管理人NEROが映画について語ります。

Caramel Cinema


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マイアミ・ラプソディー (1994/米) 95分


 グウィン(サラ・ジェシカ・パーカー)は若きコピーライター。
動物園で働くマット(ギル・ベローズ)と婚約中。そんな彼女が
妹レスリーの結婚式をきっかけに、家族の衝撃的な真実を知ることになる。
なんと心優しいママのニーナ(ミア・ファロー)が浮気していることが発覚。
相手は祖母の看護人のアントニオ(アントニオ・バンデラス)。
ロマンチックな一夜の体験を告白する彼女に罪悪感はない。
何故なら、父も長年に渡って浮気していたというのだから。
更に兄のジョーダン、妹のレスリーの浮気まで露顕。
彼らの行動が理解できなかったグウィンだったが、
当の彼女までアントニオと結構いい感じに…

多彩なキャストに加え、スーパーモデルのナオミ・キャンベルも出演。
ちょっぴり苦い、大人のラブ・コメディ。

 サラ・ジェシカ・パーカーの役回りが「SEX and THE Ctiy」と似てるし…
ラスト、インタビューみたいなので〆るところも似てる。
両親と、兄と妹それぞれ既婚のくせに優柔不断で、恋愛相談に乗ってあげて
内心引きながらも、自分も似たような(?)ことになる…
ドラマみたいな、生々しい表現はなかったけど、
ケチ過ぎる男って嫌だな〜って思ったね。
しかも、寝たあとに、愚痴愚痴言われたら、たまらんね。
結婚って何?しなくてもよくない?ってのがテーマなのかしら。

 とにかく、アントニオ・バンデラスが若かった!!
そしてやっぱりキャラはラテン系、積極的で情熱的な男性でした。
裸になった時の腹が微妙に気になったけど…でも、そんなとこも好きだ。
軽くて女性との付き合いを心得ていそうなんだけど、好感持てる。
母親との会話やグウィンとのデートが微笑ましい。
アントニオが、「よく、ゲイじゃないかと言われる」って云ってたけど
それってアントニオ・バンデラス自身のこと言ってるみたいだった。(笑)
この時はあまり絡みがなかったカーラ・グギーノとは
後に「スパイ・キッズ」シリーズで夫婦役として共演。
ナオミ・キャンベルは性格きつくて有名だけど
この映画ではちょい役だったから普通に観れたな。

 あれ?これから二人で食事じゃなかったっけ?
変な所で場面が切り替わってしまうのが余計というか、おかしかったね。
追いかけられると、逃げたくなって、逃げてしまうと追って…
ある程度の妥協は必要だとか、男女の恋愛模様は見れたかな。
淡々としてて、それ程深く描いてはいなかったけど。
避妊は大事だけど、雰囲気ぶち壊しって困るわね。
男の方が、勢いだけじゃなくてもっと意識して欲しいとこ。
これといった山場がなかったかも…おいしく〆てくれたけど。
俳優ファンなら観る価値ありだけど、普通の映画としてはイマイチかも。
まったり感が、良いんだけど、ちょっと邪魔な時も。
確かに、SATCの元ネタみたいな映画だなー。


マイノリティ・リポート (2002/米) 145分


トム・クルーズ主演、監督スティーブン・スピルバーグ
未来を予知して殺人を未然に防ぐ特殊管轄の警察官の主人公。
しかし、自分があと何時間後かに、見知らぬ誰かを殺すと予言され、
今まで捕まえる立場だったのが逆転、逮捕されそうになり、
逃亡し、その容疑を晴らす為に自分をはめた人物をつきとめようとする…

 これを観た友達は、あんまりよくわかんなかった…と言ってたけど、
あぁ、そういうことか…と。
しかも、なんでそいつ殺すのかとか途中から予想できてきたし…
難しいのかな?と構えてみたものの、案外、分かりやすいストーリーでした。
なんかマトリックスみたいな異質な映画に挑戦しようとしたような感じが
見受けられたんだけど…

 映像がいやに独特だったし…なんかマトリと通じるものもいくつか…
でも、これはそこまで凄い作品でもないかな…発想はよかったと思うんだけど…
話の流れはいつものハリウッドっぽかったように思える。

でも未来予知して犯罪が起こる前に逮捕するのって…
何故そうなるのか現時点で理解できない人が逮捕されたら、そりゃ不満ですよ。
確かに殺人事件の場合、事件を未然に防いでしまうのはいいことなんだけど…

 しかし、目玉、あれ腐るでしょうが…(゚A゚;)
バーチャルで有名人とセックスしたりする店があるのはビックリ。
来店や電車乗る時なんかに眼球スキャンするシステムが一般的な未来かぁ
便利そうだけど、あんな容易に眼球入れ替え手術が出来るようじゃな。
今では有名なコリン・ファレルもいたのね…全然印象に残らなかった。
また次の機会にチェックしてみるとしよう。


マイ・プライベート・アイダホ (1991/米) 105分


 鬼才ガス・ヴァン・サントの映画。
家を持たないマイクは、ポートランドの街角に立ち、体を売って日々暮らしていた。
彼には、緊張すると眠ってしまうナルコレプシーという奇病持ち。
そんなマイクの親友は、ポーランド市長の息子でありながら、
家を飛び出し、やはり男娼をして生きているスコット。
ある日マイクは、自分を捨てた母を捜す決意をしてスコットと共に、
兄リチャードが暮らす故郷アイダホへと向かう。
手掛かりを追ってスネーク・リバーそしてイタリアまで旅する2人だったが…

 ホモセクシャル、近親相姦という要素を含んだ一風変わったロード・ムービー
主演は今は亡きリバー・フェニックスとキアヌ・リーヴス
私生活でも親友同士だったという彼らの初々しい若者の姿が窺える。
リバーはこの映画で91年ヴェネチア映画祭で主演男優賞を受賞した。
それから2年後に、ドラッグが原因で死亡。
(しかも、ジョニー・デップの経営するバーで倒れたっていうんだから…)
劇中にもコカインを吸うシーンがあって…意味深。
この監督の映画は、今の所「誘う女」とコレしか見たことない。

 冒頭から、何とも変な雰囲気で始まる。
アメリカの映画じゃなくて、ヨーロッパ系の映画みたいだった。
ゲイ向けファッション雑誌の中でのトークが笑えたね。
性行為を静止画のように見せていく手法に驚いた。
男娼仲間のストリート・ボーイズたちと、ボス的存在のボブ。
二人で旅をして、焚き火をする場面でマイクがあることを打ち明ける。
金がなくても、愛することはできる。
一緒になって馬鹿やってたスコットが、後半変身してしまい、
スーツ姿のキアヌを見た途端、「あぁ、やっぱりキアヌ」って思ってしまった。
人は酒を飲みすぎて意識を失い翌朝道端で目覚めたことがあるかもしれない。
でも、この奇病は酒を飲んでもいないのに、突然襲ってくる。

 幻の家…マイクはあそこに帰りたい。
憧れだった、普通の家庭、普通の両親、普通の生活…
昨日『モンスター』を観たばかりだったので
道路横に立って客を待つその姿に重なるものがあった。
ラストのあの映像は何を意味するのか…
兄貴の家にあった電灯にも貼ってあったっけ…う〜む。
何ていうか、雰囲気と役者の表情を見る映画でしたね。空虚が漂ってた。
リバーとキアヌが好きだったら、拝見する価値あり。
いかんせん、DVDが廃盤で手に入りにくいらしいですけどね。
レンタルでビデオで見るのがオススメ。


マイ・ボディガード (2004/米・メキシコ) 146分






 少女に出逢い、生きる希望を見出された孤独な男が
彼女の復讐のために立ち上がり大暴れするアクション・サスペンス。
原作はA・J・クィネルのベストセラー小説『燃える男』。
ボディガードと少女の心温まる交流と壮絶な復讐劇を緊迫感溢れるタッチで描く。
監督は「スパイ・ゲーム」のトニー・スコット。
主演はデンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング。
共演にクリストファー・ウォーケン、ミッキー・クロークなど。

 元CIAの特殊部隊員のクリーシーは、これまで米軍の対テロ部隊に所属し
16年に渡り暗殺の仕事を続けてきた。そのためか心を閉ざし、
自分は神に許されることはない、と聖書片手に生きる希望を見失っている。
そんなある日、メキシコに住む先輩レイバーンから新しい仕事を請け負うことに。
それは、誘拐事件が多発するメキシコ・シティに住む実業家の
9歳になる幼い娘ピタの“ボディガード”だった。
始めはこの仕事に嫌々就いたクリーシーだったが、
ピタの無垢な優しさに次第に心を開いていくクリーシー。しかし…

 まず驚いたのが、メキシコでの誘拐事件の発生数。
60分に一人が攫われ、7割は殺される…凄い確率です。
そんなわけでメキシコではボディガードを付け、保険にまで入るそうな。
舞台がメキシコで、街の様子が凄い雰囲気出てた。メキシコ行ったことはないが。
とにかく暗い過去を臭わせる主人公だが、肝心のその闇がようわからん。
タラちゃんが「地獄のような熱さだぜ!」とかコメントしてましたが(笑)
カメラアングルとかこだわりがあるみたいな撮り方だったけど、観辛いんだな。
変な所で過去とかフラッシュバックして、展開がごっちゃになる。
展開も重めで、なんか重厚なもん含ませようとしてるのは判る。
復讐系は基本的に大好きなんだけど、これは…微妙でした。
あ、ダコダは可愛かったけどね。

 途中まで、本当にピタが殺されたのかと思って凄いショックだった。
あんな可愛い子、どうして殺しちゃうんだ!って思ってまった。
でもダコダの悲鳴は宇宙戦争で聞き飽きて食傷気味でした。
ピタの部屋に行った時、遺体が安置されているのかと思ったし。
警察ですらグルな誘拐組織をブッ潰して滅茶苦茶にするわけだけど
ピタが生きていたのなら、父親が可哀想だ…もうちょっと待ってれば。
それに、誘拐犯も生かしておくなら時間を置いて再交渉する気だったんだろう。
ウォーケンは何か物理的な手助けをしてくれると信じてたのに〜
「レオン」っぽいって聞いてたので、てっきり両親が殺されて
ピタの変わりにクリーシーが仇を討つって展開なのかと思ってたよ。
ボディガードのくせに、防弾チョッキを常備してないのは信じがたい。
この原作ではクリーシーの武勇伝がシリーズとして続いていくらしい。


 映像は確かに綺麗に見えたりもするんだけどね。
全体的に濃ゆいイメージ。あと、R指定でグロが少しあるけど
私はもう感覚が麻痺したのか、全然物足りなく感じてしまった。
まぁこの映画は全体的に微妙!そう思うしかなかった。そして長すぎる。


魔界転生 (2003/日) 105分






 山田風太郎の同名小説を深作欣二監督で映画化した、
沢田研二主演の1981年製作『魔界転生』のリメイク。
監督は『学校の階段シリーズ』『愛を乞うひと』の平山秀幸。
主演は窪塚洋介、共演に麻生久美子、佐藤浩市、杉本哲太、加藤雅也、
黒谷友香、吹石一恵、古田新太、柄本明、中村嘉葎雄、長塚京三…

 1638年島原の乱。3万7千の農民に対し、天草四郎の妖術を恐れる徳川幕府は、
12万の軍勢を送り込み、切支丹の一揆勢を全滅に追い込む。
十余年後、徳川3代目将軍・家光の治世、紀州藩主・徳川頼宣は
平穏を保ったこの世に野心と不満を抱え、次期将軍の座を虎視眈々と狙っていた。
そんなある日、頼宣の前に死んだはずの四郎が姿を現わす。
四郎は頼宣の野望実現を約束すると、秘術“魔界転生”を披露し、
死者である柳生流の豪傑・荒木又右衛門を復活させるのだった…

 ジュリー版も見ておいて、これは劇場へ観に行きました。
かなりの酷評、当然だと思う。それほど、前作は凄い出来。
原作には無いオリジナルキャラも登場させ、深作ワールドで創ってる。
前作に思い入れのない人がこの映画比較したら、どちらも似たように映るかも。
物語からしてオカルトなSFファンタジー時代劇。
どんなに真面目に撮っても、これはB級に分類されると思う。
原作も読んだ。主役は天草四郎ではないし、官能小説のような過激さ。
前作は魔方陣みたいなので死者を呼び戻していたけど
原作では女性の身体を破って出てくる。今作ではこっちの出方。
最初このシーン見た時にはドキドキしたけど、どうも安い。

 衣装デザインのホリ・ヒロシ…酷すぎ。服も髪型もイマイチな天草。
冒頭の島原の乱での天草の雰囲気で、凄いの期待したけど
転生後の天草を見たら…窪塚もイマイチ役に入り込めてなかった気がする。
恨みとか憎しみのセリフは出てくるけど、実際に感情がこもってない。
麻生久美子の転生前、最初は少年兵かと思ったよ。
化粧で、あれだけ顔が変わるもんなんですね〜驚き。
彼女の怪演は…ちょっと見所のひとつかもね。
二人があれこれ画策して徳川壊滅を狙うわけだけど
怖さが全然なくて、何ていうか、少年少女が大人と渡り合おうとしてる空気。

 魔界衆は、前作よりも一人増えた。荒木又衛門(加藤雅也)
最初の戦いっぷりで「おおっ?!」と興奮したものの…なんだよアレ。
宝蔵院胤舜との戦いも、なかなかだったけど…
宮本武蔵が何とも拍子抜け。長塚さん、凄いミスマッチだったね…
声のトーンが普通過ぎて異形の者らしくないし威厳も無い。
そして隠し魔界衆も登場するんだけど…あっけな過ぎ〜
今作では前作に出てこなかった生贄にされそうになる柳生家の女性が登場。
魔界衆の倒し方も、前作とは異なる。

 割と判り易くスピーディーに話は進むけど、どれも消化不良気味。
多少不出来でも、強いインパクトを与えなければダメなんだなぁ。
もっと長くしてもよかったんじゃないの?!未公開シーン入れてもパッとしないが
追加撮影して、もっと爽快感や緊迫感のあるバトルが観たかった。
この映画の醍醐味は、死んでしまった剣豪たちと
命を賭けて戦う柳生十兵衛って構図だと思うんだよね。
そして窪塚を起用するならラストバトルももっとド派手にして欲しかった。
佐藤浩市はよくやってたと思う。原作の十兵衛はこっちの方が近い。
音楽はオーケストラで、結構迫力満点だっただけに、映像が寂しい。
ラストの終わり方は、ハリウッド映画っぽくて好きだ。


MAKOTO (2005/日) 115分




 死者の霊が見える特殊な能力を持つ監察医の主人公が、
この世に強い想いを残して死んだ者の訴えに耳を傾け、死の謎を解き明かし、
残された人々の悲しみを癒していくストーリー。郷田マモラの同名コミックを元に、
「踊る大捜査線」の脚本家・君塚良一の初メガフォンで映画化。
主演は東山紀之、共演に和久井映見。、哀川翔、ベッキー、室井滋、
小堺一機、河合美智子、中島啓江、武田鉄矢、別所哲也、佐野史郎。

 大学の法医学研究所に勤める監察医・白川真言には、
幼い頃からの体質で、この世に強い想いを残す死者の霊が見えた。
自分のところに運ばれてくる死者が無念を訴え、彼の前にだけ姿を現す。
そうした霊たちは、彼らの想いが愛する者に伝わるまで、姿を消すことはなかった。
どんな時でも彼らが見えてしまうことに悲しみと苦しみを覚える真言。
そんな彼を支えてくれていた妻の絵梨が交通事故でこの世を去り、
真言の前に霊として姿を現した…妻は彼に何を伝えようとしているのか…?

 話題も評判もパッとしなかった映画ですね。
期待しないで見たら…やっぱり、そんな感じの映画でした。
売り文句は“泣けるホラー”で、話が何となく『シックス・センス』を匂わせます。
何気に結構良い役者さんたちが揃っているわけですが、
ストーリーの流れがダラダラしてて、テンポが悪いし伝えたいこともチープだった。
妻が残した謎と同時進行で、運ばれてきた遺体の霊の方も面倒見なきゃだし
その他の3つのエピソードが一部、泣けるように分かり易く演出されてて
それがミエミエで逆にドン引きなわけです。選ぶ言葉も上手じゃないしね。
私は「踊る大捜査線」も好きじゃないので監督には期待してません。
丁寧に作ろうと、映像に気を使って美しく見せようという努力は良いです。
しかし「東京タワー」といい、生活感が絵的に現実感が無さ過ぎて笑っちゃうね。
あんな漫画みたいな家や部屋で暮らしているなんて到底思えない。
実際に住んでる人もいるかもしれないが、相当なナルシストだと思っちゃうね。

 収穫は…哀川翔とベッキーの絡み…なんちゃって。
東山の演技は中身スカスカ空っぽ感いっぱいで役に合っている…のか??
こんな所に金八先生が!こんな所にハムの人が!ってな具合です。
遺体を見慣れた解剖医はあんなにも淡白に見えてしまうものなのかな。
主人公にだけ見える、暗がりにボンヤリ見える霊たち。黙ってこちらを見ている。
自称霊能力者の江原がこの映画絶賛してたらしいけど、ああやって見えるのかな?


マシニスト (2004/スペイン・米) 102分





 不眠症で1年間も眠れずにいる男が、不可解な出来事に巻き込まれ、
次第に精神を蝕まれていく恐怖を描いたサイコ・スリラー。
監督は「ワンダーランド駅で」「セッション9」のブラッド・アンダーソン。
主演のクリスチャン・ベールは役作りのため30キロ近いダイエットを敢行、
ガイコツのように痩せ細った姿を披露し話題となる。

 工場で平凡な機械工(マシニスト)として働くトレバーは、
極度の不眠症に陥り、すでに1年間もほとんど眠っていない状態だった。
身体は痩せ衰え、「これ以上痩せたら死ぬよ」と誰もが心配する中、
それでも毎日仕事に向かい、黙々と働くトレバー。
そんなある日、見ない顔の同僚のアイバンと知り合いになり、
その後から彼の周囲では不可解な出来事が次々と起こり始める。
同僚が機械で片腕を失う事故に遭い、その影にアイバンが居るのではと疑うが、
トレバー以外の誰もそのアイバンという男の存在を知らなかった…。

 不眠症に悩む男の話なのに、この映画見て2度も途中で寝てしまった。
「バットマン・ビギンズ」では鍛え上げた肉体を披露していた彼が
この映画では激痩せ。もうね、気色悪いったらありゃしない。
浮き出た肋骨や背骨、くびれちゃってる腰、細い首、こけた頬…
この映画の為に絶食してダイエットしたっていうんだから、役者魂。
こんな無茶されちゃブリジット・ジョーンズの太り方なんて容易く見える。
しかし、この映画は終わってみると大した秘密は無いです。
サイコ・スリラーと銘打ってはいても、直接的恐怖はない。
人間関係や生活感、現実的過ぎる、ある種の精神的恐怖はあるけど。
ただ描き方が凝ってる、って点だけで内容的には在り来たりな展開。

 タイトルのマシニストが機械工って意味なんだけど、
本題の事件の内容とは直接何の関係も無いっていう。
青を主流にしたクールで冷たい、閉鎖的な雰囲気は好きだ。
そしてあんなガリガリでも結構モテてるトレバー。
謎の同僚のアイバン、パッと見「マトリックス」のモーフィアスみたいだった。
冷蔵庫に張られた謎の絵の本当の意味は割と早く判った。
1年間ほとんど眠れていない、なんて普通なら死ぬし、凄い辛いと思う。
まぁ、クリスチャンの激痩せっぷりと雰囲気だけは見物。
大人しい作品で、でかい衝撃も興奮も無いので、割り切って御覧下さい。
見終わっても残るのは彼のガリガリの身体と映画独特の不思議な空気。
真実を知って
自首する展開は意外性はないが実直で良い。


マスク2 (2005/米) 96分






 ILMのVFX技術とジム・キャリーの全身を駆使したコミカルな演技が
大ウケし、世界中で大ヒットした94年製作のナンセンス・コメディ「マスク」の続編。
今作では生まれながらにしてマスクのパワーを持ったスーパーベイビーが登場、
マスクとベイビーを巡ってさらなる大騒動が繰り広げられる。
主演はジム・キャリーに代わって「スクリーム」シリーズのジェイミー・ケネディ。
監督は「キャッツ&ドッグス」のローレンス・ガターマン。

 漫画家でいまはアニメスタジオに雇われている小心者の青年ティムは、
ある日、愛犬オーティスが拾ってきた奇妙な緑色のマスクを被ってしまう。
人格が変わり大胆になった彼は、会社の仮装パーティで一躍ヒーローに。
そのまま家に帰り、妻トーニャと情熱的な一夜を過ごす。
やがて月日は流れ、その時に授かった赤ちゃんアルヴィーが生まれる。
不思議なことに、アルヴィーはマスクを被っていないのに、
どうやらスーパーパワーを備えているらしい。
一方、緑のマスクはオーティスがいつのまにか被っていて家の中は大騒ぎ。
そこへ、マスクの本来の持ち主であるいたずらの神様ロキが取り返しにやってきた。

 1は、テレビ放映で観たけど、断片的な記憶しかない。
ジム・キャリーはギャラ問題で降りたらしいね。ファンはさぞ残念でしょう。
私自身はマスクに思い入れがなかったので、期待無しで鑑賞。
なるほど、前回のぶっ飛び具合からして、2の主人公はおとなしい。
ていうか、パーティーのシーンは限りなくつまんない。
劇場で観た人はこの時点で退場する人出そうだなと思った。
でも話は主人公がマスクを被って大暴れするのがテーマじゃなかったので
赤ん坊とマスク被った犬のカートゥーンアニメ張りの戦いや
父親のオーディーンに怒られながらマスクを捜すロキが見所。
ティムがマスクを被るのは2回だけだし。粘土質な髪型はどうかと…

 ロキ役のアラン・カミングのとってもキュートな瞳が好きだ!
『スパイ・キッズ』でも似たようなトリッキーだったけど良い顔してんね。
『X-MEN2』のナイトクロウラーだったんだ…今作で名前と顔を覚えよう。
北欧神話の神様が絡んでくるのが私好みでした。
普通、そこで交換して終わるはずが、マスク同士を戦わせたいのか
変に長引いた展開はどうかと思ったけど進んだ映像技術を見せたかったのね。
赤ん坊は確かに可愛らしいけど、合成映像が多くてきもかった。
放尿も、やり過ぎ。あんな赤ん坊いたら、無邪気に殺されそう。
犬も普段は可愛らしいのにマスク被った時のあの豹変…コワッ

 本国アメリカでのウケは良くなかったらしいが日本ではヒットしたとか。
ラストの、割とすんなり収まる所が結構よかったな。
続編のようなタイトルだけど、マスクを拾った別の話なんだし
題名を変えた方がよかったのかもね。私はまぁ嫌いじゃないよ。
前作のマスクはちょっとダークさもあって、幼い弟が怖がってた記憶がある。
家族愛がテーマなので、前回のマスクよりも子供向けかも。
マスクの能力を備えた赤ん坊をそのまま育てちゃっていいのか?


マスク・オブ・ゾロ (1998/米) 137分


 思えばアントニオ・バンデラスを知り出したのはこれがキッカケだったかも。
「デスペラード」でいかした兄ちゃんがいるなーって印象はあって
小さい頃から見ていた「アランドロンのゾロ」の影響で
リメイクされ復活した新生ゾロを観に行こうと映画館でこれを拝見。
彼の名前を覚えて帰りました。

 アントニオ・バンデラス、アンソニー・ホプキンス、キャサリン=ゼダ・ジョーンズ
豪華三人が組んだスペイン支配化から開放されたメキシコを舞台にした映画。
”ゾロ”とは本来、狐の精霊らしい。悪者をこらしめる御伽噺の世界の人物だ。

 前作ではスペインからの領主役兼ゾロとして暗躍していた主人公。
今作では領主モンテロの友人のディエゴがゾロに扮し、彼と戦っていた。
モンテロが彼の正体を見破り、ディエゴの妻の命と娘を奪い
悲壮と深い憎しみの中、ディエゴは長きにわたり投獄されることに…
 20年経ち、盗賊を生業としていたアレハンドロは兄を殺され復讐に燃える。
ディエゴは年老いた自分に代わり、アレハンドロをゾロの後継者として訓練する…

 物語は単純明快かつ笑える面もあって退屈させない。
最初は自己中だった主人公もヒーローに成長していく。
何も知らずに育ち再会する娘エレナも美しい。
ディエゴとのわずかな語らいが切ない。
ゾロとの剣勝負も面白い。

 復讐の心をマスクで隠す…ホプキンスもめちゃ格好いい。
アクションシーンも扮装も楽しそうにこなしていたし
こんなに完成度の高い映画はそうそう無いんじゃなかろうか。
南米の世界にバンデラスが似合っているのもそうだけど雰囲気がたまらない。
とにかくスカッと爽快。心地よいアクション映画です。
フェンシングの戦いはとても魅力的だった。
黒い馬もなかなかやってくれちゃってます。
未見の人は是非とも観て欲しい。

 ラスト、やっぱりあんな暮らししてるってことは
金塊お持ち帰りしたのかしら…??


マダガスカル (2005/米) 86分






 ドリーム・ワークス製作のCGアニメーション。
ニューヨークの動物園で暮らす、人間大好きなライオンのアレックス、
ペンギンズに触発され、野生に戻ることを夢見るシマウマのマーティ、
お姐さん肌のカバのグロリア、臆病なキリンのメルマンの4匹が
動物園を抜け出したことをきっかけに、偶然マダガスカルへとやって来てしまう。
自然界で生きるのが初めてで、戸惑う4匹だったが…

 吹き替え声優は…アメリカ版キャストは有名俳優じゃないみたい。
日本版ではアレックス役に玉木宏、マーティ役に柳沢慎吾、
グロリア役に高島礼子、メルマン役に岡田義徳
キング・ジュリアン役におぎやはぎの小木、モーリス役に同じく矢作。
ペンギンズの隊長役はアンタッチャブルの山崎、新人ペンギン役に同じく柴田。
たまたま字幕版で観たけど、吹き替え版も観たいなぁ。

 シュレック2の特典映像で既にこの映画の宣伝やってて、
正直、全然面白そうじゃないなぁ〜って思っていたんだけど大間違い。
何でこうも、毎度毎度ドリーム・ワークスのアニメは期待を上回ってくれるのか。
普通、自然に帰ることはイコール自由で幸せなことだけど、
今回は動物園で天国のような贅沢な暮らしをしてた動物たちが
マーティ以外は不本意で、過酷な自然界で苦労するってんだから。
自由で楽しいだけじゃない、弱肉強食を見せつけられる。
でも結局は、「
何処だろうと、皆がいればそれが幸せ」ってことに気づく。
人間的だが、いい話じゃない。オチも用意されててさ。

 キャラクターは別段可愛い描き方してないんだけど、やっぱり魅力あるね。
ペンギン4匹たちがミソ。小さい!てか、動きとか細かいとこで笑いが。
マダガスカルに暮らすキツネザルの踊りと歌が強烈に残ってる。
♪I like Moving Moving♪ って耳に残るよ。エンディングも楽しい☆
動物を人間的に表現して、かつ人間には言葉通じていなくて
あれだけ活発な動きが出来るのが最初不自然に思えて仕方なかったんだけど
これはこれで、まぁ型破りで面白い。
感動はないけど、とにかく楽しいから観た後も気分良い。

 ライオンなんだから、しょうがないじゃん!!
判り易い、よくあるテーマだったけど何故か新鮮に、二人の友情良かった。
「アメリカン・ビューティー」のパロディもあって、やってくれるね。
何ていうか、全編お笑い感覚に満ちてて飽きずに楽しめた。
キツネザルのモート(チビね)のウルウル具合とかウケタし。
獲物に塩やレモン汁やらかけたり、サラダ和えにしたり(笑)
動物があんなに起用でいいのか!!
ペンギンズだけで短編スピンオフ作ってもウケそうだねぇ。
って、プレミアム・エディションに“ペンギン大作戦”ディスク付いてるらしいじゃん!
DVDが発売されたら、これまた要チェックだな!!


マッド・シティ (1997/米) 115分


 ダスティン・ホフマン、ジョン・トラボルタ共演の社会派ドラマ。
博物館に立て籠もった銃撃犯と地方局に飛ばされたニュース記者を通し、
視聴率主義の興味本位なメディアとそれに踊らされる民衆を風刺してゆく。
『セブン』、『ディアボロス悪魔の扉』のアーノルド&アン・コペルソン製作。
博物館のガードマンの職を突然失い、雇い主に抗議に向かったサム。
だが冷たい態度に苛立った彼は威嚇のつもりで発砲、流れ弾が同僚に当たり、
博物館見学に来ていた子供達を巻き込み事態は大事件へと発展してしまう。
そこに偶然居合わせた敏腕記者のマックスは、全国ネット界への返り咲き、
絶好の特ダネのチャンスとばかりにサムに接触、単独取材を敢行するが…。

 マスコミのいい加減さ、メディアの怖さ、と社会批判なテーマ。
二人の共演が目的で借りましたが、ジャケットの印象よりもシビアでビックリ。
所々、笑える要素があったので、軽い映画なのかと思ったら裏切られた。
ダスティン・ホフマンもいつもの善人とは言い切れない役柄だし、
ジョン・トラボルタの演じたサムはバカで短気で、でも好い奴で、
マックスと一緒になってハラハラしながら顔色をうかがってしまった。
終始、右往左往振り回される展開に判っていつつも苛立った。
テレビの情報だけで人は様々な憶測をして、そうと決め付けてしまう。
グヴィネス・パルトロウの母親でもあるブライス・ダナが女館長役。
彼女がまた、適度に小憎たらしい。でも、不景気は仕方ない…
マックスの助手の女がラストにはすっかり毒されているのも恐い
アラン・アルダ演じる人気テレビマンの飛行機墜落ニュースも半端じゃない。
立て篭もり犯の末路はわかり切っているのに、何故さっさと降参しないんだろ。
テレビでのマックスの発言のひとつひとつ、言葉を選んで発言することが
どれだけ微妙な確立で人々の同情か反感になるかも思い知る。
中々教訓含んだ作品だったけど、何だか異様に疲れた。
もう2回目観る映画ではない気がしてしまう。二人ともいい演技なんだけども。


マトリックス (1999/米) 136分


 「暗殺者」の脚本、「バウンド」の監督、脚本で知られる
ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー兄弟製作の映画。
新感覚のSFX技術を駆使したアSFクション大作のシリーズ第1作目。
(公開時、続編の予定はまだなかったらしいけど)

 出演者はキアヌ・リーヴス、ローレンス・フィッシュバーン、
キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィーヴィング…
公開当時は映画館へ足を運ばなかった。
後から、内容がチンプンカンプンだという評判を聞いて
それなら興味あるなとレンタルして鑑賞。

 大手コンピューター会社で働くしがない男トーマス・アンダーソン。
彼の裏の顔は”ネオ”というハッカー。
ある時、パソコン画面に映った謎の文章に導かれ
トリニティという美女と出逢う。自分が狙われていると告げられ、
電脳社会で有名なモーフィアスという男に引き合わされる。
彼は云う。「この世界は現実ではない」と。

 誰しもちょっとは考えたことあるだろう。
今生きている世界は実在のものなんだろうか。全部夢だったりして…
衝撃だったなぁこの映画は。新しい映画の世界を垣間見たようだった。
パソコン世代でコンピューターが身近な今だからこそ作れる映画だしね。
人間対機械で、未来の世界…アイディアがずば抜けて良い。
マトリックスに進入したり脱出したりする方法もユニーク。
知識や技術をダウンロードして使用する…便利なもんだ。
ネオとモーのカンフー修行のシーンはアレレと思ったけど笑
この世界の真実に気づいてしまった者には
黒スーツ黒グラサンのエージェントが…凄い世界。

 「スピード」続編で降板し映画界に見放されたかに見えたキアヌも堂々復活。
ネオ役を演じるにあたり、かなりトレーニングやら大変だったらしい。
キャリー=アン・モスが凛々しくて格好いい美しい女性を演じている。
ヒューゴ・ウィーヴィングも語り口調、不思議な魅力でいっぱいだ。
心を開放すれば出来ないと思っていたことでも可能になる。
ビル飛び越えたりするのは、そりゃ真似はできないけど
現実でもそういう気持ちで越えられる壁はあるだろうな。

 サイファー気持ちもわからんではない。
あんな世界が現実だったなら、無知の幸せ堪能して人生満喫したくもなる。
でもやっぱり、一度知ってしまったら戦うしなかいじゃろがい!
バーチャルリアリティな感覚と未来、
予言者や救世主などファンタジックな要素も混ざって
カメラワークもメチャセンスがある。ハマったら最高に楽しめる映画。

 戦うシーンが斬新で格好良くてたまりません!!
でかいバッグを、持ってビルに現れ戦う二人の場面は逸品だ。
マトリックスポーズも当時、ちょっと流行ってたね。
独特の映像美があって緑っぽい世界がとても魅力的だ。
ネオがどんどん成長していく過程が実に素晴らしい。
スミスとの戦いはハラハラドキドキ。ラストは爽快感抜群。
あれで物語が終わっても一向に構わなかったとも思う。良い締めだ。


マトリックス リローデッド (2003/米) 138分


 マトリックスの続編。
人間と機械との戦いが続くなか、遂に人類最後の都市ザイオンの居場所が
機械側に知られてしまった。最終決戦は近い。
ネオたちは予言者の導きで
マトリックスの住人で太古のシステムであるメロヴィンジアンの元へ。
彼に捕らわれているというキーメイカーに会い
マトリックスのソースへ向かうことでザイオンを救えるらしいのだが…

 待ってました!!!映画館へ行きましたとも。
始まって、ショッキングな夢に目覚めるネオ。
しかし、このネオとトリニティ、1作目ではキスだけで済んでだけど、
今作ではイチャイチャしすぎじゃ…でも、そうか
今まではマトリックス内の嘘の行為が現実で出来るんだもんな。
人間達の最期の砦、ザイオンも、祭りが乱交パーティーのようでした。
そして、踊りが無駄に長い。何の演出なんだか…
その後のストーリーはよかったっすよ。

 ザイオンでの人類の生活ぶりが伺える。
機械がザイオンを壊滅させる気じゃないのなら、
このまま平和に暮らせないのかな?なんて思った。
栽培されてる人類を放っておけないのは判るけども…
元老院とか、ちょっと世界観がスター・ウォーズみたいだった。
そもそも大事な船とかはコツコツ作ったんだろうか。
この機械がどういう原理で可動してんのかよく知らないみたいな会話あったな。

 メロヴィンジアンの妻パーセフォニー役にモニカ・ベルッチが。
セクシーだなぁ。着てるものがビニール質でこれまた異質。
トリニティ怒らせたり、旦那を軽くあしらう様がなかなか。
彼らのマトリックス内での退屈具合を見ていると
ザイオンみたいな危険分子がいないと、機械側もつまらないんじゃないだろか。
そもそも、機械には生きていく意義だとか目的が…必要だろうに。
キーメイカーがアジア系で色んな人種が出て来るなと思った。
会話の内容が哲学っぽかったり、論理的というか、妙に難しい会話が多かった。
アーキテクトとか、益々マトリックス世界が複雑化。

 鍵で出る場所が変わるどこでもドアみたいなの便利だな。
高速道路での長いアクションが夢中になって楽しめた。音楽もセンスいい。
追っかけてくるツインズがいい味出してたな。特殊能力も面白い。
「ムカついてきた」「オレも」な掛け合いがツボった。
新キャラ含め、服装がお洒落だよね。グラサンもそれぞれ違う形だし。
予言者のボディーガードのセラフも登場。カンフー本場な動き。
新しいエージェントと結構互角に戦うモーフィアス。修行したんだね。
日本刀とか武器も出てきてハラハラ。
エージェントスミスが解雇されて、自由になってネオを追っかける様が…笑
100人スミス、かなり気に入ったぞぉ〜どんどん登場して増えるわ増えるわ。
コンピューターウィルスがどんどん侵食していく様なのかな。
ヤヴァイよ。もはや準、主役だよ。スミスは。

 1作目も面白かったけど、今作も、別の意味でも魅力的で面白かった!


マトリックス レボリューションズ (2003/米) 129分






 マトリックス リローデッドの続編。シリーズ最終章。
前作のラストで昏睡状態に陥っていたネオは無意識のうちに
現実と仮想現実の中間の狭間へ来てしまう。
仲間の助けで帰還したネオはザイオンを救うため、ある決断をする。
ネオとトリニティは船で機械達が支配する本拠地へ。
ザイオンは絶望的な状況下の中、機械たちの送った大軍団を向かえ撃つ。

 ザイオン攻防戦とネオ対スミスが主になった今作では
緊張感ばかりで魅力が欠けているけど、物語の終わりまで見届けよう。
「始まりがあるものにはすべて終わりがある」よくあるセリフがキーワード
マトリックス内のすべての人を取り込んでしまったスミス。
どこ言ってもスミスだらけじゃ、つまんないでしょマトリックス。
現実にまで現れたスミスに絶えず苦戦を強いられるネオ。

 予言者役だったグロリア・フォスターが急死した為、
シナリオを少し書き換えメアリー・アイスが演じた。
メロヴィンジアンの支配下でマトリックス内のシステムの一部の親子も登場
サティという名前はどうも神がかり的だ。きっと何か意味があるんだろう。
メロヴィンジアン達はスミスの害には遭わなかったのだろうか。

 豪雨の中のネオ対スミス戦は
気功弾が撃てればもうドラゴンボール状態でした。
ビルの中から見守るスミス軍団はこわっ(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
映画館の外出たらみんなスミスだったらどうする?
ミフネの攻防戦はちょっと気持ち悪かった。イカ軍団。
水中泳ぐみたいに動いてくるけど、どう考えても変じゃん?
ドリルで来る所はエヴァンゲリオンみたいだった。

 ラストはちょっと…あれはハッピーエンドと言えるのかなぁ。
ザイオンで暮らす分には構わない…ってことなのか?!
マトリックス内に太陽が出来ました☆めでたしめでたし?
出たい人間、残りたい人間、どうやって選別すんの?

揉めて不満も募ってまた戦争が再開されそうだ。
一番面白かったのは総合的に観ても1かなぁ…
そしてレボよりリロの方が面白いシーンいっぱいあったし…
やはり物語の終わりは何だかもの寂しいもんだ。

 なんか、マトリックスに出てくるキャラクターほとんど大好きなんですけど!
トリニティがモーフィアスを見つけ出す過程とか
セラフとメロヴィンジアンの関係とか、前任者の話とか…
考えればどんどん別の話が作れそうだ。


魔法にかけられて (2007/米) 108分








 ディズニーが贈る、アニメと実写の融合ファンタジー作品。
主演は「チャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のエイミー・アダムス、
米人気ドラマ「グレイズ・アナトミー」のパトリック・デンプシー、
「ヘアスプレー」のジェームズ・マーズデン、「RENT」のイディナ・メンゼル、
レイチェル・カヴィ、ティモシー・スポール、スーザン・サランドン。

 おとぎの国のプリンセスが悪い魔女に騙されて現代のニューヨークへ。
ここではおとぎの国のように全てが上手くいかない!
浮いた衣装と言動に向けられる冷たい視線、不親切な人達、優しくない現実。
弁護士のおじさんと娘さんに拾われ、戸惑いながらも共同生活。
姫を助けに王子と、継母の手先の召使と姫の友達のリスまで
ニューヨークに乗り込んで、唄って踊って暴れ回ってさぁ大変!
おとぎの国ではサマになっても、ここでやられたらタダのアブない人!

 友達とミッドランドスクエアで鑑賞してきました。
ロマンチックな乙女心を抱いていると自負する貴方になら90点で、
(満点にしたい所だけど、諸所残念な点もあったのです)
ロマンスとかお姫様とか甘いの苦手な貴方になら30点でオススメします。
毎度のことながら、洋画はラブコメの完成度が素晴らしいね。
特に今回はディズニー自身がシュレックに負けるか!と自虐パロに乗り出して
白雪姫、眠りの森の美女、シンデレラ、わんわん物語、美女と野獣、などなど
様々なおとぎ話の要素を盛り込んで画面狭しと大暴れ。
メッチャクチャにコメディで笑わせておいて、
後半はグッとまとめていくから素晴らしい。

 新プリンセスのアニメでの造型は美しかったな〜
最近のディズニープリンセスの中でもなかなかの可愛さ。
ムーランとか、リロとか、顔の描き方が微妙にリアルで微妙なのが
多くなってきたけど、久しぶりに美人な姫だわ(失礼だろか;)
冒頭の王道サクサク展開はその速さに笑った。
実写になったら正直、お姫様の顔のシワとか気になって、
それに輪をかけての頭の中お花畑ぶりが強烈!
お姫様も王子様も役者さんは30代なんです…アハハ

 ジゼル役の女優さんは「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」で
注目を浴びた人らしいね。まだ未見だから観ておかねば。
エドワード王子役の人はジェームズ・マーズデン。
最近では「ヘアスプレー」でコーニー・コリンズやってましたね。
この人唄も上手いというので最近人気出てきたみたい。
良かったねぇサイクロプス…君はメガネを外した方が素敵だよ、ってか。
せっかちな単細胞天然王子キャラで大いに笑わせてもらった。
またしても〇〇られ役として本国でもお馴染みらしいw
付き人のおじさん演じた人はハリポタでも観たことある顔だけど、
見事にアニメの悪の下っ端役な顔をしててハマリ過ぎだ。
しかし、リスの受難が…子供が見るには、なかなか残酷なのであった。
そして悪い継母の女王役にスーザン・サランドンが。
メイクが派手過ぎて原型がつかめなかったけど。思いっきりドラッグクイーン。

 それにしても劇中で女の子が初登場時、胴着を着てたね。
サウスパークとかでも描写があったけど、アメリカでは
小さい頃に空手とか習ってる子が日本よりも多そうな気がする。
さて、
普通に王子が迎えに来て帰ると思い込んでた私。
徐々にロバートに惹かれてくジゼルに「ダメ〜!」なんて思っちゃったりも。
胸毛か?そこが決め手なのか?!王子様はそりゃKYな方だけどさ。
姫捜してマンションの部屋開けたら「遅すぎるわ」の疲れきった主婦や
怪しい視線送るゲイっぽい男性。ここまでやるかディズニー!見直しました。
ジゼルの影響を受けてロバートが明るくなっていくのも分かる。
ロバートの影響を受けてちょっとづつ現実に溶け込んでくジゼルだが、
魔法のカードならぬクレジットで購入したドレスが地味過ぎたのが残念。
後のドラゴンとの戦闘シーンの為に動き易さ考慮したんでしょうが…
そのドラゴンも、翼は何のためにあるんだと突っ込むのはなしですか?
おとぎ話の定番のようにでなく、男を女が助けに行くという新展開。
キスしても起きない姫。潔くロバートに譲る王子にキュンときた。
ロバートと付き合ってた彼女と一緒になっちゃうのは安易な展開だけど、
あぶれた者同士幸せになってくれると嬉しい。もっと伏線欲しかったけど。
召使のナサニエルが改心してく過程もちょっと分かり辛かったかな。
彼は現実に戻り、リスはやっぱり喋れるアニメ界が良いと。


 オマケにジュリー・アンドリュースがナレーション担当。
ミュージカルとしてもなかなか心躍るナンバー目白押しでした。
カップル鑑賞して、彼女が目を輝かせ、彼氏はついてけない、てな
妙な温度差を感じてしまうことがあるかもだけど、
こういう映画を一緒になってワイワイ楽しめる恋人同士は素敵ですよね。
パロディ系大好物&割と乙女心を片隅に持っていた私には
見事にツボに入って、笑って笑ってときめいて、最後にちょっと感動して
いい映画を観させてもらった、て気分良く劇場を後にしました。
一緒に観に行ったヲンナに感化されたのもあるかもだけど(笑)
ディズニーやロマンス&ラブコメが大好物な人、必見です。


真夜中のカウボーイ (1969/米) 113分


 ジョン・ボイドとダスティン・ホフマン共演のアメリカン・ニューシネマの1本。
監督はイギリス出身のジョン・シュレシンジャー。
同年のアカデミー賞で作品・監督・脚本賞を受賞。
テキサスの田舎からやってきたジョー(J・ボイド)は女を抱いて金を稼ごうと
都会を夢見てカウボーイスタイルに身を固めニューヨークへ。
そこで現実の厳しさに直面し、女からは金を貰うどころか取られてしまう始末。
金がなくなり途方に暮れたジョーはネズ公と呼ばれる片足の不自由な男に出会う。
金も職も家もない二人は次第に絆を深めていくのだった…。

 結構有名な作品だったけど、今まで縁がなかったもので。
フラッシュバック式で見せられる映像の断片が多く回想や妄想がしつこ気味。
映像だけで何となく理解は出来たけど、ちょっと判りにくいかなぁ。
テンポもあまりよくないけど、後半からは見事に世界に吸い込まれた。
とりあえず、ジョン・ボイドって人は有名らしいけど、私は初見。
どうやらアンジェリーナ・ジョリーの親父さんらしいじゃん。微塵も似てない。
ダスティン・ホフマンはネズ公と呼ばれる哀れな小男を演じるわけだけど
私にはどうしても粋がる田舎っぺジョーよりもネズ公の方が男前だと思っちゃう。
ホフマンは「卒業」から一変、こんな役を演じるとは。凄いの一言。
汚くて小ズルイ、格好悪い役なのに、何故か格好良い。

 
彼の咳き込み具合が酷くなっていき、結末は予想できた。
マイアミに着く前に死んじゃうんだろうな…って。でもその瞬間が来て
ジョーがシャツを買ってあげて、普通に働くよ、って言ってる傍で彼は死ぬ。
何だか無性に悲しくなりつつも、ジョーの淋しい顔がやりきれなかった。
でも、あのハゲのおっさんを何も殺すことはなかったんじゃないか…
ラッツォがジョーを見守りながらマイアミでの日々を想像するのだが
あれが流れるから確実に実現しないんだろな…って思ったよ。
みんな凄く楽しそうで違う映画みたいなカラーだったなぁ。

よく流れるあの曲はどこかでも頻繁に聞いたことあるんだよな…
あの情緒あふれる曲のお陰で映画がかなり引き立ってる。
痛い青春。共感できるけど、その痛みが自分の胸に来てちょっと辛い。
真夜中のカウボーイって夜に馬じゃなくて女に乗る、って意味だったのね。


真夜中の弥次さん喜多さん (2005/日) 124分






 十返舎一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』を下敷きに、
お伊勢参りに旅立った2人の男が繰り広げる珍道中を、
ユーモラスかつシュールに描いたしりあがり寿の傑作マンガ
『真夜中の弥次さん喜多さん』とその続編『弥次喜多in DEEP』を映画化。
「GO」「ピンポン」の人気脚本家・宮藤官九郎の監督デビュー作。
主演は長瀬智也と中村七之助。
共演者も曲者、クドカンワールドお馴染み役者やら、豪華キャスト揃い。
小池栄子、阿部サダヲ、生瀬勝久、寺島進、竹内力、森下愛子、板尾創路、
大森南朋、おぎやはぎ、古田新太、毒蝮三太夫、あじゃ、山口智充、松尾スズキ、
楳図かずお、中村勘九郎(七之助の父)、研ナオコ、ARATA、麻生久美子、
妻夫木聡、荒川良々、そして原作者のしりあがり寿もちょこっと出演。

 商屋の若旦那の弥次郎兵衛とヤク中の喜多八のゲイ・カップル。
弥次さんは喜多さんのヤク依存を治そうと、喜多さんは“リアル”を求めて…
二人は江戸から伊勢参りにバイクで出発!でもこれって何処かおかしくない?
旅の道中、いろんな宿でいろんな騒動を巻き起こし、二人は爆走する…

 笑いの宿、喜の宿、歌の宿、王の宿、魂の宿…
それぞれ変なワールドに足を踏み入れる、変態コンビ。
笑いを取れなきゃ通れない関所とか、喜び組とか、結構面白いアイディアだけど
…なんか、ぶっ飛び過ぎ!!とにかく、詰め込めるだけ、詰め込みました!
って印象だね。映画としてのひとつの作品ってより、豪華なコント特集。
笑えるシーンもあれば、ひたすら寒いシーンもある。
笑いの宿…竹内力が呼ぶ山田君は、本物であって欲しかった。
喜多さんのトリップが多くて、見ているこっちも現実やら幻やら…
布団のシーンは、見せ方は面白いんだけど、まどろっこしく感じた。
チ〇コ引っ張るのはやり過ぎだろ…あれが一番引いた。
喜の宿…あの頭の女子高生ってのがウケた。あじゃ混ざってるし…
古田新太が登場したシーンは思いっきり笑った。
歌の宿…ぐっさんのキャラがちょっとあざと過ぎる。面白いっちゃ面白いんだが。
意味不明にCDデビュー。喜多さんが気の毒になってきた。
腕とか、いくら原作が漫画だからってまんまやるなよ!って思った。
王の宿…まさか勘九郎があんな役をやるとは驚き。
アーサー王のとろろ汁ってミスマッチさがイヤに頭に残る。
魂の宿…不健康ランドに着くまでが若干ダレた。
みんなあんな姿になるなんて御免だっ!!普通に笑いっぱなし。
バーの今までの雰囲気から逸脱したイメージ。何かあそこだけ真面目だった。
きのこの生えてる根元とかがキショイぃ〜!顔が引きつった。
冒頭とラスト近くのモノクロシーンも結構好き。
小池栄子は、安売り感はあるけど、実は凄い女優だなって最確認したわ。
勢いつけて終わりたかったんだろうけど、何か釈然としないな。
こんな変な世界なんだから、伊勢ってどうなってるんだろう。


 長瀬は、いつも通りって感じ。風の噂のせいでホモシーンも抵抗なく見れる。
やたらと演技過剰な喋り方は役作りなんだろうけど…うーん。
ヒゲのおいらんには、もっとでしゃばって欲しかった。
クドカンだけだと、こんなにも暴走しちゃうんだなって印象。
この映画ではあえて楽しませて貰ったけど、次回からは別の見せ方を希望する。
何でもタイトルにだまされて、ご年配の方々が映画館に足を運んだようで。
最近の笑い演出に慣れてる人ならいいけど、これはチンプンカンプンだったろうな。
グロいし、キショいし、下品だし、カオス状態だし、物語の方は曖昧だし…
何も考えずにポカーンと見て楽しむもんだな、これは。
こんな映画にこんな人が!そしてこんな役…ってサプライズも面白い。
全体通して見ると若干長いなって印象受けた。
まぁ初監督で、とにかく自由に楽しく作りました、ってことね☆
また漫画喫茶に行った時にでも、原作の漫画を読んでみようかなぁ。


マラソン マン (1976/米) 125分


 『真夜中のカウボーイ』のジョン・シュレシンジャー監督、
原作・脚本は『明日に向かって撃て!』で知られるウィリアム・ゴールドマン。
主演にダスティン・ホフマンを迎え、共演に名優ローレンス・オリビエ、
『ジョーズ』、『フレンチ・コネクション』などで知られるロイ・シャイダー、
他にウィリアム・ディヴェイン、マルト・ケラーなど、豪華俳優陣を揃えた。
ニューヨークでユダヤ人と元ナチの男二人が追突事故で死んだ。
これをきっかけに、裏社会に通じている兄ドクを持つ
大学院生でマラソンが趣味のベーブは事件に巻き込まれることになる…。

 ダスティン・ホフマンとローレンス・オリビエの拷問シーンが話題を呼び、
映画館では拷問シーンの時に席を立つ客が続出したという…
どんな拷問なのかと思ったら…なる程、歯医者ほど怖いものはない。
ホフマンはこの当時、なんと39歳。随分老けた大学生なんだけど、
不思議と年齢よりははるかに若く感じる。実際マラソンして鍛えたらしい。
しかしあの体格から、裸で奔走してる姿がジャッキーチェンみたいだった(笑)
のっぽで強面のあの人が兄さんって…めちゃんこ似てないー!!
話事態は把握するのには判りにくい。主人公にとってはハタ迷惑。
暗殺シーンと拷問シーンと不審者進入シーン、逃走シーンと
かなりドキドキする演出が効いてて凄いな〜と感心した。

 映像特典で当時の撮影の様子とかが語られてて、凄く面白かった。
ホフマンがオリビエに恐る恐るダメ出ししたり…でも仲良くなってたみたいだし。
ホフマンはこの頃もアドリブ盛んで演出脚本に積極的に口出すタイプだったのか。
ユダヤ人とドイツ人の確執が大きくこの映画に絡んでて、複雑な気持ち。
デーブがマラソンする場所って『ディアボロス悪魔の扉』で
エディがマラソンしてる場所と同じだよね?定番なマラソンコースなんかな?
何か色んな教訓を含んでる映画でした。体鍛えておくと色々助かる、ってことと
歯医者さん流の拷問はかなりエグイし効果覿面だろう、ってことと
金に目がくらまない人間は強い、ってこと…大逆転でスカッとしました。
でも、あのマラソンしてる人々を見てデーブは何を思うのか…。
ズボン一丁で夜の街を逃げ回るなんて…なんか凄い映像でしたわ

勝ったけど、更に孤独になったデーブ…そう思うと哀しげだ
ダスティン・ホフマンはかなり映画で女性とベッドシーン多い方な気する。
相手役の女優マルト・ケラーはスイス人で、英語まるっきり喋れなかったとか。
それでも映画に出演して喋ってるんだもんね。英語は覚え易いってのホント。
ホフマンは当時、結婚してなかったら彼女と一緒になってたかも〜と発言。
事件の真相とかは、ちょっと肩透かし食らったけど思わぬ拾いもの。
これはなかなか面白かったです!!ホフマン最高だな〜もう。


マリー・アントワネット (2006/米) 123分






 「ヴァージン・スーサイズ」「ロスト・イン・トランスレーション」の
ソフィア・コッポラ監督が3作目に選んだ作品は世界一有名な
王妃マリー・アントワネットを主人公に描く歴史ドラマ。
オーストリアで姫として育ち、わずか14歳でフランス王家に嫁ぎ、
慣れない異国での不自由な日常に晒されることになる一人の少女の
苦悩を描きつつ、ガーリー・テイスト全開のお洒落でポップなタッチで綴ってゆく。
フランス政府の協力の下、実際のヴェルサイユ宮殿での
大規模な撮影が実現したことでも話題になった。
主演は「スパイダーマン」シリーズのキルステン・ダンスト。

 14歳のオーストリア皇女アントワーヌは、
母マリア・テレジアの意向によりフランス王太子のもとへと嫁ぐことに。
フランスへ渡り、王太子妃マリー・アントワネットとして、
ヴェルサイユ宮殿での結婚生活に胸をふくらませるマリーだったが、
その実態は朝から晩まで大勢のとりまきに監視され、
悪意に満ちた陰口に傷つく日々だった。
さらに、15歳の夫ルイはまるで彼女に興味を示さず、
世継ぎを求める声がプレッシャーとなってマリーにのしかかる。
そんな孤独や不安を紛らわそうと、おしゃれや遊びに夢中になり
贅沢三昧を繰り返すようになっていくマリーであった。

 どうしようか迷ったけど、劇場へ足を運びました。
宣伝で、何かセレブ生活が流れてたんで
ちょっと明るいノリなのかな?って思ってたら、
時代ものを装いつつも、遊び心があって、 当時のドレスファッションやら、
それを改造したものやら、 何よりも、出てくるお菓子やケーキが盛りだくさん。
映画が終わったら、何かケーキ食べたくなっちゃいました。

 マリー・アントワネットのその後は
日本でも有名なんですけど、直接描写は出てこないので
最初から最後まで悲惨なものは観ないで済みます。
BGMがポップな流行歌。サントラもなかなか好評。
舞台はフランス、主役は王妃なんだけど
アメリカの女の子の映画みたいな仕上がり。
ピンク系で統一された部屋や服装、色彩も楽しめました。ユニークな髪型も。
勿論、たまにシリアスな場面になると 流れる音楽もクラシックに変わる。
セレブが好きな人にはうってつけ、 子役も超可愛い!
史実を見たい人や、ベルバラのマリーアントワネットのイメージが
強すぎる人にはあまりお勧めできない作品。
こんな解釈もアリかしら?って気持ちで見るといいかも。
これといった山場もなく、スーっと流れていく映画です。
あと、若干見る人に不親切な所もあって、「ここも説明してー」と思う。

 ブサカワなキルスティン、 たまーに綺麗に見えたり、可愛く見えたりする。
フェルゼン伯爵はこの映画ではタダのプレイボーイです。
もっと他にもワンサカとイケメン君がいたような気がするんですけど。
ルイ16世を演じたジェイソン・シュワルツマンって、監督の従兄弟なのか。
どこかで見た顔だなーと思ったら「ハッカビーズ」の変な男ね。
夫のルイ16世とのぎこちない夫婦生活もミソでした。

 王妃が処刑されてからその後、
名誉を回復するのに大分年月がかかったそうな。
実際、贅沢はしてたけど、世間知らずだったんだろうとは思うし、
あそこまで国民が苦しんだのは マリーのせいだけではない。
ルイ14世・15世が浪費しまくってたせいもあったし、
どの道、フランス革命は防げなかったんだろう。
オーストリア人、という血筋であったこともあり、
国民の怒りの矛先が余計に王妃に向けられてしまったんだね。
「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」だって
本人が言ったわけじゃないのでね。人の作る噂話は恐ろしい。


マルコヴィッチの穴 (1999/米) 112分


 スパイク・ジョーンズの長編デビュー作。
"俳優ジョン・マルコヴィッチ"の頭へとつながる穴を巡る不条理コメディ。
人形遣いのシュワルツと妻のロッテはひょんなことから
映画俳優のジョン・マルコヴィッチの頭の中につながる穴を見つける。
そこに入ると誰でも15分間マルコヴィッチになることができた。
これを利用して商売を始めたところ、その"マルコヴィッチの穴"は大繁盛、
連日行列が続いた。しかし妻のふしだらな願望を聞いたシュワルツは…
一方、自らの異変に不安を覚えたマルコヴィッチは…

 一時期話題になってたし、宣伝も見たことあった。
興味が出て観てみたら、コメディってジャンルじゃないような…
冒頭から静かな、いたって平凡な地味なシュワルツの人生を見せられた。
務める会社が7と二分の一階とか社長が変とか、クスリとも来ない…
コメディだと思って見るとダメですね。ジャンルはコメディに置いてあるけど
妙に哲学的なこと語ろうとしてるし、シリアスだし展開は正に不条理。
ジョン・マルコヴィッチをよく知ってる人なら喜んで観れるかも。
でも私は今の所「ジャンヌダルク」と「仮面の男」しか見てないもので…

 劇中、地味な奥さんがまさかキャメロン・ディアスだとは思わなかった。
ああいう顔だっけ?確かに観たことある顔だったけど…混乱した。
あとこの映画、マルコヴィッチの友人役でチャーリー・シーンが。
カメオ出演でショーン・ペン、ブラッド・ピット、ウィノナ・ライダーが。
でも本当に、ちょい役だね。ブラピなんてピンボケで一瞬だったし(笑)
主演を務めたジョン・キューザック、まだ彼の特徴が掴めません。

 一番面白かったのがマルコヴィッチ自身が穴に入ったトコ。
あの世界、あのテンションのみの映画だと思ってたからさぁ〜
映画始まって、ああいうシーンばっかりってのも飽きるかもしれないが
ああいうノリを期待してしまっていたからね…
あと、動物たちがいい味は出してた。お喋りオウム欲しい。
あと、確かに人は他人の中に入ってみたいという願望はあると思うが
映画の中で、そのマルコヴィッチの中に入ってどう楽しいのか
うまく表現できていなかったような気がする。
そして家族で見た私はエッチなシーンで気まずくなった…

 私はシュワルツが気の毒だなんて全然思わなかったよ。
むしろ、自業自得だしラストまで未練タラタラなのは嫌な感じ。
穴の秘密が判った時点で、マルコヴィッチが可哀想なわけだし
あの終わり方も、思いっきり後味悪いかなぁ…
しかしこの映画、思いっきりジョン・マルコヴィッチをアピールできて
観た人間は他のどの映画を観ても彼の名前を観ればこれ思い出すだろうし
凄いインパクトを残す映画ではあるだろう。


マンダレイ (2005/デンマーク・スウェーデン・蘭・仏・独・米) 139分





 床に白線を引いただけのこれ以上ないシンプルなセットで観客を驚かせた
「ドッグヴィル」に続く、ラース・フォン・トリアー監督の“アメリカ三部作”第2弾。
今回、ヒロインのグレースを演じるのは前作のニコール・キッドマンに代わり、
「ヴィレッジ」のブライス・ダラス・ハワード。
共演にウィレム・デフォー、ダニー・クローヴァー、クロエ・セヴェニー。

 1933年。ドッグヴィルをあとにしたグレースは、父親らと共に
新たな居住地を求めてアメリカ深南部へとやって来る。
やがて“マンダレイ”という名の大農園にたどり着いた彼らは、
そこで驚くべき光景を目にする。白人が黒人を鞭打っていたのだ。
70年以上も前に廃止されたはずの奴隷制度がここには残っていた。
グレースは黒人たちを今すぐ解放し、彼らに自分たちの自由と人権を
教えてあげたいと思い、父親の制止を聞かずに街に身を置くことするが…

 「ドッグウィル」もそうだったけど、非常に見るのに神経を使う映画だ。
セットが簡易的で劇場の舞台稽古のような虚しさがあるが、
込められたメッセージは痛烈で、終わった後の気の滅入りようは凄いのだ。
グレースは前回であんなに帰りたくなかった親父と結構仲良く喋り、
父親に干渉されたくない娘なのに部下を借りて街の体制に介入する。
マンダレイの女主人が亡くなり、奴隷制度は終わったのだと言われ、
今までの日常の唐突な変化に戸惑いを隠せない黒人たち。

 
民主主義の素晴らしさを教えようとお節介を焼いた結果、
厳しく統制がなされていた仕事が散漫になったり、
何の為に生えていたのか知らずに切って、後から痛い目に遭ったり、
多数決で人を断罪し処刑する残酷さ。善意が空回りするのも辛い。
これは監督による辛辣なアメリカ批判と受け止めるべきなのかな。
前作でもいいように弄ばれる結果となったグレースは今回でも懲りてない。
こんな調子で第三弾ではどんな結末が待っているのか…
こちらでも人間の身勝手なエゴ、性根の醜さが顕わにされているが
グレースが街に囚われると知り、簡単に見限り見捨てる様は滑稽だな。
正義なき力はただの暴力、力なき正義もまた無力…
黒人たちを連れてきてこんな世界を築いたのはあんた達なのにサと
痛い所を突かれて逆上するグレース。最初のシーンの再現。
ギャングのパパが迎えに来るから…あぁ良かった!と。
最初に来た時と何も変わってない様を見てニヤリとするパパ。

小説を読むように進むので非常に眠気が襲うんだけど
エンドロールの写真と一緒に映画を振り返るのだが、
今回のは民族間の差別意識も重なって、なんだか飲み込みきれない。
風刺や皮肉のこもった物語の設定や脚本も素晴らしいが、
こういう問題定義作を堂々と世に出す監督は凄いなとひたすら感心してしまう。
でもやっぱり、また見たいとか好きとか言える映画じゃないなぁ…。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」といい、よくこんな暗い作品ばっかり作れるな。


マンハッタンラブストーリー <TV> (2003/日)  全11話 506分






 人気脚本家クドカンこと宮藤官九郎脚本のTBS系列ドラマ。
どういうわけか視聴率も認知度もパッとしなかったが
これは、隠れた傑作だと思う。

 「純喫茶マンハッタン」を舞台に繰り広げられる様々な人間関係。
店長(松岡昌宏)とバイトの蒲生忍(塚本高史)が働く喫茶店。
常連客のタクシー運転手赤羽さん(小泉今日子)に恋心を抱く店長だが
赤羽さんが好きなのはダンサーの別所ことベッシー(及川光博)
そんなベッシーが想っている女性は人気脚本家の千倉先生(森下愛子)
千倉先生は判れた男性を密かに想い続け、その男性は妻子ある所帯持ち…
複雑な人間関係が、物語が進むにつれどんどん絡み合い、
想い人もコロコロ変わる。コメディ本質のラブコメドラマ。

 キャストは他に酒井若菜、松尾スズキ、尾美としのり、
遠山景織子、YOU、船越英一郎、各回ゲストで山口智充、堀内健など…
ドラマの中で登場人物たちが夢中になってる劇中劇、
昼ドラのノリな「軽井沢婦人」のドラマも見物。
DVDの特典映像できちんと観ることも出来る。

 ホリケンがゲスト出演するから、という理由で見てみたけど
その後、このドラマの何ともいえぬ独特のツボにすっかりハマリ、
最終回を迎えて、最初の方のあらすじが気になって気になって…
思い切ってDVD−BOXを購入。これ、最高だよ☆
クドカン節の笑いが好きな人なら抱腹絶倒するんじゃない?!

 無口な店長が毎度毎度考えてる事が心の声としてボロボロ聞こえてきて
そうそう、無口な人って頭の中ではお喋りだったりするんだよねぇ〜って
心の中であちこち突っ込みまくって、動きもコミカル。
 バイトの忍君が…話が進むにつれ凄い秘密が明らかに!!
いいわぁあのキャラ。これで塚本高史が大好きになった。
 赤羽さんとベッシーの不思議なお付き合いも笑える。
赤羽さんの暴走っぷり…キョンキョンって凄いなって思ったね。似合いすぎ
赤羽さんの同僚のイボリー先輩のバカっぷりもたまんない。
尾美としのりはまだまだ元気だね。
紹介しきれないけど、他の常連客もそれぞれ曲者だらけ。
名前のアルファベットがA,B,C,D.E,F,G.H(?)となっているのも良い。
クドカンのユーモア、魅力も然ることながら、その実力も伺える。

 劇中劇である「軽井沢婦人」のノリが最高だね。
遠山景織子、笑う犬コントから降りてしばらく見なかったけど
クドカン絡みで出演したんだろな。変な美女役がお見事!!
サスペンス劇場の帝王、船越英一郎もこのドラマで私的好感度アップ。
もう出演者全員が面白くて面白くて…先が気になってどんどん観てしまった。
誰が誰を好きになって、好きだったけど嫌いになって…
二転三転していく人間模様。でも決してドロドロしていない不思議さ。

 喫茶店にモーニングサービスやナポリタン、レトルトカレー、
漫画(何故かスラムダンク)にカラオケと、どんどんバージョンアップ
でも、喫茶店の雰囲気っていいよねぇ…あのマンハッタンに行ってみたいわ。


マンボ・キングス/わが心のマリア (1992/米) 103分


 原作者オスカー・イフェロスにピューリッツアー賞をもたらした小説
『マンボ・キングス、愛のうたを歌う』を、アーネ・グリムシャー監督が映像化。
アメリカン・ドリームを夢見てキューバからやって来たミュージシャンの兄弟。
アーマンド・アサンテが兄のセサール役を演じ、
これが英語圏の映画初出演となるアントニオ・バンデラスが弟のネスターを演じる。
彼らがアメリカのショウビジネス界を轟かせ、のし上がっていく姿を描く。
中でもアメリカの伝説的なコメディ番組「ルーシー・ショー」に
二人が出演する場面は出色で、実際のオンエア映像に、主演二人とカメオ出演の
デジ・アーネスJr.(実際に番組司会をしていたデジ・アーネスの実子)の映像を
カットインすることで、あたかも番組に出演しているかのような効果を上げている。
ラテン・ミュージシャンのトップ・スターたちの演奏も素晴らしい。
(セリア・クルーズ、ティト・プエンテ、リンダ・ロンスタッド、ロス・ロボス、他)

 アントニオ・バンデラス・ファンにとっては伝説的な映画が、遂にDVD化。
特典映像には短いドキュメンタリーと劇場予告編、監督による音声解説付き。
発売日に即購入して、今の今まで、いろいろあって見れなかったのを拝見。
ラテンの音楽が熱い!!セサールがアレを叩き始めた所から胸が高鳴る。
マンボ・キングスというバンドでキューバで活躍していた兄弟。
兄は歌って踊って演奏して仕切って、弟は作曲してトランペットを吹く。
音楽映画で、色んな曲が楽しめる♪サントラ欲しくなった!!
兄弟の絆が熱い!あんな仲の良い兄弟、暑苦しくても羨ましい。

 兄貴のセサールは自信家で楽観主義で、社交的で大胆。
弟のネスターは真逆な真面目な男。キューバに居た頃の恋人、
マリアをふっきることが出来ず苦悩し、彼女への想いを歌にする。
セサールの、「キューバでは君を守る為に軍隊が必要だな。」とか、
洒落た冗談が笑える。いい加減そうなんだけど、大事な人は大事にしてる。
アーマンド・アサンテは初めて見たんだけど、男前ですね。芝居も濃い。
バンデラス共々、ワイルドなラテン系好きな人ならたまんない世界です。
バンデラスは…やばい。かなりバンデラスを堪能できる映画でした。
あの、シャンパンの静止シーンは息を呑んだ。
バンデラスの表情をじっくり拝んで感心したよ。真に迫ってた。

 内心惹かれ合ってるセサールとドロレス。
でも、こういう形が最良なのだとお互い感じ取ってる雰囲気があるね。
セサールは自分とよく似たラナと過ごすのが自分にとっても楽だと思ってるっぽ。
ネスターの現実主義や、未練タラタラの愛も仕方がないんだよね…
「僕なりに君を愛した」って言葉が出た時、薄々ラストを予想したものの、
やっぱり、物凄く悲しくなった…残された兄貴も凄く可哀想で可哀想で…
セサールはラストに救われたのだろうか?どうしても切ない余韻が。

映画を見終わって、改めてジャケットのイラスト見直して感慨深くなった。
あんまり映画の感想見ない作品で、確かに癖の強い映画だと思うけど
バンデラスか、ラテン好きなら間違いなく楽しめると思う!
ラテン・ミュージシャンとか、詳しかったら更にたまらんのだろうなぁ。



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