
よくぞこんなに似てる人捜してきたなー爽やかさもバッチリ!惚れます。
ヒロインのロイス・レインを演じるのはケイト・ボスワース。
(この人、「ビヨンドtheシー」ではケヴィン・スペイシーの相手役なのよね)
宿敵レックス・ルーサー役にはケヴィン・スペイシーが参加。
ロイスの恋人役にジェームズ・マースデン(「X-MEN」シリーズのサイクロプス)
監督・製作・原案に「X-MEN」シリーズも手がけたブライアン・シンガー
(しかし、この作品の為に「X-MEN3」は他の監督に譲った。)

 劇場公開が始まり、観よう観ようと思って遂に観た!
評判はソコソコ良いのでそれなりに期待して行ったら、期待以上。
オープニングのテーマソングが頭から離れない…今もガンガン響いてくるわ。
旧作に比べて格段に進歩した映像技術とCG…美しい。
冒頭であらかた説明されて、元祖を見てない人もそれなりに楽しめるだろうし、
元祖のファンなら色んなシーンで旧作のオマージュを捜して楽しめる。
チケット売り場でタイトルを口にして、内心「今更スーパーマン…」なんて
思ってしまったが映画が始まったらもう虜。夢中。

 可愛い子役とわんこも登場するので、適度に和みます。
犬種はポメラニアン…あのわんこの行く末やいかに。
今回のロイスは美人で、旧作よりもいくらか好印象でした。
ケヴィン・スペイシーのレックス・ルーサーも楽しそうに演じてて、それが伝わる。
『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』を見ている人は
冒頭のあれとリンクして更に別の意味で楽しいかもしれない。

 ここからはネタバレ感想…
ロイスは記憶を消されたけど、スーパーマンとの子供だということは認知してた?
子供の能力覚醒か?…しかし曖昧で、見せ場もリアクションも中途半端な印象。
キティは何でクリスタル捨てたの?スーパーマンに返すなら分かるけど…
それに、海に落ちたら被害が何倍にも拡大して大変な事になりゃせん?!
スーパーマンが病院かつぎ込まれてるシーンはシリアスな展開なのに、
何かおかしかった。服は誰が脱がしたのだろう…全部見ちゃったんだろか(笑)
太陽がエネルギー源なんだから、太陽光浴びせておくのが効果的じゃ?
復活できたのはロイスのキスじゃなくて、息子のキスなのかしら?
飛行機救出シーンが凄すぎて、スタジアムの観客と一緒に大喝采したい気分。

色んな人命救助のシーンも出てきて、ファンタジーの世界なのに、
スーパーヒーローの存在を信じたくなってしまう。
ルーサーがスーパーマンにする仕打ちが結構酷くて、本気でハラハラした。
病院行きになった時も、分かっていつつも哀しい気分に。
欲を言えば病院から出て、ロイスに会いに行った帰りにでも
人助けして民衆に復活をアピールしてワイワイ盛り上げて欲しかった。
そして、ほとんどの感想サイトにも記載されてることだけれど、
クリストファー・リーヴ夫婦に捧ぐの文字にも感涙。


 「スパイダーマン」や「X-MEN」、「バットマン」もいいけれど、
こっちも最近のアメコミ映画に負けていない。
まぁ実際に戦ってもスーパーマンは弱点とお人好し度を除けば最強だし。
最初のうちは変な全身タイツ〜だったのに、見慣れたらひたすら格好いい。
空を飛び回る姿は爽快で、大画面で観るとそれだけでも感動する。
上映時間は長めだけど、もっともっと観ていたい気持ちになった。
観ようかなと躊躇してる人、是非観に行って下さい!
続編が決定しているそうですね〜やっぱり観に行ってしまいそうだ。


スパイダーマン (2002/米) 121分










 長年、世界中で愛されてきたアメリカン・コミック・ヒーロー、
スパイダーマンを最新のVFXを駆使して描いたSFアクション。
監督は、自身、子どもの頃からファンだったというサム・ライミ。
「サイダーハウス・ルール」などでナイーヴな演技に定評のあった
トビー・マグワイアが初のアクション大作で大役に挑む。

 幼くして両親を亡くし、伯父夫婦のもとで大切に育てられたピーター。
高校3年生となった彼は、6歳の頃からずっと思いつづけている隣家の
メリー・ジェーンに未だに打ち明けることができないちょっと冴えない高校生。
ある日ピーターは親友のハリーに父親ノーマン・オズボーンを紹介される。
ノーマンは巨大軍需企業オズコープ社の経営者にして天才科学者。
ノーマンはピーターの科学の才能を高く評価、彼に目を掛けるようになる。
そんなピーターは、大学の研究所を見学した際、
遺伝子組み換えでスーパースパイダーとなったクモに刺されてしまう。
その瞬間、ピーターの身体に異変が起こり始める…

 確かに随分昔からスパイダーマンって有名だったね。
私は実際に映画化されたスパイダーマンを観るのはこれが初。
1はテレビ放映時に見て、レンタルで見直して2を劇場で鑑賞。
何ていうか、とってもシンプルで観易いし、アクションシーンも爽快。
作品に込められた力強いメッセージも伝わってくる。
日本で大ヒットするのも、うなずける。でも大作っぽくはないね。
娯楽作品としてはほぼ完璧な映画じゃないだろうか。
気にいらない人は気に入らないかもしれないが。
特にダウンタウンの松ちゃんは何故そう毛嫌いしてるんだろ。
アメコミ原作で、作品の意図を考えれば何を期待して観るべきか判るでしょ。
ヒーローものアクション映画として難しいこと抜きに楽しめる。

 トビー・マグワイアはこの作品で知った。
確かに主役っぽい、好感持てる顔つきですな。
ブサイクと言われまくってるメリー・ジェーンことキルスティン・ダンスト。
時は残酷…あの『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のクローディアが…
しかも行動自体も軽率で、何故この映画の男性陣にこんなにモテるのだろう。
彼女の魅力がわからない…尻軽いんじゃない?
きっとあの世界には交際対象の女性がMJしかいないのかもしれない。
親友ハリー役はジェームス・フランコ。
父親のノーマン役のウィレム・デフォーはたまに観る顔だった。
仮面よりも彼の顔の方が凄みがあって魅力的ですね。
劇中どこかに監督の弟のテッド・ライミも出演してるみたい。

 不思議な力を身につけた主人公が少しづつ力を慣らしていきながら、
障害や大変な事件の中で精神的にも成長していく過程が良い。
ヒーローは辛いよ…ってのも現実的だ。
同じアメコミのバットマンと違って貧乏な学生ですもん…
コスチュームを自前で作ってるのが凄い。しかし、よくあんなデザイン考えたな。
恥ずかしくてたまんないやー!!グリーン・ゴブリンの方が変態だけどさ。
高層ビル群を飛び回るスパイダーマンは気持ちよさそう。
あの映像の見せ方が、かなり好きだなぁ〜
手首から糸が出るあのポーズ、ちょっと真似してみたり。
大いなる力を持つ者には、大いなる責任が伴う。

 原作では特殊な糸を発明した主人公がそれを腕から出す機械作って
その糸を正義の為に使用しようとヒーローになった設定らしい。
今作は貧乏な苦学生が偶然“X-MEN”的な突然変異で超人に。
あの指のアップ気持ち悪かった〜全身どう変わったのだろう…
その後、USJでこのアトラクションやって、原作とのタッチの違いにも笑える。
1回観ると満足して、まぁ当分は…と思うけど。
三部作が、どういう形で完結するのか楽しみです。
3も劇場へ足を運ぶことになりそう。


スパイダーマン2 (2004/米) 127分








 2年前世界で大ヒットを記録し、その後アメコミヒーロー・ブームを決定づけた
「スパイダーマン」の続編。トビー・マグワイア、キルステン・ダンストら
前作のキャストが引き続き出演するほか、
新たな敵キャラ、ドック・オク役でアルフレッド・モリナが登場。
監督も前作と同じくサム・ライミが担当。

 あのグリーン・ゴブリンとの死闘から2年、
ピーターは新聞社へ写真を売り込みながら大学生活を送る一方、
スパイダーマンとしてニューヨークの街を守っていた。
しかし、愛するメリー・ジェーンは念願の舞台女優になったことで
少しずつ距離ができ、親友のハリーは亡き父の会社の跡を継ぎつつ
父の仇を取るためスパイダーマンへの復讐に燃えていた。
複雑な人間関係に悩みが増すばかりのピーター。
そんな時、ハリーの会社のもとで研究を続けていたDr.オクタビアスが
実験中の事故で怪人ドック・オクとなってしまい、
4本の金属製人工アームを自在に操り暴れ回りながら
スパイダーマンの前に立ちはだかるのだった…

 これの前宣伝が凄い印象的だったね。
「愛してる?」って喫茶店でピーターとMJが話してるとこに…!!ってやつ。
前作よりも凄みを増したハラハラドキドキなアクション。大迫力。
突っ込み所も満載だけれど、それがアメコミシリーズの楽しさ☆
今回はスパイダーマンがヒーローやめようかと悩むことに。
慈善事業で正義の味方やってるけど、周囲は知らないわけだから
遅刻が多くて信用も失う…毎日忙しい。
その上、前作でもあったけど、誤解されて嫌われもするわけだ。
ヒーローの苦悩が前作以上に描かれてて一緒に悩んでしまう。

 悩みも影響してか、力が思うようにコントロールできなくなって
医者に相談しに行くピーターだけれども…
ふと思った。その出してる糸って無限に出るわけじゃないんだし
身体の栄養とか使って作ってるんだよね??どうなんだろ。
いざ飛ぶぞ!って場面で自分も一緒にドキドキしちゃった。
 今作では敵となるドクターオクトパスが良い味出してた。
しかし、あの制御装置とやらはいかにも外れ易く付けてあります、だったな。
今回の内なるメッセージも来るもんがあったね。
特別な力を持つ者は、それを世の中に役立てる義務がある。
  たとえ、それが自分の夢を諦めることになっても…

人間ドラマ的に前作より深みが出てきた。

 MJが前作以上にブサイクに磨きがかかってたような…おばさんじゃん
もうちょっと彼女をかわいく映してあげて下さいよ。魅力的に!
今回でハリーの今後も気になるところ。原作通りに…か?
電車の人々の人情にちょっとホロリ。
所々、クスッと笑える場面もあるので、バランスの取れた良い作品です。
終盤の決着では感動しちゃった自分がいた。

 
新婦を奪いに来るわけでもなく、花嫁が勝手に逃げ出すなんて…笑
取り残されたであろう人々を想像すると可哀想。落ち度は無いのに
ピーターを見送るMJの表情が意味深なのは…?
3がますます盛り上がりを見せそうな雰囲気。
このまま、この勢いを殺さずにシリーズ完結して欲しいね。


スパイダーマン3 (2007/米) 139分








 人気アメコミ・ヒーローを実写映画化した空前の大ヒットシリーズ第3弾。
親友ハリーとの対決、仕事上のライバルとの確執と叔父を殺した相手の復讐
MJとの波乱に満ちた恋の行方、さらには謎の黒い物体によって
ブラック・スパイダーマンとなった青年ピーターが、
自らの心の闇と向き合い深く葛藤するさまが激しいバトル・シーンとともに展開。
トビー・マグワイア、キルステン・ダンスト、ジェームズ・フランコ
レギュラー陣に加え、グウェン役に「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード、
新たな悪役として「イン・グッド・カンパニー」のトファー・グレイスと
「サイドウェイ」のトーマス・ヘイデン・チャーチが登場。

 スパイダーマンはいまやニューヨークの市民のヒーローとなり、
恋人MJへのプロポーズも決意し、順風満帆のピーター・パーカー。
ところがMJのほうは出演した舞台が酷評され気分はどん底。
そんなある日、謎の黒い液状生命体がスパイダーマンに取り憑いた。
黒く染まったスパイダーマンの戦闘能力は飛躍し、気分を高揚させる。
しかし同時に、ピーターの心にもある変化が生じていた。
そんなスパイダーマンの前に現れる3人の敵…

 興行成績は上々だけど ネットの評判はイマイチだったこの作品。
どんなもんかと観に行ってみれば…期待を大きく上回る出来!
アクションシーンは超最高! 大画面でド迫力、素晴らしい出来で感動しました。
親友ハリーとの決着とMJとの恋の行方、そして新たな敵と叔父さんを殺した相手
…と 課題が山積みで、詰め込み過ぎ、というのが
主な批判理由に挙がっていましたが、詰め込みまくってて得した気分でした。
この凄みはテレビではどうしても劣ります。劇場で鑑賞すべき。
久しぶりに心から「面白かった〜楽しかった!」と 思える作品を観た気がする。
まぁ思い返せば後から後から、色々分析したくもなってくるんだけどね。
でも映画を観終わって思うのは…ハリーに惚れ直した!ってこと。
ゴブリンジュニアがビジュアルもアクションも カッチョエエ!!!!!!!

 
サンドマンの事情があまりにも唐突に思えてしまったのが残念。
娘の為だといって強盗を繰り返す、奴は明らかに未だ悪人です。
最後、自首しろって流れなら良かったんですが…トンズラw
その後、スパイダーマンの手助けに現れそうだけど
きちんと服役して罪を償ってからの方がなおいい。娘にも顔向けできるし。
あの記者の反省のなさも凄いね。写真を偽造した自分が悪いのに
仕事も彼女も取られたといってピーターを教会で神に暗殺依頼。
あのヴェノムの造型はなかなか怖かったな。歯が。
闇ピーター、ちょっと雰囲気が変わって前髪下ろしてて新鮮だった。
確かに攻撃性が増して悪っぽいけど、やってることはそれ程酷くはない。
ウォーキングシーンは周りの女性の反応も合わせて、
何だか皮肉なお笑い所でした。何であんなダサいダンスが出来るの〜?
ジャズバーの仕打ちはむしろ、MJにはいい薬なんじゃないかと思ったね。
突き飛ばしてしまったのはちょっと酷いと思ったけど。
MJは1から男関係が荒れ過ぎだ。ハリーと談笑してるシーンでは
正直、ピーターよりも相性が良いカップルに思えたね。
執事バーナードよ…何故父の死因をそこまで引っ張ったんだ…
あの片面爛れちゃった顔がまた悲壮感を誘うね。
人気が出たら4や5も考えるそうだけど、ハリーがいないと寂しいな。
あとトビーの彦磨呂化も懸念される所だけど彼じゃないとダメだと思うし。


 度重なる強敵出現で、 糸と身体能力が優れてるだけのスパイダーマンが
どうやって立ち向かっていくのか非常にハラハラしました。
MJはMJで、相変わらずブサ…げほげほ、
中身が美しければいいんですけどね、それもNOと。(笑)
今回どうしても全体的にシリアスになってしまう内容だが
たまに笑い所がきちんとあって、見ていて楽しい。
こういう味付け加減の上手さが洋画のいい所ですね。
娯楽性が高く、誰でも手堅く楽しめる作品なんでまた観に行きたいな。


デアデビル (2003/米) 103分




 マーヴェルコミックス原作発の新たなヒーロー誕生!
少年期に事故で目の視力を失い、代わりに他の器官が異常発達した主人公が、
成長してヘルズキッチンの盲目の弁護士となり、昼は法廷で悪を裁き、
法廷で負けた場合は夜に怪しいコスプレに身を包み、
昼間の腹いせと正義のお題目で敵を問答無用にぶっ殺す!
“デビル”とは父親がボクサーで、そういう異名が付いていた由来から。
「潔白な人間しか弁護は引き受けない」と、そんなに優秀でもないのに豪語。
引き受けた依頼人は金じゃなくて品物を持ってくる始末。
今日も相棒とカフェでダベりながら、美しい女性が入ってきたら
身障者なのをよいことに、ナンパ・ナンパ。
そんな時、たまたま声をかけた相手がエレクトラ。彼女は実は…

 主役のデアデビルことマット・マードックを演じるはベン・アフレック。
ヒロイン・エレクトラ役にジェニファー・ガーナー。
この二人は共演をキッカケに交際を続け、2005年に出来ちゃった婚をしている。
マットの弁護士パートナー役にジョー・パントリアーノ(マトのサイファー君)
敵側のナイスキャラ・ブルズアイ役にコリン・ファレル。
ヘルズキッチンの支配者キングピン役にマイケル・クラーク・ダンカン。

 映画公開当初から日本じゃあんまりウケなかった作品。今更になって見てみた。
問題視されてた暗闇ファイトは、まぁ許せた。バットマンだって観づらいしね。
コスチュームがダサいってのはうなづける。あれじゃ仔豚マンみたい(笑)
異常聴覚で物や人を探知できる映像は面白いしいいアイディアだけどね。
他はストーリーも在り来たりで、エレクトラの格好とかも現実と浮く。
ベン・アフレックは主役向きじゃないんだよなぁ何か。
コス着てアクションしてるシーンはスタントマンに任せることが出来るけど、
公園でのアクションシーンは失笑もの。戦って仲良くなるって設定凄いね。
コリン・ファレルは思ってた以上に好演。ブルズアイのキャラが良い。
そのへんにある物なんでも武器にしちゃうとこも格好良い。
ラスボスがアッサリし過ぎてて、尻つぼみ。
だいたいあの人は“いかにも悪”って空気かもし出してるけど、
元仲間を暗殺した以外は悪行見せてないので倒してもあまり爽快感なし。
デアデビルにしても一般人を助けたりするシーンも欲しかった。
ヒロインを見殺しにしてしまうという吃驚展開がありながらも、
正直、エレクトラどうでもよし!スピンオフ既に見ちゃったからな。


 弁護士マットは自分の引き受けた仕事以外でも無罪放免人物を葬ってるの?
自分が負けた被告ばかり狙ってたら容疑は自然とマットに向くよな…
特に主張もしてないのに始めからデアデビルの存在があって、
何か釈然としない。あの記者も微妙。オチも微妙…
カタルシス感じたのはエヴァ・ネッセンスのBGMかかったとこだけ。
冒頭の父と少年が絶望から立ち直ってくくだりはワクワクしたけどな。
まぁまぁは面白かったけど、続編が出るようなヒーローじゃないね。


バットマン (1989/米) 127分




 DCコミックス原作のスーパー・ヒーロー、バットマンを
ティム・バートンが監督を務め、巨費を投じて映画化した大作。
ゴッサム・シティの闇に跳梁し悪を粉砕するバットマンと
犯罪組織の裏切りに遭い、怪人と化したジョーカーとの戦い。
主演にマイケル・キートン(ビートル・ジュースのおっさん)
ヒロインにキム・ベイシンガー(セルラー主演など)
悪役ジョーカーにはジャック・ニコルソンが怪演している。

 表向きはゴッサムシティの大富豪であるブルース・ウェイン。
しかしその正体は夜な夜なコウモリのコスチュームに身を包み、
街の治安を守る為、様々な特殊武器や道具を駆使して戦うヒーロー。
ある犯罪組織のbQであるジャックはボスの女と関係していたことが知れ、
ボスの計略にハマリ、警察やバットマンに追い詰められ酸の海に落ちる。
顔も変形し、人格も崩壊したジャックは怪人ジョーカーとして街を騒がす。

 バットマンシリーズの第1作目で、バットマンファンから指示の高い作品。
確かにジャック・ニコルソンの演技は凄くて不気味だったけど…
バットマン役のマイケル・キートンはお世辞にもハンサムじゃないので
仮面の時はいいけどブルースになってる時は…華が無い。
執事さんはビギンズ除いて全作に出演。あんな優しい人欲しいわ。
ヒロインは写真を撮る報道関係の女性なんだが…これまた美しくない。

 なんか今まで何度もテレビ放送されてきて、その度挑戦してるんだけど
やはり今回もダレて退屈してしまった。テンポは悪いと思う。
しかしバットマンって設定からして暇な金持ちが凄い変な趣味を楽しんでる
って思えてしょうがない。それが狙いなのか?何とも危うい。
小さい頃からのバットマンのイメージは闇のヒーローでダークなキャラだったけど
改めて見てみると特にそんな魅力が感じられなくなっちゃったな。
やはり悪役が光るシリーズなんでしょうかね。
お札をばら撒くジャック・ニコルソンは凄い楽しそう。


バットマン リターンズ (1992/米) 128分






 バットマンの第2作目。監督は引き続きティム・バートン。
バットマン役にはマイケル・キートン、今回の敵キャラとなる、
ペンギン役にダニー・デヴィート。キャットウーマン役にミッシェル・ファイファー、
ゴッサム・シティの権力者シュレックにはクリストファー・ウォーケン。

 ゴッサム・シティに現れた謎の怪人ペンギン。
幼い頃、奇形児ということで両親に捨てられ、ペンギンに育てられた。
成長した彼は、暗くて陰気な下水道での暮らしにオサラバし、
外の世界で暮らして人気者になりたいと、シュレックと手を組む。
シュレックは彼を市長選挙に出馬させ、町を牛耳ろうと企む。
彼らの野望を知ったバットマンはそれを阻止せんと動き出すのだが、
キャット・ウーマンと名乗る新たな敵も現れ、苦戦を強いられる。

 冒頭から、真っ暗な世界に白い雪。謎のお屋敷に響く赤ん坊の声。
そう、まさにティム・バートン・ワールドである。(知ったかぶり)
ペンギンの悲しい過去から始まり、時は流れる…
街を脅かす謎のサーカス軍団を牛耳るペンギンがシュレックと手を組み、
街を支配しようとするのだが、何だか具体的な悪のプランもなかったし、
勝手にバットマンが動き出すもんだから、何だかなぁ。
サーカス軍団が街で暴れ回るのはよくないけども。うん。
何か敵キャラの方に同情が集まる変わった作りだった。

 キャットウーマンはスピンオフ映画の方を先に見たので、
まったく誕生の仕方が同じだったのは嬉しかったな。(゜ω゜)ノ゛ ニャンポコー
ミッシェル・ファイファーの変わり様…アクションも頑張ってます。
キャットウーマンの行動理念も掴めなかったんだけど、(敵?味方?)
猫なので、自由奔放で気の向くまま、って感じでしょうか。
命がいくつかあったり、奇抜なコスチュームがおもろい。
ペンギン、気持ち悪いんだけど、何故か憎みきれないキャラだった。
そして何故に巨大なアヒルに乗り、面白傘を武器に…笑

 元来主人公であるはずのバットマンのことは正直どうでもよかったわ。
仮面を外す…バットマンとキャットウーマンの恋愛には惹かれた。
ラストも余韻を残す感じでロマンチックですね。
全体的に派手さは無いし、テンポも良くはないです。
キャラとワールドを楽しむ為に見る分には気にならないかな?
バットマンシリーズではやはり、1と2が評価高いみたいですね。


バットマン・フォーエヴァー (1995/米) 119分




  バットマンシリーズの第3作目。
前2作を監督したティム・バートンがジョエル・シューマカーにバトンタッチ。
主演のバットマンも、ヴァル・キルマーに変更。
ヒロイン役に二コール・キッドマン、新キャラ・ロビンにクリス・オドネル。
今回の悪役にはトミーリー・ジョーンズとジム・キャリー。
ちょい役でドリュー・バリモアも出演している。

 この回からだったんだね。カラフルでアメコミワールド全開になったのは。
私は正直、こういう軽いノリの方が好きだったりする。見易いし。
ヴァル・キルマーも最初は違和感あったけど、格好いいじゃん!
二コール・キッドマンがキャット・ウーマンになるものと勘違いしてた。
ロビン役のクリス・オドネルがヴァルを打ち消す位男前だったぞ。
トミーリー・ジョーンズはジムが弾け初めてから存在意義が薄れた。
ジム・キャリーのハイテンションは観てて凄い気持ち良かった!
そういえば、マスクでもこれでも、緑系ファッションだね☆

 冒頭からトミーリー・ジョーンズ演じる怪人トゥー・フェイスが暴れている。
彼は正義の人だったのだが、不慮の事故で顔半分に硫酸かけられて
多重人格のクレイジーな怪人に。(この街はそんな変人だらけ)
ブルース・ウェインの会社の研究室で働いていたジム演じる科学者は
社長のブルースに認められなかったので、なぞなぞ怪人リドラーに変貌。
危険な二人がタッグを組んでバットマンに挑む!!
バットマンは自分と似た境遇に陥り、家族の復讐に燃えるロビンを相棒に。

 バットマンのトラウマとか正直もう、どうでもいいーー!!
ブルースとバットマンの間で揺れ動く二コールと、
そういうこと実はお見通しで背中でほくそえむバットマンと
この屋敷でか過ぎるし…とロビンを誘ったり、ご主人の恋愛を楽しむ執事と
バカっぽく暴れ回る怪人たちが面白いんだな〜
俳優たちが悪ノリして仮装パーティーしてヒーローごっこしてるとも取れる。
こうしてバットマン制覇してみて私的にヴァル・キルマーが一番はまってたと思う。
軽い気持ちで観て、薄い余韻しか残らない映画ってのもオツですな。


バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲 (1997/米) 124分


 バットマンシリーズの第4作目。
シュワルツ・ネッガーが高ギャラで悪役を務めて有名になった映画。
バットマン役はジョージ・クルーニー。ポイズン・アイビー役にユマ・サーマン☆
ロビン役にクリス・オドネル。バットガール役にアリシア・シルヴァーストーン。
監督は前作に引き続きジョエル・シューマカー。

 Mr.フリーズはもともと真面目な科学者だったが研究所の爆発事故で
凍結液を浴び、身も心も氷のように凍てつき、氷づけにされた妻を助ける為、
街から特殊な巨大ダイアモンドを盗んでいた。そして
植物と同化したポイズン・アイビーと手を組み街を氷付けにしてしまおうと企む。
バットマンはロビンに加え新たな仲間バットガールと共に悪に立ち向かう!

 安っぽいですが、決して退屈はしません!
全体的に映像は派手目だし、テンポも悪くはない。

しかし、金持ちヒーローはやることが違いますなぁ。
スパイダーマンとの大きな違いを見せつけられる。
市長もお偉いさんも街の人々もバットマンの味方だし〜

 いかにも若造のロビンの単純思考やアイビーのフェロモン攻撃に
見事に翻弄されまくるバットマンとロビンが情けなさ過ぎて笑える。
こんなチープなユマ・サーマンを見たのは初めてでした。でも綺麗。
バットガールは対アイビー戦の為だけに用意されたのか??
街を氷漬けにしようとするんだから、規模が凄かった。
カーチェイスとか派手な演出もあった。
しかし、いかんせんアメコミ世界だからリアル感が無い。
でもそんな漫画チックなこの映画、嫌いなわけじゃあない。


バットマン ビギンズ (2005/米) 140分








 アメコミの、もはや伝説的人気キャラクター“バットマン”を
「バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲」以来8年ぶりに映画化。
「メメント」「インソムニア」のクリストファー・ノーランを監督に迎え、
バットマン誕生に至る主人公ブルース・ウェインの秘められた過去を中心に描く。
主演は「アメリカン・サイコ」のクリスチャン・ベール。
共演にマイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、
ゲイリー・オールドマン、ケイティ・ホームズ、
キリアン・マーフィー、トム・ウィルキンソン、ルドガー・ハウアー。
また、日本の渡辺謙もメインキャストに名を連ね話題に。

 大富豪の息子ブルース・ウェインは少年時代、井戸で遭遇した
コウモリの大群に強烈な恐怖心を抱き、何の因果か、
さらには彼の両親が目の前で殺されて大きなショックを抱え込む。
やがて父の遺した企業を受け継いだブルースだったが、復讐心は消えず、
犯罪者の心理を知るため自らその地位を隠し罪人となる。
そんな彼を導いたのはデュガードという男だった。
彼はヒマラヤの奥地にブルースを連れて行き、精神と肉体を鍛えさせた。
“影の同盟”という彼らの組織とは思考の違いから決別し、
長年離れていたゴッサム・シティへと舞い戻って来る。
しかし、街は悪の組織と暴力がはびこり、腐敗が進んでいた…

 映画館で見よう見ようと思っていたけど、結局は観に行かなかった。
なるほど、これは今までのバットマンの映画とは全然違う!
違うので、今までのバットマンが好きな人は抵抗感じるかもしれない。
とりあえず、ゴッサム・シティはリアルな普通の街です。
今までのようなユニークで怪奇な敵キャラじゃなく、真面目な敵です。
でも、これはこれでなかなか面白い試み!
真面目に作ってあるけどジョークの効いたセリフは出てくるし。

 私はまず、主演のクリスチャン・ベールは初めて見た。
一見パッとしない顔だなぁと思ったけど、観てるうちに好感持ててきた。
逆に最後までパッとしなかったのが相手役のケイティ。知的に見えない。
あぁ〜本当に微妙な顔。トムはきっと、彼女の内面を好いてるんだと思おう。
執事のアルフレッドを演じたマイケル・ケイン、好演してました。
ブルースの唯一の家族。孤独なヒーローの理解者であり、協力者。
両親が死んだシーンがマジで可哀想になって、支えてくれる彼が心強かった。
あと、今まで癖の強い悪役ばっかりだったゲイリーさんが…
何かひょうひょうとしてるんだけど、悟っててバットマンの手助けをしてくれる。
あたふたとバットモービル運転してるシーンが好きだ。
渡辺謙は、別に彼じゃなくてもいい役で、そしていなくても支障ない役だった。
えぇ〜っ?!これでもう死んじゃったの?ポカーン…」って感じ。

 ブルースが影の同盟と袂を分かつあたり、オイオイやり過ぎだろと思った。
バットマンの起源のひとつは忍者仕込みの手裏剣、剣術と柔術?
火薬を使った演出とか、後にバットマンのヒントになるもんが出てきて笑った。
そして両親を殺した犯人がアッサリ裁判で、その後…だもん。
バットマンの装甲やコスチュームの開発、発注、改良…
1万個とか平気で頼んでるんだもん…やっぱ金持ちって豪快ね。
地下基地とか、ここから、あんな凄い基地になるわけか〜ってワクワク。
コウモリ操って
脱出する演出は格好よかった。

 今までのバットマンって何でバットマンしてるのかイマイチ掴めなくて
正に劇中何度もセリフで出てきた、正義か、自己満足か、って感じだったんだけど
今回はそれを説明しつつ、肝のアクションは後半に持っていったのかな。
でもそのアクションシーンが残念かな、見辛かったんだよね。
敵の狙いが分かって、対策も実行したわけだけど、いかんせん
何をやっているのかイマイチで映像的にも派手さが微妙でした。
アレ?これで問題は全部解決したんだっけ?
解毒薬撒いたの?って。
ラストは第1作目にも繋がるように配慮した終わり方だったんだけど…
どう考えても世界観が繋がらないので、このスタッフ・メンバーで
バットマンをリメイクしてもいいかなーなんて。続かないかな。このキャストは。


パニッシャー (2004/米) 123分






 スパイダーマンやX-MENなど多数のヒーローを輩出してきた
マーベル・コミックスから誕生した異色のアンチヒーローモノを映画化。
家族を殺されたFBI捜査官が私刑執行人“パニッシャ―”となり、
闇の世界で法に代わって自ら悪を裁く姿を描く。
主演は「ディープ・ブルー」のトム・ジェーン。共演にジョン・トラヴォルタ。

 ある夜、密輸の裏取引の現場で一人の男が射殺された。
彼は裏社会を牛耳る資産家ハワード・セイントの溺愛する息子ボビーだった。
やがて事件の背後に潜入捜査官フランク・キャッスルの存在を知ったセイントは、
キャッスルへの報復に彼と彼の家族を皆殺しにした。
奇跡的に命を取り留めたキャッスルは、セイントを法律で罰せないと悟り、
自らの手で制裁を下すために動き出すのだった…。

 何か一見アメコミっぽくないんだけど、やっぱりアメコミ。
彼はスパイダーマンの敵役としても登場したことあるらしい。
特に特出した能力は無いんだけど、真っ黒にドクロマークのTシャツがポイント。
何と劇中、息子に貰ったプレゼントだったとは…。
トム・ジェーンは「ディープ・ブルー」でサメと戦った主人公やったり
「ポワゾン」でバンちゃんにキスする探偵やったり…
イマイチ主役としては薄い顔だけど、まぁアリかな。
トラヴォルタはいつもの非情なマフィア。よく似合うこと。
レベッカ・ローミン=ステイモスも出演してたとは後から知った。

 全体的にダークな印象を受けるけど、
アパートの住民がアメコミっぽくていかにもキャラ(笑)
前半は愛する家族を殺され、緊迫感溢れる展開。
後半から毛色が変わって、結構凝った手で復讐するフランク。
しかし彼は言う。“復讐ではない、制裁だ”と。…いや、復讐だろ!
諸所突っ込み所も満載なのだが、普通にアクションものとして楽しめる。

 まず、あの息子が全然トラヴォルタの息子っぽくないんですけど…
それに、あんな成人した二人の生み親があんなグラマー美女??
息子を射殺した警官は殺さないで、何故にフランクだけあんな仕打ちを?
息子を誘った奴は部下として生かしておくってどういった了見??
家族皆殺しにしろ、って言っておいて自分の手は汚さないんだ。
普通、自分の手で止めを刺してやろう、って思わないかな?
いざ復讐劇が始まって、殺し屋雇うとは…あんたら自分たちで動けんの?
ピアス男、「どっかに逃げて行った」とか適当に嘘付くだろ普通!!
絶対言わない、とか思わせぶりなこと言うから甚振られると思うんですけど。
親友と妻を殺させるという何とも残酷な事させて、凄いね。ネタ明かすし。
最後ら辺、トラヴォルタが可哀想にも思えてきちゃいました。
あんな最後だし…いや、派手だけどさ。悲鳴が情けねぇ〜


 やっぱトラヴォルタって顔がでかいな〜と再認識。
マッチョとの死闘とか、何気にフランクがドジで笑えた。
何かマリアッチみたいな殺し屋も出てくるし…徹夜で作った車〜
警察は無力過ぎ、っていうか存在が途中で無くなった気がするね。
色んなレビューで評判イマイチだけど、私は単純に面白かった。
彼の武器は運の強さと、執念深さ…かな?
いつか実写版でもスパイダーマンと戦って…はくれまいか。


ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] (2005/米) 106分





 宇宙の放射線を浴び特殊な能力を身につけた4人の男女が、
その超能力を駆使し悪漢に立ち向かうSFヒーロー・アクション。
61年に発表以来、全米で根強い人気を誇るスタン・リー原作の同名コミックを
最新のVFXで実写映画化。監督は「TAXI NY」のティム・ストーリー。
主演は「キング・アーサー」のヨアン・グリフィズ、
共演にTVシリーズ「ダーク・エンジェル」のジェシカ・アルバ。

 人類の進化と宇宙嵐の関係を研究している若き天才科学者リード。
彼はある日、その謎を解明するため、元恋人で女性科学者のスー、
彼女の弟でパイロットのジョニー、そしてリードの親友ベンと共に、
スーの今の恋人でもある実業家ビクターの援助を受けて宇宙実験を実施する。
だがその最中、5人は計算外に早くやってきた宇宙嵐の事故に遭遇してしまう。
それは彼らのDNAに変化をもたらし、ビクターを除く4人はそれぞれ
ゴム質やら、透明になったり、炎になったりと独特の超能力を授かるのだった。
一方ビクターは、実験の失敗で会社の経営が傾き、喪失感と怒りを募らせ、
遅く覚醒したその能力を悪用して4人を苦しめることに…

 ご存知、『Mr.インクレディブル』の元ネタとなったアメコミの実写版。
4人のバランスが取れてて、何か凄い気に入った。キャラクターは。
冷静なリーダーと紅一点の透明バリア女、熱血イケイケ男と頑固な岩男。
突然変異で超能力を持つって点では『X−MEN』シリーズを彷彿とさせる。
でもこの作品、ヒーローは慈善事業に着手することなく、
道路であんな事故になったのも全部彼らのせいだし、悪役も同類だし、
何か自分たちが元に戻るためにビルにこもってるのがほとんど。
ちょっとズレてるんだよねぇ。現実的だけどさぁ。
市民も、何か頼らないの?他の事故があった時に助け求めるとか。
何かようわからんけど、こいつらイカしてるぜ!
この町にヒーローが誕生したぜ!ヒュー!!って盛り上がってる。


 ベンが一番主役っぽいポジションだったような…
あんな女房、別れて正解ですよ。話し合いもなしに何だよそれ。
リーダーが地味だったけど(そしてやっぱりゴムゴムの実を思い出すけど)
男前だったので、気になった。今度『キング・アーサー』見てみようかな。
ジェシカ・アルバはやたらと脱ぎサービス。他の映画でも。ヌードじゃないけど。
ビクターの動機がよく判らない。
4人を始末した後は、地球征服でも出来ると?
ファンタスティック・フォーに入れなかった僻みもあるんでしょうが…
ベンを治してやるシーン見て「えっ?いい人なん?」って思ってしまった。

戦うシーンが少なめだったけど、始まったばかりだからかな?
とても見易いが、物足りない人も多いかもしれない。
続編が出るんだろうな。ちょっと楽しみな自分がいる。
ジョニーの能力が一番凄いような気がする。太陽に匹敵するってオイオイ…


ファンタスティック・フォー:銀河の危機 (2007/米) 92分






 人気アメコミ原作の「ファンタスティック・フォー〔超能力ユニット〕」の続編。
主演メンバーは前作からそのまま続投。
ゴムのように身体が伸びるチームのリーダー・リードにヨアン・グリフィズ、
光の屈折で透明になったり強力なバリアを張れるスーにジェシカ・アルバ。
スーの弟で身体を発火させ超スピードで飛行するジョニーにクリス・エヴァンス。
全身が強固な岩で超怪力を持つベンにマイケル・チクリス。
前作のボスキャラの全身鉄で雷を操るDr.ドゥームにジュリアン・マクマホン。
今回の敵でスピンオフまで作られる人気キャラと言われている
シルバー・サーファーはダグ・ジョーンズが演じているが、
声を吹替えているのはローレンス・フィッシュバーン。

 宇宙でのアクシデントで偶然超能力を身につけてしまった4人は
アメリカのヒーローチームとして大人気。プライベートも干渉され、
大事な結婚式をなかなか挙げられないスー(インビジブル・ウーマン)は
それでもマイペースなリード(Mr.ファンタスティック)に苛立っていた。
そんな時、宇宙から謎の超高速で動く物体が現れる。
日本海を凍らせ、エジプトに雪を降らせたその物体の目的とは?
軍隊から出動要請を受けたリードたちは謎の敵と戦うことに…

 プレミア試写会に当選したのに当選ハガキが当日までに届かなかったという
不運な事故もあって、ちょっと劇場行くのためらってたんですが、
それでも一応、前作が楽しめたタイプなので今回も参戦することにしました。
まず、リード役のヨアンが驚くほど老けていてビビッたね。
耳上の髪の毛が白いのはキャラの特徴として?と思ったけど、
よく顔を見ても老けてる…「キングアーサー」の時は若手だと思ったんだけど
プロフィール調べたら…34歳?あれれそんなに年じゃないハズだが…;
日本じゃイマイチヒットしないのはキャストが地味目だから…
そんな中、一番の出世頭、アメリカじゃ大ブレイク中のジェシカ・アルバ。
彼女が出演してなかったら日本で劇場公開してなかったかもしれない。
金髪にブルーのアイシャドウがスーのアクセント。
ヒューマン・トーチのジョニーはよく見りゃ3枚目なのにモテ男ポジション。
ベンだけは前作でも思ったが超能力を持ったデメリットが大きすぎる。
タダの超怪力だけなのにあの外見は辛いもんがありますよ…えぇ。

 今回は地球の危機という大スケールで軍隊からお呼びもかかり、
立派に力を合わせてヒーローとして活躍するのかと思いきや
ペプシマンはタダの使いッパシリで大ボスは巨大な黒雲の塊。
協力を頼み、その結果謎の物体を捕えることが出来たのに
最後までやたらとCに敵意むき出しで威圧的な軍隊長。
ペプシマンに拷問してたけど、宇宙人に人間の薬が効くのかね?
前作の敵ドゥームはペプシマンのボードに乗りたがり地球がどうなろうと
最後のサーフィンを楽しみたいって我侭言ってなかなかボード返してくれないし
最終的には色仕掛けでペプシマンが改心し単独で悪玉をやっつけてしまう始末。
やっぱり貴方たち、きちんとヒーローとして活躍できてないじゃない(笑)
そりゃ結婚式場やイギリスで人命救助には励んだけどもだ。
今回乗物が登場し、バラけて3機&ジョニーの4攻撃には熱くなったし、
能力がタッチで入れ替わっちゃうハプニングは面白かった。

前作よりもド派手なアクションは見れるけど、何か情けないのよね。
それがCの持ち味だと思って楽しむことにするわ。

 まだ日本をこんなに誤解しているのねハリウッド。
最初に登場した駿河湾の富士山と船の構図は不思議過ぎだし、
一言二言喋っただけで似非日本人丸分かりな、どっかのアジア人エキストラ、
そして最後に
結婚式を挙げた場所も日本だと言われてるんだけど…そうなの?!
鳥居がある、出席者が何故か浴衣、スーの衣装が和服(?)ってことで。
あれはヘンテコな中国での式だと思ったら日本だったの?気になる…。
そして命を懸けて悪玉退治したペプシマンはCから感謝される描写もなく
宇宙を寂しく漂っていました…ていうか生きてるの?えっ??

アメコミの原作ではこういうストーリーらしいです。
悪玉はホントはちゃんとした実態があるんだが製作側の意図であんな塊に。
作品として全体的には微妙なんですがCのダメダメぷりを鑑賞するのがミソ。
心の中で突っ込みながらまぁ視覚的には楽しめたので67点。
「スーパーマン」のような爽快感や「X-MEN」のようなメッセージ性、多種多様性、
「スパイダーマン」のような勢いも無いですが、これはこれで好きかな。


Vフォー・ヴェンデッタ (2005/英・独) 132分






 アラン・ムーアとデヴィッド・ロイド原作のコミックをベースに、
「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟が脚本化。
独裁国家となったイギリスを舞台に、反ファシズムを掲げテロ行為を繰り返す
謎の男“V”と、その戦いに巻き込まれていく一人の女性の葛藤と成長を描く。
9主演は「マトリックス」シリーズのヒューゴ・ウィーヴィング(スミス役)と
スキンヘッドでの熱演が話題を呼んだナタリー・ポートマン。
監督は、「マトリックス」シリーズなどで第一助監督を務め
本作が監督デビューとなるジェームズ・マクティーグ。

 近未来のイギリス。独裁者サトラー議長が支配するファシズム国家。
テレビ局で働くイヴィーはある日、外出禁止時間に表を歩いていたところを運悪く
暴漢を装った秘密警察に見つかってしまう。乱暴されそうになり、
絶体絶命の危機を、彼女は“V”と名乗る謎の仮面男に救われる。
男は、1605年に反政府活動に失敗し処刑されたガイ・フォークスにならって、
たった一人でサトラー政府に反旗を翻す。次第にVに巻き込まれていくイヴィー…

 最初に宣伝で見かけた時には、劇場で観ようとは思わなかった。
でも結構評判が良いので観に行ったら、何と、予想を裏切らない出来。嬉しい。
ナタリー・ポートマンは勿論、ヒューゴ・ウィービングも大好きで、
マトリックスの製作陣もいるし、たまに凄く美しい絵になるカットがあるんだよね。
そして何より、強いメッセージ性のある作品だったから印象強い。
隠された手紙とラストにかけて、涙腺が緩みまくってしまった。
何よりもVのキャラが非常に魅力的で、萌えた燃えた(笑)
劇中では一切顔を見せないヒューゴなんだけど、声!いい声してるんです。
チャーミングさや茶目っ気、可愛い所が滲み出てて、私はこういう二面性に弱い。
何を考えてるの?って感じでイヴィーの立場になって色々困惑しつつも、
徐々に徐々に真実が明らかになり、ドミノのシーンでは意味もなく興奮。
ナタリーの坊主頭は綺麗で、パンチラや幼女コスプレなんかも…ファンは必見!w

 ユーモア溢れる実は同性愛者な同僚の優しさに涙涙。
約束の日にワラワラ出てきたV仮面の民衆の姿にも興奮、爆発も凄い。
ラストに死んだ人たちがチラチラ映ってて、気持ちもグワッってなった。
あそこにきっと素顔のヒューゴも混じってたのかな?
とっさで確認できなかった〜DVD出たら絶対に確認したい!
鉄の鎧で我慢して、信念で相手に勝っちゃうVにも鳥肌。
イヴィーに惚れ初めてて、照れ隠しや葛藤を見せるのも人間味溢れてる。
流石に理解に苦しむが、一人で監禁するのって無理あるだろ〜!!
でも、あの水攻めシーンはホントにヒューゴがナタリーにやってたらしい。;
あと地下鉄の気が遠くなるような復旧作業とかも…誰か気づくでしょーが!


 後から考えれば、辻褄が合わない、突っ込みたい部分も出てくるけど、
ここまで爽快で感慨ある作品だと、かえって楽しい見方のひとつになった。
両親のくだり、同性愛者の迫害のシーンとかも、凄く感情移入。
政府とマスコミが組むと情報操作なんて簡単なんだね。テレビ不信になるわ。
自由とか思想とか、興味ない人が見ると堅苦しく感じるかもしれない。
でも一部では、内容はよくわからなくても凄く面白いって感想も多い。
劇場でVの仮面が売ってて(ガイ・フォークス仮面らしいねアレ)
それ買ってVオフ開こうとかネット掲示板で出てて、スミスオフといい、
ヒューゴのキャラってつくづく面白い。何人もいれるし。
仮面キャラって素顔見たくてたまんなくなるよね。
でも、見れない…見れないからこそ、凄く魅力が上がってしまうのだ。オイシイね。


ヘルボーイ (2004/米) 132分




 悪魔の子“ヘルボーイ”が主人公のアメコミを映画化。
主演は「ロスト・チルドレン」「エイリアン4」のロン・パールマン。
共演にセルマ・ブレア、ジョン・ハート。
 第二次世界大戦末期、ナチスは妖僧ラスプーチンと手を組み
冥界から邪悪な存在を召喚しようとしていた。
計画が実行される直前にアメリカ軍の奇襲によって阻止され
ラスプーチンは冥界に飲み込まれる。
それと引き換えに人間界に紛れ込んだ頭に角が生えた赤鬼の赤ん坊
彼を引き取った超常現象学者のブルーム教授は
彼に“ヘルボーイ”と名前を付け育てる。
時代は現代に移り、生き残った配下の手によってラスプーチンが蘇えり…

 異形のヒーローは色々いますが、これは新鮮でしたね。
ヘルボーイは頭がもう退廃しかかってる見た目がおっさんなんですもん!
しかもおでこのでっかい角の根元…あり得ないあの太さ笑
出てきたばかりの赤ん坊が思春期も通り越して30年後が舞台なんて…
でも彼の精神年齢は低そうですがね。
ぶきっちょで要領悪いし友好的じゃないが根はいい奴なキャラ。
教授が結成した超常現象調査防衛部に所属して
必要な時に呼ばれて戦うわけ。

 仲間の魚人が凄い。何故に腐った卵が好きなのか。
過去を読み取ったり知識は豊富そうだが実戦向きじゃないのね。
それにあの首のやつがないと外界で暮らせないみたいだし。
あの組織に来るまでどうやって過ごしてこれたんだ!
もうちょっと出番が欲しい所だがウルトラマンの親戚みたいな顔に好感。

 厄介な能力を持ち悩む女性リズ。
発火能力がある程度操れるものと思いきや
土壇場になってあの発動方法は驚きだね。
そしてあれのせいで後からあんな展開になっちゃうし。
彼女に入れ込むヘルボーイは可愛い。

 要するにこういう映画は物語よりもキャラを楽しむ系だと思う。
最初の戦闘に出てきたあの怪物、出すぎてうざい。
ヴァンヘルシングといい、敵を鮮やかに倒せない主人公はいかがなものか。
プロフェッショナルなんだし、最初くらい格好良く倒して
ヘルボーイがどの程度の強さなのか見せ付けておくべきかも。
苦戦していくのは物語が進むにつれ強敵が出てこればいい。
恋愛要素もありでテンポはあまりよくない。戦闘の見せ方も派手さは無い。
捜査官がいっぱい犠牲になり過ぎで可哀想。

 私が一番気に入ったキャラは何といっても
ナチスの殺し屋ゼンマイ仕掛けの仮面男、クロエネン。
素顔が凄い!しレコード聴いてるシーンが滑稽で笑った。
戦い方が鮮やかだった。ああいうキャラはツボです。
ラスプーチンは悪の親玉役としては力不足。
ラスボスとの戦いもイマイチんな盛り上がりだったし。

 これは軽い気分で観れば楽しめる作品だと思う。
新米捜査官君は耐熱仕様じゃないので彼女は諦めなさい!
エンディング後に置き去り上官が出てきます。




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