管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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VERSUS ヴァーサス (2000/日) 119分


 北村龍平監督作品。
殺した者が蘇える…そんな超常現象が起こる不気味な結界の森。
そこに謎の組織によって連れてこられた脱獄した死刑囚の二人。
車の中にはこれまた謎の少女。
彼らの狙いは?そしてこの森とどういう関係が??

 結界やら蘇りの森やら、設定はまぁまぁ漫画みたいでよかったんだが、
戦う意義が…ヒロインの扱いも酷いもんでした。顔殴って気絶さすなよ…
このヒロイン、何気に宇多田ヒカルに似てるとこあった。
刀と銃の痛快アクションものだと思って借りたんだが、違った…

 ゾンビ映画と化してたわ。ぐろい映像多すぎ。
それでいて作り物だってまるわかりだから、変な感じした。
目ん玉つかんだり心臓えぐり出して食べたり、首飛ばしたり…
無茶苦茶やりすぎてみんながみんな狂ってた。
キャストが全然知らん人ばっかで、それでいて演技が救いようの無い程下手糞
極まりないので…主人公、短気で馬鹿でカッコつけで観てらんない…
敵キャラもいっちゃってる輩が多いし…仲間とか平気で殺すんだね。
ライバルにあたる奴が浅野忠信に似てたのがちょっとうけたけど…
変なノリが感じられるこの映画。要は戦闘狂ってことね。みぃ~んなさ
あと、銃ガンガン撃ってひとりのゾンビに弾使い過ぎだろとか思ったけど、
この劇中、誰一人として弾切れでやられる奴がいなかったのがおかしい!!
何処にあんなに弾を持ってるんだ…それにズボンからポンポン銃出てくるしさぁ

 自分としては、こういう類のは気に入らない。ゾンビふがいないだろ…
自殺サークルに近いかも。それでいて命の尊厳とか皆無状態だし。
別にこれはこれでいいんだが、テーマが…きっとただのアクションなのかな
真面目に観た自分が馬鹿でした…ギャグね。ギャグ



ヴァン・ヘルシング (2004/米) 133分


 伝説のモンスター・ハンター、ヴァン・ヘルシング。
彼は失くした記憶の手がかりを見つけようとバチカンの秘密組織の命を受け
謎の発明家修道僧のカールと共に海を渡りトランシルバニアへと向かう。
 そこではドラキュラ伯爵に苦しめられる民衆と、彼を倒さなければ先祖は天国へ
行くことができないという誓いを持つヴァレリアス一族の末裔、アナ王女がいた…

 フランケンシュタインにハイド博士、ヴァンパイアに狼男…
まさに怪物集合のアクション・ファンタジー。
似た系統では「リーグ・オブ・レジェンド」に近い。
ヴァン・ヘルシング扮するはヒュー・ジャックマン。
ウルヴァリンよろしく、またしても記憶を求めて戦うとは…
ロード・オブ・ザ・リングのファラミアがカールとは…豹変や;
ドラキュラ伯爵の顔が川崎麻世と川平慈英を合わせて割ったような顔で愛嬌ある。

 最初にノートルダム寺院が出てきた時はフランス舞台?とl興奮したけど…
あと主人公が思いの他、すべての戦いで苦戦しまくっているので頼りない。
帽子は正直どうかと思ったけど帽子がないと格好いい。さすがヒューさん。
ジャケットの武器があまり活躍しなくて残念。
ワイヤーアクションがかなり多かったと思う。
ヴァンパイア花嫁たち、もっと最初から本気出してれば全滅させれたのに。
ヴァンパイアがエイリアンのよーに卵産みつけまくるのもどうかと(笑)

 アナ王女、最初登場してきた時は格好も決まってて強いんだろなと思ったけど
ほとんど役に立ってなかったぞ~カッコワルイ!!
 CGモンスターがどうも安っぽく見えたのも困ったもの。
でも単純に楽しく観れる映画だと思う。子供が見るにはちょっと怖い…かな?
 ラストの空で、流石に失笑してしまったわ。
これ、続編の為にあんな流れにしたのかな~正体まだ分かってないし。


Vフォー・ヴェンデッタ (2005/英・独) 132分






 アラン・ムーアとデヴィッド・ロイド原作のコミックをベースに、
「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟が脚本化。
独裁国家となったイギリスを舞台に、反ファシズムを掲げテロ行為を繰り返す
謎の男“V”と、その戦いに巻き込まれていく一人の女性の葛藤と成長を描く。
9主演は「マトリックス」シリーズのヒューゴ・ウィーヴィング(スミス役)と
スキンヘッドでの熱演が話題を呼んだナタリー・ポートマン。
監督は、「マトリックス」シリーズなどで第一助監督を務め
本作が監督デビューとなるジェームズ・マクティーグ。

 近未来のイギリス。独裁者サトラー議長が支配するファシズム国家。
テレビ局で働くイヴィーはある日、外出禁止時間に表を歩いていたところを運悪く
暴漢を装った秘密警察に見つかってしまう。乱暴されそうになり、
絶体絶命の危機を、彼女は“V”と名乗る謎の仮面男に救われる。
男は、1605年に反政府活動に失敗し処刑されたガイ・フォークスにならって、
たった一人でサトラー政府に反旗を翻す。次第にVに巻き込まれていくイヴィー…

 最初に宣伝で見かけた時には、劇場で観ようとは思わなかった。
でも結構評判が良いので観に行ったら、何と、予想を裏切らない出来。嬉しい。
ナタリー・ポートマンは勿論、ヒューゴ・ウィービングも大好きで、
マトリックスの製作陣もいるし、たまに凄く美しい絵になるカットがあるんだよね。
そして何より、強いメッセージ性のある作品だったから印象強い。
隠された手紙とラストにかけて、涙腺が緩みまくってしまった。
何よりもVのキャラが非常に魅力的で、萌えた燃えた(笑)
劇中では一切顔を見せないヒューゴなんだけど、声!いい声してるんです。
チャーミングさや茶目っ気、可愛い所が滲み出てて、私はこういう二面性に弱い。
何を考えてるの?って感じでイヴィーの立場になって色々困惑しつつも、
徐々に徐々に真実が明らかになり、ドミノのシーンでは意味もなく興奮。
ナタリーの坊主頭は綺麗で、パンチラや幼女コスプレなんかも…ファンは必見!w

 ユーモア溢れる実は同性愛者な同僚の優しさに涙涙。
約束の日にワラワラ出てきたV仮面の民衆の姿にも興奮、爆発も凄い。
ラストに死んだ人たちがチラチラ映ってて、気持ちもグワッってなった。
あそこにきっと素顔のヒューゴも混じってたのかな?
とっさで確認できなかった~DVD出たら絶対に確認したい!
鉄の鎧で我慢して、信念で相手に勝っちゃうVにも鳥肌。
イヴィーに惚れ初めてて、照れ隠しや葛藤を見せるのも人間味溢れてる。
流石に理解に苦しむが、一人で監禁するのって無理あるだろ~!!
でも、あの水攻めシーンはホントにヒューゴがナタリーにやってたらしい。;
あと地下鉄の気が遠くなるような復旧作業とかも…誰か気づくでしょーが!


 後から考えれば、辻褄が合わない、突っ込みたい部分も出てくるけど、
ここまで爽快で感慨ある作品だと、かえって楽しい見方のひとつになった。
両親のくだり、同性愛者の迫害のシーンとかも、凄く感情移入。
政府とマスコミが組むと情報操作なんて簡単なんだね。テレビ不信になるわ。
自由とか思想とか、興味ない人が見ると堅苦しく感じるかもしれない。
でも一部では、内容はよくわからなくても凄く面白いって感想も多い。
劇場でVの仮面が売ってて(ガイ・フォークス仮面らしいねアレ)
それ買ってVオフ開こうとかネット掲示板で出てて、スミスオフといい、
ヒューゴのキャラってつくづく面白い。何人もいれるし。
仮面キャラって素顔見たくてたまんなくなるよね。
でも、見れない…見れないからこそ、凄く魅力が上がってしまうのだ。オイシイね。


ヴィレッジ (2004/米) 108分





 「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督作品。ミステリー。
主演は「サイン」にも出演したホアキン・フェニックスと
ロン・ハワード監督の娘でもあるハリウッド注目の新人ブライス・ダラス・ハワード。
他、エイドリアン・ブロディ、ウィリアム・ハート、シガニー・ウィーバーなど。

 ある深い森に囲またひとつの小さな村があった。
村人は大きな家族のように強い絆で結ばれ、外の世界とは干渉しない。
広大な森には“語ってはならぬ者”が住んでおり、村人は森に入らないし、
彼らも村へは来ない。という協定が結ばれているという。
を抜けた先には町があるが、そこは悪しき者達の住む場所だと教えられている。
人々は忠実に掟を守り、掟を破った者がどうなるかは誰も知らなかった。
そんな小さな世界で生きてきた村に住む盲目の少女アイヴィーは、
寡黙な青年ルシアスに想いを寄せるのだった…。

 この監督はすっかり“どんでんがえし”映画のイメージ付いちゃって
それ系じゃない作品作ろうとしてもペナルティが出来てしまうんだろうな。
この作品は例えば「世にも奇妙な物語」の短編としても出てきそうな内容だったけど
描き方が凝ってるな~と感じた。二人のロマンスも結構ハラハラドキドキした。
ルシアスの気持ちが読めなくて観客も勘繰る。特に姉の告白の仕方にビックリ。
「愛してるのよルシアス!愛は賜物、感謝しなくては!さぁ“ありがとう”と言って!」
その直後、「。・゚・(ノД`)・゚・。ウエエェェン」とカットが入るのがナイスだった。(笑)
アイヴィーは最初、盲目っぽく見えなかった。全然。
人の顔の位置を見極めて目を見て喋ってるし、普通にかけっこしてたし。
いくら“色が見える”っていっても、ちょっと違和感あった。
アイヴィーまで、「気持ちを隠さないで言って」って言い出して、
これでルシアスが気がなかったら姉妹そろって自意識過剰女になっとったな…

ノア役をやったエイドリアンは上手かった。不気味さがよく出てた。
刺されるシーンもかんなり吃驚してまった。全体の音楽の使い方もイイ。
やたらと人を驚かせる演出が多すぎて、ちょっと勘弁してよって思った。

そういう過程を経てたどり着いたオチがアッサリしてたから評価が割れるのかな?

 
町で大切な人を失くし、傷ついた人たちがアイヴィーの祖父の財産で
閉鎖された心優しき者たちだけの住む“ユートピア”を創り上げたつもりでも、
その世界しか知らされない子供たちや若者にとってはどうだろう?
いずれにせよ、あのまま暮らしが続くわけはない。テーマは良い。
柵を登った先は、もっと奇想天外な未来都市が広がってるかと予想してしまった。
謎の箱に入ってるものも、未来のアイテムとか…やり過ぎか。

今回も監督が出演。見逃さなかったぞ!ガラス扉にさりげに映るその演出。
ご丁寧に、不自然過ぎる程分かり易く設定を説明してくれているしね。
赤マントが出てきてこっちも凍り付いちゃったよ。走り出したら滑稽だったけど。
ノアは、何がしたかったんだろう…死に際はちょっと切なかった。

いや~結構楽しんで見てしまったな。中盤ちょっと退屈だったんだけどね。
ルシアスが紙を読むくだりとか「???」だったし。
「サイン」より好きかも。あんまり希望を感じる映画じゃないけど。魅力はあった。
劇場で観てたらオチに憤慨してたかも…?オチのみ求める人はお勧めしない。


ウィンブルドン (2004/英・仏) 99分





 テニスの聖地“ウィンブルドン”を舞台にしたシャープなスポーツ・ラブコメ。
主演は「ダ・ヴィンチ・コード」で徐々に人気確立なポール・ベタニー、
「スパイダーマン」のブサ・ヒロインことキルスティン・ダンスト。
バーナード・ヒルやサム・二ール、エレノア・ブロンなどが脇を固める。
監督は「リチャード三世」のリチャード・ロンクレイン。
「ブリジット・ジョーンズの日記」や「ラブ・アクチュアリー」のスタッフも参加。

 テニス界最高峰のステージ、ウィンブルドン選手権。
かつては世界ランキング11位まで登り詰めたこともある
イギリス人テニス選手ピーターだったが、いまでは119位に甘んじ、
この大会を最後に引退し、金持ち夫人達の専属コーチになる心持だった。
偶然にも優勝候補の一人として注目を集める新人のアメリカ人女子テニス選手
リジー・ブラッドベリーと出会い、意気投合し親しくなり、その影響もあってか
奇跡の逆転劇を経てピーターはどんどん勝ち進んでいく。
当初は注目とは無縁だったピーターも、マスコミやファンが付き、
リジーとの関係も報道され、リジーの親父はカンカン。

 テニス自体には全く興味ない…というかスポーツ全般興味ない。
この映画の宣伝が映画館でやってた頃は、何か地味過ぎる印象受けた。
だってポール・ベタニーは脇か悪役ならまだしも、ラブコメ主役だよ?
しかも相手はキルスティン。でも結構評判良いので観てみた。
なるほど、ピーターは選手生命に限界を感じていて、人生諦めモード。
そこを彼女の出現により、転機を迎える。負け犬が勝ち犬になっていく。
ポールってホントに眉毛が…薄い。主役にするにはアッサリし過ぎな顔だけど
これがあのベタニーさんかと思えばファンは楽しめる。
ダヴィンチコード見たなら、「良かったねシラス…幸せそう」と眺められる。
キルスティンはあのシャラポワイメージなのかな?何か似てない?
ピーターの弟君、全然似てないじゃないの。

 全体的にはシンプルな作りで、特に凄い展開もなく、王道に進む。
テニスの試合の見せ方には若干不満あるけど、ラブコメ主体だしな…
適度なセックスは試合に良いと言い出した彼女の方が不調になるとはね~
リジーを引き止めたのは、決勝戦前にもやっときたいからだと思ったら
見事にリジー本人から突っ込まれてましたなピーター。
現実、ウィンブルドンで地元イギリス人の優勝者は出たことがないので、
これはイギリス人の夢でもあり、雇ったエキストラたちも次第に熱くなり、
本当にイギリス人選手が優勝したような嬉しがりようだったとか。

イギリスの町並みや景色、車とかが素敵だよね。
ここでもポールは音声解説に監督と一緒に参加。和気藹々と喋ってる。
「このシーン嫌い」とか「このセリフ嫌い」とか普通に言ってるのが良かった。
この人は人と仲良くなりやすいのかな。この後、この監督とまた一緒に
「ファイヤー・ウォール」という作品に参加している。
これには良くも悪くもウットリやドロドロ、深い恋愛観念は無い。
なので、単純・爽快・サッパリした映画が観たい人はどうぞ。


ウェインズ・ワールド (1992/米) 95分






 米NBSテレビの「サタデー・ナイト・ライブ」の人気コーナーを映画化したコメディ
マイク・マイヤーズとダナ・カーヴィが90年代の底抜けコンビを演じる。
題名がイコール、彼らが地下室から地元ケーブル放送するティーン向け番組名。
ウェインとガースのヘヴィメタルおたくが、トっぽいMCを交えながら送る。
番組は大人気で、ふと聞きに行ったライブハウスで御機嫌な演奏をしていた
バンドのボーカルのカサンドラ(ティア・カレル)も“大ファン”だと言ってくれた。
彼女とウェインは恋仲になるのだが、その間に、契約をダシにレコード会社の
青年社長(ロブ・ロウ)が割って入ってひと騒動。
今の若者言葉をふんだんに取り入れた上の、カーヴィとマイヤーズの
造語感覚が可笑しい。乗ったが勝ちの軽薄なお笑いも又良し。

 この映画、マイク・マイヤーズの出世作ともいうべき作品なんだけど
日本では大コケ。…なので、どんな映画か凄い気になってた。
SNLを観てた人と、ハードロック好きにはたまらないネタが多いみたい。
アリス・クーパーも知らない私は正直入りにくかった。
アメリカ番組やCMを知ってる人には判るパロディも。
確かにオースティンみたいなド派手ではない。
二人のファッションが、まず変。二人とも。
ウェインは黒髪長髪で帽子被ってて地味なGパンにTシャツ。
ガースは金髪長髪で黒ぶちメガネで同じく地味な格好。
日本でいうとオタク部類に入る二人が、今だ親と一緒に暮らしていて
番組は大人気なものの、稼ぎは少なく、それでも友達同士バカやってる。

 始まってすぐの掃除機のとか見て、いかん、どこが面白いのかワカラン状態。
ロブ・ロウはSNLの司会を務めていた縁でこの映画に出演したらしいね。
ボヘミアン・ラプソディーの合唱とか笑えたけどね。
全体的にショボくてアホっぽい雰囲気が漂ってる。
「シュウィーン」「パーティー・オン!」とか変な造語も多くてそこでウケるみたい。
田舎な町ならではの若者たちの遊び方なんだろうか。
しかし親の家に居るって設定なのに肝心の親の姿が出てこない(笑)
馴染みのドーナツショップに繰り出したり楽器屋で楽器いじったり。
とにかく、これは低予算映画だが全米で大ヒットした。

 二人が町歩いてる時とか、格好悪いのにキザに歩いていたり
ロバート・パトリック(ターミネーター)に出遭っちゃうシーンが笑えた。
オースティンでも感じたけど、外見が冴えなくても
面白い人ってそれだけで惹かれるものがあるんだなぁ…なんて。
劇中二人ともそれぞれ恋(?)をしている。
彼女の母国語を覚える努力とか、下らない嫉妬で先走ったり
案外と普通の恋愛王道で恋模様が描かれる。

 エンディングが3種類も用意されてるのは笑ったね。
もう、好きにしてよ。って感じ。
マニアックで濃くて、とってもマイナーなジャンルの映画でした。
これを完璧に理解できる日はくるのだろうか。
ネット検索したら、凄い熱いファンが多くて驚いた。
今でも一部では根強い人気を誇るウェインズ・ワールド。


ウェインズ・ワールド2 (1993/米) 95分






 前作の大ヒットに続き、続編が登場。劇場未公開でビデオ発売された。
番組も軌道に乗ってそれなりに稼ぎが出て親の家から自律した二人。
ウェインの恋人のカサンドラは正式に大手レコード会社との契約で
ロスにレコーディングに行ったりと忙しくなってきた。
プロデューサーのボビー(クリストファー・ウォーケン)に嫉妬するウェイン。
ある夜、変なインディアンに導かれ砂漠でジム・モリスンと出逢い、
ここオーロラでコンサートを開けと啓示を受ける不思議な夢を見る。
ウッド・ストックに準え、ウェインズ・ストックと名づけて参加バンドを集めるが…

 私は正直、前作よりも2の方が面白いと感じた。
もう「テルマ&ルイーズ」のパロが出てきた時は声出して笑ってしまったよ。
前作では出演を断られたというエアロスミスも出まくってます!ファンは必見
クリストファー・ウォーケン…怖いけどこの映画では変わった役柄。
ちょっとだけチャールトン・へストンも出てきた。
ガースもちょっと危ない恋に巻き込まれたり…キム・ベイシンガーが出演。
ドリュー・バリモアもちょこっと出てきた。何気にお色気が。
豪華な脇役たち…みんなSNLのファンなのかな?
吹き替えカンフーが思いのほか、笑えたね。
ゲイバーに紛れ混んでY.M.C.A踊るとこも面白かった。

 どんなバンドが参加するんだ?って、適当に有名アーティスト挙げてたけど
あの人たちが全部出てくるのかと思ってドキドキ期待しちゃったよ(笑)
現実にもひょっこり出てきたジムに笑った。
スタッフロールの途中で出てきたオマケ映像見て
アメリカってああいうのが普通なのかなぁ…と。
日本では、ライブ後の会場であそこまで汚さないでしょ。
屋外で、警備員もロクにいなかったからだからかもだけど。

 前作同様、今作も脚本にマイク・マイヤーズが参加。
後のオースティン・パワーズに通じるものもちょっとだけ垣間見れた。
あの喉鳴らす癖も、オースティンですな。
何故オースティンシリーズにウェインとガースが出てこなかったのか?
相棒のガースを演じたダナ・カービーとはすっかり仲が悪くなったらしい。
どちらが上か、お互いに張り合う二人のコメディアン。
二人の明暗を分けてしまったのがオースティンの大ヒットかな。
ダナはマイペースに活動しているらしいがイマイチらしい。
『変身パワーズ』なんて凄いマイク意識したタイトルな気がするんですが…
今でも彼の活躍を願うファンも多いみたいだけど、これは評判悪いわ。


ウエディング宣言 (2005/米・独) 102分


 ベテラン女優ジェーン・フォンダが久々のスクリーン復帰。
共演は「ウェディング・プランナー」「ザ・セル」のジェニファー・ロペス。
相手役の男性はシルヴィー・ヴァルタンの甥にあたるマイケル・ヴァルタン。
監督は「キューティ・ブロンド」のロバート・ルケティック。

 派遣社員として病院受付や犬の散歩をして働く女性チャーリー。
ある日、外科医のケヴィンと出逢い、二人はすぐに恋仲に発展し、結婚を決意。
そこへ彼の母親で息子を溺愛する元・人気キャスターのヴィオラが登場。
ケヴィンからプロポーズを受けた直後から、ヴィオラの態度は豹変、
数々の嫌がらせを受けるハメに。チャーリーも負けじと仕返しし、
嫁姑のバトルはどんどんエスカレートしていく…

 あっちでも同じなのね~派遣社員の肩身の狭さ。世間の目。
ジェニロペと彼氏との恋愛はいたってスムーズに行き、強力な恋敵も現れない。
主にジェーン・フォンダ扮する姑との戦いが主。絞りすぎな位。
まぁそこらへんのすったもんだには目新しさはないかな~うん。
そんなことがキッカケで?!てちょっと拍子抜けでした。
ちなみに劇中、深夜テレビでやってた映画は「エルム街の悪夢」でした。
二人の女優の体当たり演技は素晴らしいが、ストーリーが物足りないかなぁ。
もっと他の問題も突っ込ませて試練を困難にして欲しかった。
久しぶりに今のジェーン・フォンダが見たい人は嬉しい作品でしょうけど…。


ヴェニスの商人 (2004/米・伊・ルクセンブルク・英) 130分




 シェイクスピアの有名戯曲をアル・パチーノ主演で映画化。
本来喜劇テイストな原作なのだが、現代的解釈も加え、
金を貸した悪人的役まわりのシャイロックにもスポットが当たっており、
ユダヤ教徒の側に立ってみても後味の悪い、やるせなさの残る作品となった。
ユダヤ人の商人シャイロック=アル・パチーノ
金を借りる際の保証人になったアントーニオ=ジェレミー・アイアンズ
アントーニオ名義で金を借りたバッサーニオ=ジョセフ・ファインズ
パッサーニオの恋する富豪の女性ポーシャ=リン・コリンズ
ポーシャの付き人ジェシカ=ズレイカ・ロビンソン

 16世紀の都市ヴェニス。ユダヤ教徒は異端視され、
決められたゲットー内で住い、外出の際には赤い帽子の着用が義務付けられ、
多くのキリスト教徒たちからは、高い金利を取るユダヤの商人は嫌われていた。
そんな時代、バッサーニオはポーシャと婚約する為に大金が必要になった。
親友のアントーニオはその時、自分の持ち金を外国に投資に出しており、
手元に大金が用意できなかった為、高利貸しのシャイロックから借りることにした。
返済期日までには投資した金が何倍にもなって返ってくる計算だったので、
もしものことはないが、シャイロックは返済が間に合わなかった場合に
アントーニオの身体の肉を1ポンド分貰うという条件を出すのだった…

 金を借りる経緯は知らないけど、解決法だけ知ってて拝見。
アル・パチーノの老化ぶりにまず驚き、今まで抱いてきたイメージが変わった。
普段からあんな迫害を受けていて、シャイロックの異常な要求ももっともだ。
原作の戯曲の詳しい内容は知らないが、指輪の話とか要るのかなぁ?
あれのせいもあって、余計に苦い作品になったような気がする。
善側として描かれる人物たちが皆薄っぺらく、苛つくんだな。
普通は、肉を切り取るのは不可能、金持ってお引取りを…って方が
スッキリな終わり方だと思うんだけどな…ヴェニス市民の命を狙ったとして、
財産没収とかって酷すぎないか?彼は娘も奪われたんだぞ。
そして情けをかけたアントーニオも、改宗って…嫌いな宗教に変われなんて
ある意味、死ぬより酷い拷問じゃないだろうか。何の権利があって思想まで。
判決が逆転した時、バッサーニオの付き人が罵声を浴びせるのだが、
あそこまで哀れにしちゃっていいのだろうか…酷いわ。勝者の立場とは。
ユダヤのゲットーの扉が閉ざされ、佇むシャイロックが可哀想です。
性悪女たちの指輪のシーンもひたすら腹が立つ。

ポーシャは全然美人じゃないのだが、男装の為にあの配役なのだろか。
最初はケイト・ブランシェットにオファーが来ていたようだ。

 夜に見たせいか、何度も眠気に襲われ、記憶が飛びまくり、
ざっと5回は見直した気がする。映像は落ち着いてて綺麗なんだけどね。
ラストの狩りをする男達を見つめる女性の図は何の意図があるんだろう。
ある意味、肉付けされてない舞台版の方が見易いかもしれない。


ウォーク・ザ・ライン/君に続く道 (2005/米) 136分




 ボブ・ディランをはじめ数多くのミュージシャンに多大な影響を与えた
カントリー・ミュージックの伝説、ジョニー・キャッシュの波乱に満ちた半生を
ホアキン・フェニックス主演で映画化した感動のヒューマン・ラブストーリー。
キャッシュの2度目の妻となるジューン・カーター役にはリース・ウィザースプーン。
二人は劇中の歌のシーンも全て自分たちでこなす熱演を披露している。
リース・ウィザースプーンは今作でアカデミー主演女優賞を受賞。
ゴールデングローブ賞に作品・主演男優・主演女優と三冠受賞。
監督は「17歳のカルテ」「“アイデンティティー”」のジェームズ・マンゴールド。

 田舎の貧しい家庭に生まれたジョニー・キャッシュは、
酒乱の父に怯える日々を送っていたが、優しい兄ジャックと
ラジオから流れてくる少女ジューン・カーターの歌声が心の支え。
ところがある日、その最愛の兄が事故で亡くなり、父との仲は更に険悪に。
やがて成長したジョニーは2年の軍隊経験を経て初恋相手と結婚、
訪問セールスの仕事に就きながら、仲間とバンド活動を続けていた。
やがて努力が実りプロのミュージシャンとなったジョニーは、
全米中をツアーする中、少年時代の憧れ、ジューン・カーターと知り合う。

 音楽は好きだけど、歴史には詳しくない私はジョニー・キャッシュは初知。
なんでもエルビス・プレスリーやジェリー・リー・ルイスと同期で、
彼らも(演じているのは役者だけど)劇中、登場して歌を唄う。
実際にホアキンが唄い出しても、野太い声だなぁ…って感じで馴染みがなかった。
自分では一番良かったシーンはスタジオでオーディション受けた時言われた、
トラックにはねられ、死ぬ前に1曲だけ歌う時間がある。
 聞いた人間が絶対忘れない1曲。
 この世で君が感じたことを神に伝える曲。
 それを聞けば君という人間がすべて分かる歌を歌え。

このセリフだけが、胸を打った。
この人いきなりいいこと言うじゃん…と。

 ホアキン観てると鼻の下の筋が凄く気になってしまうな。濃い顔だ。
リースは確かに歌は上手くないけど、聴く人が楽しめる歌い方してた。
しかし劇中歌われた曲はエルビスの曲以外は全部知らなかったので、
こりゃ知らない人が見ても面白味半減かなぁ…と。
そして、
歌手にはツキモノのドラッグ中毒って展開も読めたし。
家族が協力して売人追っ払うシーンはちょっと良かった。
肝心の二人のロマンスは全然ひたれなかったし、何かつまんなかった。
ライブのシーンも、ここが映画一番の見せ場!ってのがなかった気するし

カントリー・ミュージックに詳しくないとダメなのかな。
長くて眠気を誘う映画でした…伝記な割にはそんな壮絶な人生でもないような。
総合的にも微妙な印象なんですが、評判は良いみたい。う~む。
サントラが聴き易いかも。


宇宙戦争 (2005/米) 114分










 巨匠スティーヴン・スピルバーグと俳優トム・クルーズが
「マイノリティ・リポート」に続いてコンビを組み、
有名なH・G・ウェルズの同名原作を映画化したSFスペクタクル超大作。
1953年にもバイロンハスキン・によって映画化されていた作品。
共演はダコタ・ファニング、ティム・ロビンス、
ジャスティン・チャットウィン、ミランダ・オットー

 アメリカ東部のニュージャージーに暮らすレイは労働者階級のごく平凡な男。
別れた妻との間には息子のロビーと娘レイチェルがいた。
そして子どもたちとの面会の日、その異変は何の前触れもなく唐突に訪れた。
晴天だった空が突如不気味な黒い雲に覆われると、吹き荒れる強風の中、
激しい稲光が地上に達し、地面に巨大な穴を空ける。
すると大地が震え、地中で何者かが激しくうごめき始めたのだった。
その光景を呆然と見つめていたレイ。町が次々と破壊され、
人々がパニックに陥る中、レイは子どもたちのもとへ駆けつけ、
彼らを守るため懸命に奔走するのだった。

 劇場鑑賞するには最適な映画ですね。
むしろ、こういうスケールの映画は家で観てもパッとしないだろう。
そしてスピルバーグ作品は大衆向けだから中盤飽きることがあまりない。
ちなみに53年に作られた『宇宙戦争』は未見でした。
もう、でかいトライポッドが登場してから息をもつかせぬ危機の連続。
やっと一息つけると思ってもつかの間、すぐに危険が迫る。
最初の方は、トムが有名過ぎてリアルさに欠けるんじゃないかと思ってたけど
トム演じるレイは特に秀でた特技もない同じく無力な一般市民。
正義感を持って他の人を助けたり、命がけで宇宙人と戦ったりはしない。
そういうアメリカっぽい映画にならなくて良かったと思う。
冒頭でレイが動かしてた機械、あれでトライポッドを倒すのか
はたまたトライポッドを奪って操縦しちゃうのかと想像してた。

 最初の落雷が続くシーンの音に不安感も募り
トライポッドのあの音を聞いて、ハラハラドキドキ。音による恐怖も際立つ。
地面がヒビ割れていくシーンも、凄い。コンクリートが波打ってく…
地球全体を巻き込んだ世界規模のパニック映画だと思っていたら
アメリカ以外の地域は見れなかった。真偽怪しい情報が流れてくるだけ。
これはレイとその家族だけにスポットを当てていたので
ドキュメンタリーのような現実感を狙っていたのかな。
宇宙人の襲撃は思ってたより残忍で結構怖かったです。

 普段から毛嫌いされていた父親が息子と娘との絆を深めていく。
トゲとアレルギーの話はラストへの複線だね。
レイチェル、ホラー映画並にあちこちで叫び過ぎ。
どの叫びも単調に聞こえてきた。終盤になってくると、またか、って思う。
叫んで偶然宇宙人倒しちゃうのかと思ったよ。それやったらコメディ映画だね。
ピーナッツクリームのパンのシーンとか子守唄のトムの声に笑ってしまった。
パンを粗末にした彼らが、どこかで「お腹が空いた」って云うの期待してた。
実際、映画の進行はほんの数日間だけだったからな…
安眠できる暇が無い程、大忙しに過ぎていった。

 ショッキングな映像がいっぱい出てきて、世界はもう…という絶望感。
人の醜さも出ていて、車のシーンはゾンビ映画状態だった。
子供に見せたらトラウマになりそう。
でもスピルバーグ。直接的にグロい映像は見せていない。押さえ気味。
他の監督に撮らせたら、もっと酷い映像を見せそう。
パニック映画としては中々の出来じゃないかと思う。
ラストはラストで、一見軽そうだが意味深なショットと締め方。
トムは出演料を取らないでこの映画の興行収入の10%を貰うらしい。
批難もあるだろうけど話題作だし大ヒット間違い無しだろうね。


UDON (2006/日) 134分








 「踊る大捜査線」シリーズの亀山千広プロデューサーと本広克行監督が、
“讃岐うどん”をめぐって繰り広げられる人生模様を描いたハートフル・ムービー。
主演は「交渉人 真下正義」のユースケ・サンタマリア。
ヒロイン役に「ココリコミラクルタイプ」でお馴染み小西真奈美。
他、ウルフルズのトータス松本や鈴木京香、小日向文世、升毅、要潤、
木場勝己、江守徹、他、フジテレビジョンの「とくダネ!」の3人や女子アナ等々。
香川県出身のタレントも出演してる模様。とりあえずナンチャン発見。

 讃岐うどんの国、香川県でうどん職人の息子として生まれた松井香助は、
世界中の人間を笑わせると大見栄切って家を飛び出しニューヨークへと渡った。
しかしスタンダップコメディアンへの道のりは厳しく、夢半ばで挫折し、
あちこちで作った借金を背負ってトボトボ帰郷することに。
そして、友人の紹介で地元のタウン誌で働き始めた香助はふとしたことから
うどんをテーマにしたコラムを開始。すると、これが大反響を呼び、
ついには日本中を巻き込む一大うどんブームへと発展していくのだが…。

 家族で映画館に行って鑑賞。ハッキリ言って凄く乗り気じゃなかった。
踊るシリーズは観てないし、これから先も観る気は起きないし、
ユースケサンタマリアが主役って…全然興味沸かない。うどんは好きだけど。
良くも悪くもフジテレビの商業主義が見え隠れしていて、少しクドイ。
きっと本当にこの映画みたいなうどんブームを狙っていたのだろう。
香川県はこの映画が出来たことでうどん巡りをしに来る客が増えたのだろうか。
ソウルフードというイメージで捉えたのは良かった。なるほどな。
例えば私は愛知県出身だが、きっと隣りの三重県のソウルフード(?)として
『MATUZAKAGYU』という映画が出来て、観て、、、食べに訪れるだろうか。
きっと地元の名物『KISHIMEN』だったら、映画に出てきたお店に行ってみたい
衝動に駆られるのかもしれない…地元愛が大きいので。

 
確執ある親子愛と、うどんブームのどんちゃん騒ぎを扱ってて、
親子愛のシーンがうどんブームにぶつ切り状態にされているのが気になるが
全体的に思っていたよりは面白かったです。期待しないが吉。
ただ、車を田圃に落としたり、別に格別おかしくもない笑いが気に障る。
クマも正直失笑もん。というか、あの辺のくだりでは観たことを後悔し始めた。
しかし、うどんブームでワイワイ街が活気づき、主人公たちが大喜びなのは
観ているこっちにしても、何かカタルシスを感じないでもない。
でもブームが去っておっさんが店閉めてしまったように、ブーム中すら、
うどんを作る店側が大喜びしてるシーンがなかったのがひっかかった。
元々、繁盛したからって格別儲かる仕事じゃないのかもしれないけど。
だから尚更、ブームがもたらすデメリットの方が印象に残って
ブーム作って引っ掻き回した主人公サイドが悪かったような気がしてしまった。
映画に出てきた、ネギを客が調達したり、日傘貸し出しして順番待ちする店とか
特番で既に紹介されてた店だったわ。あれUDONの回し者だったのね。


 ユースケサンタマリアの顔アップはやはり酷かった。
鼻の穴の形が左右で違い過ぎるんだもん。顔のバランスが悪いにも程がある。
目もすれてて、性格悪そうで、やっぱり好きになれない。というか、
彼は主役やんない方がいいと思う。バラエティ出すぎでキャラ確立してるし、
基本“大ボラ吹きでだらしない奴”ってイメージだから、脇が似合う。
演技も格別上手じゃない、というかどの役やっても同じだ。
トータス松本は意外と役にはまってたけど、「バンザイ」唄うのはどーよ。
とりあえずウルフルズの一番有名なの唄わせとけ精神でしょうか。
うどんと何の関係もないしね。物語の秩序を乱している。
例えば庄介役をやったのがTERUだったら「HOWEVER」唄うようなもん。
これは少し過剰な例えだけど、折角の庄介の役がはがれていった。
下手糞なCGも要りません。キャプテンUDONの存在意義が判らない。
親子愛を描くにしても、わざわざそんなヒーローにしなくてもいいだろうし、
ラストにいきなりあの映像が流れても、結局アイツはN.Y.で何してるのか不明瞭。
結構多くの人が、地元でうどん屋続けるんじゃないのかよ、って思ったことでしょう。
義兄の立場もあるだろうし(店自体、そんなに大きくないし、2人で充分。)
親父は残るなと言うし…一番良いのがN.Y.でうどん屋開業することかと。
芸じゃなくて、うどんで笑わせてやることにしたぜ!ってか。


 まぁうどんはよく出てきたけど、滅茶苦茶旨そうに食べるシーンも欲しかった。
終わった後は、確かに食べたくはなる。その時は「良かったじゃん」ってなるけど、
後から思い返せば、特に何も印象には残らない。そういう映画。
ドラマテイストが強くて、踊る系身内の役者がカメオ出演してて、
そういうスタンスが自分にとってはやはり気に食わなかったのかな。
1800円で観るには惜しいけど、1000円で…それでも惜しい人もいるかもだけど。
一人で観るより数人で観に行って、アレコレ文句や突っ込み交えて
そういう楽しみ方のほうが良いかもしれないです。そんなに悪くはない。
私にとっては、テレビでやってももう観ない系統の作品ですが。
暇つぶしに見るには、長すぎるんだよね。1時間半で収めて欲しかった。
元ネタとなった「おそるべき讃岐うどん」の本の方が面白いらしい。


海猿 (2004/日) 120分






 人命救助のエキスパート“潜水士”を目指す若き海上保安官たちの
奮闘と友情、恋愛を爽やかに描いた青春ドラマ。
TV「ブラックジャックによろしく」の著者・佐藤秀峰が
週刊ヤングサンデーで連載していた人気コミック『海猿』を実写映画化。
主演は「陰陽師 」シリーズの伊藤英明。
史上初となる海上保安庁の全面協力により、
リアルで迫力ある海洋シーンの撮影に成功。

 すべての海上保安官の中で、わずか1%しかなれないという
人命救助のエキスパート“潜水士”。別名“海猿”と呼ばれている。
壮絶で過酷な訓練が課される上、常に死と隣り合わせである職務ながら、
今回もまた選りすぐりの若者たち14名が研修を受ける資格を得た。
その一人、仙崎大輔も海難救助の精鋭を目指すべく研修に臨んでいる。
マスターライセンスを持つ彼は、主任教官・源からの指示で、
劣等生だが純粋な動機で潜水士の道を選んだ工藤とバディを組み、
互いに切磋琢磨して数々のハードな訓練をパスしていった。
そんなある日、大輔はファッション雑誌社に勤める環菜という女性と出会う…

 洋楽の名曲ジャーニーの「オープン・アームズ」に乗せての宣伝。
色んな場所で見かけてたけど、全然興味がなかった。
海上保安官とか、ダイバーとか…
宣伝で、〇〇が〇〇するってバレてるし。出しちゃっていいのかよ。
俳優人はなかなか豪華な面々。伊藤英明は大根だけどね。
伊藤淳史(最近活躍してきたね)、村田充(バトロワやGOにいたな~)、
國村隼(邦画ではよく観る顔)、藤竜也(有名だけど、今まで観る機会なかった)
藤竜也演じる鬼教官がよかったな…深みあって。
帽子おさえるシーンで、胸が熱くなったし。

 鬼教官と訓練に臨む若者たち、落ちこぼれ君、エリート君…
よくあるキャラ設定だなーと思った。
外泊許可が出て、うかれて町に繰り出すあたりから
何だか「ウォーター・ボーイズ」みたいな若さだなぁ~と。
水槽をあんな風に使っていいのかよ!!
マスターライセンスを持つ主人公が足手まといな工藤と組まされて
ドベの組は腕立て伏せ~ってやらされてたりして
きっついだろうなぁと思いつつ体力付いていいじゃん、なんて思ったり。

 人命救助と云っても、遺体を回収するのが主だとか
酸素ボンベの残りでどれだけ保つかとか、専門的な数字とか
ただの体育会系な合宿訓練じゃないんだな…と思った。
身体を鍛えるだけじゃなく、いざという時の正確な判断や注意力。
20㌔の重りをつけて泳いだりしてて、実際にああいうことしたことないから
どれだけキツイのだろう、と気になった。色んな訓練してるんだな。
邦画で、こういうテンポの良い軍隊系の青春ものって今まで観たことなかったな。
流れ的に、なんだか洋画にありそうな話だった。

 ちょこっと出てくるオマケのような恋愛はアッサリしてたな。
何でそうなるよ?!とか、何でそこでそれ流すよ?!って思ったけどね。
あと仙崎の私服が、凄い田舎者みたいでおかしかった。キャラと違くないか?
最終訓練で皆が工藤を励ましてたけど、
向いていない人を諦めさせるのも大事だとは思った。
情熱だけじゃ勤まらない特殊な仕事もあるし。
あと、熱意の割には結構簡単に根を上げてばかりいたね。彼は。
分かってはいたのに、どうしてもあのシーンでは泣いてしまった。
くそっ、負けたぜ。そして卒業のシーンも。

 例の事件の後から、ちょっと観てる方はダレた。
会議のシーンは、よくあるドラマのパターンだった。
確かに何だか、映画の雰囲気が全体的に古い。男臭い。でも格好いい。
海上保安官の制服姿がビシッと決まってる。
どうせなら再会のシーンもそれで…でも、変か。
2006年の事件とかエンドロール後に流してて、続編出るみたいだね。
潜水士にお世話になったり関わったことがある人が見たら
感動も一塩なのかもしれない。今度、漫画の方も覗いてみようかな。
『愛と青春の旅だち』とよく似てると云われてるので
そっちの方も機会があれば見てみようかな。
「踊る大走査線」シリーズのスタッフが作ったらしく、まずまずの出来。
海が好きだから、ってそれだけの甘い夢じゃない。


海猫 (2004/日) 129分






 「失楽園」「阿修羅のごとく」の森田芳光監督が描くラブ・ストーリー。
谷村志穂の同名小説を映画化。
主演は「模倣犯」の伊東美咲。共演に佐藤浩市と仲村トオル。
他に、ミムラ、三田佳子、深水元基、小島聖などなど…

 1980年代半ば。この日、野田薫はそれまで住んでいた函館を離れ、
峠ひとつ隔てた漁村・南茅部の漁師・赤木邦一のもとへ嫁ぐ。
ロシア人を父に持つ薫はその日本人離れした容姿が人目を引いてしまい、
街の暮らしに息苦しさばかりが募っていた。
そんな時、薫はふとしたきっかけから漁師の邦一と出会う。
武骨な邦一に対して頼もしさと心の安らぎを感じ惹かれていったのだった。
慣れない漁師の生活も、邦一の愛に支えられ懸命にこなす薫。
やがて2人の間には娘・美輝も生まれ、
このまま幸せな暮らしが続くかと思われたのだが…

 森田監督の第二の失楽園、R指定もされた禁断の愛の物語…
そんな印象を受けて、この映画を映画館に観に行きました。
あと、主題歌を歌っているのがMISIAで、曲を作ったのがTAKUROなのだ☆
叙情感溢れる、壮大な歌でした…エンディング、それだけでウルッ
肝心の話の方は…なるほど、ドロドロしてて、昼ドラみたいでした。
漁師の生活って大変なんですね。楽しみないじゃん!!
海が、いかにも日本の田舎の海って感じで、
漁村も陰気な空気でジメジメしてた。地味さがリアルだ。

 最初にミムラ演じる美輝の修羅場から始まる。
全体見終わっても、何で彼があんな態度になるのか理解しがたい。
母親は母親、娘は娘でしょ?生き方だって違うわ!!
雪景色のなか、バス貸しきっての嫁入り姿の伊東美咲は綺麗でした。
あのシーンだけ、昔の邦画を思わせる。
しかし、伊東美咲はハーフに見えますか??
目はカラーコンタクトか何かしてたみたいだけど…
結婚して、慣れない漁師の嫁としての務め。
最初は辛くても、和気藹々としていたと思ったら、どんどん崩れ始める。
薫の弟が変にシスコンっぽくて気持ち悪かった。

 スルメを噛んでたのが「ちょっとおい!!」だった。
あんなことして出荷すんの?えぇ??
酔い止めの薬こっそり使ってて何が悪いんだよ!
小屋で強姦まがいなセックスのあと、放心状態になる薫。
薫は粗暴な邦一の嫁になるには身体も心も繊細過ぎた。
それに、漁師ってただの仕事で終わる職業じゃないじゃない。
家庭にまで凄い影響及ぼすし、跡継ぎとかもあるし、
人生そのものを漁師として生きていくスタイルの人間だもん。
それを一緒になって一生付き合うって相当の覚悟が要ると思う。

 「海猫は…いいなぁ自由で」薫は自由な男、広次に惹かれていく。
邦一の弟で、漁師になることを否定し、家を飛び出して絵を描いている広次。
私は二人が結ばれてもうまくいかないんじゃないかと思った。
悲恋…確かに悲恋なんだけどさ。薫は脆すぎた。
邦一がどんどん嫌な男に見えてくるものの、(実際、最低だが)
時折見せる寂しげな顔が印象的で、彼もまた求めていたんだなと思った。
「俺はどうすればいいんだよ!」のシーンでは
あの女とくっ付けばいいだろ!」って思ってしまったけど。
何故あそこで薫がああなるのか、ちょっとおかしかった。
ていうか、映像の撮り方もおかし過ぎ。笑えてきてしまった。

 澄んだ美しさではない、荒れた海が印象的だった。海猫の鳴き声も。
漁師たちの間でも組合同士の争いがあるんだね。
単なる火遊び相手に見えた啓子がずっと側にいたのが
何故だか無性に嬉しく感じてしまった。
…誰も責められないんだよな。しいて言えば、邦一の母親か。
R指定だけど、そんなにエロスを感じなかった。もっと壊れて欲しかったな。
「セカチュー」に対抗した森田監督が幻想の純愛ではない愛を描いた。
が、興行収入も評判もさんざんでしたね…。
原作では、ハーフならではの苦悩や娘たちの詳しい描写もあったのかな?
キャラの創りこみが足りないような気もした。
あと、三人とも見慣れた役者さんたちだったので
現場での撮影はどんな感じだったのかなーと舞台裏を想像してしまう。
でも私はそんなに嫌いじゃないよ。


海の上のピアニスト (1999/伊・米) 125分


 「ニューシネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。
主演はティム・ロス。
下船していった客が残していった籠の中に赤ん坊が発見された。
新世紀1900年にちなんで「ナインティーンハンドレット」と名づけられた彼は
船の上で生まれ育ち、一度も陸に降りたことがないピアニスト。
彼の創り出す聴いたことのない音楽に評判は広まっていく…

 最初は全く興味の無い映画で一生見ないと思っていた。
当時はティム・ロスを知らなかったしピアニストの話なんて…と。
ジャケットやストーリーの流れを見ても惹かれるものはなかった。
だけど大きな間違い!この映画は名作と呼べる代物だと思った。
豪華客船が舞台の映画は「タイタニック」とこれしか観たことないかも。

 彼の住む船でトランペットを吹いて一緒に働いていた友人が
仕事も無く途方に暮れ楽器を質屋に売り払おうとしてこの物語が語られる。
何だか古臭い映画だなと思ったけど1900が出てきた所から
映画鑑賞の邪魔となる嫌な思考はぶっ飛んだ。
船と一緒にぐるぐる周るシーンはユニークで楽しい。
ティム・ロスはつくづく凄い俳優なんだな。
ピアノは弾き真似らしいですが、本当に演奏しているかのような
自信と情熱に満ちた指使い。素敵な音楽を奏でていた。
ピアノ決闘のシーンは圧巻…決着シーンは爽快感抜群。

 観てよかった。そう思った作品は珍しいと思う。
きっと心に何かあったとき、この映画を再び観たくなるだろう。
実話ではないけど、御伽噺のような物語だ。大切にしたい。

 1900が初恋をする場面だけでも切なく純粋で美しい。
彼女と深い仲になれたなら、彼も最後は違う選択が出来たのかな…なんて
あのラスト、私もちょっと納得がいかなかったんだけど
最後に出てきた1900は長い間隠れていたにしては服装が綺麗だし
健康そのもの。無精髭も生えていない。そこで思った。最後に出てきた彼は、
船に残った彼の魂が見せた幻みたいな存在ではないだろうか
友達の呼びかけに答え、彼が一人の時に現れた。
そしてあの語りで友人のこれからを勇気づけたようにも思う。
誰でもああいう瞬間は訪れる。
喜び勇んでテロップを歩き新世界に降り立つ人、
避難してきたかのように降り立つ人、無理矢理降ろされるような人…
自由の国アメリカに夢と希望を抱き沢山の人が降りていくのを観てきた1900
下船を拒んだ彼は云う。「無限に広がる存在が怖くなった…
この広い世界でたったひとりの女性、たったひとつの家、たったひとつの生き方
…選べない。」彼の云う事は理解できる。
でも普通の人は選べる。何度か間違っても選んで体験してきた。
挫折や苦労もあって最終的にこれだと選べるとは限らない。
彼にとってはあの船が世界。ピアノを弾けば世界が見れる。


無理矢理降りても彼は幸せになれなかったと思う。だから、納得したい。
ウルトラヴァイオレット (2006/米) 87分




 「リベリオン」のカート・ウィマー監督のガンカタ・アクション第2弾!!
「バイオハザード」のミラ・ジョヴォヴィッチを主演に迎えて贈るSFアクション。
共演に「X-MENⅢファイナル・ディシジョン」でも
似たような役をやっている子役のキャメロン・ブライト。

 21世紀末、新種のウィルスが蔓延、感染した人間は
超人的な知能と運動能力を身につけ、“ファージ”と呼ばれた。
しかし彼らは感染後わずか12年で命を落とす運命にあった。
ファージの感染を恐れた人間たちは、政府によるファージ掃討作戦を開始。
追い詰められたファージ達は、人間政府との激しい抗争を繰り広げる。
やがて政府はファージ絶滅の切り札となる最終兵器の開発に成功。
ファージ側は最終兵器強奪のため、最強の殺し屋ヴァイオレットを送り込む。
かつて、感染した夫と子どもを政府に殺され復讐に燃えるヴァイオレットは、
兵器の入ったケースを奪うが、最終兵器とは、わずか9歳の少年であった。

 まず断っておくけど、私は「リベリオン」は大好きである。
そして女優のミラ・ジョヴォヴィッチも大好きである。
だけど、この「ウルトラヴァイオレット」は酷かった。
まさに洋画版「デビルマン」かって位。物語が全くなっていない。
ミラのPVだといって満足することが出来なかった私はミラファン失格だ。
アクションシーンにしてもひとつとして格好良いとは思えなかった。
「リベリオン」の方は無駄な動きもすべて格好良く感じたんだけどなぁ。
それにストーリー的にもあちらの方がよく出来ていた。
ヴァイオレットの夫と子供を失った悲しみや怒りなんて細かい描写あったっけ?
キバをやたらと見せるもんだからヴァンパイアものかと思ったけど違うのね。
ビルの上で中国人と円陣で戦う場面も何故映すのか判らないカットが多い。
人間政府の大ボスが先頭で襲ってくるなんて壊滅するの簡単そう。
アッサリ追い詰めたと思ったファージのヤンキー共は
鼻栓男をすぐに撃てば抗争終了なのにカカシのように撃たれる始末。
墓場で襲ってきたファージの二人がやけに髪長いなーと思ったら
その髪を引っ張られてコテンパンにやられる始末。ギャグ??
子供が井戸の上に吊るされて時計がコチコチ動いてるけど、
どういう仕組みなのかサッパリわからないし特に意味もなかった。
肝心の子供の秘密も、何でワザワザ悪ボスのクローンで実験したのか、
あの場所から何処かに移す必要があったのか、サッパリわからん。

髪や服の色が変わるのもチョロッと説明欲しい。
それにどうせやるならもっとカラフルに7種くらい見せて欲しかった。
未来都市もCGの出来が酷すぎてゲーム画面みたい。
公開当時、劇場に行こうか迷って結局行かなくて正解でした。
こんなものを劇場で見せられたら怒りが収まらないわ。15点。


運命じゃない人 (2004/日) 98分




 2005年のカンヌ国際映画祭で批評家週間に正式出品され評判を呼んだ異色作。
PFFアワード2002で入選を果たした内田けんじ監督の長編デビュー作。
主演は中村靖日。霧島れいか、山中聡、山下規介、板谷由夏。

 浮気を見つけて婚約者と別れ、一人で生きていく決意をした真紀。
未だにショックから立ち直れず、帰る家もなくレストランで途方に暮れていると、
男性に声をかけられた。「一緒に食事でもどう?おごるよ」誘いに乗って席に行くと
その男性はすぐに席を外し、冴えないサラリーマンの男性と二人きりになった。
彼の名前は宮田武。結婚を前提にマンションを購入した矢先、
肝心の恋人あゆみに突然去られてしまっていた。失恋した者同士、
ぎこちないながらも、親しくなった二人はその宮田のマンションへ…。

 見事に知らない役者ばかり。こんな邦画も珍しかった。
主演の人はホントに冴えない感じで、絶対主演向きの顔じゃないのだけれど、
こういうタイプのキャラを主役に持ってっても面白いかもしれないなーと思った。
この人、ファブリーズのダブル除菌の宣伝の人だよね?
単純なギャグ、ってわけでもなく、やんわりしたローテンションドラマって感じ。
失恋した真紀、新しい恋を見つけた宮田と、友人で探偵である神田、
ワケあり故に出ていったあゆみ、あゆみの恋人の極道組長の浅井。
この5人にスポットが当てられ、あゆみ意外の4人それぞれの視点で
物語が語られ、時間軸が交錯して「この人はこの時、こんなことしてたのか!」と
次々と真相がハッキリしていく。しかし緊迫感はあまりない。リアル。

 
「人殺して始末するのもお金かかって大変なんだよ~」って現実的。
世の極道の組長さんが、実はああいう人だったらいいなぁって心底思った。
真紀ちゃんはバカだねぇ。私でも、番号ちゃんと書くと思う。
でもこの「運命じゃない人」ってタイトルはどういう意味が含まれてるんだろ?
真紀はラスト、再びマンションを訪れて彼の同僚と鉢合わせしてたけど…
真紀を演じた霧島れいかって人、パッと観MEGUMIに見える。
しかし一晩の宿を貸してくれた人の家から札束を盗み出してトンズラか…
真紀ちゃんも案外薄情なんだな~もう人信じたくないが故だと思うけどさ。

凄く地味で大人しい印象を受ける作品なんだけど、脚本と構成が面白い。
ミニシアター系隠れた傑作邦画をお探しの方は是非御覧下さい。



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