管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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ガーフィールド (2004/米) 81分


 1972年に新聞連載されていた漫画原作のふとっちょ猫をCGで描いたコメディ
猫好きだけでなく犬好きにもたまらない!ていうかどちらも可愛いよ!!
だらけたマイペースな日々を幸せに送っていた猫のガーフィーだったが
ご主人であるジョンが動物病院の獣医である同級生のリズに
犬のオーディを飼ってくれないかと頼まれる。
彼女に気があるジョンは快く引き取るが、ガーフィーは嫉妬で面白くない!
自己中なガーフィーはオーディを夜中に家から閉め出してしまい、行方不明に…
流石にちょっぴり反省しオーディを探しに行こうと決意し都会へ旅立つことに。

 とにかく大勢の犬、猫(そしてネズミも)が出てくるので癒されます。
CGで実在しないガーフィーとどうやって絡ませているのだろう…不思議だ。
ただ単純に面白い家族映画でもあるけれど、
野良犬猫や捨て犬猫がああやって捕まって知らぬうちに
どんどん処分されていくのだと考えると悲しいものがあります。
 ペットショップでも、生き物だけれど商品扱いだもんな…
あんな風に貰いに来てくれるシステムなんてあるのだろうか

オーディのダンスはたまりませんね。
あんな愛嬌あって大人しい犬なら大歓迎ですよ。
サー・ニコラスの猫、自分的に大ヒット!ああいう猫が欲しい…
こういうタイプの映画は家族友人、ゲラゲラ笑って
お菓子でも食べながら見るには最適な映画です。
これを見た後、うちも犬か猫を飼おうか〜といった会話になること間違いなし!
吹き替え声優の藤井隆さんもはまっていました。字幕吹き替え両方見たよ☆


怪談 (2007/日) 119分








 300年前に実際に羽生(現在の茨城県)で起こったという累伝説を元に、
落語家の三遊亭円朝が幕末から明治にかけて創作した噺の
「真景累ヶ淵」として長年読み継がれているものを原作に
『リング』、『女優霊』で知られる中田秀夫が監督を務め、
主演に黒木瞳、歌舞伎役者の尾上菊之助(5代目)を起用。
共演には木村多江、井上真央、麻生久美子、瀬戸朝香、
津川雅彦、榎木孝明、六平直政、村上ショージ、柳ユーレイなど。
劇中の講釈師には一龍斎貞水。
主題歌は浜崎あゆみの「fated」。

 若く美しい煙草売りの新吉。艶やかで凛とした三味線の師匠・豊志賀。
江戸で出逢い、恋に落ちた二人は実は親の代から続く奇妙な縁で結ばれていた。
しかし、その縁とは深い怨みのこもった禍々しいもの…。
その怨念もあってか、恋に溺れた豊志賀の元を去る門下生たち。
新吉と言い争ううちに顔に傷を負ってしまった豊志賀は心身共に衰弱し、
三味線の弟子でもあったお久と親密になっていた時、世を去ってしまう。
残された遺書には「この先、女房を持てば必ずやとり殺す」と記されていた。

 真夏の深夜に友達とレイとショーで鑑賞してきました。
怪談=ホラーと思ってる人達にはとりあえずオススメしません。
そういうのじゃないんです。愛憎劇だと思って見て下さい。ホラーはオマケ。
まず尾上菊之助演じる新吉に好感が持てるかどうかでも変わるかな。
顔の角度によってもさい顔にもウットリする美男にも見えるから面白い。
寺島しのぶの弟なんだよな…そういえば。なんて思い出した。
歌舞伎役者を使ったのは正解だなと思った。時代の雰囲気も出てる。
これで新吉がキムタクや長瀬智也や山Pや小池徹平だったらどうよ?
作品のイメージがグシャっと崩れてしまうでしょ?ね?
あと、着流しも様になってて所作が綺麗だったのも眼福でした。
新吉に関わる5人の美女もそれぞれキャラが被ってなくていいね。
少なくとも劇場版「大奥」よりは時代劇の雰囲気も質も高かったと思います。

 キャリアウーマンみたいな女性でも若い男に溺れてダメ人間になったり、
純そうな可愛い子に見えても、中身はなかなか強かだったり。
従順で文句のない妻だが、何か物足りなく感じる男。
現代に置き換えても通じる人間像もあって、面白い。
連れ込み宿(ラブホテル)、籠(タクシー)と文化も続いてるんだなぁ。
黒木瞳ってもう40代後半に突入してるんだなと思うと凄い。
井上真央の演じた役はどことなく池脇千鶴を連想させた。

 
豊志賀の鏡で観た腫れは精神的なものだったのかな。
原作では豊志賀が父と新吉の父の因縁を知って発狂するそうです。
花火のシーンでお久が露骨に新吉の手をとるシーン、
「女ってズルイなぁ…」って思った。自分は花火を見上げて微笑む。
男はその横顔を見る形になる。「こんな純情な私を見て」と女は思う。
そして、師匠が死んでちょっとも絶たない内に羽生に駆け落ちかい。
あの橋の場所、後から思えば町にそう遠くなかったんだね。
一度で懲りたが結婚を断ったお累が顔を火傷し、引くに引けなくなる。
あの赤ん坊が気色悪く出来てて、さすがリングの監督やなと思った。
相変わらず瀬戸朝香は演技が一本調子だな〜残念。
ラストの殺陣は皆さん口を揃えて言いますね。「新吉強すぎ!」
宣伝で既に生首と接吻するシーンを出してしまってたのは辛いかな。
戦犯出てこーい!オチは宣伝で流しちゃいけません!
あと、菊之助て顔がでかいですね…気になっちゃった。
妹のお園さんは殺されないで、二人の最期を見送った形になりましたね。
結局は一風変わったハッピーエンドで、
後味が良いです。
あゆの曲はちょっとどうかと思ったけど。三味線と鈴の音とかでいいのに。
情念深い女性が男性を誘って観に行けば、男を測れるかもしれません。
この悲恋をどう解釈するか…ね。意見交換してみるといいでしょう。
あまり期待してなかったせいか、結構良かったです。78点くらい。


隠された記憶 (2005/仏・独・伊・オーストリア) 119分


 「ファニーゲーム」「ピアニスト」の奇才ミヒャエル・ハネケ監督が、
ミステリー仕立ての巧みな語りで描いた衝撃のサスペンス・ドラマ。
カンヌ映画祭では監督賞を含む3部門を受賞。
出演は「メルシィ!人生」「八日目」のダニエル・オートゥイユと
「イングリッシュ・ペイシェント」「ショコラ」のジュリエット・ビノシュ。

 テレビ局の人気キャスター、ジョルジュは美しい妻アンと
一人息子のピエロと幸せな日々を送っていた。
そんなある日、彼のもとに送り主不明のビデオテープが届く。
そこにはジョルジュの家を正面から隠し撮りした映像が映っていた。
テープは何度も送られてきて、言い知れぬ不安にかられたジョルジュは
ふと少年時代の頃のある記憶を思い出していく…

 評判が良いのでレンタルで見つけて借りてみました。
ドイツ人監督のミヒャエル・ハケネ作品は初です。
ヨーロッパ系ならではの、BGMを多用しない静かな撮り方。
そして正直、観客に優しくない物語の進め方に戸惑いながら鑑賞。
寝転んで鑑賞したら確実に安眠しそうだったので突っ立って鑑賞。
“人は生まれながらにして罪を犯している”という自論の元、
ハケネ監督は格差社会や差別なんかを根底に置いてるようです。
次第に明らかになる主人公の記憶なんですが、それほど衝撃でもない。
むしろ、人間誰しも幼さ故に起こすだろう残酷な悪戯といおうか。
結果的にそれは後々の未来に大きな違いを齎すターニング・ポイント。
色々と謎だけが積み上がる中、突然喉を切り裂くショッキング映像。
このシーンで映画館の客席から悲鳴が上がったという。
観客は“結局、誰がビデオ送っていたのさ”と思わざるを得ないのだが、
監督は答えを用意せずに観客の個別の解釈を求めている。
ラストシーンはさりげなくピエロとマジットの息子の接点が描かれている。
共犯なのか、しかしマジットの息子は送っていないと断言している。
直接送ったのはピエロだったのか、はたまた登場してもいない誰かか…

私はこういう映画は苦手だ。2回目見ることはないかもしれない。
決して娯楽作品ではないし、センスを楽しむにしても楽しめない。
ちゃんとした終わりを用意してくれないのでモヤモヤは解消されない。
解消されないから他の映画批評サイトを回ってみるものの、
監督のやっつけ仕事だったような気がして、う〜んと唸る。
ただ、主人公の家に遊びに来ていた客人が喋っていた話題はなかなか。


下弦の月 ラスト・クォーター (2004/日) 112分




 人気漫画家矢沢あい原作の同名漫画を映画化。
キャストは栗山千明、hyde、成宮寛貴、伊藤歩、小日向文世、緒形拳…
ひょっこりゲストに陣内孝則、やまだひさし(ラジオDJ)も。
 家庭環境が複雑で恋人に裏切られ居場所をなくした望月美月。
そんな夜、彼女が懐かしいメロディに惹かれ訪れた不思議な洋館。
そこでギターを奏でる外国人のアダムと出逢う。
アダムと1週間過ごした美月は旅立つアダムについて行くことにするが…

 原作は随分前から読んでいた。ミステリアス・ラブストーリー。
映画を観始めた時は、そのイメージのギャップに苦しんだけど
これはこれ、と割り切って観始めた。
そりゃ、アダムは小さいし栗山は何か変だったけど…
あと伊藤歩は色んな役やってるね〜意外な役回りでビックリ。
未だに『リップスティック』のヤンキー女のイメージが…

 役者が棒立ちで淡々とセリフ喋ってる感じがアレだったんだけど
…終盤に差し掛かる時にはほんのり涙を流していました。
何ていうか、漫画とは違う魅力もあると思う。
直接的に心に訴えかける何かにやられた。
美月と知己の砂浜シーンが綺麗で好き。
知己のキャラから、浮気できるイメージが無いんですが…
でも男ってそういう生き物なのかしら。
栗山は最初ミスキャストかと思っていたけど
長い黒髪もあのドレスで段々栄えてきたかな。存在感も出た。
hydeも相変わらず大根だけど(ビデオの英語なんて閉口した)
セリフが少なめなのが功を成したかな。

 双子の設定とラストの複線はどうかと思ったけど
そのすぐ後の美月の言葉で納得した自分がいた。
劇中で使われた曲、かなり前に出したhydeの1stソロアルバムにも収録の
私も結構気に入ってる曲で映画にも合っていたんで良かったな。
原作にあった歌詞の一節がなかったのはちょっと寂しいけど。
エンディング後のワンシーンでちょっぴり哀しくなった。
恋人の後追い自殺をした人は決してあの世や来世でも幸せにはなれません
っていう残酷な運命を見せ付けられたな。

 幻想的で現実味が薄く制作費も易そう。邦画らしさかな。
良くも悪くも恋愛漫画原作でアイドル映画の部類なんだけど
そういうのが気にならない人なら素直に感動できる映画だと思う。
原作まだの人は観てから読んだ方がいいのかな。
私は原作とは少し違う展開にドキドキもしたけど。
指輪をペンダントに変えたのは、判りづらいからかな…



華氏911 (2004/米) 112分


 マイケル・ムーア監督の超話題作ですね。
獄中のフセイン元大統領も見たがっていたそうです。

 ブッシュ大統領がどんな手段でその地位に就いたのか、その裏を探ったり、
就任してどんな仕事をしたのかとか、あの911事件が起こった時、
ブッシュは何処でその報告を聞き、どんな対応を取ったか…
もう、この時の実際の映像が撮られていて、驚いた。
あんなものを観てしまったら、イメージダウンなんてものじゃない。

 今回のドキュメントは、前作程のインパクトは無かったものの
何故マイケル・ムーアが凄いのか分かったような気がする。
メディアは事実を知らないわけじゃない。
規制があったり方針があったりして流せないのだ。でもムーアは流す。
実際にイラクで空爆に遭い幼い子供を殺され慟哭する父親を映す。
そこらへんに転がっている大勢の遺体や生々しい戦争の傷跡を。
ついさっき付けられたばかりの痛々しい傷跡だ。

 無邪気とも言おうか、ブッシュを支持するブリトニーも出てくる。
「私たちが投票してこの人に決めたのだから信じて付いていけばいい」的コメント
 ブッシュとビンラディン一族の繋がりというのはちょっと信じ堅かったんだけど…
どうなのだろう。ブッシュの失言や誤発言、
そういえば前にそういう本が出てバカにされてましたね。

 911事件の被害者の遺族は訴える。「私の息子の死は利用された」
フィクションではない、過酷な現実。反対する人がいても賛成する人がいる。
人間はどれだけ経っても歴史を反省できてないのかもしれない。



風と共に去りぬ (1939/米) 231分










 太平洋戦争が始まる前に製作され、戦後この映画を鑑賞した日本人が
「こんな国に勝とうとしてたなんて」と脱帽したことでも知られるハリウッドの名作。
映画史を語る上でも欠かせない壮大なスケールで描かれる愛の金字塔。
マーガレット・ミッチェル原作、「オズの魔法使い」のヴィクター・フレミング監督。
主人公のスカーレット・オハラにヴィヴィアン・リー。
レット・バトラーを演じるのは“キング・オブ・ハリウッド”のクラーク・ゲイブル。
スカーレットが恋するアシュレーにレスリー・ハワード。
アシュレーの妻・メラニーにオリヴィア・デ・ハヴィランド。
スカーレットの父:トーマス・ミッチェル スカーレットの母:バーバラ・オニール
アカデミー9部門(作品・主演女優・助演女優・監督・脚色・撮影・
室内装置賞・編集賞にタールバーグ記念賞)受賞。

 1861年、南北戦争が始まろうとする直前。
ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラの長女スカーレットは、
同じ大地主ウィルクス家の嫡子で彼女の幼馴染みであるアシュレーに夢中。
激しい気性と美貌の持ち主のスカーレットは多くの青年たちの憧れの的であり、
こんな自分の結婚の申し出を断るはずはないと思っていたスカーレットだったが、
彼が従妹の地味で大人しいメラニーと婚約することを知りショックを受ける。
彼の心は気立ての優しいメラニーのものだった。
そして突然、南北戦争の開始が伝えられ、スカーレットは失恋の自棄から
メラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚した。
メラニーと結婚したアシュリーもチャールズも戦争に参加し…

 名作だけど長い!ことでも知られるこの映画。
東野圭吾の小説でやたらとこのスカーレット・オハラが出てきたので、
興味持ちついでに映画好きなら渡るべき橋、見てみようと相成りました。
確かに長い!だけど途中からドンドン先が気になり出して、
どうなる?どうなる?え〜?!…と、夜に見始め見終わったのは明け方でした。
波乱万丈な彼女の人生は今でいうと昼ドラみたいな感じでした。
好きでもない夫が戦死して、喪に服すのが退屈でしょうがない!
大好きなアシュレーの頼みだもの、奥さんも子供も面倒見るわ。
惚れた弱みかバトラー便利♪…ちょっといきなり戦争行かないでよ!
やっと故郷に帰って来たわ。母は死に、父はすっかり耄碌しちゃって…
この家を、暮らしを守る為なら殺人だって死体隠蔽だって何でもするわ!
アシュレーにまだまだアタックし続ける…愛されるその日まで。
この土地の税金を払う為だもの、妹の婚約者だって奪っちゃうわ。
色々あって新しい旦那も死んでまた喪服よ…妹よ、悪いことしたわねゴメン。
お金が無い…仕方ない。嫌いなバトラーと結婚するしかないわね。
これ以上年を取りたくない!もう子供産みたくないわ!!
旦那がキレて娘連れて家出しちゃった…でも別に追いかけない。
娘が落馬して死んでしまった…口論の末階段落ち。旦那との間は最悪の状況。
メラニーが死んでアシュレーが急にどうでもよくなったわ。目が覚めた。
バトラー御免なさい!今まで気づかなかったけど、あなたを愛しています!
「…俺もう疲れたよ。」ってドコ行くのよ!待って!…これから私、どうしよう。
残ったのはこのタラだけ。明日は明日の風が吹く…

ざっと簡単にまとめちゃうとこんな所でしょうか。

 スカーレットの凄まじい自己中ぶりには閉口しちゃいますし、苦労が多いのも
自業自得なんですが、その正直で凄まじい生き様には尊敬しちゃいますね。
見終わってすぐはちょっとポカーンとしちゃったんですが、
後から思い返せばなかなか深い。色んな解釈が生まれてくる構図です。
ある男に振り回され、別の男を振り回し、形は違うが二人とも去り、
結局、彼女が裏切らず、裏切られなかったのは土地(タラ)だった。
父親は言う。「土地を悪く言うのは親を悪く言うのと同じだ。タラを守れ。」
彼女がメキシコに駆け落ちしようと誘うが、アシュレーが断りつつ言う。
「君が愛してるのは僕じゃない。土地(タラ)だ。」
しかし、潔く身を引かないで馬鹿正直に約束を守り好きな男性の妻子を守り、
機会があればまだ再アプローチをしてくる諦めない彼女も理解出来ないが
(チヤホヤされる存在の自分をフッたから余計に固執しちゃったのよね)
キッパリと「メラニーを愛してる。君を愛することは永遠にない」と断らないで
都合良くスカーレットを利用しちゃってるアシュレーも酷い男だな。
バトラーもバトラーで、凄いS気質なのか、スカーレットに意地悪ばかり(笑)
でも、あそこまで彼女を好きでい続けられる彼は一途で素敵だ。
…しかし最後には全てに疲れて去っていっちゃうんだけどね。切ない。

スカーレットもバトラーも、よく似てるんだな。内面に子供っぽさもあって。
幼馴染で人当りもよいアシュレーと、金持ちで自信過剰なバトラー。
どうしても主役目線で見れば後者の方に好感沸くでしょうね。
バトラーの方がワイルドで格好いいし。意地悪な所もあるけど。
恋愛するならスカーレット、結婚するならメラニー。
世の男性の多くにそう思わせるだろう対照的な二人の女性像。
この映画を観てこの男女4人に対しどういう感想を持つかで価値観が測れます。
友人や恋人同士で討論してみるのも面白いんではなかろうか。

 ヴィヴィアン・リーはあのローレンス・オリヴィエの元妻。
彼を追って渡米し今作でアカデミー主演女優賞を受賞し一躍大スターとなる。
クラーク・ゲイブルは結婚を5回経験するが子供には恵まれず、
心臓麻痺で彼が亡くなって4ヵ月後に子供が誕生したそうです。
彼の息子のジョン・クラーク・ゲイブルはこの映画のメイキングに出演。
アシュレーを演じた俳優さんは第二次大戦に出兵し飛行機が墜落し戦死。
メラニーを演じた女優さんはこの役を同じく女優の妹と取り合ったそうです。

 恋愛模様ばかり感想書きましたが、映像技術も素晴らしいです!
60年以上前の作品だとは思えない。壮大な夕日が心に焼きつきましたね。
見るには根気がいりますが、私は見て良かったなと素直に感じました。
あと5年後くらいにまた鑑賞に臨みたいと思います。…癖になりそう。


ガタカ (1997/米) 106分



 イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウ共演の未来が舞台のSF映画。
そう遠くない未来、人類の科学は発達し、差別までも遺伝子レベルとなっていた。
赤ん坊の遺伝子を調べることでその子の健康、
寿命までも即座に判別されてしまう時代…
人間は受精段階で遺伝子操作され完璧な身体で生まれることが出来る。
その時代では昔の方法で生まれた自然の人間は
どんなに努力しても遺伝子でエリート社会には入れなかった。

 普通に生まれてきたビンセントは寿命は約30年の不健康体と診断される。
ビンセントにやがて遺伝子操作された優秀な弟が出来、
その差は広がり、常にどんなことにも弟が勝っていた…
そんなビンセントが描く夢は宇宙飛行士になって宇宙に行くこと。
しかしどんなに努力しても血液検査で不適正にされてしまい
宇宙飛行士施設ガタカに採用されないビンセントは、ある筋のルートで
優秀な遺伝子を持つ人間と契約をし、その細胞を借りて
エリートとしてガタカに進入することに成功するのだが…

 これはなかなかの傑作でした。感動した。
イーサン・ホークは名前は聞いたことあるけど彼の映画を観るのはこれが初。
ユマ・サーマンはエリート清楚でツンとした感じが似合ってた。美しい。
ジュード・ロウ、この映画を観て格好いいと初めて感じた。
あまり制作費をかけなくても未来を感じさせる手法は魅力的。
物語も訴えかけるものがあって良く出来ていた。

 人の遺伝子を自分のものとして偽造するなんて大変だ。
毎朝、自分の証拠となる垢や抜け毛の処分
血液チェックに使われる指にあらかじめ仕込みをしたり尿検査まで。
それでも宇宙に強い夢を抱き、ビンセントは努力する。
遺伝子だけは誤魔化しても彼の実績は彼の努力による結果だ。
彼が劇中、「可能なんだ…」と何度も口にしたのが忘れられない。

 彼の正体を疑っていた上司が何者かに殺され
不適正者であるビンセントの身体の一部が発見され指名手配される。
彼を見つけようとする警察がこれまたしつこくてドキドキしっぱなしだった。
ビンセントに遺伝子を提供する彼との絡みが微笑ましかった。
顔でばれないのか?って話なんだけど
未来では顔はあまり覚えられない。遺伝子が全て。
…そんな未来…怖いな。
人間は運命まで遺伝子で操作されてしまうのか?

 ラストの医師との会話が最高に素晴らしかった。
SFでここまでヒューマン・ドラマな映画を観たのは初めてかもしれない。
今までに無い珍しい映画だと思う。未見の人に薦めたい。

最後、車椅子の彼がああなる必要はなかったと思う。
悲しくなるから出来れば別のラストを用意して欲しかった。
あれだけ科学が発達したのに、彼の足は治せなかったのだろうか…
二人の間には確かな熱い友情が芽生えていたのに。


ガチ☆ボーイ (2007/日) 120分






 劇団モダンスイマーズの舞台『五十嵐伝〜五十嵐ハ燃エテイルカ〜』
を映画化した青春映画。「タイヨウのうた」の小泉徳宏監督作品。
佐藤隆太、サエコ、向井理、仲里依紗、宮川大輔、泉谷しげるなど。
悪役レスラー“シーラカンズ”の一人フジタ“Jr”ハヤトは本物のプロレスラー。
大学生の五十嵐良一が弱小プロレス研究会にやって来た。
人数も少なく覇気も弱まっていた部員たちはプロレス好きの彼を大歓迎。
しかしアマチュアのプロレスは段取りと演出が全て。観客を楽しませるのだ。
だが商店街のイベントで彼はガチンコファイトをぶちかまし、予想外に大ウケ、
五十嵐は人気者に。そんな彼にはある複雑な事情が…

 プロレス全く興味なし、宣伝の段階でも、また難病泣かせ+スポ魂ものか〜って
全然興味なかったんだけど、テレビで佐藤隆太が宣伝してて、見てみようかな、と。
あざとい泣かせ演出は虫唾が走る程嫌いな私ですが、何故か時たま、
ベタな展開でも、読める流れでも、理屈を通り越して胸にダイレクトに届くモノ。
そういった絶妙なツボがこの作品にはあったのか、
映画館で久しぶりに泣くのを堪えた邦画でした。素晴らしかった。

佐藤隆太…マサ、マスター、ジャンボいいねぇ。主役も立派に張れるね。
ヒロインのサエコも、悔しいけど可愛い。
告白のくだり切な過ぎる!!
他は、そんなに有名な役者さんいなかった気がするけど、
誰も彼も上手くキャラが立ってたし、好感が持てた。
部員仲間たちのキャラクター、コスチューム、クスクスしたり感心したり。
伏線もあって、それが今後に見事に活きてて、ニヤリとしたり、切なくなったり。
特に後半あたりはロッキーのような熱さ。分かっていつつもハラハラドキドキ。
観終わって背中にびっちょり汗かいてまった(恥ずかしい;
実際に脳の障害を負っているのなら、プロレスは悪影響には違いないが。
毎朝彼は日記を読んで戸惑い、緊張しながら部室へ行っていたんだなぁ。
そして皆が何食わぬ顔で暖かく五十嵐を迎え入れてくれる。
内心戸惑いながらも、ホッとして笑顔で返す。憧れてた先輩や女の子。
いつも帰宅に使うバスが二人だけの貸切状態なのは不自然だったけど。
告白したことをメモしたくないけど、メモしないと彼女が傷つく。
あの雨が降り出したのは演出臭すぎるけど、やるせなさが凄く伝わった。
「50回目のファーストキス」みたいな具合に、いつか彼にも恋人できるのかなぁ。
刻まれた過去の記憶だけは確かに、永遠に彼女を想ってしまうのだろうか。
父親が事故の起こる前の自分のことを自慢しているのを聞いてしまうのも酷。
彼がバスで居眠りして白紙になっちゃうシーン、緊迫しながらも
景色の綺麗さにハッとしてしまったり。撮り方も上手いのかな。
彼の病気は治らないけれど、毎朝毎朝白紙の人生を刻んでいくんだけど
あの日あったことと、皆との絆、あの写真を見て新しい彼はどう思うだろう。

これは素直に良作でしょう。87点!!家族でも鑑賞可!笑える要素もあったし。
また映画館に足を運んでも惜しくないと思える程でした。
これは絶賛のし過ぎかも(笑)あくまでも大きすぎる期待は捨ててね。
ポジティブな感動を呼び起こすのが素晴らしいと思います。

 ですが悲しいかな、ヒットは望めないかも。題材が題材なだけに。
プロレスだし〜と倦厭しないで、観てみればいい。はまれるからきっと。
私が観た回は、カップル2組と私の5人だけでした(ノД`)オーイ
上映開始前のカップルの五月蝿いノロケ会話にイラっときましたが、
映画が終わる頃にはすっかりストーリーに入り込めたようで、
すぐに立ち上がれない様子。ちょっと見知らぬ彼と彼女を見直した私でした。
THE3名様ファンの私としては、是非ともこの監督の次回作は
岡田義徳主演でお願いしたい。難病テーマがまたあったら見事な三部作に…ネ
あ〜また「タイヨウのうた」見たくなってきた。この監督さん伸びるね!


彼女は夢見るドラマ・クイーン (2004/米) 90分


 都会ニューヨークから田舎に引っ越すことになってしまったローラ。
彼女はダサくて刺激の少ない町に現実逃避し、妄想族で爆走。
浮いたファッションで登校し同じバンド信者の地味な女友達を作り、
自分を面白おかしく誇張し語る。目立つの大好きなローラは演劇の主役も狙う。
そんな時、大好きなロックバンドが解散すると聞いて大ショック!!
解散コンサートとパーティーに参加すると大見得切って発言してしまい、
チケットも取れないままなんとかなるさ精神でいざニューヨークに降り立った…

 主演に『フォーチュン・クッキー』でブレイクしたリンジー・ローハン。
まぁ彼女のためのアイドル映画ですから。勿論、ディズニー製作。劇場未公開。
セカンドアルバムの写真でも気になったけど…彼女の肩や胸元…
皆何故突っ込まない??何かブツブツが目立つ。ファンデで隠せば?
彼女の肌が露出されるたんびに気になって仕方なかった。
パパがダサいっていってるけど、ママの方が酷くないか?
ライバル役の子、何かサルマ・ハエックに似てた。ラテンチック。
憧れのバンドマン役にアダム・ガルシア。出演作少ないけど頑張れよ。
ヒロインのバンドに対する熱意が凄くドン引きしちゃうなぁ〜
日本でいうと、あれはヴィジュアル系のファンに近い気がする。信者とか。

 何とまぁ、妄想少女って設定以外は焦点定まらずドタバタラブコメ。
あの男は衣装盗むためだけに出てきたのか?ラスト意味不明に踊る。
どんな夢でも強く想い続けていれば叶うわ☆って御気楽思考に苦笑しちゃう。
だって、彼女あんまり努力も成長も見られないんですもの。
ローラの無計画で破天荒すぎる性格は身近にいたらかなりムカつきそう。
チケット買う代金忘れてきちゃった所、友達に謝ってないしさ。
彼女のための映画だからね。そこらへん、マジに突っ込んじゃダメダメ。
劇でミュージカルしてるリンジー・ローハンを見せるための全ては前座。
しかし観てると米国ハイスクールの演劇ってあそこまでするのかな?なんて。
劇中使用されたあの歌も何気に頭の中をぐるぐる回るんだよな。
リンジーは親しみ易そうな顔してるから人気あるのかな?


神に選ばれし無敵の男 (2001/独・英) 130分






 鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク監督が、ナチス台頭下のベルリンを舞台に、
歴史の流れに呑み込まれる二人の男の数奇な運命を描いた真実の物語。
主演は「海の上のピアニスト」のティム・ロス。
ストロングマン・コンテスト優勝者のヨウコ・アホラや
国際的ピアニスト、アンナ・ゴラーリなど演技未経験者が大抜擢され、
実際の技能もさながら、みごとにその期待に応えている。

 1932年ポーランド。鍛冶屋を営むユダヤ人一家の長男ジシェは、
賞金目的で対決した“世界一の力持ち”の男相手に難なく勝利してしまい、
その怪力が認められてベルリンのショーに出演することになる。
雇い主のハヌッセンは千里眼の持ち主で、オカルトの館を経営しており、
ヒトラー政権下で重要なポストに就く野望を抱いていた。
彼は、ジシェの芸名を“ジークフリート”と名付けカツラをかぶせて
ユダヤ人であることを隠して出演させると、その舞台はたちまち評判となった。
しかし、ユダヤであることに誇りを持つジシェの中では、
自分を偽ることに対する葛藤が次第に強まっていくのだった…。

 大層な題名と、ティム・ロス主演ってことで観たんだけど…
これは物語の主役は明らかにヨウコ演じたジシェだろー!
ジャケットは思いっきりティム・ロスで、映画の趣旨が違うんじゃ…
実際にあった出来事を映画にしたらしいが、
現代のサムソンことジシェがしたことはそれほど凄いことじゃないね。
むしろ、
あんな小さなことがアダとなって…ドジ踏んだな…って思った。
演技未経験かつ、英語も覚えたてのヨウコの演技は絶賛されている。
ピアニストの女性、ルックス微妙(失礼だが)と思ったら
本物のピアニストを抜擢していたのですね。
さしずめティムは素人役者たちの脇固め役といった所でしょうか。
彼が自信満々なキャラを演じていたので、流石似合っておりました。

 ヒトラーがかなりのオカルト好きだったことは有名ですね。
この映画には直接出てこなかったけど…
ヒトラーが政権を握ることになる直前までの物語。
これから先のユダヤ人の悲劇は語る必要もないだろうけど。
てっきり、ヒトラーを影で操るから無敵の男ってタイトルなんだと勘違いしてた。
これから凄いことが起こるのか?と思っていたら
尻つぼみな展開でガッカリ。彼はすぐ退場しちゃうしねぇ。
ナチの重役に日本人のイメージが語られててちょっと注目してしまった。
ヨウコは実際にでかいトラックを引っ張れる怪力の持ち主で
メイキング映像では映画に対する意気込みが大いに語られている。
ティムを持ち上げてるの観て、さぞかし軽そうだな〜なんて(笑)
ハヌッセンをあんな場で糾弾してしまって…
彼女を助ける為とはいえ、ちょっと可哀想になってしまった。
ハヌッセンはユダヤ人だろうな〜って最初の方で推測できたしね。
実は生きてるんだろ!なんてあらぬ予想をしてしまった。
もし千人のサムソンがいたとしても、やっぱり別の方法で戦わないとね。
あの例えは、力が強いってことじゃなく、意志を意味しているんだと思うけど。


かもめ食堂 (2005/日) 102分






 デビュー作「バーバー吉野」が注目を集めた荻上直子監督の
「恋は五・七・五!」に続く長編第3作目で全編フィンランドロケのほのぼのドラマ。
主演は小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。
共演に「過去のない男」のマルック・ペルトラ。(ヘルシンキ出身)
原作は、作家・群ようこが映画のために書き下ろしたオリジナル・ストーリー。

 フィンランドのヘルシンキの街角に“かもめ食堂”という
小さな食堂をオープンした日本人女性サチエ。
シンプルな“おにぎり”を看板メニューに、フィンランドの人にも
日本食のおいしさを伝えたいと張り切るが、なかなか客は来ない。
それでもめげずに淡々と営業を続けるサチエは、
やがて訳ありな2人の日本人女性と出会うのだった。

 なかなか評判のミニシアター系だそうで。
フィンランドは日本から飛行機で最短10時間で行けるヨーロッパの端。
かもめのアップから港が映る始まりで、ちょっとワクワクする。
行ったことのない国を舞台に、日本人が主役だからね。
静かでのんびり、ゆったり時間が流れていく映画。
決して派手な展開はなく、雰囲
気とセンスを楽しむ作品。
豚身昼斗念君にはちょっと和んだ。コーヒー永久タダか…いいな。
現地の人が店にいるのを見ると通りかかる人も入り易くなるというもの。
後からお手伝いすることになるミドリさんが新メニューのアイディアを出すものの
イマイチ…でも後日、急にシナモンロールが登場。
野次馬おばさん3人が匂いにつられて来店してくるシーンはとても
微笑ましくて、見ている方も焼きたてのシナモンロールの匂いを想像しちゃう。
お客が来なくて寂しかった店がどんどん繁盛していくだけでも
地味に感動的だったかな。静かで淡々と流れているんだけど。
マサコさんのスローな喋りと、現地で買った格好いい服と、
森でつむキノコ、謎の老人から貰うネコ、何だかファンタジーだな。
3人も、そして夫に逃げられた妻もオタク少年もコーヒーおじさんも、
何か心の奥底に持っているんだけれど、それを深く掘り下げないで、
立ち入らないで、ただただ優しく料理をふるまい、癒しのひとときをあげる。
そんな印象。この映画にはヤマもオチもなくていいんだな。
藁人形のくだりや、茸がトランクに入っていたり、若干妙なスパイスが入ってる。
「荷物に…大切なものが入っていたかしら?」過去のしがらみだったのでしょうか。
冒頭にあった話から、むしゃむしゃと食べる大柄な客とか登場するのかと
思ってたけど、結局はあんまり意味なかったんだね。
コーヒー不味い?料理不味い?他店からクレーム?茸が毒入りじゃ…
などなど色々勘繰っても何も起きずに過ぎていく。
見る人によっては退屈かも。

 見終わると無性にシナモンロールとおまじないしたコーヒー、
おにぎり3個セット、などなど劇中に出てきた料理が食べたくなる。
フィンランドにも行ってみたくなるでしょう。白夜を裸眼で見つめてみたい。
主役はおばさん3人だけど、これを現在売り出し中の若手女優とかが演じたら
この映画の良さが失われてしまうんだろうな。この人達だから良いのだ。
片桐はいりがマトモな役をやっているのも珍しいし、
小林聡美は観てるうちにとっても魅力的に思えてくる。
もたいまさこの鈍いような、天然のような、でも芯はある雰囲気。
日々の義務に追われ、心が疲れててボーっと過ごして見たい方にはお勧め。
邦画はたまに、邦画にしか出来ないこういう映画が作れるから良いのだ。


感染 (2004/日) 98分


 予言と2本立てで映画館で観てきました。

 経営が危うくまともに患者を治療できなくなり、人手も減り
薬も医療備品も底をついてきた…医師や看護婦も精神薄弱としていた中
これ以上、病人を収容できない…明日までに何とか持ち堪えられれば!
医療ミスで入院患者が死亡し切羽詰まった医師たちは隠蔽を図る…
そんな矢先に救急車が緊急で運んできた患者は内臓が溶ける謎の症状で…

 感染は後を引く怖さが無いのがまた驚き。
観てる最中は「来るぞ来るぞ〜」って心で思ってドキドキして観たけど
まぁ恐いっていうか気持ち悪い系
高嶋さん出てると何か恐怖がダウンしない?
元々真面目なキャラ向いてなさげっていうか…とぼけた顔してるから…
佐藤浩市はまぁ雰囲気出てたけど…医者って役柄で「らせん」思い出した
看護婦さん面々はうまく演じていたと思う。

 過ちは必ずしも責められるべき罪じゃないけど、
それを隠そうとするのは間違いなく罪だよな
これを観て恐いと思ったのは医療現場のあり方みたいなものだった。
こんな病院に行きたくねぇ〜〜〜!!っていう
因果応報なホラーはむしろ、理にかなってていい。


カンフーハッスル (2004/中・米) 103分


「少林サッカー」で大ヒットを飛ばし一躍有名になったチャウ・シンチー監督の
待望の期待作。今作では笑いよりもアクション重視。でも笑える。
カンフー好きにはたまらない香港スターのキャストに多種多様な技の数々。
主演は勿論、チャウ・シンチー。
「少林サッカー」のおデブさん(ラム・ジーチョン)や
魔の手兄さん(チャン・クォックワン、鉄の鎧の兄さん(ティン・カイマン)も出演。


 かつて正義の無力さに失望し悪の道に憧れるシン。
うだつの上がらない相棒と一緒にギャング団“斧頭会”の名を語り
ある貧相な豚小屋砦の住民からカツアゲしようと企むが、
彼らは巷の斧頭会の存在を知らなかった。
偶然通りかかった本物の斧頭会の一派を巻き込み、壮絶な戦いが幕を開ける!

 如来神掌(思いっきりギャグかと思ったけど60年代香港人気映画のタイトルでも
あったらしい。その手のひらの跡はGガンダムの石破天轟拳を彷彿とさせる)
獅子の咆哮(叫べば並み居る敵も一気に蹴散らす破壊力!)
太極拳(こちらは有名。あの陰陽マークが格好いい。受け流しの姿勢も素敵)
五郎八卦昆(八卦掌は中国武術で棒術。円を描くような動作で敵を打ちのめす)
十二路譚腿(北派少林寺を代表する門派。52の技法があるとか。)
洪家鐵線(南派を代表するのがこちら。鉄輪を両腕にはめて戦う。)
古琴波動拳(正にこれが漫画世界の超技。かなりの脅威だった)
崑崙派の蝦蟇功(少林派、武当派、峨眉派と並ぶ中国武術五大流派のひとつ。
崑崙派。仙人の住むといわれる崑崙山が語源なのかな?)
…創作したものや実際存在する必殺技らしい。

 主役があまり活躍しない、と不満もあるみたいだけど、
活躍する人たちは実力派ばかり。監督のカンフーへの愛と受け取ろう。
照英に似てる人足さんやちょっと蛭子入ってる仕立て屋。
ブルース・リー似の組長、家主亭主も、どっかで観たことあるような顔。
半ケツの床屋やメガネサラリーマンは「少林サッカー」にもいましたな。

 最強の殺し屋火雲邪神(ブルース・リャン)の初登場もやられた。
こんな格好だけど、実は…って展開が多いけど
その外見と中身のギャップが面白い。チャーミングやな
有名映画のあからさまなオマージュも愛嬌たっぷり。

 少林サッカーが引き合いに出されて、「あっちの方が」の意見が多いけど
私は断然、こちらを支持する!!もう最高だもん
危機感や緊迫感、感動もこっちの方が強い気がする。
主人公の回想シーンは、ベタだけど凄い可哀想になって涙腺緩んだ。
ヒロインも相変わらず綺麗な女優さんを選びますね〜
斧頭会の冒頭からの活躍とダンスも悪の美学な雰囲気が良い。
豚小屋砦の人たちもユニークだし大家夫婦もたまんないね!
汚い生活観も、それっぽさを出す愛嬌だと思うし。
相棒があまりに役立たずなのも笑った。
これの次回作の話があるらしい。どう転ぶのか楽しみだ。




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