管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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ある日どこかで (1980/米) 103分






 クリストファー・リーヴ主演のファンタジーロマンス。
リーヴ氏は「スーパーマン」の俳優として有名で04年、享年52歳で亡くなりました。

 脚本家としてデビューし、初舞台を成功させたリチャードは、
そのパーティーで謎の老女に古びた懐中時計を手渡される。
「帰ってきてね」そういい残し、老婆は去った。
それから8年後、恋人と別れ仕事も不調だったリチャードはあるホテルに滞在。
そこの史料館で昔、一世を風靡した大女優の写真に強く惹かれ、調べ始める。
あの時出逢った老婆とこの女優が同一人物だと知ったリチャードは、
彼女がホテルで公演を行った時に遡り、彼女に逢いに行こうと決意する…。

 友達に借りた映画で、初めて観たんだけど名作として有名な映画らしい。
熱烈なファンも多く、今でも愛され続けている物語。
とにかく、映像がぼやけてて、それがまた雰囲気出てた。
女優の写真を見て、観てる自分までハッとする程美しかった。
ジェーン・シーモア。この女優さんも有名らしい。
彼女のマネージャー役…どこかで観たことあると思ったら
クリストファー・プラマーだった!サウンドオブ〜の大佐じゃないですか。
リーヴ氏は何だか顔つきがトム・クルーズを思わせる。(彼の方が年上だが)
登場人物たちの瞳の美しさが印象に残った。

 精神の力だけで時を遡ってしまうなんて、凄い発想だと思った。
私はリチャードが彼女に逢って、ワケを話して帰ってくる気なんだと思い込んでた。
昔の硬貨と服を用意して…随分念入りにやっていますが。
過去に行ってから、なかなか彼女を見つけられなくて
観ているこっちまでソワソワしてしまった。


 「リチャード!!」あの叫び声が木霊した。
何で?どうして?何で彼女とあんな別れをしなければならないんだ?
観終わってから、ただただ切なくなった。
抜け殻のようになったリチャードが本当に可哀想で…。
取り残された彼女も、負けない位可哀想なんだけど。あれから60年も…
けれど、最後に二人は天国で結ばれたようなシーンがあったのが救い。
彼女はあれから、彼が未来から来たことを悟って時計を渡しに来たのだ。
とすると、あの時計は何処から来たんだ?…それは置いといて。
あれだけ経って、あの老女は彼の顔もちゃんと覚えていて凄いよね。
長い孤独…辛かっただろうに。いつか、また逢えると信じて。
逢えたとしても、彼は彼女を知らない。これから知るのだから。



 アメリカ映画なのに、ヨーロッパ映画のような雰囲気なのは
監督のジュノー・シュウォーク氏がフランス出身だから?
原作は小説で、書いたリチャード・マシスン氏。作品が
「縮みゆく人間」や「ミステリー・ゾーン」等、ホラーやSF系が多いみたいです。
この作品は、まさにラブ・ロマンスって言葉がピタリとはまる。切ないけど。
クラシックな雰囲気と音楽も絶品です。大人な映画です。
今思えば、彼の好きな音楽も彼女にとって大きな鍵になったわけですね。


アンダーワールド (2003/米) 121分




 『パールハーバー』や『ヴァンヘルシング』のヒロイン役などで知られる
ケイト・ベッキンセイル主演の、ヴァンパイア一族と狼男(ライカン)一族の、
長年続く戦争を現代を舞台に描くアクション・ホラー・ファンタジー。
監督は音楽PVなどでのし上がってきたレン・ワイズマン。
ヴァンパイア一族の女戦士であるセリーンはライカンの王ルシアンが倒され、
ライカン一族をもう少しで根絶やしにできるかと躍起になって戦っていた矢先、
ライカンたちが一人の人間の男性を狙っている事実に気づき、彼に接触する…

 前々から観てみたかったけど何となく避けてた作品。ギャオで鑑賞。
期待していなかったせいか、結構楽しく見れたよ。設定とか漫画チックだったし。
ヴァンヘルの姫とはまたえらい印象違って、ケイトは綺麗で惚れ惚れしちゃった。
ケイトはこの映画でルシアン役をやったマイケル・シーンとの間に子供いたんだけど
後に破局して、ケイトはこの映画の監督のレン・ワイズマンとくっついたという…
ヴァンパイアの大御所にビル・ナイが出てた。このおっさん、何気に好き。

 ヴァンパイアって傷治らないのね〜それじゃライカンの方がちょっと強いかも。
しかし同種族とも、主要武器が銃ってのがちょっと情けなや。
最初の方の地下鉄の銃撃戦とか、まんまマトリックス意識ですね〜
変身したら今度はブレイドもどきで…突っ込み所満載ですが、ストーリーは
最後まで緊張感あって、先どうなるんだろ?って夢中になりました。
そういえばどこかの映画で「ヴァンパイアと狼男が戦ったらどっちが勝つ?」
『狼男。闘いが長引き朝になればヴァンパイアは灰になるが
狼男は男に戻るだけだから』ってやりとりが…何の映画だったっけなあれは…。
ルシアンの過去とか明らかになり、最終的にはセリーンは…あの変異は期待ハズレ。
ヴァンパイアの貴族とか元老院とか長老とか世界深そうで気になった。
イメージのせいもあってか、ライカンの方が底浅そう。ライカンの女っていない??
クレイヴンは何故あんな嫌われまくってるのにセリーンに入れ込むのだろう?
次回ではセリーンの更なる過去が明らかになって戦闘も激化するそうな。
続編がそろそろDVD化になるので、次はレンタルして観ようっと!


アンダーワールド2:エヴォリューション (2006/米) 106分


 ヴァンパイアとライカン一族因縁の戦いを描いた『アンダーワールド』の続編。
前作でライカンを始末する処刑人ヴァンパイアとして一族に仕えてきたセリーンは、
信じていたヴァンパイアの長老ビクターが自分の家族を惨殺していた真実を知り、
ライカンとの戦いの最中、ビクターを殺し一族から追われることに。
ヴァンパイアとライカンの混血児であるマイケルだけがセリーンの味方となり、
残ったヴァンパイアの始祖であるマーカスはライカンの血を浴びて復活を遂げる…

 レンタル新作で借りました。…あれ?何かつまらんかったぞ。
冒頭から、太古の過去話になってマーカスの事情説明が入る。
同族たちからも追われるハメになったというセリーンとマイケルだが、
他のヴァンパイアたちがもう見当たらないのだが。イマイチ緊迫感無し。
やり手クレイヴンもマーカスの残虐アピールの為に早々にクランクアップだしね〜
朝になってこりゃヤバイとセリーンの為に奮闘するマイケルだが、
窓に黒ペンキぶっかけるシーン…効率悪そうだ。
何か急展開で取ってつけたようなララブシーンがこれまた要らん。意味不明。
これのせいで急に安っぽい映画になってしまったような気がする。
長年幽閉されてた記録係の所に乗り込んでのくだりはまぁ楽しめたんだけど、
封印されてたライカンの始祖が復活しても大して迫力なかったなー

そして前回でも微妙だったマイケルが更に冴えない。全く冴えない。
獣化しても格好悪いし、全然強そうじゃないしCGで魅せるにも程があるわ。
デザインからやり直した方がいいんじゃない?役者の顔も冴えないしね。

 セリーンは相変わらず女ヒーローとしてガンガン行くわけですが、
前作を越えるような派手なアクションは無くてアクションゲーム見せられてる気分。
これ、まだ続編作りる気あるっぽいのだが、これ以上広げられない気がする。
光も平気になったヴァンパイアって最早ただの超人ね。
セリーンは銃ガンガン撃つだけで人間の首から血吸うわけでもないし。
前作に比べてストーリーの重要性も欠いており、映像技術も雑さが目立つ。
ただ動くケイトが見たい人なら満足なんでしょうが、私は不満タラタラ。
ヴァンパイアとライカンで引っ張るにも限界かもな。残念だけど駄作の領域。


いま、会いにゆきます (2004/日) 119分










 書店の口コミからベストセラーとなった市川拓司の同名小説を映画化。
亡くなった妻が突然姿を現わし、残された夫と息子と
束の間の奇妙な共同生活を送る切なくも心暖まるラブ・ファンタジー。
監督はこれまで数々のテレビドラマで演出を手掛け、
本作で劇場長編デビューの土井裕泰。
主演は「黄泉がえり」の竹内結子と「ピンポン」の中村獅童。

 秋穂巧は一年前、妻の澪に先立たれ、一人息子の佑司と2人で暮らしていた。
そんな梅雨のある日、逝ったはずの澪が森の中に姿を現わす。
だが、彼女は生前の記憶を一切失ってしまっていた。
それでも巧と佑司は澪を温かく迎え、3人での生活を再び始めることに。
そして、巧は彼女に自分たちの恋の歴史を語るうち、
互いの間に“二度目”の恋が芽生え、
佑司は“二度目”となる母と息子の交流に心から喜んでいた。
こうして、彼らの幸せな暮らしは以前と変わらず永遠に続くと思われたが…。

 邦画の純愛映画って苦手なんです…
『世界の中心で、愛をさけぶ』とよく比較されるこの作品。
確かに!セカチューなどより、ずっと良い出来でした。
『黄泉がえり』とかで竹内結子の魅力(?)が感じられなかった分
こっちでは何故か成功してる。清楚な妻という役柄が当たったのかも。
この映画は宣伝やら何やらで物語も充分ネタバレしてるから
期待なしで、とりあえず話題作を拝見しとこと思って観ました。
宣伝では明かしていない重要なネタもちゃんとあったんだね!
ラストの展開は、人によってはいらないと感じるらしいけど…

 最初の方はテンポ悪いと思ったんだけど
澪と再会して、三人の暮らしが始まる当たりからノッテきた。
毎朝目玉焼きって不健康じゃないかな…なんて思ってしまった。
私的に『誰も知らない』で強烈な印象残したYOUが
ここでは面白い役柄で出てきてるのが良かった。
あんな先生が担任だったら、良かったな〜…なんて。
小日向さん演じる医師の喋りは何か裏があるのかと思ったよ。
子役の子は、演技は上手じゃないけど胸打つ何かを持ってたね。
この映画がきっかけで結婚することになった二人が
キスしたりベッドシーンやってるとこは、ちょっとリアルに思えてしまう。

 夫の上司(寝てばっかいる人)が獅童の伯父の中村嘉葎雄とは!
同僚の子が自分的にツボ。ああいう報われない人(オイ)に共感しちゃう。
セカチューと違って、無理に伸ばしたようなシーンが無い分、
普通に流れるように鑑賞できたかな。
…違うんだよ。泣けたのは子供のせいだよ。
「いま、会いにゆきます」の本当の意味を感じ取ってジーンときた。
ひまわり畑で自分に云い聞かせるように云ったのはその為なのね。

 
…欲を云ってしまうと、やっぱり死なないように考えちゃわないかな。
無理に産んだのがいけなかったなら、帝王切開にするとか…
子供を産むことで死期が早まると知ったら、男は反対するだろう。
でも彼女は生まれて生きているわが子の姿をもう見てしまっているし
やっぱり、行こうとするのかな。
別の視点で云えば、早く死ぬことで残す二人にとって凄い悲しみを与えてしまう。
だから、そういう意味で身を引くという形も、ひとつの形…
でも巧にとっても澪が居てくれたことが最高の幸せであり
いなくなった後も幸せがあって、その事実は変わらないのだから…うん。


 映画館で観なくてよかったぁ…絶対、こういうの観に行くと
素直に見ることが出来ないと思う。周りは感動を確信犯的に待ってるだろうし
家で誰の邪魔もなく一人で見る…これが良い!!
そして、エンディングで一気に熱を冷める作用は凄いですねぇ〜
あの軽いノリでヘイ♪とか歌われても…即行DVDを停止した私。
冒頭にも使われてた音楽をそのまましっとりと流した方が良いと思う。
まぁこれの相乗効果もあって『花』がバカ売れしたのも納得。

 暖かいファンタジーって感じでしたね。
恋人や夫、子供とうまくいってる人が見ると感動も倍なんでしょうな。
現実は、そんな優しいストーリーにならんよ、ってヒネタ想いがある自分(笑)
中村獅童が弱い男性を演じるってのがギャップあって良かったです。


インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア (1994/米) 126分


 ヴァンパイアものって普通はホラー部類だろうけど…これは違う!
だって主役はヴァンパイア。彼らの身になって観る映画だと思う。
 今じゃ考えられない豪華キャスト。
ルイ役にブラッド・ピット(哀愁な表情がよく出てた)
レスタト役にトム・クルーズ(一番はまってたのがこの人!)
クローディア役にキルスティン・ダンスト(スパイダーマンのヒロイン子役時代)
アーマンド役にアントニオ・バンデラス(もっと派手な活躍が欲しかったけど)
インタビュアー役にクリスチャン・スレーター(アクション物とか結構出てる)

 アン・ルイス原作の人気吸血鬼小説の映画化。
当時はインタビュアー役にリバー・フェニックスが挙げられていたが
例の事故で死亡…親友のクリスチャンが代わりに出ることに。
出演料は麻薬撲滅運動へ寄付したとか…
当時若かったレオナルド・ディカプリオもオーディションを受けたという映画。

 マロイが取材で人の人生を語って聞かせてもらう為偶然街で声をかけた相手
それがヴァンパイアのルイだった…彼は言う。
自分もかつては人間だった。話は100年以上前にさかのぼる…

 高校2年の頃、テレビでこれを録画して凄いはまった映画。
最初はレスタトがトム・クルーズだと分からなかった…
流産で妻と子を亡くし、人生に絶望した男が吸血鬼にされ新たな人生を送る…
壮絶だった。ちょっとエロティックでサディスティックな描写がある。
 時が経てば時代が変わり人々も変わっていく…
変わらず存在し続けるヴァンパイア達の気持ちになると、
生き死にどうでもいいかも

 それぞれ色んな考えのヴァンパイア達がいて面白い。
一番厄介なのは、昼間に出歩くことが出来ないことだよなぁ…
太陽の光りを忘れてしまう、という状況も生き物として恐ろしい。
でもヴァンパイアは生き物とはいえないか…
 アーマンドの云う、生きるためにパートナーが必要だ、っていうのは
人間世界でもいえることなのかもしれない。
 
 ドロドロとホラーめいたものもあるしミステリアスな要素もあり、
緊迫シーンやアクションシーン、ドキッとする瞬間もある。
クローディアの所業もなかなか観てて楽しい。世界観も美しいし演技も逸品。
ラストの締め方も最高に好きだ。もう、最高だったね!あれは
普通に見る分にも絶対退屈しないと思う。まだ観てない人にはお勧めしたい。
続編の「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」はあまり好きになれなかった。


ヴァン・ヘルシング (2004/米) 133分


 伝説のモンスター・ハンター、ヴァン・ヘルシング。
彼は失くした記憶の手がかりを見つけようとバチカンの秘密組織の命を受け
謎の発明家修道僧のカールと共に海を渡りトランシルバニアへと向かう。
 そこではドラキュラ伯爵に苦しめられる民衆と、彼を倒さなければ先祖は天国へ
行くことができないという誓いを持つヴァレリアス一族の末裔、アナ王女がいた…

 フランケンシュタインにハイド博士、ヴァンパイアに狼男…
まさに怪物集合のアクション・ファンタジー。
似た系統では「リーグ・オブ・レジェンド」に近い。
ヴァン・ヘルシング扮するはヒュー・ジャックマン。
ウルヴァリンよろしく、またしても記憶を求めて戦うとは…
ロード・オブ・ザ・リングのファラミアがカールとは…豹変や;
ドラキュラ伯爵が川崎麻世と川平慈英を合わせて割ったような顔で愛嬌ある。

 最初にノートルダム寺院が出てきた時はフランス舞台?とl興奮したけど…
あと主人公が思いの他、すべての戦いで苦戦しまくっているので頼りない。
帽子は正直どうかと思ったけど帽子がないと格好いい。さすがヒューさん。
ジャケットの武器があまり活躍しなくて残念。
ワイヤーアクションがかなり多かったと思う。
ヴァンパイア花嫁たち、もっと最初から本気出してれば全滅させれたのに。
ヴァンパイアがエイリアンのよーに卵産みつけまくるのもどうかと(笑)

 アナ王女、最初登場してきた時は格好も決まってて強いんだろなと思ったけど
ほとんど役に立ってなかったぞ〜カッコワルイ!!
 CGモンスターがどうも安っぽく見えたのも困ったもの。
でも単純に楽しく観れる映画だと思う。子供が見るにはちょっと怖い…かな?
 ラストの空で、流石に失笑してしまったわ。
これ、続編の為にあんな流れにしたのかな〜正体まだ分かってないし。



CASSHERN (2004/日) 141分


 宇多田ヒカルの夫でPV監督だった紀里谷和明が初映画を撮った今作。
主題歌「誰かの願いが叶うころ」も宇多田ヒカルが担当。
出演者に伊勢谷友介、麻生久美子、寺尾聰、樋口可南子、小日向文世、
宮迫博之、佐田真由美、要潤、西島秀俊、及川光博、大滝秀治、三橋達也、
唐沢寿明と、人気若手俳優から大御所まで出演者は超豪華。

 70年代に流行ったアニメ「新造人間キャシャーン」の実写映画化。
現代とはまったく違う未来。そこでは日本が太平洋戦争に勝利し
亜細亜連邦共和国という巨大大国と化し
未だ戦時下にあり軍事産業に力を注ぐ荒れ果てた世界。
父との確執で家を飛び出し軍隊に参加した鉄也が戦死…
科学者である父の東博士により新造人間に生まれ変わる…

 映画館で拝見。とにかく映像が暗めで見辛いのが欠点。決して美しくはない
話の内容は中学生位の漫画家目指すネガティブな人が考えたかのような展開。
国境とか隠された遺跡とか、第7管区などの位置関係がよく掴めない。
主人公の鉄也に全然感情移入できなかった。むしろブライ最高!だった。
唐沢寿明は「白い巨塔」の財前教授でもそうだが舞台演技的なのが似合う。
 ちょっとした友情出演か、GLAYのTAKUROとHIHASHIも少し出演。
サグレーとの対戦が最悪でした。アクションしてんのかよ?!
内藤薫がツボにはまった。老医師とバラシンのつながりを知ってホロリ。ブライも

 劇中で「どうして人間は戦争してしまうんだ」を繰り返してたけど
戦争を起こすのはごく少数で、多くはそれに従わされて嫌々戦ってるのに
戦争はいけないこと。っていうのは誰でも知ってることだけに
ちょっと説教臭すぎてダメだ。しかも問題投げかけるだけで悦に入ってる感が嫌

 どうしてもCG満載なのが安い印象。キャラ萌えできなければ救いようがない。
貨物車や巨大ロボとの戦いとか、どうでもいいと感じる場面が多い。
 この映画は監督の自己満足しかなかったように思うので、
次回作ではもう少し観る立場のお客さんのことも考えよう。
これでは原作アニメファンも劇場へ足を運んで騙された気分になる。



グリーンマイル (1999/米) 188分






 「ショーシャンクの空に」のフランク・タラボン監督&スティーブン・キング脚本
コンビが放つファンタジー感動作。(?)
主演にトム・ハンクス。デヴィット・モース、ボニー・ハント、
マイケル・クラーク・ダンカン、ジェームズ・クロムェル、ゲイリー・シニーズ…

 1935年大恐慌時代のアメリカ。ジョージア州の刑務所の死刑囚舎で
看守を務めるポールの元に少女二人を暴行殺害した罪によ逮捕された
黒人死刑囚ジョン・コーフィーが送られてきた。
巨体に似合わず臆病で大人しいジョン。
重い尿道炎で苦しんでいたポールは彼の不思議な能力で治してもらい…

 ここは死刑を待つまでの仮宿。電気椅子に続く廊下
その廊下は緑がかっていて、その死への道をグリーン・マイルと呼んだ。
話はポールが歳を取り老人ホームで暮らしている場面から入る。
テレビで古い映画を観たことをキッカケに友人の女性に
自分がかつて体験した不思議な出来事を語っていく作りになっている。

 当時、映画館にこれを観に行った時は、感動とは程遠かった。
重く、辛い話だと思った。最初はジョン・コーフィーが何を表すのか判らなかった。
彼はキリストと同じような存在として描かれていたんですね。
スティーブン・キングは信仰深い人らしいので、きっとそうなんだろう。
でも私がポールの立場なら今までの常識に逆らってでも
あの結果を何とか変えようと思った。何とかなった筈だ。そう思いたい。

 看守仲間にパーシーという救いようのない完全悪が出てくる。
これほど、憎らしい悪はそうそういないだろう。
劇中で云ってたけど「役立たず、コネ持ち、性悪の3条件が揃ってる」
ミスタージングルス(芸するネズミ)は可愛かったなぁ〜
この映画の救いはネズミ…だけなのかな。
子供に見せるには忍びない残酷なシーンがいっぱい出てきます。
尿道炎が治った晩や看守の会話にちょっと楽しい空気があるのも良い。
パーシーの末路もギャグが効いてる。

 この映画は長くて退屈すると云われてるけど
私はこれまで3回くらい観たが退屈なんて少しもしなかった。
どれも大切なシーンだと思うし悲しいけれど何かを悟らせる映画だと思う。
最近改めて見直して、感動とは少し違うけど似たようなものを覚えた。
歳を取ってから、また見直せばまた違うものを与えてくれそうだ。
家族や友人の死を見送って自分が一番長生きするなんて辛い。
…愛した人たちに看取られて死ぬ方がどれだけ幸せだろう。


コンスタンティン (2005/米) 121分






キアヌ・リーヴス主演のオカルトファンタジー。
公開初日に映画館に行きました。
だって凄い興味津々。天使と悪魔の話は大好き☆

 ジョン・コンスタンティンは生まれた時から強い霊感に恵まれ
人には見えないものが見えており、そのせいで親に病人扱いされ
過去に自殺未遂をしたことから地獄行きが決まってしまい
ヘビースモーカーで肺ガンを患い余命1年と診断された…
エクソシスト(悪魔祓い)をしながら贖罪を願うが、
自分本意の行動では償えないと言われる。
 偶然出逢った女刑事のアンジェラの頼みをしぶしぶ引き受け、
彼女の妹の自殺の真相を突き止めていく内に
悪魔たちがあることを企んでいることを知る…

 冒頭から悪魔祓いのシーンで、ホラーも交えてるのかと思ったけど
そうそう怖いと感じるものじゃなかった。退治の仕方がユニークだね。
運命の槍があそこで見つかってあの旗に包まっていたのはニヤリ
車でビクッとしちゃったよ。牛のシーンは牛乳アイスの宣伝思い出して笑った。

 天使と悪魔は直接現世に出ることは出来ない。
変わりにハーフブリード(人間と天使or悪魔の混血の意?)が影響を与える。
彼らのささやきで人間は罪を犯してしまったり、絶望から立ち直ったりする。
その人間社会に溶け込むハーフブリードを見分ける能力を持つジョン。

 女刑事役の人、どこかで見たと思ったらハムナプトラの人か…
あの映画よりかなり綺麗に見える。レイチェル・ワイズ
 キアヌは大根とか言われてるけど、魅力はあると思う。外見だけじゃない魅力
演技力が凄いわけじゃないけど、彼だからこそできる役がある。
彼は黒スーツとか服装でも栄える気がする。
今回のはみ出し者のジョンは好感持てた。
単純な正義漢じゃないヒーローって面白いじゃん
けだるい感じとか表情によく出てたと思う。
 あと、ふとした所で猫にやられた。かわいぃ…かなりやられた。

 この映画は地獄映像とかも面白いけど、一番の魅力はキャラかな。
ガブリエルとルシファー、終盤あたりが最高に良かった。
ティルダ・スウィントンは中性的でイメージぴったり。格好いい
ピーター・ストーメアもお茶目だし洒落た服装なのがいい!
今までのルシファーのイメージをいい意味で裏切ってくれて心地よい。
 キャラの性格と行動理念がそれぞれ面白い。
土壇場で主人公の取る最終手段もなかなか良い手だし(笑)
アクション主体じゃないし愛の力云々でもない。壮大な賭け事みたいな。

 天使も悪魔も使いよう、というジョンの姿勢が格好いいのかもしれない。
悪魔退治に色々気になるアイテムが出てきたなぁ
十字架型のショットガンもメリケンもお守りもライターも小道具が素敵だ。
女刑事との関係も、あれだから良かった。安易な展開じゃなくて。
続編…きっと1作目が一番いいとか言われるんだろうけど、でも観てみたい!
まだまだミカエルとか出てきてないじゃん〜
風呂敷広げ過ぎると収拾つかなくなりそうだけどさ…

ガブリエルは大天使のガブとは無関係だけど、何故その名なのか、とか
運命の槍の話とか、調べると面白い。
そういう天使悪魔の名前や聖書の話を最初から理解してた方が楽しめる。
バスタード好きだからこういう世界観の映画はたまんない!
喫煙者には耳が痛くなる映画かもしれない。禁煙考えてる人ならいいかも。
あとエンドロール後にオマケがあるからこれも見逃すべからず。


シザーハンズ (1990/米) 98分


 ティム・バートン監督、主演はジョニー・デップ。相手役にウィノナ・ライダー。

 山の上に建つ城に住む天才科学者によって作られた人造人間エドワード
科学者が病死し、不完全なまま取り残された彼は両手がハサミのままだった。
ある日、街からやってきた化粧品セールスの女性に発見され、
同情した彼女は彼を街へ連れて行くことに。
初めて観る外の世界…街の人々の人気者になっていくエドワードだったが…

 随分昔にテレビで観た記憶はあった。
確か小学校の頃だ。その時は途中で眠ってしまい、あとから親に結末を聞いた。
エドワードが不気味だったことと、ウォーターベッドのシーンだけ覚えてる。
評価の高いロマンティックなファンタジーだと思ってたけど…

 街が絵本の世界みたいでこざっぱりとしている。色もカラフル。
色違いの車が並んで走っていく所とか好き。
エドワードのハサミは生活には不便だけど、便利なことも色々あった。
エドワードの不安そうな顔やふと見せる笑顔が印象的。
彼は何も知らない、だけど皆の役に立つことで嬉しい。
純真無垢、という言葉が当てはまる。

 その反面、人間の醜さがかなり描かれてる。
もう、かなりムカッと来た!酷い!許せん!ふざけるな!
最初にこれ見終わったとき、気持ちがかなり落ち込んだ。
可哀想、可哀想過ぎる…そんなことって… そう思った。
でも他の人の感想読んだりして、もう1回見直すと救いもある。
雪が降らない街が、どうして雪が降るようになったのか…そういう解釈もあり。

科学者が突然死んでしまうシーン、滅茶苦茶悲しくなった。
彼があのまま完成していたら、どうなっていたんだろう…
警官がいい人だったのもよかった。

ジョニーとウィノナは破局しちゃったんだなと思うと少し寂しい。
でも映画の中の二人はエドワードとキムはいつまでも互いを想い続けるのかな
時間のわりに長く感じたけど、決して退屈だからじゃない。
両手がハサミの男…何だか御伽噺の世界みたいだ。
物語の結末をあえて全部見たくなくて再生止めようかとも思ったけど
何回も観れば観る程、心に深く染み入りそうな映画だ。



ショコラ (2000/米) 121分


 ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ主演で描く不思議なお話。
古い伝統を重んじるフランスの小さな村に母娘がやってきた。
母ヴィアンヌがそこでチョコレートの店を経営し、
その店のチョコは食べた人を幸せにする不思議な魅力があった…
最初不審がっていた村人たちも次第にチョコの魅力の虜になり
しだいに村は開放的な明るいムードになっていく。

 宗教的に断食習慣を持っている厳格な村。
最初は受け入れられなかったヴィアンヌがどんどん
村人に受け入れられていく様子は見ていて実に微笑ましい。
妻が旅行から帰ってこない、と理由をつけて事実を隠す伯爵や
夫の暴力から逃げてくる女、倦怠期の夫婦に
頑固なばあさん、絵好きの少年…
いろんな人がいて、それぞれに似合うようチョコ選びをする。
ヴィアンヌがチョコを楽しそうに作っているのを観るとチョコ作りをしたくなる。

 船でやって来るジョニー・デップ扮する流れ者の彼もいい味出してた。
彼がやってきて、また自体が複雑化するんだけどね…
いくらなんでも伯爵はやりすぎだろうに。立派な犯罪行為だ。
ほどよくハラハラドキドキもする。
普通のアメリカ映画とは違う要素がある。

 皆を幸せにするために旅を続けてきたけれど、娘の幸せも考えなきゃね。
古い格式に縛られている村を開放しようとしたヴィアンヌだけど
彼女こそ、縛られている側でもあった。皮肉だ。
終わり方がとっても素敵だった。小さな幸せをもらった気分。

マトリックスシリーズのトリニティ役キャリー=アン・モスがいたとは。
村の外観が古き良き時代っぽくて好き。
これからはココアのことをホットチョコと呼びたい。


チャーリーとチョコレート工場 (2005/米・英) 115分











 ロアルド・ダールの世界的ロングセラー児童書『チョコレート工場の秘密』を、
71年のジーン・ワイルダー主演「夢のチョコレート工場」に続いて2度目の映画化。
監督・主演は、これが4度目のコンビ作となるティム・バートン&ジョニー・デップ。

 失業中の父、母、そして2組の寝たきり祖父母に囲まれ
貧しいながらも幸せに暮らしている少年チャーリー。
彼の家の近くには謎のチョコレート工場があった。
工場経営者のウィリー・ウォンカ氏は15年前、
従業員の中に企業スパイが潜り込み、
斬新なお菓子のアイディアを盗んでいったことから人間不信になり、
従業員を全員解雇、ウォンカ氏の姿を見る者はいなくなった。
しかしチョコレートの生産は続き、今でも世界中で子供たちに大人気。
どんな工場なのか誰も知らず、一切の謎に包まれていた。
そんなある日ウィリー・ウォンカ氏は、
全商品のうち5枚だけに入っている“ゴールデン・チケット”を引き当てた者にだけ、
特別に工場の見学を許可する、と驚くべき声明を発表した。
そして一年に一枚しかチョコを買えないチャーリーも、
奇跡的に幸運のチケットを手にし、晴れて工場へと招かれるのだが…。

 ジョニー・デップ史上、最高の大ヒット作と話題の映画。
『シザー・ハンズ』以来のバートン&ジョニデの作品としても注目。
いやぁ、メルヘンですね。それでいて、少しブラックジョーク付き。
ジョニデがとにかく白くて白くて…確かにマイケルっぽいかも?
チャーリー役のフレディ・ハイモアは『ネバーランド』でもピーター役でしたね。
これが縁でジョニデが推薦したのだろうか。
『トゥー・ブラザー』で虎好き少年ラウールも演じてます。
父親役がノア・テイラーだったとは!彼も結構好きだな。
母親役はヘレナ・ボナム=カーター。バートンの奥さんでもあり
次に控える作品『コープス・ブライド』でジョニデと一緒に声優やってます。
そしてウォンカ氏の父親役にクリストファー・リー様も登場。
工場の小人、ウンパ・ルンパ族を演じたのはディープ・ロイ。
合成で大勢になっているけど、ちゃんと一人一人演じ分けているそうな。

 原作は知らないし、映画も観てないので先入観なしで楽しめた。
単純に楽しいか、っていうとちょっと物足りない気がしないでもない。
しかし真面目に鑑賞しても細かい突っ込み所が多くてアレだね。
要するに映画にもあった「お菓子に意味なんてない」ってやつかな?
流れ的に意外性はなかったけど、視覚と音楽で楽しませてくれた。
よくもまぁあんな可愛くないガキたちが集まったもんです。
あぁ、子供は育て方ひとつで大変なことに…なんて杞憂してしまうわ。
食欲の塊、我侭お嬢、エリート気取り、テレビゲーム病…
劇中、『2001年宇宙の旅』と『サイコ』のパロディがあったね。

 ゴールドチケットが出るか?出るか?って判ってるのにドキドキ。
でも、拾った金をネコババして当てたんじゃ後味悪くないか?
原作ではチャーリーの葛藤や苦悩もあったらしいが。
じいちゃんのヘソクリで当たった、って形の方が気持ちいいね。
そこらへん、正統派お子様映画じゃない、って感じでアリなのかも。
工場見学で子供たちが次々勝手な行動で自滅していくのだが
ウンパ・ルンパが踊って…と流れを把握すると少し単調ではあった。
親たちがあんまり心配してないので、ちょっと奇妙だった。
チャーリーは良い子に見学してたから合格?でも
彼だからこそ選ばれた、っていうエピソードがないのが物足りないが
それがあると逆に安い物語になりそうでもある。運だけで充分かな?
結局ウォンカ氏はチャーリーと一緒に父に会いに行って…
一人じゃ会いに行けないウォンカ。心が子供なんだなぁと微笑ましかった。


 工場のシーンよりも、チャーリーと家族の暖かい団欒の方が印象強いかも。
あんな風に両親の両親4人が仲良くしてるのなんて
昨今の日本でも珍しい図だよ。でも楽しそうなんだよね。
それに、キャベツスープって単純においしいよ。今度作ろうかな。
とりあえず、絵柄だけ同じでいいからウォンカの板チョコ発売希望☆
ゴールドチケット目当てに必死になった人たちは結局幾ら費やしたんだろ。
チョコレートが売れて歯磨き粉工場が儲かって…ってくだりは
現代社会の皮肉な例としても考えさせられる。
工場見学は、甘い物だらけでいくらなんでも旨そうには思えなんだ…
カラフルで楽しいんだけど、食べる色じゃない、っていうか。
ギャグに徹するならもっとぶっ飛んで欲しかったけど、
感動も含んでいるので、これはこれで面白い映画になったなぁ。
家族でワイワイ見たりするのにも良いかな。
何か子供はトラウマになるとか怖いシーンあるって聞いてたんだけど
そんなシーンあったか?アレか?子供だから信じちゃうのかな?
ジョニデの少し抜けてる変人演技はハマッてたと思う。



椿山課長の七日間 (2006/日) 118分






 朝日新聞に連載されていた赤川次郎原作小説の映画化。
主演に西田敏行、伊東美咲。
共演に成宮寛貴、須賀健太、志田未来、桂小金治、余貴美子、
國村隼、市毛良枝、渡辺典子、沢村一樹、藤村俊二、和久井映見。
監督は「子ぎつねヘレン」の河野圭太。

 突然の脳溢血で死亡した椿山課長。あの世とこの世の堺の世界に送られ、
この世に強い未練を残していた椿山は、特別の許可を貰い、
初七日までの残り三日間だけ、別人の姿で現世に戻ることを許される。
自分の死後の抗争を止めたいヤクザの親分・武田と、
実の両親に会いたい少年・雄一も椿山と一緒に逆送。
元の姿とは似ても似つかぬ美女の姿になった椿山課長は、
気になっていた家族の様子を観に家を訪れるのだが…

 邦画は早いねー劇場映画がテレビ地上波で流れるのが。
何だか最初の雰囲気から、「世にも奇妙な物語」テイストだなと思ったら、
この監督、世にも奇妙の演出家だったんですね。納得。
最初の天国の話聞いてると、早死にしちゃえば楽しいことばっかりじゃないの。
金も病気も犯罪もないし、住む地域、宗教、家、その他諸々選択自由。
西田敏行が演じる椿山課長の魂が入っているが外見は美女という
何とも難しい役を演じる伊東美咲だが、棒読みが逆に功を成した気が。
ヤクザ組長が入ってる青年を演じてる成宮の演技も面白かった。
私はこういう、いかにも漫画っぽい設定に弱いのかもしれない。

最終的に椿山課長の知らなかった重大な秘密とは、
親父が実はボケてなくて、息子夫婦に気を使って演技していたこと、
奥さんが前々から部下の嶋田と浮気していたこと、
しかも正確には自分と結婚する前から恋愛関係だったこと、
そして自分の息子と思っていた陽介が嶋田との間に出来た子だったこと、
同僚の女友達の知子が、実はずっと自分に好意を抱いていたこと。

こうして、段々と掘り下げて明らかにしていくのは上手い演出だと思った。
しかし、
いくらなんでもまだ初七日も済んでないのに、
間男を家にあげている奥さんは厚顔無恥にも程があると思うぞ。
弔問に来てる客がいるのに平然とバスローブ姿で出てくる嶋田も
一体どういう神経してやがるんだと言いたい。
そりゃ、陽介がショック過ぎて家出してグレても仕方ないわな。
志田未来って子は初めて観たんだけど、そのまま男装しちゃっても
バレなさそうな位、女の子っぽさが無かったな。
違和感ありあり。

 
青年姿の組長が女姿の椿山を口説いて部屋に連れ込んじゃうシーンは
ありがちだけど笑えた。普通、あんな女は口説かれなさそうだけども。
実の両親捜しと、ヤクザのパートは正直微妙だったけど、
あくまでも椿山課長のサブストーリーだから許せたかな。
その3つがカチコチンとちょっとづつ影響されてるのが上手い。
知子が椿と飲みながら椿山のことを話すシーンでは胸がキュンとしたね。
何か、わかるわかる、その感情…みたいな。
偽の親子対面の後、唐突に鉄砲玉卓人が入ってきて、
大勢がいる中で人間が二人も消えていき、どう説明つけるよ?
後のことが気になったが、その後、陽介と二人になった椿が
陽介の告白を聞き抱きしめるシーンも良かった。
その後、陽介のことも考えて妻と男を祝福する椿。優しいね。
陽介も実の父親を受け入れ、その直後、祖父が死ぬ展開は唐突だったけど。
椿は残った時間、父親に会いに行くのかと思ってしまった。
しかし、四次元バッグと制限時間時計とケータイヘルプ機能といい、親切過ぎ。
最後に知子と両思いになれたけど、悲しいかな、もう死んでいるのよね。
三人ともそれとなく周りに正体バレたんだけど、“奇跡の記憶”として
まぁ大目に見られる。そしてじいさんが出てくる。何じゃこりゃ

不思議な設定を使い、人の絆を描いた暖かい映画でしたね。
ちょっと物語の運び方が不自然だったりするけど。
エンディング曲のコブクロがまた作品の余韻を引き立てている。
2時間ドラマの枠を出ていないという意見も尤もですが、良かった。63点。
安っぽく感じてしまうのは、冒頭とラストのCG背景でしょうな。
テレビ放送だったからカットされたらしい最後の蛇足とやらが気にかかる。
今更だけど、これタイトル正確には椿山課長の三日間でしょうに。


デビルマン (2004/日) 116分






 70年代にTVアニメでも一世を風靡した永井豪原作の傑作マンガ
『デビルマン』を大金とSFX技術をかけて完全実写映画化。
監督は「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズの那須博之。
 同じ高校に通う2人の幼馴染の親友、不動明と飛鳥了。
明は4年前に両親を亡くし、クラスメイトである美樹の家族に引き取られ
飛鳥教授を父に持つ了はスポーツも成績も優秀で、明にとって憧れの存在。
ある時、新エネルギーを探索する飛鳥教授は“デーモン”を掘り出してしまう。
それは他の種族の体を乗っ取り進化し続ける邪悪な魂を持つ知的生命体。
次々と人間を乗っ取り始めたデーモンたち。やがて明の体にもデーモンが侵食。
しかし、明の心は負けず、デーモンの姿に変身し驚異的な戦闘力を有しながらも、
人間の心を持ったデビルマンとなったのだった。
彼は愛する美樹と人類を守るため、デビルマンとしてデーモンと戦うことを決意。
しかし、デーモンの脅威に怯えた人類は、“悪魔狩り”と称し、
人間と悪魔の区別もつかないまま互いに無差別な殺戮を始めてしまうのだった。

 すべての映画の免罪符…私はコレをこう名づけよう。
この映画と比べれば、どんな映画も許される。この映画くらい救いが無いのも希少。
公開当時、ワクワクして劇場に足を運んだ原作ファン達の絶望と怒り…
どれほど凄まじいものだったかも想像できる。酷評されて当然。
私自身は原作漫画は未読、アニメは小さい頃にたまに見てた程度で、
本来は悪魔側のデビルマンが人間に味方をして闘う、って知識だけ。
サタンは堕天使だから翼あるんだよね?そーいう世界観は好きだった。
主演を務めたのはアイドル歌手FLAMEの伊崎央登・右典。双子。(明・了)
ヒロインの美樹役に酒井彩名、美樹両親に実際夫婦の宇崎竜童と阿木耀子。
同じくデーモンになり苦しむ女の子ミーコに渋谷飛鳥。
デビルマンのデーモン時代の恋人シレーヌにモデルの富永愛。
他、ボブサップ、KONISHIKI、小林幸子、今井雅之、きたろう、的場浩司、
嶋田久作、鳥肌実、布川敏和、本田博太郎、原作者・永井豪もカメオ出演。

 主演の二人に誰も演技指導しなかったの?あれでもしたの?
滑舌悪いわ、棒読みだわ、「中学生日記」の素人か、それ以下なレベル。
酒井彩名もヘッタ糞だしね。学園シーンは観てるこっちが恥ずかしい…
まわりの演者たちも揃って大根づくしだし、カメオ出演は意味不明な役ばかり。
ストーリー自体もメチャクチャで、シレーヌ何だったのポカーン唖然。
あれは、
その後結構泣けるエピソードがあってシレーヌ死んだらしいじゃん。
てっきり、後から再登場するの
かと思った。はしょるにも程あるだろ!
後から色んなサイト回って情報集めて、元々絶望的な話だったのね…と。
『キャシャーン』の紀里谷に撮らせた方が成功してただろうなって意見も同意。
あっちも酷評は受けてるけど、作品に対する思い入れがあったからね。
この作品には何の主張もこだわりも、作り手の想いが無い。薄い。
CG使ったアクションシーン、半デーモン体形とかも酷い。戦隊もの?
どんな作品になろうが、どーでもよかったんだろうな〜って感じた。
さもなきゃ、余程価値観がぶっ壊れた人達でしかない。これでOKサイン出すか?
全国劇場公開に踏み込むか?Vシネでもちょっと遠慮していいような映画だよ。

 友達と世間話でもしてお菓子食べてジュース飲みながら、これ観て
ゲラゲラ笑って突っ込み合う…そいいう楽しみ方が出来る映画ならまだマシ。
これは…ひたすら寒い。原作ファンじゃなくても怒りがこみ上げる。
こんな演技してお金貰っていいの?こんな映画作って給料貰っていいの?って。
あまりの凄まじい叩きも影響してか、監督はガンでお亡くなりになったけどね…
脚本が監督の奥さん、っていうのもダメ。デビルマン好きな人にやらせれば、
まだこだわりや愛情が感じられて許せる作品になったでしょうに。
ネタとして観るにしても、100円レンタルを利用して良かった。
DVD発売当時、FLAMEファンの女子たちが高い金払って買っていったけど、
どんなにファンの贔屓目で見ても、彼らの演技はすさまじ過ぎる。
ジャニーズ俳優にやらせても、もうちょっとマシな演技するよ。
唯一テンション上がった場面。明治村の教会使われてるー!何だそりゃ。
今まで自分のワースト作品は『IZO』だったけど、ぶっちぎりでこれになりました。


ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 (2005/米) 140分








 『指輪物語』と並ぶC・S・ルイスの名作ファンタジー小説をディズニーが映像化。
本作は全7巻におよぶ壮大な物語。これはその“第1章”となる。
監督はアニメ「シュレック」シリーズのアンドリュー・アダムソン。
ピーター・ぺベンシー:ウィリアム・モーズリー
スーザン・ぺベンシー:アナ・ポップルウェル
エドマンド・ぺベンシー:スキャンダー・ケインズ
ルーシー・ぺベンシー:ジョージー・ヘンリー
異世界ナルニアに迷い込む4兄弟はほぼ新人を採用。外見も平凡系。
ナルニアを脅かす白い魔女にはティルダ・スウィントン(コンスタンティンのガブ様)
ライオンの姿をしたアスランには吹き替えでリーアム・ニーソン。

 第二次世界大戦下のイギリス。ペベンシー家の子どもたち4人は、
ロンドンの空襲を逃れ、母親と離れ田舎のカーク教授のもとに預けられる。
古くて広い教授の屋敷でかくれんぼをしていた末っ子のルーシーは、
空き部屋で大きな衣装だんすを見つけ、好奇心でその奥へと進んでいく。
コートの中を進んでいくと、ルーシーは雪に覆われた森の中に立っていた。
そこは、言葉を話す不思議な生きものたちが暮らす魔法の国“ナルニア”。
この国は、冷酷な白い魔女によって100年もの間冬の世界と化していた。
アダムの息子2人とイヴの娘2人が現れた時、アスランが帰還し、
この国を救うという予言を信じる住民たちに導かれ、4人は戦いに参加する…。

 映画館で観てきました。…やっぱり児童文学だからでしょうか?
『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』よりも明らかに生ぬるかったです。
世界観は別に悪くはないんですが、美しくて息を呑むような風景はなかったし
動物たちのCGもやや雑で作り物だなぁって興ざめしてしまいます。
展開も飽きさせないよう配慮はありますが、やや無理っぽさが見受けられる。
残酷描写を極力抑えてあり、ご都合主義な流れも多かった。
もっと主人公たちを追い詰めるハラハラ感を求めてしまう。
子供向けだから?ディズニーだから?生易しさが逆に印象を下げるんだな。
白い魔女はもっともっと極悪非道で、頭が良い方が良かったな。
ティルダ・スウィントン自体は文句なかったですけど。天使とかよう似合いますな。

 4人も兄弟がいれば、そりゃ一人くらいひねくれ者は生まれます。
もっと悪の道に染まって欲しかったな〜魔女ももっとうまく利用しましょうよ。
お菓子に釣られるか?って思ったけど、それは戦時下だったから…
甘いものと疎遠になってて魅力的だったんでしょうね。魔法もかかってた?らしい。
ずっとサンタクロースと教授が同一人物だと思っていました。
もっと分かり易い演出の仕方があるでしょうが!地味だよ格好が。
アスランの復活とかもう何が何やら…アッケにとられちゃったよ。
ラストはスター・ウォーズEP4っぽくて好きっちゃ好きだけど。
凄い歳食っちゃってビックリしたよ。タンス越えたら戻って良かったね…
過去をすっかり忘れちゃってたのかな?4人とも美男美女に変身したねぇ。

剣や弓、魔法のアイテムが与えられたり、想像上の生物がいっぱい出てきて、
そこらへんはファイナルファンタジーやドラゴンクエスト好きにはツボです。
グリフォン格好良かった〜フォーン、ケンタウロス、人魚、ゴブリン、巨人…
アスランが万能過ぎて、人間4人にしか出来ないことって何でしたっけ?な所と
ストーリーは分かり易いけど薄っぺらなのが問題だなぁ。
子供がそういう夢を持つのは素晴らしいと思うけどね。異世界に行って
救世主として頼られて仲間と一緒に力を合わせて戦うなんて王道じゃない!
でも、何かこう強いメッセージ性みたいなものが欲しかったな。
また見たくなる類のものじゃないし、アッサリ忘れてしまいそうだわ。
続編はナルニア国の歴史とか遡って奥行きが出てくれば面白くなるかもしれない。
しかし他サイトでもあまり好評じゃない様子ですねぇ…。


花田少年史 幽霊と秘密のトンネル (2006/日) 123分






 一色まことの人気漫画を実写映画化した人情味溢れるファンタジー・コメディ。
ひょんなことから幽霊が見えるようになってしまったばかりに、
幽霊たちから様々な相談を持ちかけられるハメになった少年の大冒険を
ほのぼのとしたユーモアとペーソスを織り交ぜ綴る。
主演は「ALWAYS 三丁目の夕日」の須賀健太。
共演に西村雅彦、篠原涼子、北村一輝、安藤希、杉本哲太、もたいまさこ。
監督はTV「ぼくの魔法使い」の水田伸生。

 漁港の小さな田舎町に暮らす9歳のわんぱく少年、花田一路。
ある日、彼は自転車に乗っていてトラックと衝突する大事故に見舞われる。
奇跡的に九死に一生を得た一路だったが、それ以来彼には
幽霊たちの姿が見えるという不思議な能力が備わってしまう。
そんな一路のもとには、様々な悩みを抱える幽霊たちがやって来ては
願い事や相談を持ちかけるようになるのだった。困り果てる一路。
ある日、彼の前に実の父親だと名乗る若い男の幽霊が現われる。

 変なサブタイトルを付けたのは、大ヒットした場合の続編を想定してか。
残念ながら、公開してもあまり評判にならず。TV放送でチラッと拝見。
期待していなかったせいか、この映画なかなか良いんじゃなかろうか。
冒頭の母子の無意味なCG喧嘩シーンとか首をかしげる演出も多少あるが。
少し爪が甘いが「ALWAYS 三丁目の夕日」に似た暖かいドラマだ。
特に西村雅彦がいい味出してたかな〜北村一輝も喜々としてあんな役を…
もたいばあさんは、ちょっと出しゃばり過ぎです。(
さりげにタコ捕ってるし
サブタイトルとあらすじ読んだ印象と大分違った話の流れでしたね。
色んな幽霊が相談に来て、ってショートエピソードを続けるのかと思ったけど。

 
壮太と父ちゃんの運動会シーンでは不覚にも泣いてしまいました。
壮太の子役の子、松田昴大君もなかなかいい演技しますねぇ。
その後、何で一路の父ちゃん殺すのに船で沖まで行く必要あったのかと思ったら、
事件以来険悪になっていた漁師仲間を説得させ、壮太にも理解してもらう為だったのね。
「あの人は、大路郎さんと一緒に帰ってきたんです。」ここでも、泣けました。
一路の両親の出逢いを観に過去に遡るわけですが、何故に便所?
何故にもたいばあさんに連れてこれるわけ?理屈が通らないねぇ。
幽霊だからって、幽霊見れる体質だからって、タイムスリップは出来ないでしょう。
そしてタイムスリップでいて、傷触って篠原母ちゃんが過去に干渉出来るのも変。
セーラー服の女の子の生前の行く末…あの弁護士が事故死したの目撃したなら
預けたあの子の身を案じ、引き取ろうとするのが筋だと思ったんだけど…
その時は既に病気で亡くなっていたのか?う〜む。
西村雅彦の大学生姿が、老け顔のままカツラないい加減さに笑った。
女の子と和んでるシーンとかいいなぁ。篠原のあのパーマ頭はちょっと…だったけど。
北村一輝に乗り移られた医者はその後、嵐に飲まれ死んでしまったのだろうか?
顔にへばりつくタコ、ベリッ×2で化け物〜な展開は笑えたけど。
最後は劇的に締めたいのか、嵐の海、天空で繰り広げられる父と娘のド派手な
演出と、冒頭のもたいばあさんの言葉と絡めたいのか、ナンセンスな決めセリフ
「地獄に落ちさらせ!」を聞いた時には感情の波が止まっちゃったよ。台無しじゃない?
一緒に消えたと思ったら海面から姉ちゃんまた出てきちゃうし。
で、女の子の姿になって海底へ…成仏するなら空に向かうべきでは??
そして、嵐が去って感動の再会を果たす一同だったが…オイ、じいちゃんは??
テレビ放送で観たからカットされたのかな?その後も姿が見えなかったのだが…
あと、最後にトンネルで…あのベタ過ぎる終わり方もどうかと思うぞ。


 …と、突っ込み所は多々あるんですが、いいシーンは果てしなく良い!
荒削りだけど嫌いになれない作品です。いい題材だし、続編希望。
原作の漫画とは時代設定とか内容もちょこちょこ改変してるそうですね。
眉毛犬にも何か活躍の場を与えてあげても良かった気がする。
もうちょっと上手くイジれば三丁目並にヒットしたかもしれないのにな。
あったかい邦画観たい人はどうぞ。須賀健太はいいねぇ。


ハリー・ポッターと賢者の石 (2001/米) 152分


 イギリスのベストセラー児童文学本を映画化。
ハリー・ポッターは幼い頃両親と死に別れ親戚の家で苛められ暮らしていた。
そこに突然、魔法学校から入学手続きの手紙が来た。
両親について本当の話を聞いたハリーは魔法学校ホグワーツに入学。
そこでの彼は将来を有望視される有名人。
友達も出来、一緒に魔法を学び、その生活に馴染んでいくハリー。
とあることから「賢者の石」というものの存在を知り、
両親を殺した魔法使いが復活しようとしていることが分かったハリーたちは…

 うちの両親と弟がこの本読んでいたので家族で映画館鑑賞。
1作目は単純に、まぁ楽しめたと思う。
ただ、この作品は基本的に主人公が気に入るか気に入らないかで大分違う。
私はハリーが大嫌いだ。ちなみにロンもハーマイオニーも好きじゃない。
キャラを際立たせるライバルと敵も力不足。
主人公たち側に肩入れしすぎているようにも思う。
最後に結局出たのは魔法とは言いがたいものだったし…
校長や周りの先生も甘すぎる。

 それにクディッチのルールも滅茶苦茶だと思う。
それなら最初から二人のゲームになるんじゃないの?勝敗だけならさ
「この子はこんな不幸な境遇だからこの位大目に見る」って空気。
ラストのなんて、あのクラスの人たちがコケにされて可哀想である。
「あのクラスは悪い魔法使いがよく育つ」そんなイメージ縫い付けちゃって。
実際にあんな学校があったら、たまったもんじゃねぇ〜!!!

 ただ、1作目はアルバムのシーンだけ目頭が熱くなった。それだけ
子供向けの映画だからしょうがないんだろうけど
何ていうか、「グーニーズ」くらいハラハラ感も欲しい。


ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002/米) 161分


 ハリー・ポッター映画化第二弾。
魔法学校2年生に進学するハリーにトビーという屋敷しもべが訪ねてくる。
彼はハリーに今学期は学校へは行かないよう警告する…

 空飛ぶ車や暴れ柳、フェニックスに剣とかアイテムや新キャラも加えた2作目
主要キャラたちが実際に成長しているのは見てても面白い。
マルフォイの親父やクディッチ参戦など、ちょっとは期待したけど
全然魅力に欠ける。悪役にはもっと頑張ってもらいたい。
ヴォルデモートが変わった形で復活してくるのはよかったが
その場にいても怖さが伝わらない。怖いのはバジリスクだもん。
フェニックスが人形劇に出てくるようなショボさでこれもがっかり。

 あの世界そのものはいかにもファンタジーで面白そうなんだけど
料理の仕方がおかしいのかな?もっと単純な楽しさも欲しいとこ。
劇中に出てくる魔法も、あまり使えても楽しそうじゃない。いまいち判らん。
魔法使いの家系とか差別があるのは現実感があるけども
肝心のエリートたちが無力に見えて仕方ない。
ハーマイオニーが努力で簡単に補える程度の差なのだろうか。
それとも血統そのものに魔法使いの素質は含まれてないのか

 新任教師のヘタレ感と魔法対決はちょっと楽しめたけど
私はどうしてもハリーが好きになれん。嫌いだ。
悪いことしても反省の色が見えない顔ばっかしやがって。
今回で、もっと工夫をしないとこれから先どんどん悪くなっていきそうだと確信。
1作目は新鮮味もあったけど、それ以外でも勝負が必要か。


ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (2004/米) 142分


 ハリー・ポッター映画化第三弾。
文句ぶつぶつ云っておいて何故毎回観に行くのか…
今回はCM見て監督も毎回変わるし変わったもの味わえそうで顔突っ込んだ。
 魔法学校3年生になったハリー達。
アズカバンの囚人、魔法使いシリウス・ブラックが脱獄しハリーを狙っているのではないかという噂が先生達の間であり、偶然聞いてしまったハリー
両親を死に追いやったというかつての親友シリウスのことを知り戸惑うハリー

ホラー色が強くなってきた今作。
アズカバンの吸魂鬼ディメンターという追っ手がウヨウヨ来るのだが
奴らはシリウスを捜してるのに何故ハリーを狙うのかが判らん。
それにあんな気味悪い意思のなさそうな集団が来ても困るだけだ。
脱獄した奴見つけたら容赦なく殺すシステムなのか??
 あと、怪物の本とか意味不明な設定アイテムが不可解。
それである必要性もないのに…ただのお遊び感覚?

今回でライバル以下のチキンになったマルフォイ。
結局奴の武器は親父の権力だけなのね。立場無さ過ぎ。
どういう趣向か知らないけど、ハーマイオニーが主役の方が良さそうだ。
だいたい、主人公が生まれつき才能にあふれる天才魔法使いじゃな〜
血が劣等だが努力で成長し力をつけていく彼女の方が主役っぽい。
ハーマイオニーも魔法学校に入ったいきさつや向上心に理由が欲しい所。
あと、親父たちの友情の構図ももっと詳しく描いて欲しかった。

1作目でも云えることだけど、ハリーは毎度何だかんだ言っても
スネイプ先生に助けてもらってるんだからお礼ぐらい言うシーンないのかよ
礼儀や反省、ひたむきさと純粋さがハリーには足りなさ過ぎる。
冒頭でもあんなことして当然顔だしね〜罪にも問われない。
怖いね〜いずれ人殺しそうだ。

よく「原作には詳しく書かれてる、原作読んでもいないのに」という意見聴くけど
原作は原作、映画は映画。単体でも理解できる代物でなければならないはず。


ハリー・ポッターと炎のゴブレット (2005/米) 157分





 ハリー・ポッター映画化第4弾。
あの小さかった子役たちもぐーんと成長し、物語もどんどんダークに。
冒頭からマグル家族の虐め生活が描かれなくて、そこらへんは良い。
いきなしハーマイオニーに起こされてロンファミリーと一緒に小高い丘へ。
そこに置いてあったボロいブーツを触るとこりゃビックリ、ワープ!
ドラクエの“そらとぶくつ”を思い出しましたとも。
到着したのは魔法使いのクディッチ・ワールドカップ会場。
小さなテントが所狭しと建てられてて、中に入れば広々室内。魔法っていいなー
なんてハリーが今更感激して、でかいドーム会場へ。
エリートボンボンのマルフォイ親子はスネ夫ポジションですね。
クディッチ界のスーパースターが登場し、試合は白熱した模様。(カットだよ)
夜寛いでいると外が騒がしくなってきましたよ…“デス・イーター”ですって!
何だかようわからんが、魔法使いたちがまるで一般人のように散り散り逃げ出す。
取り残されて気を失ったハリーは偶然目撃。
なんと、“例のあの人”が復活する兆しが見えてきてさぁ大変!

 ホグワーツの4年生になり、14才…って見えないよ!!学校行くと今度は
100年の封印を破り、“三大魔法学校対抗試合”がホグワーツ主催で復活するとか。
世界の三大魔法学校の生徒がヘンテコなパフォーマンスで登場し、
代表選手3名が魔法の力を競い合う交流戦になるはずだったが
立候補した生徒の中から“炎のゴブレット”が代表選手を選び出すなか、
立候補もしていなければ17歳という年齢制限にも満たない1ハリーが
なぜか4人目の選手として選ばれてしまう。
はい、皆に卑怯者の烙印を押され、友のロンには疎外され、理由も分からぬまま、
ハリーはこれから始まる3つの危険な試合に挑むハメになるのでした。

 ハリーが恋心を抱くというチョウという女生徒、いつ初登場してきたっけ?
何か気づいたら「あぁ、その子に気があったの」ってなってたから??
ハリーもロンも適当で酷い野郎だな。本命誘えないからってさ…
未だにハリポタ・ワールドに自分好みのキャラが出てこないのが辛い。
ゲイリー演じるシリウスは今回カルシファー状態だし(笑)
楠田エリコもどきが出てきてちょっと笑いを提供していましたな。
相変わらずハリーには苛つくばかり。もっと魔法のキャパ積めよ。
ドラゴン戦も水中戦も、カップ探しの迷路も、あまり魔法使いbP決めるのに
必要な要素があるとはあまり思えないんだけど…もっと適した競技ないのかね。
セドリックってのも今回初めてスポット浴びただけ、って感じで
ああいう役が回ってくるのなら1作目からの親しみあるキャラとして描くべきかと。
ハリーにクディッチ教えてくれた先輩、とかでもないんしょ?
ヴォルデモートさん、鼻!鼻!失敗じゃない?とか気になった。

 まぁ、長いって印象は受ける。原作2冊もあるんだししょうがないな。
そして各エピソードがぶつ切りされている感も否めない。
ハリーもロンもハーマイオニーも感情移入できんので困る。
シリウス活躍して欲しかったよう。スネイプ先生の今後も気になる。
私にとっては「ハリポタの魔法世界ってこんな感じ」ってのを観てる映画だな。


ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (2007/英・米) 138分






 ハリー・ポッター映画化第5弾。
今作は新キャラに不思議ちゃんルーナ(イヴァナ・リンチ)
ピンクおばさんことアンブリッジ先生(イメルダ・スタウントン)
シリウスの親戚でム所に入ってた魔女ベラ(ヘレナ・ボナム=カーター)

 例のあの人が復活した!騒ぐハリーに耳を貸さない魔法省。
予言新聞には出鱈目だとスッパ抜かれ疑心暗鬼に陥るハリー。
人間界でいきなり不良になったダドリーと共にディメンターに襲われ
魔法を使用した廉により裁判にかけられたが退学は免れる。
魔王の復活を信じない魔法省はダンブルドアがよからぬことを考えるのではと
ホグワーツに特別講師としてピンクおばさんを監視役に投入。
次々と校則が書き換えられ、魔法の実技も禁止。ペーパーテストのみ。
これでは皆殺しにされる!魔王との決戦に危機感を覚えたハリーたちは
ダンブルドア軍団を結成。秘密の教室を見つけて対闇魔法の猛特訓を開始。
そして特別教師ハリーはチョウとグルグルチューしちゃったりもする。

 まず冒頭シーンで、「あれ?他の映画が回ってない?」と錯覚。
シリアスな人間ドラマ風。何であんな寂しい公園が近所にあるのかしら?
ようやくそれなりに出番が出てきたシリウス・ブラック。
地味に後ろにルーピン先生も際登場。不死鳥の騎士団てコレですか。
ハリーはまだ14歳…えぇ?でも中の人は17歳。
もう両親のことでおセンチになる年頃は卒業しそうなものなのに、
物語上ではまだまだヒヨっ子。だからハリーにイライラするのです。
チョウに手を出しといて、自白剤で仕方なかったと知ってもフォローなし。
酷い男だねぇ。もう不思議美少女ルーナに目をつけたからいいのかしら?
ダンブルドア軍団の件で文字通り蒸発しちゃう校長。
「こんなんやってられっか!」と双子君大活躍。壮大花火大会開催。
ハグリットの弟の巨人君、キンコン風味出したかっただけ?出る意味あまりナシ。
ハリーの父ちゃんがとんでもない奴だったと判明。立派なイジメっ子です。
ますます、スネイプ氏が気の毒になってまう。そりゃシリウス助ける義理無いさ。
水晶の部屋をさんざん荒らし回って逃げこんだ先の扉は(゚Д゚≡゚Д゚)エッナニナニ?
ちょっと油断してアッサリ天昇してしまうシリウス。
ヘレナとゲイリーの絡み、全然なかったわ〜残念。「デス!」並にあっけない。
ヴォルさん登場で、暗黒面に引き入れようと、まるでSW。
校長との一騎打ちもSWを彷彿とさせる。何も出来ないハリー。
「失ったものは返る」まるでシリウスが帰ってきそうな予感
…いやないか?

 今回の収穫はゲイリー様の華麗な魔法の杖さばきと
ヘレナの似合い過ぎるクレイジー魔女っぷりと、ハリパパの本性と、
生徒たちが魔法を覚えていく過程がワクワク見れたことと、
不思議ちゃん登場で何だか先が楽しみになったこと…かな?
大人の役者たちの方が観てて楽しいので、親世代の物語に興味津々。
でもこの作品、何でもアリ&伏線未回収&特に存在意義のないキャラの
ご都合主義が多いから、次回で簡単にレギュラーの座を降りてそうな気が。
もうこれ、児童書で売り出しちゃイカンと思うのよ。筋が粗いし納得いかんし
何よりハリーが贔屓されまくっていて物語としては破綻の極みよ。
分厚くて高くて長い小説読むよりも映画を観た方が簡単なので見てます(笑)
とりあえずハリポタブームがどのように終焉を向かえ、
その先、残る作品になるかどうか楽しみですわ。


ビッグ・フィッシュ (2003/米) 125分


 ティム・バートン監督、ユアン・マクレガー主演の心暖まるファンタジー。
原作はダニエル・ウォレスの小説
自分の体験を御伽話のように面白おかしく語る人気者の父と
3年前にそれが原因で不仲になっていた息子。
父の余命がわずかだと知り、戸惑いながらも父を理解しようとする息子
病床で父は自分の人生を振り返り始める…

 公開当時はあんまり興味がなかったんだけど
レンタルになってからもういつ行っても貸し出し中…かなりの評判だなと期待大。
ようやく借りることが出来て観ました。

 彼の語る話が映像として出てきてティム・バートン世界を堪能できる。
あんまり毒気が無いけれど、それもまた良しじゃないだろか。
靴がいっぱいぶら下がってる街が印象的でした。まさに御伽噺
ひょこっとスティーブ・ブシュミがいたのもツボ。
変人の役やらせたら彼はピカ1だよね。
 ユアン演じる主人公の笑顔が見るものをホンワカ気分にさせてくれた。
彼が人気者だった、というのがよく顕れていたと思う。
サーカスの時が止まったシーンは綺麗だったなぁ…ロマンティック

一面の花畑は最高。
いきなり現れてあんな告白受けてもどうかと思うけど、あれは最高!
相手の男の立場に立ったらたまんない人生なんだろうけど〜
魔女と巨人もユニーク。団長も最初悪人かと思ったけど…
洗濯物のシーツの所では分かっちゃいるものの彼女の気持ちになって泣けた。
父と息子の物語だけど、父と母の愛の描き方も素晴らしい。
バスタブのシーンとか、歳を取ってもこんな夫婦になりたいと思ってしまった。

評判とはちょっと違った印象を受けたけど(薄いかも、という)
これはこれでいい物語でした。
男性の方が感情移入し易いと思うけど…
事実は全部違うかもしれないけど、あれは事実でこれは幻想で…と
あれこれ分けて分析したくもないかな。
気持ちを楽にして観ていたい映画。


フック (1991/米) 142分




 スティーヴン・スピルバーグ監督のピーターパンの今後を描いたファンタジー。
製作総指揮・原案・脚本ジェームズ・V・ハート(「ドラキュラ」など脚本。)
年老いた中年ピーターパンにはロビン・ウィリアムズ、
宿敵フック船長にダスティン・ホフマン、片腕スミー役にボブ・ホプキンス、
老女ウエンディ役にグレン・クローズ、ティンカーベルにはジュリア・ロバーツ。
また、ピーターの娘役で子役時代のグヴィネス・パルトロウが出演している。
SFXを駆使した実写版。音楽ジョン・ウィリアムズ。

 中年ピーター・バニングは仕事に追われ家庭を顧みない日々。
身寄りのない自分を育ててくれた養い親であり、自分の妻の母親でもある
老女ウエンディの元に里帰りした夜、息子と娘が何者かに連れ去られる。
鉤爪の跡と“フック”からピーターパンへの宣戦布告。
事態が掴めず困惑するピーターにウエンディは昔を思い出してと語りだす。

 小学生の頃だったかな?テレビでこの映画を観たことを覚えてる。
結構ワクワクした記憶があったし、ダスティン・ホフマンだし…で見ました。
う〜ん、流石91年製作だけあって映像はチープ。
スピルバーグ作品の中でも1,2を争う駄作だそうです。
設定はまず、面白そうですよね。あの“永遠の子供”ピーターパンが
いつの間にかネバーランドを去り人間社会でビジネスマン。しかももう中年。
さらわれた子供たちを助ける為にティンクと共にネバーランドに帰る。
このティンク役のジュリア・ロバーツがまたミスキャスト。妖精?え?
ダスティン・ホフマンの怪演もちょっと空回り。
世界観が手抜き過ぎというか、安っぽすぎる。
子供たちの基地の描写、食べ物、これをしっかり創って欲しかった。
ネバーランドに着いた時、玩具のジオラマのような港町を見て
「え?これガリバー冒険記だったっけ」と錯覚してしまった。
残忍なはずの海賊たちが野球に興じてるのは面白かったけど

どちらかというと青春過ぎ去りし大人向けな内容なのに、
中途半端に子供をターゲットにした安易な作りが敗因なのではないか。
あと最後の〆…もっと心に来るメッセージが待ってると思ったんだがなぁ。
子供のリーダー・ルフィオ役がパッとしない顔だったのは吹いたね。
この映画を機にロビンと仲良くなったスピルバーグは仕事で気が滅入ると
電話でロビンと話して気分を紛らわしてもらっているんだとか。


PROMISE 無極 (2005/中・韓・日) 124分





 中国映画界の巨匠チェン・カイコー監督が、
真田広之、チャン・ドンゴン、ニコラス・ツェー、セシリア・チャンという
日・韓・香港の俳優を主演に迎えて贈る歴史絵巻ファンタジー。
アジアの架空の時代と場所を舞台に、運命に翻弄される4人の男女の姿を描く。

 戦乱の世で親を亡くした少女・傾城は女神から真実の愛と引き換えに、
全ての男からの寵愛と何不自由ない暮らしを約束され、やがて王妃の座についた。
その頃、王を支える無敵の大将軍・光明は敵軍との戦闘で
常人外れた脚力を持つ奴隷の男・昆崙に目を留め、自らの従者とする。
無歓の反乱に遭い危機に陥った王を救出するため城へと向かう2人だが…。

 宣伝見た時は凄い漫画チックで見てみたいなーと思ってて。
見た人は結構、“拍子抜け”“とんだハッタリ。駄作”との呼び声も高し。
確かに最初の戦闘シーン、真田が金の玉武器にしてぶん回してるシーンは
戦国無双かよ!ちなみに全然その武器強そうじゃないしリーチ短っつ!!
公開前によく流れてた真田さんワッショーイのシーンも、何か恥ずかしい。
しかも崑崙の爆走シーンはムーの群含め、CG丸出しでお粗末過ぎる。
アチャー、こりゃやはり駄作か…と思って突っ込みながら鑑賞してたら
登場しましたよ、ニコラス・ツェー。「香港国際警察」の青島君。
指棒とか、笑いを取ってるのか知らないがとにかく美しかったんだな…うん。
ちなみにこの人のお父さんは「少林サッカー」で悪ボスのハン役やってました。

 
殺せと言わんばかりに無防備に屋根に登り妻と喧嘩してる王もどーでもよし!
チャン・ドンゴン演じる好青年も、私は全然好みじゃないから。キャラ的に。
ああいう天然武吉君は魅力感じない。正に王道漫画の主人公だ。
真田さん演じる天明は傲慢不遜な所が最初どうかと思ったんだけど、
最終的には中々好感持てるキャラだったような。弱さをさらけ出すと愛が湧く。
無歓が最終的には昔の因縁引きずってたのには失笑もんだよねー
あれで人間不信って(笑)そしてその後の天明とのやりとりも不可解過ぎる。
北の一族の生き残りとか、設定もいかにも漫画なパターンでした。
あの闇の衣、返すか従うかって言われて素直に脱いで死ぬのが理解できん。
「お前は一族の仇だ、衣も返さないし従わない!死ね!!」じゃないの?
傾城が恋に落ちた相手は崑崙だったわけだが、崑崙は愛したのか?
出会いは偽りでも過ごした時を考えれば天明が最終的には最愛の相手のようだ。
宣伝では3人が美女を取り合う構図だったが、無歓は2人が死んだ後、
傾城を閉じ込めて苦しむの眺めて過ごしてトラウマ解消するつもりだったのか?


 無歓がムカつくけどナイスなキャラだったな。
扇子を優雅に舞わせて闘う様は格好良かった。ニコラス、ファンになりそう。
あの鎧、真田さんが着てた時は随分でかく見えたんだけど、
ニコラスが着たら案外様になってました。スタイルの違いかな…ず〜ん。
ファンタジー過ぎて、最終的には何でもアリな展開はどうかと思ったが
突っ込みながら鑑賞しつつも、何か結構楽しかった。
「HERO」や「LOVERS」の二番煎じな2流映像美でも、B級感覚で。
真田さんは中国語をきちんとマスターして、動きも機敏でよくやってたよ。
名前の順からしても、やっぱ主役は天明だったのかな。
メイキングまでしっかり見てしまった。意外と面白かったよ。


べオウルフ/呪われし勇者 (2007/米) 114分






 英文学最古の文献のひとつとされる英雄ベオウルフの冒険物語を基に、
オスカー監督ロバート・ゼメキスが、「ポーラー・エクスプレス」に続いて
最新のパフォーマンス・キャプチャー技術を駆使して、
実写とCGを融合させた革新的な映像で幻想的世界を壮大に描く。
主演は「ディパーテッド」「キング・アーサー」のレイ・ウィンストン、
共演にアンジェリーナ・ジョリー、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコビッチ。

 古代デンマーク。戦士ベオウルフは、時の王フロースガールの命によって、
人々を襲い続ける呪われし巨人グレンデルの討伐に立ち上がる。
そして激戦の末、グレンデルを見事に打ち負かすのだった。
しかし、平安が訪れたのも束の間、ベオウルフの部下たちが皆殺しにされる。
それは、魔性なグレンデルの母による仕業だった。
ベオウルフは仇を討とうと怪物の住む洞窟へ足を踏み入れるが…

 まず、TV宣伝とかポスターの段階では分からなかったんですが
映画が始まってビックリ。これフルCG作品だったんですね。
アンジェリーナの全裸が合成だって噂は聞いてたけど。不自然不自然。
ちょっとリアルさを頑張ったシュレックの人間みたいなの。
服が身体にベタッとしてて動き方も不自然そのもの。
でも、たまーに気合入れて作ってるらしいシーンでは、限りなく実写に近かったり。
特にジョリー様の顔とかは限りなくリアルに近かったかな
しかし、王妃の顔とかメチャクチャ不自然です。
私のアンソニー・ホプキンスをどうしてくれる!バッカスみたいな演出要るの?
ジョン・マルコビッチも最初誰だか判らなかった。いつ裏切るのか期待した。

 元ネタは北欧神話の古いお話らしいですね。
この映画ではそれに新たな解釈を加えて、かなりストーリーを追加したみたいです。
しかしね、
フルチンで怪物と闘ってフルンティングって名剣を手に入れたり、
ドラゴンとの戦いでアレが*に刺さりそうになったり真面目なシーンに笑いが。
いざ怪物と戦うぞって時に王妃に惜しげもなく披露する全裸。
巨乳のテーブル拭きとか何を狙ってんのかと。
スケベな部下がやられそうな時、べオウルフが間合いを見計らっていて、
間一髪助けるのか?!と思ったら見事に殺されてから突撃!w
いかにして股間を映さずに戦うか…いろんなものでカモフラージュ☆
剣や煙、障害物で隠される分、そこに視線が集中してしまう。
グレンデルは怖いっていうか、出来損ないで可哀想な印象すら受けた。
王妃が竪琴を奏でるシーンで、てっきりこれなら気に入るのかと思ったら、
これも「うるさーい!」で笑った。気の毒な耳だ。
名剣とやらはアッサリ溶かされちゃったわけだが(萎えるという表現が正しいか?!)
もし誘惑に負けなくても、ジョリー様をどうやったら退治できるんだろうね。
グレンデルはきちんと父親には手を出さなかったが、
ドラゴンは思いっきりべオウルフを殺しにかかっていましたね。しかも弱点狙いで。
最初のうちにご丁寧にドラゴンの弱点講座があったのは凄い前フリですね。
ラストは…やっぱりウィーグラフも誘惑に負けて王になるのか。
因果は巡る…でも、契約を交わしたら自分の人間の子供も持てなくなるって
知っていたら契約しなかっただろうなぁべオウルフも。夫婦仲も冷え切ってしまうし。


 いつか将来、役者が要らない時代が来る?とは思いませんが
これに至っては、実写じゃ不可能なアクションシーンもあって
ま、面白い試みだったんじゃないかなと。
でも宣伝材料に使われてたロード・オブ・ザ・リングや
300(スリーハンドレット)には遠く及ばないですけど。
3Dで見るからこそ価値があるそうなんですが、地元では上映してませんでした。
ネタ気分で観に行くって人くらいにしか勧められないなコレ。
個人的総合得点は…40点ってとこかな?
やはり「300」みたいに俳優とCGを見事にコラボさせるべきじゃないかなと。


魔法にかけられて (2007/米) 108分








 ディズニーが贈る、アニメと実写の融合ファンタジー作品。
主演は「チャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のエイミー・アダムス、
米人気ドラマ「グレイズ・アナトミー」のパトリック・デンプシー、
「ヘアスプレー」のジェームズ・マーズデン、「RENT」のイディナ・メンゼル、
レイチェル・カヴィ、ティモシー・スポール、スーザン・サランドン。

 おとぎの国のプリンセスが悪い魔女に騙されて現代のニューヨークへ。
ここではおとぎの国のように全てが上手くいかない!
浮いた衣装と言動に向けられる冷たい視線、不親切な人達、優しくない現実。
弁護士のおじさんと娘さんに拾われ、戸惑いながらも共同生活。
姫を助けに王子と、継母の手先の召使と姫の友達のリスまで
ニューヨークに乗り込んで、唄って踊って暴れ回ってさぁ大変!
おとぎの国ではサマになっても、ここでやられたらタダのアブない人!

 友達とミッドランドスクエアで鑑賞してきました。
ロマンチックな乙女心を抱いていると自負する貴方になら90点で、
(満点にしたい所だけど、諸所残念な点もあったのです)
ロマンスとかお姫様とか甘いの苦手な貴方になら30点でオススメします。
毎度のことながら、洋画はラブコメの完成度が素晴らしいね。
特に今回はディズニー自身がシュレックに負けるか!と自虐パロに乗り出して
白雪姫、眠りの森の美女、シンデレラ、わんわん物語、美女と野獣、などなど
様々なおとぎ話の要素を盛り込んで画面狭しと大暴れ。
メッチャクチャにコメディで笑わせておいて、
後半はグッとまとめていくから素晴らしい。

 新プリンセスのアニメでの造型は美しかったな〜
最近のディズニープリンセスの中でもなかなかの可愛さ。
ムーランとか、リロとか、顔の描き方が微妙にリアルで微妙なのが
多くなってきたけど、久しぶりに美人な姫だわ(失礼だろか;)
冒頭の王道サクサク展開はその速さに笑った。
実写になったら正直、お姫様の顔のシワとか気になって、
それに輪をかけての頭の中お花畑ぶりが強烈!
お姫様も王子様も役者さんは30代なんです…アハハ

 ジゼル役の女優さんは「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」で
注目を浴びた人らしいね。まだ未見だから観ておかねば。
エドワード王子役の人はジェームズ・マーズデン。
最近では「ヘアスプレー」でコーニー・コリンズやってましたね。
この人唄も上手いというので最近人気出てきたみたい。
良かったねぇサイクロプス…君はメガネを外した方が素敵だよ、ってか。
せっかちな単細胞天然王子キャラで大いに笑わせてもらった。
またしても〇〇られ役として本国でもお馴染みらしいw
付き人のおじさん演じた人はハリポタでも観たことある顔だけど、
見事にアニメの悪の下っ端役な顔をしててハマリ過ぎだ。
しかし、リスの受難が…子供が見るには、なかなか残酷なのであった。
そして悪い継母の女王役にスーザン・サランドンが。
メイクが派手過ぎて原型がつかめなかったけど。思いっきりドラッグクイーン。

 それにしても劇中で女の子が初登場時、胴着を着てたね。
サウスパークとかでも描写があったけど、アメリカでは
小さい頃に空手とか習ってる子が日本よりも多そうな気がする。
さて、
普通に王子が迎えに来て帰ると思い込んでた私。
徐々にロバートに惹かれてくジゼルに「ダメ〜!」なんて思っちゃったりも。
胸毛か?そこが決め手なのか?!王子様はそりゃKYな方だけどさ。
姫捜してマンションの部屋開けたら「遅すぎるわ」の疲れきった主婦や
怪しい視線送るゲイっぽい男性。ここまでやるかディズニー!見直しました。
ジゼルの影響を受けてロバートが明るくなっていくのも分かる。
ロバートの影響を受けてちょっとづつ現実に溶け込んでくジゼルだが、
魔法のカードならぬクレジットで購入したドレスが地味過ぎたのが残念。
後のドラゴンとの戦闘シーンの為に動き易さ考慮したんでしょうが…
そのドラゴンも、翼は何のためにあるんだと突っ込むのはなしですか?
おとぎ話の定番のようにでなく、男を女が助けに行くという新展開。
キスしても起きない姫。潔くロバートに譲る王子にキュンときた。
ロバートと付き合ってた彼女と一緒になっちゃうのは安易な展開だけど、
あぶれた者同士幸せになってくれると嬉しい。もっと伏線欲しかったけど。
召使のナサニエルが改心してく過程もちょっと分かり辛かったかな。
彼は現実に戻り、リスはやっぱり喋れるアニメ界が良いと。


 オマケにジュリー・アンドリュースがナレーション担当。
ミュージカルとしてもなかなか心躍るナンバー目白押しでした。
カップル鑑賞して、彼女が目を輝かせ、彼氏はついてけない、てな
妙な温度差を感じてしまうことがあるかもだけど、
こういう映画を一緒になってワイワイ楽しめる恋人同士は素敵ですよね。
パロディ系大好物&割と乙女心を片隅に持っていた私には
見事にツボに入って、笑って笑ってときめいて、最後にちょっと感動して
いい映画を観させてもらった、て気分良く劇場を後にしました。
一緒に観に行ったヲンナに感化されたのもあるかもだけど(笑)
ディズニーやロマンス&ラブコメが大好物な人、必見です。


地下鉄(メトロ)に乗って (2006/日) 121分




 浅田次郎の同名原作を「命」「深呼吸の必要」の篠原哲雄監督が映画化。
地下鉄の不思議な出口を通じて過去へとタイムスリップしてしまった主人公が、
若き日の父と出会うことで確執を抱えたままの父と和解していく姿を描く。
主演は「ALWAYS 三丁目の夕日」の堤真一、
共演に岡本綾、常盤貴子、大沢たかお、田中泯など。

 43歳の営業マン、長谷部真次はある日、父が倒れたという連絡を受ける。
真次は父に反発して高校卒業と同時に家を出て以来一度も会っていなかった。
そして、この日は若くして亡くなった兄の命日でもあった。
そんなことを考えながら地下鉄の地下道を歩いていた彼は、
前方を横切る男性にありし日の兄の面影を見て、思わずあとを追ってしまう。
そのまま地下鉄を出た真次は、目の前に広がる懐かしい町並に驚く。
やがて真次は、自分が東京オリンピックを目前にした
昭和39年にタイムスリップしたことを悟るのだった…。

 公開当時、宣伝の仕方でどことなく三丁目の夕日路線かと思いきや
こちらはもっと大人しく、シビアな出来でしたね。暖かいって雰囲気じゃない。
まず地下道でタイムスリップしてしまうが、それ以降はほとんど
急にどこでもいつでも過去に飛んでしまい、地下鉄要素薄かったな。
昭和の時代を懐かしむ暇もなく家族との関係でほとんど費やす。
昭和の町並はどれもハリボテ感がぬぐえず、奥行きが感じられない。
なのでノスタルジィに浸りたい目的の人は肩透かしをくらう。
どんどん時代が逆行したり進んだりして、大沢たかお演じる主人公の父の
出兵から帰還、のし上がっていく様を知っていくわけで、
そこら辺はなかなか面白かった。砂糖密売とか。
岡本綾と常盤貴子、親子揃って不倫とは…相手も親子だし。
兄貴の未来はどんなことしても変えられなかったけど岡本綾は成功。
所々、登場人物の年齢設定と時代がおかしかったり矛盾もある。
そもそも、一番私が納得いかないのが、腹違いの兄妹だったことが発覚、
生まれてくる赤ん坊を楽しみにしてる母親と、絶望の底にいた父親に対し、
いくら間接的に母親が「愛する人をとりなさい」といったからって
階段から一緒に転げ落ちて中絶させて自分を消し去るなんて…けしからん!
それで愛する人から存在を消し去ることで哀しませまいとしたんだろうが、
自分の両親にあんな仕打ちをしちゃうなんてなぁ…
それがこの映画の最大のミソなんだろうけど。許し難い。

三丁目のように家族で観に行くには重たい内容で(SEXシーンもあるし)
こんな煮え切らない話じゃ、客が逃げても仕方ないです。
ハッピーエンドに捉えることもできますが、私には無理です。
…原作通りだから仕方ないんでしょう。
でも惜しいかな、もっと何かいい要素があれば秀作にもなりえたような。


黄泉がえり (2002/日) 126分





 梶尾真治の小説を塩田明彦が監督し映画化。
死後も自分を想い続けてくれる人の元へ、死人が当時の姿のまま黄泉がえる
そんな現象が日本の九州阿蘇の一部の地域で起こり初めた。
最愛の人との再会に喜ぶ人々と困惑する人々…
厚生労働省勤務の川田平太は故郷の謎の現象を解明すべく調査を進める…

 キャストは豪華でした。
草なぎ剛、竹内結子、石田ゆり子、哀川翔、伊東美咲、田辺誠一、
田中邦衛、柴咲コウは歌手RUIとして劇中で歌を歌います。

 こんないい題材を扱っておいて、もっと凄い感動巨編作れた気がする…
個々の黄泉がえった人たちの動向とか面白かったけど。
手話親子のはかなりジーンときた…あそこだけで泣けた。
極楽山本を使ったのは間違い!(お笑いだし、いまいち役として観れない)
寺門ジモンみたいな、控えめな役だったらまだよかったけども。

あの坊主、カツオはないでしょーが。カツオは…
最初にバレバレだったよな…あの車。
基本的に草薙の演技、ああいう映画には向く…のかぁ?
感情こもってないしゃべり方に聞こえてしょうがない。そして今回、乱暴だ。
テンポがちょっと悪いのも目立ったかな…波がちゃんとあれば、グッとくるのに…
そしてRUIが3曲も歌っちゃうとはね…そんなにスポット当てたかったんなら、
あの歌手とキーボードの人の関係をもっと複線として出して欲しかった。
だいたい、わざわざコンサート会場で待ち合わせなどするな!意味不明過ぎ
ドラマチックに走らせたかっただけだろう。

 あ〜あぁこれ観てボロボロに泣きたい気分だったんだけどな。
メルヘンちっくなイメージで終わっちゃった。
この映画、そんなにリピーターが多いとは思えない。
何故そんなにヒットしたんだろう。劇中歌「月のしずく」は悪くないけど
あのいじめ自殺した子だって、それを生前助けることが出来なかったあの子も、
もっと苦悩があってもよかったものを。
エピソード詰め込み過ぎて、薄っぺらくなっちゃったのか?
しかも黄泉がえった人間がまた死ぬこと、宣伝とかでまる分かりなんだよな。
こういう謎をシックスセンスみたいに秘密にしときゃいいのに。

何か、非常に残念な映画だと思う。
石田ゆり子と哀川翔の関係も良かったし…
全体的にグダグダ間が多すぎたのかもしれない。


レディ・イン・ザ・ウォーター (2006/米) 110分




 「サイン」「ヴィレッジ」に続くM・ナイト・シャマラン監督の6作目。
主演は「サイドウェイ」「シンデレラマン」のポール・ジアマッティ、
共演に「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード。
監督自身もやっぱり、出演しています。結構重要な役で。

 真ん中にプールがあるアパートの管理人・クリーブランドは、
毎日、故障箇所を直したり、プールを掃除したり単調な日々を送っていた。
最近プールが汚れていると指摘された彼は、真夜中に誰かが
プールで泳いでいるのを目撃し、彼女と出逢った。
彼女の名はストーリー。“ブルー・ワールド”からやって来たという。
選ばれた人間を捜し、元の世界へ帰るという彼女の話を信じたクリーブランドは
マンションの住人たちの中から特別な役割を持った人物を捜し出し、
ストーリーを助けるために協力を求めるのだった。

 とうとう、ラジー賞の作品・監督・脚本・助演男優にノミネートされ、
監督賞と助演男優賞を受賞してしまったシャマラン監督。
過去のシャマラン作品支持者からも、すこぶる評判がよろしくない今作。
ナーフ(水の精)の御伽噺チックなミステリアス・ファンタジー。
そこに挑戦する気概は買うんですが、確かにコレはとっつきにくい。
いや、話は終わってみれば極めてシンプルですが、「…で?」となる。
「サイン」も「ヴィレッジ」も楽しめた私ですが、この作品は不合格かな…
何かしら強烈なメッセージがこの作品では極めて薄い気がした。
そう、まるでカルピスを20倍に薄めてしまったような…控えめ過ぎ。

 
誰一人、「バカバカしい、その女気が狂ってるんでしょ」と
全否定する人がいないのと、管理人が急に部屋を訪ねて来て妙な質問をされ、
適当に答えたらそれが間違いで、何の因果か獣に襲われてしまう人とか、
ナーフを一目見ただけで何かに覚醒して本がスラスラ書けるようになっちゃう
将来国を動かす人物の心を動かす本を出す作家さん(監督、男前やね)、
世界を救う選ばれた人物たちが全てこのマンションの住民、
何故か執拗にナーフの素足ばかり攻撃したっぽいCG獣、
右半身だけ鍛えてる妙な男、結局防御には役立たなかった姉妹たち、など

滑稽な設定がシャマラン節なんでしょうが、もっと冒険して欲しかった。
何でストーリーは途中から、あまり喋らなくなったんだろ?
何か作家の妹が手話通訳みたいなことしてたけど…何で??
ストーリーから直接、人間にアレコレ説明しちゃいけない設定だったっけ。
管理人さんの辛い過去が明らかになるものの、本筋との繋がりが弱い。
映画が始まり、不思議なもの、現象が起き、秘密が明らかになる…
で、ハッピーエンド。
それだけじゃダメなんだな、って思いましたね。
何故か無性に眠くなりました。この映画、二度観ることはないでしょう。


レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 (2004/米) 109分






 幼い三姉弟妹が数々の災難に見舞われるファンタジック・コメディ。
“不幸のオンパレード”をウリに世界中でベストセラーとなった児童書
『世にも不幸なできごと』シリーズを映画化。
監督は「ムーンライト・マイル」のブラッド・シルバーリング。
主演は「ブルース・オールマイティ」のジム・キャリー。

 裕福なボードレール家の三姉弟妹。
長女のヴァイオレットは、並外れた知恵とひらめきで
日常の発明品を作る14歳の天才発明家。
長男のクラウスは本の虫で、読んだ本をすべて暗記している。
末っ子のサニーは、どんなものでも噛みついたら離さない女の子。
そんなある日三姉弟妹が海辺で遊んでいたところ、自宅が火事になり、
愛する両親は莫大な遺産だけを残し焼け死んでしまう。
身寄りのない三姉弟妹は、ほどなく遠縁の親戚オラフ伯爵が預かることに。
しかし預けられてすぐ、三姉弟妹はオラフ伯爵の目当てが
自分たちの遺産だと気づくのだが…

 まず、キャストが結構、好感持てた。
ジム・キャリーは相変わらずのハイテンションで役を楽しそうに演じてたし
ジョセフィーンおばさん役は何とあのメリル・ストリープ。
エッ?もう、あんなおばさんだったっけ?ちょっとおかしいトコがツボ。
そして主役となる三人が、これまた可愛いこと…
長女ヴァイオレット役のエミリー・ブラウニングは自然体な可愛さで
長男クラウス役のリアム・エイケンは日本の男の子っぽくて親近感。
末っ子サニー役は二人一役でカラとシェルビーの双子。ホフマン姉妹。
ダスティン・ホフマン出演。クレジットには名はないけど、終盤すぐに分かった。
物語を書いてるストーリー・テラーのレモニー・スニケットは
シルエットだけしかわからないけど、声はジュード・ロウ。
私はてっきり、彼もその後三人の前に現れるかと思ったよ。
ていうか、作者名まんまだったのか。

 特に現実離れしてるわけじゃないけど、世界観がファンタジー。
ノスタルジックっぽい、黒と灰色と、茶色が強調された世界だった。
子供が観て単純に楽しめるファンタジーじゃなくて、ちょっと毒がある。
世にも不幸せというけど、状況は確かに不幸せ。
でも、何故か笑って鑑賞できる映画でしたね。
三人がそれぞれの長所を活かしてピンチを切り抜けていくのが素敵。
変人で凄く嫌な奴のオラフ伯爵にしつこく付き纏われるんだけど
周囲の大人が理不尽なほど、頼りない。
遺産目当てで命を狙われたりするから、内容的にはシビアなんだけど
独特の世界観がギャグ・ファンタジーにしている。

 冒頭に「これはハッピーエンドが好きな人は観ないで」って注意があるけど
ラストはハッピーエンドといえるんじゃないのかな。
三人がこれからも前途多難な旅を続けるのだとしても。
原作が児童書だから、ツメが甘いのは頷ける。
全体的に優しくて、ちょっとトゲのある話、って感じなので
合わない人は、観てもちっとも面白いとは感じないかもしれない。
もっと過激なエピソードを混ぜてもよかったような気はする。
ともあれ、望遠鏡が望遠鏡である必要はあまりなかったのかな?
エンドクレジットの影絵の映像も楽しいので、お見逃しなく!


ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間 (2001/ニュージーランド・米) 178分





 壮大なファンタジーの原点として数々の作品に影響を与え続けてきた名作
J・R・R・トールキンの『指輪物語』を映画化。
監督はピーター・ジャクソン。3部作を一度に撮影。

 役者もイライジャ・ウッド(パラサイトでも似たような役だったね)
イアン・マッケラン(X-MENでもいい味出してる)
リヴ・タイラー(アルマゲドンの彼女、エアロ・スミスの実娘だったのね)
ヴィゴ・モーテンセン(ダイヤルMしか知らないけれど)
ショーン・アスティン(グーニーズの子も歳を取りましたね〜)
ケイト・ブランシェット(今作ではまさに美しい女神みたいだった)
オーランド・ブルーム(今作でかなりのブレイクかな。トロイの役もまぁ好き)
ヒューゴ・ウィービング(額はまんまスミスですね)
ショーン・ビーン(なんか印象に残る顔だよね。悪役っぽいけど)
イアン・ホルム(フロム・ヘルの役もなかなかでしたね)
クリストファー・リー(この人の有名な吸血鬼映画も是非観たいけど…)

 世界を統べる力を持つといわれるひとつの指輪を巡る冒険。
長い間歴史の狭間で行方不明となっていた冥王サウロンの指輪。
偶然それの持ち主となってしまった平和な土地で暮らすホビット族のフロドが
世界を救うべく、その指輪を敵の手に渡すことなく敵地の火山に葬るため
魔法使い、エルフ、ドワーフ、人間、ホビットの9人で旅に出るのだった…

 原作を読んだこともなかったけど、興味を持って映画館で鑑賞。
もう、凄いのなんのって…ピンチピンチでドキドキでした。
主人公が非力な小人で敵が得体の知れない亡者だったりオークだったり…
魔法使いにエルフにドワーフ…FF好きにはたまんなかった!
極めつけはニュージーランドの自然美☆☆☆映画館で観るべき映像だった

 指輪の誘惑で人間は破滅する…指輪の魔力も面白い設定。
エルロンドとイシルドゥアの過去の因縁と、その子孫のアラゴルン
エルフとドワーフの仲も興味深いところ。
最初は見分けがつかなかったメリーとピピン。
無敵のレゴラス、苦悩のボロミア、頑固爺のガンダルフ
キャラクターも見てて面白い。皆で旅してるシーンが大好き。

 洞窟や森の中など、RPGを彷彿とさせるし…松明に階段、緊迫感と神秘さ
エルフ語を実際に作ったトールキンは凄い徹底ぶりだと思う。
フロドの瞳がでかくて不思議な色してるのが大画面で栄えた。
エルフという美しい種族と文明も素敵だ。
あと、オークたちが鎧や武器を作っているシーンが印象的だった。
そうだよな、敵もバカじゃない。武装して準備してくるわな、と妙に納得。

 CGを多用しているけれど、この映画を観終わったあと
大昔、確かにエルフやドワーフは存在していたんじゃないか、と
妙なリアリティを感じた。今はどこにいるのだろう…な〜んて
この映画を観終わったあと、原作を読みました。

未公開シーンでギムリと奥方の絡みが出てきて満足。
これ付けて公開してもいいはずなんだけど、長くなり過ぎるからかなぁ
だったら昔の映画みたいにトイレ休憩入れてでも…


ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 (2002/ニュージーランド・米) 179分






 指輪物語の続編第二作目。
それぞれバラバラになった旅の仲間たち…
フロドとサムは滅びの山へ向かい、メリーとピピンはオークに連れ去られ
アラゴルンとレゴラスとギムリはオークの群れを追う…
二つの巨大勢力オルサンクの塔とパラド=ドゥアの塔。
手を組んだサルマンとサウロン、悪の力は益々その勢いを増す…

 今回で新しい国が登場。馬の国(?)ローハン。
あんな丘のてっぺんに国があっても、攻められたら困るだろうになと思った。
実際にロケ地に建設してしまうところは凄いけどね
バーナード・ヒルがローハン国王セオデンとして登場。
ファラミアが出てきた時はボロミアといかにも似てる!!と思ったけど
髪型の力だけだったのかな。ヴァン・ヘルシングでのギャップに苦笑。

 今作で空飛ぶナズグルも出てきて益々佳境。
ゴラムの声は真似したくなるね。気持ち悪いけど、微妙にリアルだと思う。
エント族が出てきて、この人たちがかなり好きです。
普通の木とエントは別物だろうけど、昨今の自然破壊が浮かぶ。

 どんどんフロドが異常を来たしていくので心配でたまらなくなる。
砦での戦いとか、戦闘メインになってきてちょっと惜しい。
それはそれでいいんだけどね…
分かっちゃいるけど、ゴラムはスメアゴルでいて欲しかった。
もうレゴラスとギムリの立場が戦闘でしか活かされなくて寂しい。
物語的にはそんなに必要な存在じゃなくなってきたからなぁ…
砦でアラゴルンと話した少年兵がその後どうなったか分からないのも悲しい。

 今回で、特典映像の未公開シーンが気になって
スペシャル・エクステッド・エディションを購入してしまった。
これとコレクターズ・エディションは一応特典内容が違うから
ダブってしまったけど後悔はしてないぞ!
正直、ボロミアとファラミアの過去シーンの為に買ったかも。


ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (2003/ニュージーランド・米) 203分






 指輪物語の最終章第三作目。
徐々に滅びの山へ近づいてきたフロドとサム。ゴラムが怪しい動きをし出す。
愛する息子ボロミアを失い苦悩するゴンドールの執政デネソール。
敵の勢力が迫る中、ローハンに助けを求めるよう現れるガンダルフ
一方、アルウェンは次第に巨大になりつつある
悪の影響で命が尽きようとしていた…

 私が小説で読んで驚いたシーン。サムってこんな強かったのか?
あの蜘蛛は気持ち悪いね…愛嬌めいた呼ばれ方してるとは思えん
砦での戦でボロボロだったローハンだけど、
すぐさまゴンドール助けに行くとは…あの国の男たちは相当根性あるね。
あの時は運良く生き延びたけど、今度こそ絶対死にそうだ、と思ったら
どうしても王の人徳と世界危機の為に命投げ出せないよぅ
「人は人類のために死ねませんよ」という言葉は正しいと思ってる人間だから。
でもやはり、その時に全員行かなければ勝つものも勝てないだろうと思うと
行くべきなんだろうけどなぁ…って何か変なこと言ってるかな

 今回は流石に分が悪かったのか反則技の助っ人が出ました。
凄かったねぇ〜最初から来いよなんて思ってもしまったが。
 ファラミアと父親の関係が今回はかなりのミソだった気がする。
兄弟がいると、どうしてもそういうわだかまりが出来てしまうものだな
あとから、何だか酷く可哀想に見えた。ファラミアもデネソールも。
ピピンの歌がうまかったのも驚き。

 ゴンドールの城の作りも凄いと感心。
暮らすとなると不便そうだけど、荘厳で偉大な建造物ですなぁ
投石器でグシャグシャにされていくのが「あぁ〜っつ!!」って思った。
烽火のシーンで自然美が観れて、なおかつ音楽が最高にマッチしてて
何か、よくわかんないけど胸が熱くなった。
 オーク側とウルク・ハイ側で一応派閥争いがあるのね。
でかい象(オレファント)も出てきて戦い方もスケール・アップ!
レゴラス象退治は、出番が少な過ぎるからせめてものファンサービスか

 終盤さしかかってきて、心も身体もまいりまくったフロドを観て
こちらまで動悸が激しくなってしまった。
サムのセリフに感動しつつも、色々突っ込みたくもなる。
旅立ちのシーンはやっぱり悲しい。
あんなにホビット庄に帰りたがっていたのに…
指輪の残した跡は深いのですね
映画を観終わって、遂に終わってしまった。という感がして
とっても寂しい気分になってしまった。
別の形で、またこんな壮大なファンタジーを見たいですね。

 未公開シーンで骸骨の波が来たのは流石に唖然。ギャグ?
宣伝ではあったアラゴルンの呆然としたシーン、エオメルの叫び、
ガンダルフ対ナズグルとエオウィンとファラミアの出逢いも観れたので満足。

 応募したスペシャルディスクが届いたので拝見☆
これは普通じゃ観れない特典映像なだけに俳優人がインタビュー冒頭で
パスポートキャンペーン参加に感謝の辞を述べてくれて
それぞれキャラや世界観の思い入れや日本の印象など、
日本のファン向けな楽しいオマケでした。
メイキングはアッサリめだったけど…



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