管理人NEROが映画について語ります。

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亡国のイージス (2005/米) 127分






 『ローレライ』、『戦国自衛隊1549』等で知られる人気作家、福井晴敏の
同名ベストセラー小説を壮大なスケールで映画化した海洋アクション。
海上自衛隊の最新鋭護衛艦であるイージス艦を乗っ取り、
日本国家に戦いを挑む男たちと、たった一人で事態解決に立ち上がった男の闘い。
監督は「KT」「この世の外へ クラブ進駐軍」の阪本順治。
主演に真田広之をはじめ、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、原田芳雄、
岸辺一徳、吉田栄作、谷原章介、安藤政信、と名優が豪華に競演。

 『ローレライ』よりはこっちの方が興味あるな〜と思って拝見。
もう、ズルイってくらい豪華な俳優陣に、制作費15億といった邦画にしては奮発作。
しかし、やっぱり粗が見えてきてしまうもの。CGが下手ってのは大前提で、
戦艦同士が最初に戦うシーンも、何が起こってるのか把握し辛い。
そして映画には色んな立場で色んな思想を持ったキャラが登場するわけだけど
どうにも説明描写不足で、そこは想像力が要求されるね。
“あの国”の工作員とやらも、ラストで色々と言いたいこと言うのかなと思ってたら
最後まで日本人はあーだこーだ言うだけで、自分の国のことは語らないのね。
私的には悪役にもそれなりの大儀名分と主張が欲しかった。
きっと原作を読めばもっと詳しく判るのでしょうね。
残酷描写を極力映さないように努めるのも大事な事ではあるんでしょうが、
もうちょっとここは見せるべきだったんじゃないかな?ってシーンも。

 寺尾聰はもういつもの映画の印象通りの役柄で、
佐藤浩市はもうどこの映画やドラマで見ても大体印象同じだし、
中井貴一も「あぁ、中井貴一だなぁ」って感jじで、原田芳雄はちょい悪総理で、
岸辺一徳も何か場を和ませるようなアドリブくさい発言したりで
吉田栄作が凄い久しぶりに見れて、谷原章介は似合い過ぎで、
安藤政信はこれまたバトロワの桐山再来な冷酷キャラで面白かった。
そして忘れてはならないのがこの映画の準主役を務めた勝地涼ですかね。
あまり見ないタイプの役者が活躍してると何かと新鮮です。
そして、それをベテラン俳優たちでがっちり脇固めをしてるわけだし。

 所々、回想シーンが来るたびに期待するんですが、何ともアッサリ目です。
真田伍長のあたふたしながらもの奮闘ぶりも凄かったですが、
受話器使って呼びかける時についつい私は
「この船はお前たちの好きにはさせない!」なんて想像しちゃったよ。
色んな役者と向き合ってる時に真田広之って背が小さい…と実感します。
手旗信号のシーンで失笑してしまった人が何%いるんでしょうね?
寺尾チームの要求を聞いた時、あまり凄い要求じゃないな〜って
勝手にガッカリしてしまったのも、私だけではないはず!!
男だらけの戦艦で華を添えようと登場した謎のシュリ女はあっけなさ過ぎ。


 もっと時間を増やして人物描写に力を入れればもっと良かったのに残念。
でも、それなりに楽しかったですよ。正統派な邦画アクションって感じで。
海上自衛隊の面々があんなイケメン揃いで…ホントにそうだったら凄いなぁ(笑)
何かね、年寄りを除けばブサイクな人が全然いなかった気がする。
そして何でもやっつけ仕事気味ないい加減な日本政府も笑った。
マスコミやら普通の一般人が全然登場しないし、劇中では全然騒いでないから
日本の危機、やらタイムリミットのドキドキ感が伝わり辛い。
そういう面では、まだまだ邦画はお勉強が必要なんだなと思った。


ボウリング・フォー・コロンバイン (2004/加・米) 120分


何これ?!凄い!!引き込まれる!!興味深い…目が離せない!!
銃社会のみならず、人種問題、社会制度、カナダとの比較、
アメリカの歴史、メディアの影響力…
 勉強になりました。今までドキュメンタリー映画には興味なかったけど
あんた、凄いよマイケル・ムーア…暗殺されそうだけど
こういう映画を友人と一緒に観たら話題にしたくなるね。

 マリリン・マンソンとチャールトン・ヘストンが出てきたのには吃驚
特典映像に監督のインタビューが載ってて興味深かった。
キング牧師が殺されたことを知った時のエピソードは忘れられません。
 コロンバイン高校で起こった生徒による銃乱射事件の数時間前、
首謀者たちはボウリングに興じていたことからこの題名が付いたそうです。
世界基準の統計などを見せて言わずもがな事実を突き付けられます。
知っていたことも初めて知ったことも、感心してばかりでした。

 小学校で撃ち殺された女の子の話や
その後、全米ライフル教会の集会を開いたヘストン氏
加害者の少年の母親の事情…

 インディアン云々の歴史は知ってたけれど中東情勢への昔からの関わりなど
詳しい事はこれを観て初めて知ったおバカ者でした。
過去のアメリカの無慈悲な殺戮を数で言えば
不謹慎ですが911事件の被害者なんて比じゃない。
「銃を持つことで安全が得られるなら米国は世界一安全な国といえる。
でも現実は逆だ」って言葉が印象に残ってる。

 ムーア監督によるアポなし突撃取材は取材される側かなり迷惑だろうな
と思いつつ、Kマートの件など心中応援していました。
カナダとの比較は面白かったです。こんなにも違うものなんですね。
 こんなアメリカに誰がした?けれど私は故郷アメリカを愛している。
そんな気持ちがこもった複雑なドキュメントでした。


ボーイズ・ドント・クライ (1999/米) 119分








 1993年、ネブラスカ州リンカーン。
20歳になるブランドンは少年の格好をし、町に出かける用意をしていた。
従兄でゲイのロニーは“フォールズ・シティの連中はオカマを殺す”と警告するが
ブランドンはフォールズ・シティへと向い、地元のバーでラナと出会い恋に落ちる。
しかし、ある事件がもとでブランドンの“秘密”が暴かれたとき悲劇が始まった…
アメリカで実際に起こった事件を基に映画化。
ヒラリー・スワンクが性同一性障害の主人公を演じてアカデミー主演女優賞受賞。

 悲しい話と評判は聞きつつも、つい興味で観た映画。
ヒラリー・スワンクは最近も『ミリオンダラー・ベイビー』で主演女優賞受賞。
彼女の出演作を見たのは初めてでした。
最初に、本当に男性かと思うくらいの容姿に驚いた。
ちょっと痩せて背も高くはないけど、ああいう男の子はいるな、って。
例えは悪いけど、ネプチューンの名倉のマッシュルーム頭の頃に似てる。
ヒラリーの笑った時に見える歯茎が印象的。でも端正な顔立ちしてました。

 同性愛=レズビアンと性同一障害とは全く別だと思う。
主人公の状況考えると、心は男なのに身体は女。女性に恋をする…
普通に生まれてきてる奴らがどんなに羨ましいことだろう。
彼女は性転換手術を受ける為に金を貯めようともしている。
劇中では、そこらへんのことは詳しく描かれなかったけど脳内で想像。
 胸を締め付けて男性のパンツを穿いてふくらみを作る。
主人公の顔つきは男なのに、身体は立派な女性。
声が少しハスキー過ぎるのが気になったけど驚いた。
パンツの汚れを発見して洗い落としたり
深夜の店にアレを買いに行ったり…複雑な気分だろうな。
キスシーンが結構濃厚でした。

 アメリカの閉鎖的な田舎の世界がよく描かれていたと思う。
鉄塔から見上げた夜空とか、カメラワークも綺麗だ。
でも決して観易い類の映画ではない。
異端を認めない、差別をテーマにした映画です。
私は正体がバレた時点でラナはブランドンを捨ててしまうのかと思ってた。
ラナとジョンの関係が微妙でよく判りづらかった。
ジョンが初対面の時は好印象だったがドライブの時辺りから
こいつはどーしよーもない器の小さい男だと判り始め
ブランドンをラナを誘惑して奪ったレズだと思い込み、仲間と陵辱する。
そのシーンがあまりに現実的で観ているのが辛かった。
男としても、女としても最も屈辱的なことをされて
その後も車で家まで送ってくれと頼み込むブランドン。
何でなんだ!ただ好きになって恋愛関係になっただけなのに
性の問題だけで、そんな目にあってしまうのが自業自得だっていうのか?!


 素性が知れてからラナの母親が何度もブランドンを化け物と呼ぶ。
身内の罪を隠して善人ぶって被害者顔している彼女こそ化け物だ。
最初はアバズレだったラナがブランドンと恋に落ちて
なんだかどんどん綺麗になっていくようだった。
彼女があの時、世界を飛び出す決意をしていたら…
ブランドンの瞳に写った最後の彼女こそ、
本当の愛にたどり着いた時だったのかもしれない。


 この事件が起こった当時はもっと偏見やイメージがひとり歩きしていた。
勿論、今でも起こりうる話でもあるけど…今は少しは理解が広まったと思いたい。
日本ではゲイやオカマが堂々と宣言してタレント活動しているし
それが一種のアイデンティティーであり、強みでもある。
でも多くは隠して、苦しんで、悩んでいるのだろう。
ブランドンも、もっと都会へ行けば救われたんじゃないだろうか。

 美輪明宏の著書『地獄を極楽にする方法』の一文
「例えば一面の菜の花畑の中に、ぽつんと1輪、バラの花が咲いていたら、
バラは自分のことを『私はみんなと違う異端者だ』と思うかもしれないし、
菜の花も『あいつは俺達と違う』とバラの悪口を言い、仲間はずれになるでしょう。
 世の中には『少数派だから』という理由で差別・迫害される人が後を絶ちません。
また、迫害されるのが怖くて自分を偽ったまま一生を終える人も多いのです。
-------------------------中略---------------------------
 今の自分の環境に息苦しさを感じているのは、その土壌が合わないから。
今の場所では、あなたの本領が発揮できないだけ。
だったら、あなたと道を同じくする人が沢山いる場所か、
あなたの進む道に対して『人の数だけ生き方がある』
という態度を見せてくれる人が沢山いる場所にいけばいいだけの話です。」

 これを思い出しましたね。言うは易しだけど一理あるとは思いませんか?
主人公は新しい土地に行って、好きな人や友達を作って…
でも友達が付き合ってみたら結構、悪い奴だったり
その場に溶け込んでいるつもりでも自分の秘密は明かせないし
思わぬ所でつまづいて、痛い目に遭うことなんてザラにある。
それが転びに転んで、こんな悲劇を生んでしまったという話かもしれない。


ホーンティング (1999/米) 112分


 シャーリー・ジャクソンの同名怪奇小説を
1963年にロバート・ワイズが製作した「たたり」の再リメイク。
「スピード」「ツイスター」のヤン・デ・ボン監督がメガホンを取った。
主演にリーアム・ニーソン、キャサリン・ゼダ=ジョーンズ、
オーウェン・ウィルソン、リリ・テイラー。なかなかの布陣。

 長年に渡る母の看病生活がようやく終わったと思いきや、
受け取れるはずだった遺産を奪われ、家を追われたネル。
一文なしの彼女は新聞広告で募集されていた不眠症の
臨床患者の実験アルバイトに参加。人里離れた豪邸”ヒル・ハウス”に赴く。
実験の参加者はネルと、勝気な美女セオと、お調子者のルーク、
そして実験の主催者である医師のマロー。
しかし、この屋敷は地元でも有名な呪われた屋敷だった。

 テレビ放送で拝見。結構有名?な映画だよなーと。
ものすっごいつまんなかったです。恐さなんて微塵も感じません。
例え劇場で一人ポツンと大音響で上映されても寝ちゃうくらい。
昔から古いお屋敷に数人が泊まりこんで、事件が起こり、次々と…な
展開はお約束ですよね。そのお屋敷に隠された秘密とやらも…だし、
(子供たちは死んでも縛られていた…って描写だったけど、
 生前は何があったのか?殺されていたのか?所々曖昧だ。)
何よりも最初は6人集まって、怪我したくらいで2人もリタイアしちゃって、
その後も思わせぶりなことが何度もありながらも、結局は
殺されたのはルークだけっていう。しかもオーウェンだからサ(笑)

私としては「最終絶叫計画2」の元ネタとしての再確認と、
脇キャラに徹しているゼダ姐さんぐらいでした。
こんな手抜きなくせにキャストが豪華なホラー映画なんて
そうそうありませんぜ。失敗作の部類でしょうな。6点。得るものなし。
もともとこの監督には似合わないジャンルだったのかもしれませんね。


ホーンテッドマンション (2003/米) 98分




 「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」に続き、
ディズニーランドの人気アトラクションを映画化したホラー・コメディ。
監督は「ライオン・キング」「スチュアート・リトル」のロブ・ミンコフ。
主演はエディ・マーフィー、ジェニファー・ティリー、
ナサニエル・パーカー、テレンス・スタンプ。

 不動産業を営むジム・エヴァースは仕事熱心で家族サービスも少ない。
今度の週末に家族旅行に行こうと妻サラと約束を交わすものの、
旅行前日に、大きな取引の話が舞い込んでくる。
それは、大昔に建てられた名家の豪華な屋敷を売りに出したいという依頼。
仕方なく翌日ジムは家族旅行の途中、一家でその屋敷に立ち寄ることに。
しかし、いざ屋敷に着いた途端一家は突然の嵐に見舞われてしまう。
そこで彼らは、不気味な執事に促されるまま、
一晩をその屋敷で過ごすことにするのだったが…。

 テレビ放送で拝見。一時期はちょっと話題になってましたね。
ディズニー映画ですからねぇ。ちなみに、アトラクション未体験です。
「ホーンティング」でもそうですが、古い豪邸が呪われて…ってお約束な設定で。
999人のゴーストっていうのは凄い数ですけどね。
実際は細かく数えてもそこまでは出演してませんよね?
王道のステージだけど、流石ディズニーといったところでしょうか、
ほどよく笑えて、それなりに薄味ですが醍醐味シーンもありました。
エディ・マーフィーは良くも悪くもいつものコメディ演技って感じで。
ジェニファー・ティリー、なかなか綺麗な方ですね。
テレンス・スタンプは私にとっては未だ「プリシラ」の長老様です。
謎の水晶おばさまと使用人2人のコメディ担当をはじめ、
何故あの執事は全ての幽霊を統べる力を持っているんだろう?
きっとそれは、魔王が何故魔王なのかぐらいどうでもいい理由かなぁ。
暖炉が勝手に悪を裁いてしまって、ちょっと拍子抜けだけど
子供向けだからこんな感じでいいのかもしれない。
その後、DVDでは違う終わり方なのかもしれないけど、
あの豪邸を売ったのか住んだのか、知りたいね。
住む方が話的にはいいけど、メンテやら色々費用がかさんで大変そうだな。
大事な鍵が汚い水の底に沈んで娘が潜って取りに行ったり、
私もこういうのにハラハラした時期あったなぁなんて俯瞰で観てしまう。

さすがにパイレーツより娯楽性は低いだろうけど、ディズニー好きなら
こうやって映画になって、またアトラクションも楽しんで、と
売る側にとっても2倍おいしい効果になるんでしょうね。


ぼくを葬る(おくる) (2005/仏) 81分


 「8人の女たち」「スイミング・プール」の鬼才フランソワ・オゾン監督が、
「まぼろし」に続いて描く“死”をめぐる3部作の第2作目。
ある日突然余命3ヶ月と知った主人公が、自らの死と向き合い
過ごす最期の時間を静かに見つめる。
主演はフランス期待の若手実力派メルヴィル・プポー。
主人公の祖母役で大女優ジャンヌ・モローが出演。

 パリで活躍する気鋭の人気ファッション・フォトグラファー、ロマン。
体調不良で病院に行き、末期のガンだと申告を受ける。
医師の勧める化学療法を拒んだ彼の余命は3ヶ月と告げられ、
彼は最期のひとときをどのように過ごすのか…

 タイトルに惹かれてレンタル。静かで大人しい映画。
まず主演のメルヴィル・プポーに見とれてしまう。格好いい…エリック・バナ似。
で、こんなに格好よくてゲイ。(いや、バイともいえるか?)
普通の男性だったら後半のあの展開に影響があるからそうしたのかな。
小さい頃の自分を見つめなおしながら、自分の人生、家族を改めて想う。
もし自分の命のカウントダウンがすぐそばまで迫っていたら…
貴方だったらどうしますか?今まで遠慮してたことを自由にやってみる、
恥ずかしいものを処分し、自分の金でめいいっぱい好き勝手する…
自分と関わってきた人達と現実とどのようにお別れしますか?
この作品ではそういう細かな想いや行動はあまり出てきません。
表面上は取り乱さず、静かにその時が来るのを受け入れるというか…
シンプルに、劇的な展開もなくストレートに美しく描かれています。
なので、リアリティに欠ける、美化し過ぎ、単純な印象も受けますが、
これはこれで何故か許せる。…主人公が魅力的だからでしょうかね?
愛しいものを写真に収めていくシーンはジーンときました。
死ぬ少し前に偶然にも不妊症に悩む女友達が現れるのも凄い偶然。
残念ながら自分の遺伝子を持った子の誕生を見る前に亡くなるんですが、
夕日が沈むビーチでの最期がとても綺麗なんです

人間、理想としては死ぬならせめて美しく散っていきたいと思うもの。
でも実際はそうはいかないでしょう。あくまでも私の主観ですが、
この映画は良い死に方の理想というか、手本なのかもしれませんね。


ホステージ (2005/米) 113分






 交渉人として人質事件解決に当たった男が自分の家族も人質に取られてしまい、
同時にふたつの人質事件に立ち向かわなければならないという
極限状況に追い込まれるサスペンス・アクション。
ロバート・クレイスの全米ベストセラー小説を、
フレンチ・アクション「スズメバチ」で注目を集めたフローラン・シリ監督で映画化。
主演は「ダイ・ハード」「シックス・センス」のブルース・ウィリス。

 ロス警察の凄腕交渉人として活躍してきたジェフ・タリー。
しかし1年前の人質事件で失敗を犯した彼は心に大きな傷を負い、
その職を辞してロスを去り、いまは小さな町の警察署長として勤務し
凶悪犯罪とは無縁の平穏な日々を送っていた。
ところがそんなある日、豪邸に押し入った若者3人組による人質事件が発生する。
完璧な防犯設備を備えたその邸宅はいまや、難攻不落の要塞と化してしまう。
人質交渉を一度は他人に委ねた彼だったが、
その邸宅にはある秘密組織が狙う重要な資料が隠されていた。
そして、組織は彼の妻と娘を人質に取り、彼らが機密資料を回収するまで、
警察が踏み込まぬよう現場を指揮しろと、タリーに要求してきたのだった。

 ブルース・ウィリスは前からずっとハゲ頭(失礼;)だけど
結構、歳とっても老けて見えないのはお得だね。まだまだアクション可。
この映画の一番の見所は、ブルース・ウィリスの実の娘である
ルーマー・ウィリスが映画でもブルース演じるジェフの娘役として出演してるとこ。
何か、凄い可愛くなくてビックリ。あれが実の娘じゃなかったら
絶対にミスキャストだってば。ていうか、演技はうまかったんだろうか。
どうせなら妻役の人も実際母親のデミ・ムーアが演じれば最強だったのに。

 最初のCGで作られたキャスト紹介とかは格好よかったんだけど
急に、髭ぼうぼうのやる気なさげなジェフ登場。
交渉人は大変な仕事だ。うまくいけば無血で事件を解決できるが
失敗した時の反動も大きいような気がする。
結構ショッキングな映像も普通に映してて、凄かった。
映画が全体的に茶色っぽかったのも印象的。
謎が多いまま進んで終わったような気もするけど、脳内変換する範囲かな。

 主人公は豪邸立て篭もりと自分の家族を人質にとられた事件
両方を穏便に解決しなければならなくなった。
まるでふたつの映画をくっつけて観ているようでもあった。
ひとつの山場が終わりを向かえ、もうひとつの山場がやって来る。
とりあえずダレる場面は無いので退屈はしない。
ブルースも今作では並外れた強者ではなく、
頭をフル回転させ、命がけで危険に立ち向かうという普通の人間だ。
いかんせん、結構人が死んで、その死がどれも後味の悪いものなので
終わっても
ハッピーエンド、って感じがしなかった。
あの兄弟、可哀想だったな…
ジェフとウォルター・スミス、あんな事しちゃって後々大変なんじゃ…
終わりに、もう少し家族生還の喜びを表して欲しかったかも。

まぁまぁの良作って感じですかね。


ポセイドン (2006/米) 98分


 72年に製作されたパニック映画の金字塔「ポセイドン・アドベンチャー」を、
「トロイ」「パーフェクト ストーム」のウォルフガング・ペーターゼン監督が
最新の映像技術を駆使してリメイクしたスペクタクル超大作。
主演は「バックドラフト」のカート・ラッセルと「ステルス」のジョシュ・ルーカス。
「オペラ座の怪人」のヒロインを務めたエミリー・ロッサム、
アカデミー俳優のリチャード・ドレイファスも出演。

 大晦日の夜。北大西洋を航行中の豪華客船“ポセイドン号”。
広大なボール・ルームには乗客が集まり、新年の祝宴が催されていた。
ところが、今まさに新年を迎えようとしたその瞬間、巨大な波がポセイドン号を襲い、
船は瞬く間に船底を上に向けて完全に転覆してしまうのだった。
4000人の乗客の多くが一瞬にして命を失う。
天地逆転したボール・ルームに残るわずか数百名の生存者たち。
船長は救助が来るまでこの場に止まるよう全員に命じる。
しかし、プロのギャンブラー、ディランは自らの直感を信じ、単独で脱出を企てる。
ロバートも、別の場所にいる娘ジェニファーを捜すため、行動を共にする。
人生崖っぷちで津波が来るまでは自殺しようとしていた老人と
男の子連れの母親、船内に詳しいボーイを連れて、上の階へと進む一行…。

 友達のみつきちゃんが試写会に誘ってくれたので、拝見〜☆
オリジナルの作品の方は見ていませんが、かなり評価高い傑作だったようで。
オリジナルとは脱出メンバーも違い、勿論展開も全然違うそうな。
最初のパーティーはどうでもよい感漂ってたんだけど、転覆してからが
もうずっとハラハラしっぱなし。立派なパニック映画じゃん!!
あ〜あいつ…なんて読める展開もありますが、何よりも水の恐怖。
キャラたちと一緒になってどれだけ息続くかと同じように息止めて見ましたよ。
私はあれが開く前に死亡確定ですな。お風呂で肺活量鍛えなきゃ。

 先々で見る荒れ狂う炎と無情に流れ込む水、屍累々の惨状…
こんな時、これで助かるのか!とか色々勉強?になりましたね。
あの老人がゲイである必要が活かされなかった、ってのと、
マギー真司を落としておいて、その後彼女と再会しても展開なしかぃ!とか
ラッキーなんたらが突如、アカラサマに悪人アピールし出して、
あ、こいつここで終わるんだな〜と思ったらホントにやられてくれちゃって。
子供はどんな非常時にも勝手に出歩いちゃうのかよ!とか。
娘が父が行くか彼が行くかでビィービィーメソメソしてたら、
振り向いたら親父がいない!な展開で何故か笑いがこみ上げちゃったりと
小さな所で突っ込んでも見てた。ジョシュはボンベ投げて死ぬかと思った。


 パーティーで歌っていた女性はブラック・アイド・ピースのヴォーカルだったのね!
観終わった後、みつきちゃん共々、私たちならあそこで死を迎えてたね〜と。
オリジナルは人間ドラマが色濃く描かれていたようで、それ期待して観た人は
ブーブー言われてるそうな。でも頭空っぽにして観るといい映画。
時間短めで、大丈夫か〜って思ったけど、見事にサッパリ終わった。
あれ以上にタラタラする場面作っても仕方ないだろうし、このサバサバ感が良い。


ポセイドン・アドベンチャー (1972/米) 117分


 大晦日の夜、パーティで賑わう豪華客船ポセイドン号。
海底地震によって突然発生した大津波が起こり一瞬の内に船は転覆。
生き延びた人々は生存を賭けて、天地が逆転した船内からの脱出に挑む。
転覆時のスペクタクルはもちろん、オールスター・キャストによる人間ドラマも
見応え充分で、アメリカン・ニュー・シネマ全盛の公開当時、
ハリウッド・エンタテインメントの真髄を見せた。
70年代半ばに起きたパニック映画(ディザスター・ムービー)ブームの先駆け。
監督はロナルド・ニーム、主演はジーン・ハックマン。

 06年にリメイクされた『ポセイドン』のオリジナル作品になる。
リメイク作よりも、オリジナルの方が人間ドラマがあって面白いと評判ですね。
勿論、当時の時代を考えたら凄い発想とスケールと展開だと思う。
でも、リメイクもリメイクで優れているし、そんなに作品としては差はないかな。
オリジナルを知ってる人が、やたらと神父、太ったおばさんと言っていたけど、
確かにこの映画を観終わった後に印象に残るキャラクターだね。
この神父がまた、逞しすぎるんだわ。どーいう神父だ?っていう。
脱出チームのリーダーになって皆を先導して、色んな活路を見出す。
反発されたり、批難されたり、色々と大変苦労してらっしゃる。

 リメイクとはメンツが違うから新鮮だったんだけど、
辿る道は結構同じでしたね。オリジナルにはエレベーターはなかったけど。
あと、船が事故を起こす原因が判り易くなってた。こっちの方が。
船内が舞台なので、今見ても充分、リアルだし迫力もあった。
何故か、換気口から出た後、他の集団の列を見かけるシーンがあるんだけど
その人の群が凄く不気味でこの世のものじゃない感覚に襲われ、怖かった。
神父、火の海に落ちたけど奇跡的に助からないのかなぁ…
リメイクでは自力で穴開けたけど、オリジナルは壁の向こうに助けを求めた。
こちらの方がリアリティありますね。そしてラストももの哀しげ。
でもリメイクの方が水が迫る恐怖、急がなきゃ、っていう焦りを体感できる。
人間ドラマが展開されてる間、どんどん時間が…って気になっちゃうもんで。
そういう意味ではジェットコースタームービーとしてリメイク支持かな。
パニック映画は基本的にあまり観ないけど、見応えは抜群です。
特にオリジナルは古い分、オドロオドロしい雰囲気が逸品でしたな。
でもやはり、何度も観たい映画の類ではないかな…。


ホット・チック (2002/米) 104分


 呪われたアクセサリーを手にしたことで、翌朝突然、
見知らぬ男と体が入れ替わってしまった女子高生の騒動を描くドタバタ・コメディ。
監督は本作で劇場映画初メガホンのトム・ブラディ。
出演は『アニマルマン』のロブ・シュナイダーと
『ロスト・イン・トランスレーション』のアンナ・ファリス。
劇場未公開の作品。

 カリフォルニアの美人女子高生ジェシカは、
チアリーダー仲間たちと一緒にお気楽な毎日を過ごしていた。
そんなある日、ショッピングモールでアンティークのイヤリングを手に入れる。
だがその後、ガソリンスタンドでその一方を落としてしまう。
実は、そのイヤリングは片方ずつ2人の人間が身につけると、
体が入れ替わるという呪いがかけられていた。
そしてその片方が、スタンドを襲った強盗のクライブに拾われてしまう。
すると翌朝、ジェシカの姿はクライブになってしまっていた…。

 随分前に友達の家でそれとなく鑑賞したんだけど…面白かった!
それで、1枚買ったら1枚タダのDVDを購入する際にチョイス。
こんなジャケットだとは思わなかった!もっとセンス良いのあるでしょーが!
そして、映像特典をつけて欲しかった。メイキングとか見たかったな。
ロブ・シュナイダーって聴き覚えあるなぁと思ったけど…
「ホーム・アローン2」の悪役が印象的だったのかも。
ちなみにこの作品では、脚本家としても仕事してます。
この人もサタデー・ナイト・ライブ出身だったのね。

 アメリカの女子高生ってホントに、チアリーダーばっかりね!
映画だからかもしれないけど、盛んなんだろうなぁ。
自分は美人だし、格好いい彼氏もいるし学校生活もエンジョイ。何もかも完璧!
そんな自信満々の彼女が、突然、むさいオッサンにされてしまうのだ!!
鏡を見るだけで、気絶しそうになり、全身の毛に悲鳴を上げる始末。
混乱しながらも、親友であるジェシカに助けを求める…
もうね、ベタかもしれないけど、ああいうノリに弱い。

 ラブラブだった彼氏には30代のおっさんとしか見てもらえない…
切ないけど、あの終わり方は少し納得いかない。
ちゃんと彼は、信じたのかなぁ??
親友のジェシカとの交流が良かったね。
自分を憎んでそうな相手を探して、打ち解けていくのも。
何でいちいちあそこの鑑賞をしてんのか…彼女たちが初々しい。
おっさんの姿で家族を見つめなおす、っていう展開も素敵。
むさいオッサンのはずが、段々見慣れてくる頃、ジェシカの心境も…
見た目は変だけど、中身は女子高生。
キュートに演じてくれました。声にも笑える。
ちなみにおっさんクライブの日本語吹き替えは
「フルハウス」のジェシー役などでお馴染み堀内賢雄氏。

 入れ替わり、おっさんが女子高生の身体を手に入れて
好き勝手に使っていたって設定はある意味、恐いね。
絶対、売りもしてたと思うんですが…そこまで深く感がえない方が良いか。
身体が入れ替わる、っていうのも、曖昧だったな。
服は変わらないで、肉体だけ、変化していってたから
元の身体に戻ったら、肺も不健康には…なってない気がする。
恋愛ギャグ漫画の短編に丁度良い内容と長さでしたね。
私は正直、エイプリルよりジェシカの方が美人で魅力的に見えたなぁ。
ジェシカ役を演じたレイチェル・マクアダムスは
今回が初出演作。後に「君に読む物語」のヒロインに抜擢された。


仄暗い水の底から (2001/日) 101分


 離婚調停中で親権問題で揉めていた母親は
幼い娘を抱え養おうと働いていた。
安い物件のマンションの1室を借りてそこに住むことになったのだが、
しだいに不可思議な出来事が続き…

 監督がリングの人だけあって…なんか怖がらせ方が似てる…
絶対黒い長髪の女の子だよね…
しかし過去にどんな事があった部屋だかとか教えてもらえなくて
騙されてあんなひどいマンションに住むことだけはやだなぁと思った。
女の子がどうなったのか話の半分くらいのとこ来て判ったが、
おいおい、警察に任せなさいよ…
なんでわざわざあんな夜中に確かめに行くんだー!!不可解だらけでした。
不幸な境遇の親子が幸せを掴もうと努力しているなか、
追い討ちかけるように追い詰められて酷いことに巻き込まれる
そんな状況が自分にはたまらなく嫌でした。しかも安息があるべき家で…

 強い私怨を持ったまま死んで無念なのは分かるけど
全く知らない無関係の人間に怒りや悲しみをぶつけても…
娘を抱え強く生きようと躍起になって葛藤している母親を
黒木瞳はよく演じていたと思います。
ラストも怖さを上回る悲しみと、ほんの少しの救いがありました。
これもアメリカでリメイクされたそうですね。


ポリーmy love (2004/米) 90分


 いきなり滅茶苦茶幸せな結婚式から映画が始まって、もうラブラブな二人
ハネムーン先で現地の男と妻が浮気!しかも現場目撃ショックな旦那
結婚早々、張り切って買ったマイホームも夢もすべてがオジャン
そんな時にたまたまパーティーで出会った中学時代の知人のポリーと出会って
互いに仲を深めていく二人…

 潔癖性で心配性、真面目な男と自由奔放な女のでこぼこ交際。
彼女の趣味に渋々付き合いながらも、ライバル出現で燃え、努力する。
性格が違う人間同士、戸惑いながらも理解に努めるのはいいことだと思う。
関係がダメになるかもしれないけど、本音ぶつけることも大事

 ちょっとしたトレンディードラマのようなお手軽なストーリー感覚でした。
最初の方、ちょっとお下品路線だったけどね。
彼女のペットのフェレットがかわいらしかったのでもっと出して欲しかった。
ブラピの元妻のジェニファー・アニストンの映画を初めて観た。
彼女は何か、タレントのYOUみたいだなーと思った。

主演のベン・ステイラーは何か彼女に引っ掻き回されてて大人しめだった。


ホリディ (2006/米) 135分










 アメリカとイギリスに暮らす2人の女性が、恋の痛手から
クリスマス休暇の間だけお互いの家を交換する“ホーム・エクスチェンジ”で、
それぞれに運命の恋と出逢うさまを描いたロマンス。
主演はキャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレット。
共演にジュード・ロウとジャック・ブラック、
イーライ・ウォラック、ルーファス・シーウェル、エドワード・バーンズ。
監督は「恋愛適齢期」のナンシー・マイヤーズ。

 ロンドンの新聞社に勤めるアイリス(ケイト)は、未だに忘れられずにいた
元恋人ジャスパー(ルーファス)の婚約発表を目の前で見せられ動揺する。
一方、ロスで映画の予告編製作会社を経営するアマンダ(キャメロン)は、
恋人イーサン(エドワード)の浮気が原因で同棲中の恋人とケンカ別れ。
そんな傷心のアイリスとアマンダは、インターネットを介して出会い、
お互いの家、車、生活環境を“ホーム・エクスチェンジ”することに。
こうして、まったく違う環境で2週間のクリスマス休暇を送ることになった二人。
やがて、アイリスはアマンダの仕事仲間マイルズ(ジャック)と、
一方のアマンダはアイリスの兄グラハム(ジュード)と出逢うことに…

 公開当時も評判良くて、宣伝の感じも良くて観に行きたかった作品。
DVD鑑賞。二組のカップルがそれぞれ違う環境、違う関係で進み、
ちょっと長めな映画だったけども、飽きもこずにほんわか暖まりました。
豪邸立ち並ぶ清々しいロスと、雪の降り積もる田舎町との対比も面白い。
お互い全く違う環境を味わうのって新鮮でいい気分転換だよなぁ〜
アマンダは来て早々、
退屈になっちゃってたけど。ワンコが可愛い。

 何が自分的に一番来たかといえば、ロスのアイリス&マイルズパートの
アイリスが親しくなる元映画の脚本家のおじいさんのアーサー(イーライ)。
こういうのに弱いわ〜
歳を取って、孤独な隠居生活をしていて、
近所の美人さんと知り合って、歩く練習もして、表舞台に再び登場する。
舞台上がって笑ってるシーンが微笑ましくて涙ぐんじゃいました。
あの後、アイリスがイギリス帰っちゃっても元気でやってるといいな。

ジャック・ブラックのレンタルビデオ店での映画紹介も和んだ。
ああいう人が周りにいたら楽しいよね。仕事も出来るし、普通にモテキャラじゃん。
ダスティン・ホフマンがカメオ出演してるのもハッピー・サプライズ!
マイルズが恋人が浮気してるの見つけて駆け寄るシーン、
それを遠目に観て我が事のように心を痛めるアイリスの表情、
そして彼を慰めつつも自分の心の内をさらけ出してるシーンが良い。
そうして、アイリスを逆に励ましてあげるマイルズも心優しい。
アイリスもね、ジャスパーを完全に振り切るシーンではガッツポーズですよ。
ああいう男にひっかかって振り切れない女性は身につまされるのでは?
最初の婚約発表シーン、上司がわざわざアイリスを引き合いに出してたのは、
職場でも知られてる仲だったことを思えば凄い嫌がらせに見える。
それでいて、皆でワーッと盛り上がってて、アイリスは社内で嫌われてんの?


 アマンダとグラハムの恋は普通に美男美女カップルで出来すぎてて、
展開もなんか王道中の王道の恋愛漫画みたいで見え見えなんですが、
まぁキャメロン・ディアスはパッと見た目だけでも
ヤリマン(失礼だけど)に見え、
グラハムは登場シーンから、
娘二人を親に預けてバーで女性に色目使ってるし
ちょっと最終的には矛盾点?というか在り得ない感覚がありましたが、
紙ナプキンマンとかテントでボーっとしてるとことか、子供が出てくると弱い。
しかも、父親に新しい恋人が必要なのを知っててお膳立てしてる幼い娘が。
アマンダはアレなんだね。恋愛にのめり込んで自分を傷つけないように
サバサバしたキャラを演じようとしてるんだけど、中身は未練タラタラな、
リアルな女性像を表現してたんだね。行きずりの男性を誘うトコとか、
割り切って深入りしないように自分自身に言い聞かせながら喋るシーンで。

最終的に、
お互いの仕事を優先するなら別れるしかないんだけど、
どうするんだ?どうするんだ?と思っていたら、とりあえず4人揃って正月か。

ちょっとはぐらかされた感も否めないし、現実的じゃない展開もあるけど許せる。
タイトル通り、クリスマスシーズンに見れればもっと良かったかもしれない。
“ホーム・エクスチェンジ”なんてお互い相当信頼出来なきゃやれないよね。
いくら失恋の勢いが手伝っても、あんな出逢いもそうそうないない。
旅して新しい恋を見つけるジャンルでもない、面白い試みではありますね。
失恋した人、疲れた人、癒しを求める人、環境変えたい人、オススメです。
私の当初の期待を上回る良い作品でした。87点くらいかな。


ポワゾン (2001/米) 116分


 ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウーリッチ)の原作『暗闇のワルツ』を
マイケル・クリストファー監督で映画化したラブストーリー(?)
アンジェリーナ・ジョリーとアントニオ・バンデラス共演の
ミステリアスで官能的な映画作品。

 19世紀後半のキューバ。大富豪のルイスは愛に興味を持たぬ主義だったが
富の象徴としてアメリカ人の妻を迎えることに。
しかし、花嫁募集の広告に応じてやって来た女性ジュリアを目にした瞬間、
ルイスは彼女の美貌に心奪われてしまうのだった。
事前に送られていたジュリアの写真と容姿が違っていても、
彼女の“外見で女を選ぶような人間かどうか試したかった”という言葉に納得した。
ルイスにとってその結婚生活は、ジュリアに謎めいた部分はあったにしても、
幸せ以外のなにものでもなかった。が、そこへアメリカから私立探偵がやって来て
ジュリアの驚くべき正体をほのめかすのだった…

 R指定だったし、エロティックな内容らしいのであまり興味なかったんだけど
バンデラスもアンジーも好きなので、拝見した。
トーマス・ジェーンも探偵役として登場。バンデラスとの意外な絡みもご注目(笑)
最初の舞台がキューバだからなのか、砂っぽい不思議な雰囲気を醸し出す。
ジュリアが突然姿を消してルイスが彼女を捜し出すのだが
バンデラスは異常に近い情熱的な愛情を持った男性を演じることが多いのかね。
二人の全裸が拝めるし、なかなかお熱い恋愛ものなんだけど
ラストの締め方が賛否両論のよう。
私は好きだけどな。やっぱり最後はああなって欲しい。
あれこれ常識交えて考えると無理があり過ぎるけど…
作品の質が下がるとかそういうレベルの映画でもないと思うし。
ジュリアの本心を考え探りながら観ていて
いい意味でハラハラドキドキはあった。

 エロを描くだけの映画だと思って観たから
映画の世界にのめり込んで夢中になってしまった自分がいた。
ストーリー自体だけで考えれば、単純でひねりが無いのかもしれないが
これは役者で持つ映画かな。二人が好きなら観るべし。
そして、アンジーの分厚いたらこ唇がやたらと気になった。
彼女の魅力が良きも悪きも堪能できる。フェロモン全開。
バンデラスの男臭さと情熱的な瞳と演技も堪能。
R指定だし、ゴールデンでは絶対放送しないだろうな。
でも云う程、エロくはない。エロ期待して見てもつまらないだろう。
深夜にお酒片手にひとりで見るには最適な映画かもしれない。

 吹き替え声優の草刈正雄と菊川玲には勘弁してよって感じ。
全然似合ってないし、下手過ぎ。気持ち悪い。
こういう実力も無いのに話題作りの為の吹き替えはやめて欲しい。


 

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